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韓国の金富謙(キム・ブギョム)首相は24日、新型コロナウイルスへの対応を話し合う中央災難(災害)安全対策本部の会議で、新型コロナの感染者が増加していることについて、「状況が予想より深刻」とし、「首都圏だけをみるとすぐにでも非常計画の発動を検討しなければならない状況」との認識を示した。

 

23日に新たに確認された新型コロナ感染者数は、同日午後9時時点で3573人となり、過去最多だった18日発表の3292人を超えた。金首相は「何より重症者の病床など首都圏の医療対応余力を回復させることが急務」とした上で、「在宅治療の活性化も当面の課題だ」と述べ、在宅治療の支援策を補完するよう指示した。

 

以上は、『聯合ニュース』(11月24日付)の報道であるが、次のような非常計画の発動を検討す動きを見せている。

 


「ウィズコロナ」開始は、11月1日からである。すでに4週間目で、ソウルの新規新型コロナウイルス感染者が最多を記録している。これまで行われていた「ソウシャルディスタンス」(社会的距離確保水準)に戻ることはできなくても、接種完了・陰性確認制度の「防疫パス」の適用対象を広げ、食堂やカフェの未接種者受け入れ人員を4人に縮小することなどが検討対象に上がっているという。

『中央日報』(11月24日付)は、「ソウルの新型コロナ感染最多を記録…『未接種者4人までの会合』縮小を検討」と題する記事を掲載した。


中央災害安全対策本部などが23日に明らかにしたところによると、韓国政府は25日に新型コロナウイルス日常回復支援委員会第4回会議を開き、防疫パス適用基準などを議論する。

 

(1)「防疫パスをカラオケとネットカフェなど18歳以下の児童・青少年が多く利用する施設に新規適用し、対象者も青少年に拡大することを検討中だ。日常回復支援委員会関係者は「防疫パスを強化し、食堂やカフェ、塾などに通う時も必ず持参するようにしようという意見がある」と話した。これを通じて自律にまかせた満12~17歳の接種をもう少し強く押し進める可能性がある」

 


若者対策に力を入れるという。防疫パス強化とワクチン接種の推進である。だが、即効性は薄い。緊急にやるべきことは、「ウィズコロナ」の中断であろう。社会的活動規制をできるだけ避け、「政府も対策をしている」というポーズを取っている感じが強い。人流を減らすことが先決である。

 

日本への対抗で、それができないのであろう。韓国国民から、日本は見事に成功しているのに韓国はできないのか、という非難がすぐに上がるはずだ。日頃から、反日を煽ってきた手前、動きが取れない事態である。

 

韓国の「ウィズコロナ」は緩和しすぎたという判定が、すでに英国から出ていたのだ。その結果を見ておきたい。

 


『中央日報』(11月12日付)は、「『ウィズコロナ』一気に緩和しすぎたか…英国『韓国の防疫強度、G20で最低水準』」と題する記事を掲載した。

 

韓国政府が推進している段階的日常回復(ウィズコロナ)が過度に防疫基準を低くしたという主張が出ている。韓国の防疫強度が主要20カ国・地域(G20)のうち厳格度指数で最下位水準という海外の研究結果が発表されながらだ。

(2)「11月11日(現地時間)、英国オックスフォード大学が発表した新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)厳格度指数をみると、韓国は100点満点中39.35点だ(11月8日集計)。G20のうち韓国より低いのはメキシコ(35.19点)・スロベニア(36.11点)だけだ。厳格度指数は各国の新型コロナ対応水準を分析したものだ。集会人員や大衆利用施設営業など9つの分野の防疫措置を評価している。点数が高いほど防疫度が高いということを意味する。韓国の指数はウィズコロナ施行後8点ほど落ちた。漸進的なウィズコロナを施行中のシンガポール(44.44点)や防疫措置をほぼ解除した英国(41.20点)と比較すると韓国の防疫レベルが一瞬で落ちたという分析だ

 

下線のように、韓国の防疫レベルは11月1日からガクンと落ちている。「K防疫モデル」の名に恥じることで、政治的配慮が優先された結果であろう。大統領選挙への影響と日本との比較論が登場することを避けたと見られる。「ウィズコロナ」への動機が不純である。

 


(3)「韓国防疫当局は11月1日から首都圏10人、非首都圏12人まで私的な集まりを許容している。レストランやカフェは24時間営業することができる。遊興施設は夜12時まで運営する代わりに防疫パス(接種証明・陰性確認制)を適用中だ。だが、シンガポールは3カ月前に新型コロナ対応体制を切り替えたが、接種完了者に限って飲食店の利用を許容している。未接種者は24時間以内に遺伝子増幅(PCR)陰性確認書を提出しないと飲食店を利用できないほど防疫が今も厳しい。ウィズコロナ施行後、防疫パスを解除したデンマークは8日に防疫パスの再導入方針を出した」

 

下線のように、大胆な「ウィズコロナ」であった。これでは事実上、「コロナ終息」宣言のようなものだ。政権・与党の不人気を挽回する意図が見え見えである。

 

(4)「韓国は、2年近く続いた社会的距離の確保で大きな被害を受けた自営業者および小商工人の困難を考慮して日常回復後は防疫規則を大幅に緩和した側面がある。だが、今年冬に少なくとも5000人、多くて2万人が一日に発生する可能性があるという警告が出ているだけに緊張しなければならないという声が高まりそうだ

韓国では、これから大波の「第6波」が予想されている。その矢先に大胆な「ウィズコロナ」へ踏み切ったのである。

 


我が日本はどうか。『毎日新聞』(11月23日付)によると、名古屋工業大学の平田晃正教授(医用工学)チームが、ワクチンの効果や過去の流行の周期、国内の大型休暇の日程などをAIに学習させてシミュレーションした結果、東京の場合、年末から感染者が増え始めるが来年1月中旬のピーク時でも一日感染者は370人程度と予測した。

 

平田教授は、マスクの着用など感染対策を続けることが前提だが、ワクチン接種の効果が大きいので、今冬の第6波は東京だけでなく、全国的にも第5波の5分の1~10分の1に抑えられるだろうとしている。

 

以上は、『中央日報』(11月24日付)からの転載である。韓国メディアの羨望が感じられるのだ。