勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    カテゴリ:経済ニュース時評 > アジア経済ニュース時評

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    韓国の潜在成長率は、2.5%程度と見られる。だが、現実の成長率は2%割れが濃厚となってきた。成長できる能力がありながら、それを踏み潰しているのが文政権である。最低賃金の大幅引上げと週52時間労働制という性急な対策が、労働コストを大きく引上げて内需萎縮の原因になっている。文政権支持層である労組の要求に従った結果だ。

     

    大企業労組の賃金は、最低賃金大幅引き上げと無縁のはずだ。それが、なぜか上がっている。そのカラクリは部外者に分らない。韓国の労働問題は、多くの闇の部分を抱えている。韓国労働市場は、世界でも最悪の評価だ。その改善については、労組の反対で手がつけられないという絶望的状態である。

     

    『中央日報』(10月18日付)は、「緊急さに欠けた青瓦台の緊急経済長官会議」と題する社説を掲載した。

     

    サムスン電子・現代車のトップと相次いで会って親企業的な動きを見せている文在寅(ムン・ジェイン)大統領が昨日(17日)招集した緊急経済長官会議で「民間活力が高まってこそ経済が力を発揮することができる」と言って輸出企業に対する支援強化など政府の積極的な支援を約束した。また「世界製造業景気が萎縮している状況で、我が国のように対外依存度の高い国はこのような流れに影響を大きく受けるほかない」とし「経済活力と民生安定に最善を尽くさなければならない」と話した

    (1)「文大統領が自ら経済長官会議を主宰したのは昨年12月以降、10カ月ぶりだ。さらに洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相が米国出張で留守中であるにもかかわらず、突然会議を招集したことから、これまで楽観論で一貫してきた青瓦台(チョンワデ、大統領府)の経済認識に変化が起きたのではないかという見通しも出ていた。しかし、この日の会議はこのような期待を満たすにはあまりにも力不足だった」

     

    大統領自身が突然に招集した経済会議である。それだけに、韓国経済の悪化を認識したのかと期待された。実際は、それとはほど遠い内容であった。

     

    (2)「国内外機関が相次いで韓国成長率見通しを低くする渦中で、韓国銀行は景気防御次元で歴代最低水準まで基準金利を低くし、会議の前日に公表された9月の雇用動向では韓国経済の軸ともいえる40代の雇用が17万9000人も減った最悪の雇用成績表を手にすることになった。それでも文大統領はむしろ「政府が政策の一貫性を守って努力した結果、雇用改善の流れが明確になっている」として自画自賛性の発言を繰り返した。反面、週52時間制や最低賃金引き上げなど企業が地道に問題提起をしてきた核心政策方向とその速度については全く言及しなかった」

    文大統領は、完全に経済を診断する能力を失っている。表面的な雇用数の動向に惑わされて、中身を見ようとしないのだ。40代の雇用が17万9000人も減った最悪事態を理解出来ずにいる。これが、弁護士という「証拠」に基づくやり取りを職業にした人間の判断力であろうか。ただ、人権とか民主主義とかいった型にはまった弁論ばかりやってきた弁護士稼業のなれの果てとも見える。「40代の雇用減少」という証拠をどう判断するのか。それが問われている。

     

    (3)「この日の会議は文大統領の経済認識が1カ月前の青瓦台首席・補佐官会議の時に話した「韓国経済が正しい方向に向かっている」という既存の楽観論に留まっているところを見せたといえる。懸念された点がもう一つある。文大統領はこの日、「民間活力を高めるために建設投資の役割も大きい」とし、来年の総選挙を控えて政治的誤解を受けかねない建設景気浮揚カードまで切った。現場の声に鈍感な経済認識であるうえ、野党の反発を呼びかねない財政拡大カードとしては、下降している経済活力を引き上げることはもちろん国会の協力を得ることすら難しい。このような会議をなぜあえて「緊急」としたのか、疑問が残るばかりだ」

     

    この日の経済会議が緊急の名において招集した狙いは、大型公共事業を始める狼煙であったようだ。来年4月の総選挙を前に、地方に空港を建設するなど大型建設プロジェクトを用意しているからだ。韓国は現在、8社の航空会社がある。さらに、5社が進出する計画である。人口5000万人の国家に13の航空会社が必要であるはずがない。空港を建設する手前、航空会社新設を許可しているのだろうが、すでにとも倒れ状態だ。

     

    政府の反日不買で、日本旅行を減らさせており、航空会社は一斉に社員へ「無給の強制休暇」をとらせるほどの落込みである。そこへ、空港の建設を正式に決めるとなれば、国民はどう受け取るであろうか。文政権は、もはや理解を超えた不可思議な政権になっている。

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    きょう18日は、7~9月期のGDP発表の日である。大方の予想では前年比6.1%増というものだ。李首相は、「6%を維持するのは大変」と漏らしていたが、さて、どこまで「ゲタ」を履かせ、メンツを保つのか。これほど、GDP統計で信頼を失っている国も珍しい。

     

    『ウォール・ストリート・ジャーナル』(10月17日付)は、「中国悩ますスタグフレーション、金融政策も限界に」と題する記事を掲載した。

     

    中国における乱脈融資はかつて、多くの新規住宅や工場の建設、そして成長をもたらしてきた。それが今では、ほぼ住宅・食料価格の上昇と債務拡大を招くだけになってしまった。

     

    (1)「中国は18日、7-9月期(第3四半期)の国内総生産(GDP)統計を発表する。成長率は4-6月期の6.2%から減速すると広く予想されている。だが、価格変動を加味した名目成長率はおおむね横ばいとなる公算が大きく、加速する可能性さえある。これが重大な問題となって立ちはだかろうとしており、金融政策の大きな足かせともなっている。つまり、中国当局が2018年から開始した直近の景気刺激策は、12年や15年に実施した浮揚策と比べて極めて控えめであるものの、そのわずかな刺激でさえ、住宅・食料価格の大幅上昇を招くには十分だということだ

     

    金融緩和政策を行なっても、設備投資などの前向き投資に資金が回らず、投機資金として流れ込んでいる。「流動性のワナ」にはまり込んでいるのだ。

     

    (2)「15日発表の統計によると、9月の社会融資総量残高は10.8%増と、伸びは8月に比べて横ばい、6月の11%増からはやや縮小した。一方で、消費者物価指数(CPI)は約6年ぶりの高い伸びとなっているほか、住宅価格は前年比で10%近く値上がり、食料価格の上昇率も11%に達している。工業や雇用は、なお底入れの兆しが見えない。不運なことに、与信拡大は実体経済への支援効果はあまりないまま物価を押し上げるだけでなく、間違ったところで物価を高騰させている。名目成長率は、おそらく食料や不動産の影響で、農業やサービス部門で加速したものの、製造業部門では減速した。住宅・食料価格の急騰は社会の安定や実質個人消費の双方にとって問題だ。だが工業製品の価格下落は、同セクターに集中する中国の巨額債務圧縮をさらに困難にする

     

    もともと、中国人は投機が三度の飯よりも好きな民族である。あらゆるものを投機対象に仕立てる能力は「世界一」である。目先の値上がり益を追い求めるだけなのだ。現在は住宅と、アフリカ豚コレラで生産量が落ちている豚肉への投機である。不健全だが、どうにもならない「性」である。一方、生産者物価は下落しているので、企業の売上が落ちて債務返済が一段と困難になっている。要するに、金融を緩和しても投機を煽るのみ。生産者物価のテコ入れには寄与せず、企業債務を増やすだけの最悪局面に落込んでいる。

     

    (3)「中国当局が今回、与信拡大の手段としてインフラ債の発行に大きく依存しているのは、現在置かれたこの難しい状況によるところが大きい。理論上では、インフラ投資の拡大は、住宅価格を押し上げることなく工業製品の価格を支える。だが問題となるのは、中国は所得水準に照らし合わせると、すでに非常に良好なインフラを整備しているという点だ。インフラ債の大量発行は、すでにぜい弱な民間部門の借り入れを締め出す恐れがある。これはすべて、中国の成長モデルに深刻な課題を突きつけており、貿易摩擦の一時停戦でさえ、現在の中国にとっては非常に歓迎すべき理由の1つにもなっている。中国の金融政策担当者が打てる手段は底をつきつつある」

     

    中国政府は、目先のGDP押し上げを狙ってインフラ投資に全力を上げている。大量のインフラ債の発行で資金を賄っているもの。だが、このインフラ債の大量発行は、民間資金借り入れを締め出すクラウドアウトという弊害を生み出す。中国経済は、にっちもさっちも行かない状況に追い込まれてきた。これぞまさに、過剰債務の崩壊が示す乱脈経済の実態である。

     

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    文在寅大統領のやることなすこと、すべてが裏目に出ている。文氏は、32年に北朝鮮と五輪共同開催構想を打ち上げ、自信満々であった。しかし、肝心の北朝鮮がこの構想に水を差すような行動に出ている。文氏との認識ギャップは、嫌と言うほど目立っている。

     

    サッカーのワールドカップ(W杯)予選で、韓国は29年振りに北朝鮮と対戦した。平壌で開催された試合は何と、「無観客」・「無放送」という異常な雰囲気で行なわれた。試合は「引き分け」であり、およそスポーツの常識である「平和の祭典」とほど遠い結果となった。

     

    この結末で、最も傷ついたのが文氏であろう。韓国の経済問題よりも、北朝鮮問題に関心を持っていると揶揄されている文氏だ。北朝鮮が「聖地」のようなもの。学生時代から北朝鮮の「チュチェ思想」に凝っている影響もあろう。文氏の両親は、北朝鮮出身である。そのためか、文氏は北への思い入れが人一倍強い。

     

    『朝鮮日報』(10月16日付)は、「非正常国家と五輪共同開催とは、無中継サッカー波紋で対北政策懐疑論が拡大」と題する記事を掲載した。

     

    10月15日、29年ぶりに行われたサッカー韓国代表の平壌アウェー試合は「中継なし」で終わった。「無観客・無中継・無勝負(引き分け)を風刺して「3無試合」だったと評する声も出た。ワールドカップ(W杯)予選が生中継されないという異例の事態に、サッカーファンの間からは(文大統領の就任時の演説になぞらえて)「本当に一度も経験したことのない国になった」との反応が示された。

     

    (1)「試合翌日の16日には、文在寅大統領がこのところ公式の席上で何度も表明していた「2032年ソウル・平壌共同五輪開催」に対する懐疑論へと拡大した。サッカーファンたちは「W杯の試合の生中継もできない国と、何が共同開催だ」「ミサイルでも分からなかった北朝鮮の現実が、サッカーを通して分かった」「このような待遇をされて、何が共同開催だ」「スポーツもバラマキか」といった反応を見せた。一部の専門家らは「今回のサッカー南北戦の事態で、北朝鮮に対する不信感が植え付けられただけに、文大統領の五輪共同開催構想は実現が容易ではないだろう」と分析した」

     

    一言で言えば、文大統領の見通しが甘かったことだ。2032年、南北朝鮮による五輪の共同開催構想のきっかけは、「東京も二度、五輪を開催するから」という日本への対抗心であった。動機が不純である。文氏は寝ても覚めても「反日」である。

     

    (2)「ネットでは、今回の南北サッカー試合について酷評が殺到しているという。この日、エフエム・コリア、楽サッカー、サッカーラインなどインターネットのサッカーコミュニティーには「北朝鮮は本当に想像以上の国」「北朝鮮のせいで国際的に恥をかいた」などの反応が殺到した。大韓民国サッカー国家代表チームのフェイスブックアカウントにも「北朝鮮はいったい21世紀に何をやっているんだ」「こんなとんでもない試合があるか」などの反応が多く見られた。あるネットユーザーは「米国と中国は『ピンポン外交』のようにスポーツで関係が改善したが、南北関係はスポーツのせいで一層悪化しそうで残念だ」と書き込んだ」

     

    北朝鮮が、なぜこういう仕打ちに出たのか理由は不明。ただ、文政権への不満があることは疑いない。ここまで北朝鮮から侮辱を受けながら、文氏はなお「南北交流」を言い続けている。その忍耐心は大したものだ。北朝鮮の「チュチェ思想」に心酔しているので、我慢できるのであろう。

     

    (3)「サッカーファンたちの不満は、文大統領が表明した「2032年ソウル・平壌五輪共同開催」へと続いている。文大統領は今年8月の光復節の演説で、南北の五輪共同開催構想に初めて言及した後、先月もトーマス・バッハ国際オリンピック委員会(IOC)会長と会った際、五輪の南北共同招致を推進するとの意思を重ねて表明した」

     

    五輪の南北共同招致は、文大統領の一人芝居に終わることもあろう。次期韓国大統領が保守派になれば、文政権の課題を引き継ぐはずもないからだ。それよりも、北朝鮮の冷淡な態度が、文政権支持率を引下げるというマイナス要因になりかねない。文氏は、政治家としての見通しがすべて外れており、その評価にさらなる汚点を残しそうである。
     

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    中国国家統計局が発表した9月の生産者物価指数(PPI)は前年比1.2%低下と、2016年7月以来の大幅なマイナスになった。8月は同0.8%低下で、これも3年振りの大幅マイナスである。7月も同0.3%低下である。ここで、重大な事実が浮かび上がってきた。過去のPPIの前年比増減率の推移を見ると大きな振幅を描いている点だ。

     

    2012年4月から2016年9月まで、実に53ヶ月間前年比マイナスの水面下に没していた。それが、過剰設備の廃棄などの生産調整により、2016年10月から2019年6月まで前年比プラスに転じた。それも束の間で、前記の通り今年7月以降は水面下である。世界貿易の縮小傾向を見れば、中国の内需・輸出ともに陰りがはっきりしてきた。このため今後、PPIは長期の落込みが不可避となっている。中国は、万事休すである。

     

    PPIがマイナス状態に落込めば、企業の売上高は落込んで当然だ。これにより、過剰債務を抱え込む企業には返済が一層、困難になってくる。中国はすでに、システミックリスク(金融の連鎖倒産)を危惧する状態に落込んでいる。PPIの落込みは、まさに「泣き面に蜂」という事態だ。

     

    『ロイター』(10月15日付)は、「中国PPI、9月は前年比-1.2%、3年ぶりの大幅マイナス」と題する記事を掲載した。

     

    9月の生産者物価指数(PPI)は前年比1.2%低下と、2016年7月以来の大幅なマイナスだった国内製造業が需要減と対米通商摩擦の影響で冷え込むなか、中国政府が一段の景気刺激策を打ち出す可能性が高まった。

     

    (1)「トランプ米大統領は11日、米中が「第1段階」の通商合意に達したと発表し、15日に予定していた対中制裁関税引き上げを見送った。1年前から続いている米中貿易摩擦が多少緩和した格好だが、今後の見通しは暗いままだ。キャピタル・エコノミクスの中国担当エコノミスト、マーティン・リンジ・ラスムセン氏はノートで、「需要サイドの圧力が引き続き抑制され、工場渡しのデフレーションが深化する中、われわれは引き続き、向こう数四半期でさらに政策が緩和されると見込んでいる」とした」

     

    需要不足がPPIの低下を招いていると診断している。だが、過剰生産による供給要因も無視できない。地方政府ごとの経済計画による生産であるから、過剰生産は不可避である。結局、こういう繰り返しで体力を消耗するはずだ。国有企業制度を廃止して、純然たる市場経済に基づけば、無駄な投資と生産は起こらず、経済ははるかに安定する。

     

    (2)「主に石油や原材料セクターで価格が低迷。ノムラのアナリストはPPIのデフレについて、内需低迷、エネルギー・原材料価格の下落、今年4月に適用された増値税率引き下げにより深化する可能性があると指摘した。アナリストの一部は、中国の今年の国内総生産(GDP)成長率が政府目標の6.0─6.5%を下回ると予想す。14日発表の9月の中国貿易統計によると、9月1日に米国が新たな対中関税を発動したことを受け、輸出入ともに一段と減少した。アナリストは、今月末に中国共産党の重要会議が開かれる見込みであることから、これまでよりも大規模な景気刺激策が打ち出されると予想している」

     

    今年のGDPは、6%割れを予測するエコノミストも現れている。PPIが、本格的に調整局面を迎えれば、その懸念は十分にあり得る。大規模な景気刺激策をとっても、効果は一時的で債務を増やすだけとなろう。

     

     

     

     

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    チョ・グク氏が、法相に任命されてから1ヶ月余で辞任に追い込まれた。この人事は、検察からの事前情報で「不適任」の烙印が押されていた曰く付き人事であった。文大統領は、その疑惑を無視して強行したもの。なぜ、このように破綻することが分っていた人事を進めたのか。文政権支持派の労組と市民団体をつなぎ止める目的の人事とされている。

     

    これほど、国民を愚弄した人事があるだろうか。来年4月の総選挙を控えて、進歩派を結束させるには、どうしてもチョ氏を法相に任命して検察改革を行う必要に迫られていたというのだ。こうした党利党略人事であったことを考えると、検察改革も党利党略の具にされていたことが分るのだ。検察改革は、野党からは猛烈な反対に遭っていた。この一点からも、政権や与党を有利にさせる「仕掛け」があったのだろう。そうでなければ、野党も賛成した検察改革になったはずだ。

     

    最新の世論調査では、文大統領の支持率が低下している。同時に、与党支持率も下落し、最大野党の自由韓国党支持率とほぼ並んだ。これは、進歩派支持層が一部で離脱し始めている結果と見られている。進歩派の結束を固める意味で強行したチョ法相人事が、逆に進歩派の結束を乱す方向に作用しているのだ。

     

    チョ氏が法相を辞任しても、文氏と与党の支持率が回復する保証はどこにもない。むしろ逆であって、これから文大統領は「レームダック化」する危険性の方がはるかに大きい。歴代政権は、時期的に支持率低下サイクルに入ること。これに加えて、チョ法相の家族ぐるみの疑惑が、逆風を及ぼすとみられる。

     

    『中央日報』(10月14日付)は、「文大統領、チョ・グク長官辞任に『葛藤を招いて申し訳ない』」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「文在寅(ムン・ジェイン)大統領が14日、チョ・グク法務部長官が辞意を表明したことに関連し、「結果的に国民に多くの葛藤を招いた点について非常に申し訳なく思う」と述べた。文大統領は大統領府で首席・補佐官会議を開き、冒頭発言で「チョ・グク法務部長官と尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長の幻想的な組み合わせによる検察改革を望んだが、夢のような希望に終わってしまった」とし、このように述べた。冒頭発言の最後に「我々の社会には大きな陣痛があった。その事実だけでも大統領として国民に非常に申し訳ない気持ち」と述べ、繰り返し遺憾を表明した」

     

    チョ・グク問題は、法相としての適格性が議論の的になったもので、これが検察改革の方向性を不明朗にさせた。責任は、法相を任命した文大統領にある。この点を曖昧にして、文氏に降りかかる批判を回避しようと懸命になっている。それは、次のパラグラフで取り上げられている「メディア批判」である。メディアは、権力を監視する役割を課されている。メディアが、チョ・グク問題を大きくとり上げることに対し、文氏が異議を申し立てるのはお門違いも甚だしいのだ。

     

    (2)「メディアにも言及した。「陣痛の中でも意味があったのは、メディアの役割に対して改めて深く考えることができる貴重な機会になったという点」と述べながらだ。文大統領は「メディアの役割については政府が介入できる領域でない」とし「メディアが自らその切迫感について深く省察し、信頼されるメディアのために自ら改革のために努力するよう求める」と語った。しかし文大統領はチョ長官の指名と任命の適切性には言及しなかった」


    下線部分は、文氏の傲慢さを表している。人権派弁護士を名乗ってきた文氏が、こういう形でメディア批判をする当り、ありきたりの権力者に成り下がったと言うほかない。文氏は、大統領任期の折り返し地点に差し掛かっている。来年4月の総選挙で与党が敗北すれば、文大統領の「レームダック化」は不可避だ。文氏は、国益に資する政策が一つもなく、反日だけに勢力を費やした大統領として記憶されるだろう。

     

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