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文政権は、米韓同盟の存在を忘れたかのように中国の動きを気にしている。朝鮮戦争で侵略してきた中国を未だに恐れているのだ。不甲斐ないというか、意気地なしというのか。民族の誇りを忘れた振る舞いである。

 

『中央日報』(9月14日付)は、「中国の顔色をうかがってまた良い機会を逃す」と題するコラムを掲載した。筆者は、同紙のナム・ジョンホ/中央日報コラムニストである。

 

現政権はことあるごとに韓米同盟の重要性を歌ってきた。文在寅(ムン・ジェイン)大統領も5月にヘインズ米国家情報長官と会った席で「安保同盟を超える普遍的価値同盟」と思い切り褒め称えた。だが本心は言葉ではなく行動に出るもの。今回の政権は韓米同盟を固めるどころか弱めることを繰り返してきた。中朝の顔色をうかがおうとして韓米同盟を足手まといな鶏肋(けいろく)のように扱う。



(1)「西側5カ国の情報共同体であるファイブ・アイズへの参加問題と関連した7日の国会外交統一委員会の議論は現政権の本心を見せた。この日外交部への質疑に出た「共に民主党」のキム・ヨンジュ議員はファイブ・アイズ加入を検討したのかと尋ねた。最近米議会が韓国、日本、インド、ドイツを参加させるのが良いのか研究し報告するようバイデン政権に要求したためだ。ファイブ・アイズは米国を中心に、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドが参加する情報共同体だ。エシュロンという世界最大の通信傍受プログラムなどにより収集した安保機密を共有する。したがってここに参加すれば米国の最高同盟国に格上げされると同時に、先進5カ国から極めて敏感なモニタリング資料などを得られる。韓国としては優秀な情報資産を得られるという意味だ」

 

「ファイブ・アイズ」の参加国を増やす件は、英国が最も熱心である。その候補は日本である。今回のように韓国まで入れる話は初めてだ。早速、反対論が出ており、秘密漏洩の懸念である。一番危ないのは韓国である。秘密情報が中国へ渡ったら最悪である。その恐れは強いのである。

 


「ファイブ・アイズ」の一員であるニュージーランド外相が、中国を褒めて豪州を批判したことがある。すぐに豪州外相が、ニュージーランド外相と会談して軌道修正を求めた結果、ニュージーランド外相は発言を撤回して元の鞘に収まった。このように、「ファイブ・アイズ」は、外交政策でも一体化が要求される。中国へ二股外交する韓国は、「ファイブ・アイズ」へお呼びでないのだ。

 

(2)「外交部の崔鍾建(チェ・ジョンゴン)第1次官は、「いまも、いままでも検討したことはない」と答えた。するとキム議員は「これは中国を牽制するために作られたもので、中国とも健全な関係を持っていかなければならない」と主張した。事実上加入しないことを注文した格好だ。莫大な利益が期待されるのに中国のためクアッドに続きファイブ・アイズにも韓国は参加しようとしないということだ」

 

韓国のような「根無し草」外交を標榜する国は、同盟結束の頂点である「ファイブ・アイズ」へ参加する資格がない。

 

(3)「これに対し日本の姿勢は明確に異なる。日本は数年前から「6番目の目になる」と宣言しながら猛烈なロビーを繰り広げた。昨年8月に英国政府が日本の加入を推進しているという報道が出ると、すぐ翌日に当時の河野太郎防衛相が参加の意思を明らかにしたりもした。遠からず日本を含んだ「シックス・アイズ」、あるいは「ファイブ・アイズ+1」が誕生する可能性が少なからず予想されるのもこのためだ」

 

英国が日本を推薦している理由は、英国のアジア外交の核が日本という認識であるからだ。さすがは、「大英帝国時代」の外交手腕は生きている。戦後の混乱期、現上皇が皇太子時代に訪英した。対日感情最悪の時、チャーチル元首相が何かと気を使い、英国側の感情を鎮めてくれ、訪英の成果をあげることができた。英国には、こういう度量の大きさがある。

 


(4)「『5つの目』という意味のファイブ・アイズは冷戦初期である1946年に敏感な軍事・安保情報を共有することにした米国と英国によるUKUSA協定が土台となった。ここに1955年に同じアングロサクソン系であるカナダ、オーストラリア、ニュージーランドが参加してファイブ・アイズが誕生したのだ。米国は同盟国である韓日と他のNATO加盟国よりもこれらの国を近く考える。ファイブ・アイズ加入が米国の最側近同盟への格上げを意味するのもこのためだ」

 

韓国の「ファイブ・アイズ」は、不可能であろう。第一、日本のとの関係は最悪である。こういう異分子は、参加する資格がないのだ。英国が反対するだろう。

 

(5)「この政権が、中国の顔色をうかがおうとして重大な機会を逃したのは1回や2回ではない。クアッド不参加、韓米合同演習縮小と延期などが代表的な事例だ。先月末に釜山(プサン)に立ち寄り韓国海軍と合同訓練をすることにしていた英海軍の空母クイーン・エリザベス戦団が韓国に入港できないまま災害救助訓練だけしたのも同じだ。コロナ防疫のためというのが当局の説明だが、中国の顔色をうかがったためとの見方が支配的だ」

 

韓国は、英国空母「クイーン・エリザベス」の釜山寄港を承認しながら取消した。中国からの圧力の結果だ。韓国進歩派は、中国の「衛星国」を理想型にしている外交センスである。