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岸田首相は、米国を初め主要国首脳との就任挨拶の電話を済ませたが、韓国のベルはまだ鳴らない。日本から無視された形である。これが、日韓の「ニュー・ノーマルか」と諦めているほどだ。2019年7月からの反日不買運動は凄かった。「NO JAPAN」と幟を立てたのである。その韓国が、岸田首相からの電話をひたすら待っている。変われば変わるものである。

 

『ハンギョレ新聞』(10月11日付)は、「岸田首相、韓国飛ばして各国首脳と電話会談」と題する記事を掲載した。

 

 岸田文雄首相が4日に就任してから1週間が経ったにもかかわらず、韓日首脳の初の電話会談が実現していない。米国やオーストラリア、インドなど「基本的価値」を共有する友好国を始め、中国やロシアなど緊張の中で関係を管理していかなければならない主要国を優先し、韓国は後回しにした格好だ。

 


(1)「10日、首相官邸の日程資料によると、岸田首相は就任翌日の5日、米国のジョー・バイデン大統領やオーストラリアのスコット・モリソン首相と電話会談した。最初の会談相手は米日同盟を外交・安保の基軸とする日本の立場からして、最も重要な国である米国のバイデン大統領だった。続いて「中国の浮上」をけん制するため、最近重要性が増しているクアッド加盟国のオーストラリアが2番目の会談相手となった。 クアッドのもう一つの加盟国であるインドのナレンドラ・モディ首相とは就任から4日後の8日、電話会談が行われた」

 

岸田氏が、インド太平洋戦略対話「クアッド」の米国、豪州、インド首脳と電話会談をするのは当然である。日本の安全保障の重要なパートナーであるからだ。韓国が、岸田氏からの電話リストから外れているのは、韓国が日本の安全保障においてその重要性がかなり低下していることも反映している。

 

日本の安全保障では、米国、豪州、インド、ASEAN(東南アジア諸国連合)、そして韓国という序列になっている。韓国は、この序列変更の意味を深く理解しようとしていないのだ。従来は、米国、韓国の順序であった。それが、中国の軍事的台頭によって大きく変わったのである。韓国は、未だに日本の「賓客」と誤解している。

 


(2)「前任の菅義偉首相も昨年9月に就任した後、当時のドナルド・トランプ米大統領やモリソン首相、ドイツのアンゲラ・メルケル首相、トーマス・バッハ国際オリンピック委員会(IOC)委員長らとまず電話会談を行った。文在寅(ムン・ジェイン)大統領との初の電話会談は8番目だった。それでも当時は、中国やロシアより先に「基本的価値」を共有する友好国である韓国と電話会談を行ったが、今回は順番が変わった。7日にロシアのウラジーミル・プーチン大統領、8日に中国の習近平国家主席と先に電話会談し、韓国を後回しにしたのだ」

 

岸田氏は外相当時の2015年、日韓慰安婦合意について慎重な安倍首相(当時)を説得した当事者である。そのとき、菅官房長官(当時)も安倍首相を説得し慰安婦合意を推進した。ところが、文大統領は反日で国民の支持を高める思惑で骨抜きにしてしまった。韓国から煮え湯を飲まされた岸田氏が、首相就任早々に電話をする気持ちになるはずがない。韓国は、自らが冒した行為を反省もせずに、東京からの電話を待っている。なんとも世間知らずと言うほかない。

 


(3)「東京五輪の開会式への出席を機に関係改善を図ろうとした韓国の要求に冷ややかな反応を示した菅政権よりも、さらに冷淡に接していることが分かる。一方、文在寅大統領は4日、岸田首相に就任祝賀書簡を送り、韓日が「民主主義と市場経済という基本価値を共有し、地理的・文化的に近い国として、隣国らしい協力のお手本を示せるようコミュニケーションを取り、協力していくことを期待している」という立場を明らかにした」

 

韓国が、日韓関係を壊した張本人である。旧徴用工と旧慰安婦の両問題は、法的に解決済みであった。それを穿り返し、さらなる謝罪と賠償を求めるという奇手に出たのだ。ならば全て、韓国内で解決することである。それが、国際法の教える道である。

 

冷たい言い方かも知れないが、外交関係は国内問題と異なりルール通りに行うほかない。韓国は、この関係が飲み込めずに騒げばなんとかなると考えている。日本からさらに賠償金を取り、頭を下げさせて溜飲を下げようという目論見が、現在の日韓破局をもたらした原因である。余りにも感情論だけで先走った結果である。日本は、日韓100年の計のためにも、ここで手を差し延べてはならない。徹底的に、外交関係の冷徹さを見せつけることが必要である。

 


(4)「日本の冷ややかな態度は8日、岸田首相の初の所信表明演説でも確認できる。岸田首相は外交・安全保障について「自由、民主主義、人権、法の支配といった普遍的価値を守り抜く」とし、「米国をはじめ、豪州、インド、ASEAN、欧州などの同盟国・同志国と連携していく」と強調した。韓国関連の言及は同盟国や同志国、さらに中国とロシアを列挙した後、短く登場した。韓国について「重要な隣国」としたうえで、「健全な関係に戻すためにも、我が国の一貫した立場に基づき、韓国側に適切な対応を強く求めていく」と明らかにした」

 

日本は、あくまでも国際法に則った解決法を韓国へ求めることである。これを離れた解決案は、将来に禍根を残すであろう。今後、始まるであろう北朝鮮との国交回復交渉でも同じ問題が出てくるからだ。

 

(5)「岸田首相の言及した「一貫した立場」とは、日本軍「慰安婦」被害者と強制動員被害者に対する賠償・補償問題などで韓国側が先に日本が納得できる解決策を用意しなければならないということを意味する。注目すべきは、今年1月に行われた菅前首相の施政方針演説には「現在、両国関係は非常に厳しい状況にある」という文言があったが、今回の演説では抜けている点だ。日本が現在のような冷え切った関係を韓日関係の「ニュー・ノーマル(新しい均衡)」とみなしているのではないかと推定できる部分だ

 

日本は長いこと、日韓併合に対する負い目があって、韓国の不条理な要求を全て飲んできた。それが、「大人の外交」という自己陶酔的な解決案を出した背景である。だが日本は、第二次世界大戦後に明らかになった欧州の植民地政策と比べて、はるかに家族的な一体感を醸し出す政策を行っていたことが判明している。日本人の経済的負担で、植民地経営を行っていたのである。台湾は、こういう視点をよく理解しているが、韓国は敢えて無視する戦略に出ている。文大統領が、その典型例である。