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韓国は、反日不買運動が2019年7月から始まった。文大統領は、「二度と日本に負けない」と国民に向かって啖呵を切った。あれから2年経過して、反日ムードはどうなったか。日本企業では、韓国へ進出したユニクロが反日不買の標的にされた。ユニクロ東京本社の幹部が、「反日不買運動は、すぐに鎮まる」と発言。韓国国民をさらに激昂させた。その見せしめにと、ユニクロが火あぶりにされたのだ。

 

そのユニクロは、昨年の業績が急回復した。皮肉にも、ユニクロ東京本社幹部の見通しが的中したのである。「熱し易きは冷め易し」で、韓国の国民性を表す好例が見られたと言えよう。

 


『中央日報』(12月3日付)は、「今はもう『YES JAPAN』? ユニクロ完全復活…884億ウォン赤字→529億ウォン黒字」と題する記事を掲載した。

 

2019年に始まった日本製品不買運動、いわゆる「NO JAPAN(ノージャパン)」で大きな打撃を受けたユニクロが韓国で黒字転換に成功した。

(1)「12月2日、韓国金融監督院によると、韓国でユニクロを運営する、エフアールエルコリアの2020年9月1日から今年8月31日までの営業利益は529億ウォン(約51億円)と集計された。前会計年度884億ウォンの赤字から大幅に黒字に転換した。売上額は5824億ウォンで前年に比べて7.5%減少したが、当期純利益も473億ウォンで純赤字が994億ウォンに達した2019年に比べると劇的なターンアラウンドを見せた」

赤字が一年で黒字に転換したのは、経営合理化努力によるものだろう。売上高は、まだ7.5%の減少であるから、徹底したコストダウンと好採算商品の販売に成功したと言えよう。

 


(2)「これに先立って「NO JAPAN」運動の影響で構造調整と費用削減に乗り出したユニクロは韓国で50カ所を超える店舗を閉めた。この過程でアジアの代表的な店舗の一つだった明洞(ミョンドン)店をはじめ、江南(カンナム)店、弘大(ホンデ)店なども閉店に追い込まれた。ユニクロは世界的デザイナーやブランドと共同作業したコラボ製品で韓国人の心をつかみ直すために引き続き努力した。今年10月、名品アウトドアブランドのホワイトマウンテニアリングとコラボレーションして発売したコレクションをはじめ、デザイナーのジル・サンダーとの「+J」コレクション、セオリーとのコラボコレクションなどが人気を呼んで完売事態が起きたこともある」

 

ユニクロの商品戦略は、世界的なデザイナーを起用することと、経営が米国流であることだ。経営トップの柳井正氏は学生時代、ろくに勉強しなかったという。だが、社会人になってドラッカー経営学を徹底的に学び、本人から直接学ぶ「生きた学問」をした経営者である。その点が異色であり、大きな強みになっている。

 

(3)「ユニクロは、最近1年余りで新規店舗をオープンして再び売り場拡大に乗り出している。今年11月5日、釜山(プサン)に沙下(サハ)店を開店したことに続き、12日には釜山ロッテ百貨店センタムシティ店にも再オープンした」

 

ユニクロは、機あらずと見ればすぐに撤退して傷を深くしないことだ。チャンスがめぐってきたと見れば進む。機動的経営である。このユニクロ式経営から見れば、韓国製造業は、日本製造業との関係強化に力を入れたいと強い希望を持っている。技術と資本の両面で、韓国企業は日本企業との関係が深い。文政権は、こういう事実関係を全く知らず、反日不買運動を行なってきた。

 

『聯合ニュース』(11月29日付)は、「日本との経済協力『必要』92.6%、関係改善には悲観的見通し=韓国」と題する記事を掲載した。

 

大韓商工会議所が11月11~15日、国内の輸出入企業202社を対象に日本との経済協力の必要性に関する世論調査を実施した結果、回答企業の92.6%が「必要」とし、「必要性を感じない」との答えは7.4%にすぎなかった。

 

(4)「両国の関係改善の見通しについては、「現在の困難が続くと思う」(80.7%)と「もっと悪くなると思う」(6.4%)との悲観的な回答が大半を占めた。「徐々によくなると思う」との楽観的な見通しは12.9%にすぎなかった」

 

日韓関係は、改善見通しが付かないとする見方が8割もある。改善方向と見るのは1割強に過ぎない。極めて、悲観的である。韓国で次期政権が進歩派であれば、改善期待は持てないだろう。

 


(5)「両国の協力を妨げる最も大きな障害に関しては「歴史問題」との回答が42.1%で最多だった。次いで、「新型コロナウイルスの再拡大など対外環境の悪化」(15.3%)、「輸出規制など両国の貿易摩擦」(12.9%)、「相互けん制・競争意識の高まり」(10.4%)、「両国国民意識の悪化」(9.9%)などだった」

 

韓国が、歴史問題を国内で解決する方向になれば、日韓関係は雪解けムードになろう。だが、日本へ謝罪しろとか、賠償せよと言う従来通りの主張であれば、両国関係は凍結したままだ。日本は、外交的に韓国を切実に必要としなくなっているからだ。

 

(6)「企業の問題解消のための政策支援課題としては、「外交正常化」と「物流支援」(それぞれ25.5%)、「協力課題発掘」(12.3%)、「民間交流の活性化支援」(11%)などと続いた。大韓商工会議所のカン・ソクグ国際通商本部長は、「外交対立と新型コロナで二重苦に見舞われている両国の企業は今後、世界の供給網(サプライチェーン)再編にも対応しなければならない難題に直面している」として、「民間経済界から韓日協力の基盤を修復し、協力課題を発掘して交流するよう努力する必要がある」と述べた」

 

韓国は、中国との関係が悪化すれば、日本へ接近する気持ちになろう。現状では、まだ日本と対抗して困らせてやれという復讐心に燃えている。その意識が消えない限り、日本へ接近しないはずだ。