勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    カテゴリ:経済ニュース時評 > アジア経済ニュース時評

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    世界中に災禍をもたらしている「新型コロナウイルス」の原因は、武漢市にあるウイルス研究室からの漏出であることが判明した。中国の大学教授によって論文で発表されていたが、現在はインターネット上から削除されている。教授との連絡もつかないことから、中国当局に不都合なものとして隔離されたと見られる。新型コロナウイルスについて最近、SNS上で現地の悲惨な実情を報じてきた「市民記者」が行方不明となっている。当局の言論弾圧の厳しさを示している。

     

    『中央日報』(2月17日付)は、「中国の教授、コロナ『武漢市場近くの実験室から流出』」と題する記事を掲載した。

     

    新型コロナウイルス感染症(コロナ19)が中国実験室から流出した可能性を提起した論文を中国の学者が発表していた。

     

    (1)「16日、『明報』や『蘋果日報』など香港メディアによると、中国広東省広州の華南理工大学生物科学と工程学院の肖波涛教授は、今月6日にグローバル学術サイト「ResearchGate(リサーチゲート)に論文を発表した。論文は新型コロナがコウモリから中間宿主を経て人に伝染した可能性よりも、湖北省武漢の実験室2カ所から流出した可能性を提起した。肖教授は武漢ウイルス研究所よりも武漢疾病予防管理センターが震源地である可能性が高いとみられると主張した。武漢ウイルス研究所は新型コロナが集中的に検出された華南水産市場から12キロメートル程度離れているのに対し、武漢疾病対策予防管理センターはわずか280メートルの距離にあるためだ」

     

    肖波涛教授は、核心をつく事項を発表している。湖北省武漢の実験室2カ所から流出したと指摘している。武漢疾病対策予防管理センターは、震源地とされる水産市場から280メートルの至近距離にある。

     


    (2)「肖教授は実験室からの流出とみている理由について、新型コロナの天然宿主である「キクガシラコウモリ」は武漢から900キロメートル離れた雲南省・浙江省などに棲息していて、食用としては特に使われていない点を挙げた。また、武漢市政府の報告書や武漢市民の証言を総合すると、華南水産市場でこのようなコウモリは扱われていなかったという」

    下線部分のように、当局発表の「コウモリ」は水産市場で販売されていなかった。これは、当欄でもすでに指摘済みである。当局は、原因を隠蔽するために「コウモリ主犯説」をでっち上げたものだ。

     

    (3)「武漢疾病予防管理センターは2017年と2019年、実験用に多くのコウモリを捕まえた。2017年には湖北省・浙江省などで約600匹のコウモリを捕まえたが、この中には重症急性呼吸器症候群(SARS)ウイルスを持つキクガシラコウモリも含まれていた。当時、同センターの研究員は、勤務中にコウモリに噛まれたり尿をかけられたりしたと話した。同センターはコウモリの細胞組織を分離させてDNAとRNA配列などの研究を行ったが、ここで出た汚染されたゴミがウイルスの温床になったというのが肖教授の主張だ

     

    下線のように、武漢疾病予防管理センターは遺伝子のDNAとRNA配列を行っていた。それがゴミとして漏出した可能性が肖教授によって指摘されている。本欄が、これまで報じてきた事実を重なり合っている。

     


    (4)「初期に新型コロナに感染した患者が、訪れた場所として知られている協和がん病院は、武漢疾病対策センターと通り一つを挟んだところにあったと論文は伝えた。こうした中、科学技術部の呉遠彬局長は15日、「実験室でウイルスを研究する際に安全にさらに注意を傾ける内容の指導意見を発表した」と明らかにした。現在、肖教授とは連絡が取れず、該当論文はサイトから削除された状態だ」

     

    初期に、新型コロナに感染した患者が訪れた協和がん病院は、実験を行なっていた武漢疾病対策センターと通り一つを挟んだところにある。コウモリの遺伝子配列を変えた後、ゴミとして放置されたが、それに罹患した患者が協和がん病院で受診して感染源になった。こういう推測が可能であろう。

     

    (5)「共産党の理論紙『求是』は、習近平首席が1月7日の政治局常務委員会会議でウイルス事態を予防・統制するために努力するよう指示したと16日、公開した。今回の公開で習主席が新型コロナを初期に把握していただけでなく、対処の指揮さえしていたと認めるようなもので、習主席の対応失敗責任論が強まっていると『ニューヨーク・タイムズ』(NYT)は報じた」

    習近平国家主席は、1月7日に新型コロナウイルスの存在を知っていたことになる。WHO(世界保健機関)は、12月31日に事実を把握していたが、ともに初動対応に失敗したことになる。時間が経てば経つほど、事実関係がはっきりしてきたので、改めて責任の所在が明らかになろう。

     

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    中国・武漢の「新型コロナウイルス」の影響は、韓国経済にマイナス成長をもたらすことが不可避となった。SARS(2003年)の時も、上半期がマイナス成長に落込んだ経緯がある。今回も同様な動きが濃厚になってきた。

     

    『聯合ニュース』(2月16日付)は、「新型肺炎の初感染から1カ月、輸出と内需への打撃広がる」と題する記事を掲載した。

     

    1月20日に韓国で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されてから間もなく1カ月となる。同ウイルスの感染拡大を受け、韓国の輸出や内需への影響が広がっている。経済指標に及ぼす影響は、すでに5年前の中東呼吸器症候群(MERS=マーズ)流行時を上回ったと分析され、経済への影響を懸念する声が高まる中、政府は対策に頭を痛めている。

    業界などによると、新型コロナウイルスの感染拡大による韓国経済への影響が目立ち始めている。


    (1)「2月1~10日の一日あたりの輸出額は15億3000万ドル(約1680億円)で、前年同月に比べ3.2%減少した。1月は同4.8%増となり、14カ月ぶりに増加に転じたが、再び減少したことになる。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、中国内の自動車部品企業の生産が中断したことで韓国の自動車メーカーは国内工場の操業中断を余儀なくされた。現代自動車が4~11日に工場別に順次休業したほか、双竜自動車は4~12日に休業しており、2月の製造業生産への打撃は不可避だ」

     

    2月初旬の輸出は、前年比3.2%減になった。総輸出の約25%は対中国である。中国は、「新型コロナウイルス」の蔓延によって事実上、ビジネスは休眠状態に追い込まれている以上、輸出の落込みはこれから本格化すると見なければなるまい。

     

    中国の操業が、大幅な低下状態に陥っている結果、韓国は中国からの自動車部品輸入がストップしている。こうして、韓国の自動業界も操業中止に追い込まれた。中国から受けるダブルパンチ(輸出減・輸入減)になった。

     

    (2)「1月24~31日に韓国を訪問した中国人観光客数は前年に比べ、一日あたり11%減少。今月は減少幅がさらに大きくなっている。韓国を訪問した観光客のうち、中国人が占める割合は昨年ベースで34.5%に達する。中国人観光客の減少は旅行業、ホテル業、免税店などを直撃する。観光客向けの飲食店やカフェの訪問客が減少し、観光客が多く訪れるソウルの明洞や南大門市場の売り上げは80%減、広蔵市場は50~70%減った」

     

    中国からの観光客も大幅に減っている。訪韓観光客の3分の1強は中国人である。すでに、10%強の減少(前年比)である。関連業界の旅行業、ホテル業、免税店などは、直撃を受ける。

     

    (3)「政府は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済指標への影響が、5年前のMERSの時を上回ったと分析した。洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼企画財政部長官は13日に「経済指標の変化をみると、5年前のMERSの時より響いていると分析された」と説明した。中央銀行の韓国銀行などによると、2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)と2015年のMERSによる韓国経済の成長率下落はそれぞれ年間0.1ポイント、0.3ポイントに達したとされる」

     

    韓国政府は、経済への影響が5年前のMERS時を上回ったと分析している。今年1~3月期は、昨年10~12月に財政支出の無理したGDP押し上げ効果の反動でマイナスは必至である。このマイナス幅が何処まで広がるかである。

     

    (4)「経済指標への影響が出始めたことを受け、韓国経済が1~3月期にマイナス成長に陥るとの懸念が広がっている。米投資銀行大手のモルガン・スタンレーは最近の報告書で、新型コロナウイルスの衝撃により、1~3月の韓国成長率が前年同期比で、少なくとも0.8~1.1ポイント下落すると見通した。米金融大手JPモルガン・チェースは、新型コロナウイルスの感染拡大で、韓国経済が1~3月期に前期比で0.3%マイナス成長するとの見通しを発表している。韓国の経済専門家たちも、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、韓国経済が打撃を受けるのは不可避で、1~3月期にマイナス成長する可能性に対し、懸念を示している」

     

        モルガン・スタンレーは、1~3月の前年同期比で、少なくとも0.8~1.1ポイント下落。

        JPモルガン・チェースは、1~3月期に前期比で0.3%マイナス成長。

     

    モルガン・スタンレーもJPモルガン・チェースも、実質的には年率で1%前後のマイナス成長予測で一致している。このマイナス成長が、ウォン相場にどう響くかである。1ドル=1200ウォン割れは確実となろう。


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    中国政府は、今回の新型コロナウイルス発症で世界中に多大な迷惑をかけながら、一切の謝罪をしていない。それどころか、中国への渡航禁止する国々を非難する逆立ちした言動をする厚かましさだ。人間であれば、「申し分けない」という心情になるはずだが逆なのである。これは、中国国内での政府批判をかわす目的である。

     

    『ウォール・ストリート・ジャーナル』(2月15日付)は、「感染拡大で国境封鎖『試される中国への友情』」と題する記事を掲載した。

     

    中国で発生したコロナウイルスの感染拡大は、パンデミック(世界的大流行)になりかねないとの懸念が広がっている。一方、中国の外交当局者は、中国の対応が不十分であることを示唆する措置を外国が導入するのを防ごうと躍起だ。習近平国家主席は「人民の戦争」に政府が全力を注いでいると言明し、各国の懸念払しょくに努めている。

     

    中国外相もここ1週間、電話会議に奔走し、20カ国以上の政府高官に冷静な対応を求めるメッセージを伝えている。「(中国外相は)各国に駐在する中国外交官はこの危機で「友情が試される」との見解を示し、中国への渡航禁止や自国民の帰国といった措置を控えるよう、外国政府に求めている。中国政府はこうした措置は不要で、不安をかき立てる非友好的な政策だと主張している。

     


    (1)「中国外務省の華春瑩報道局長はこのところ、「逆境の中でこそ真の友情が明らかになる」と繰り返し発言している。だが効果はほとんどない。米国の三大航空会社であるアメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空は中国便の運航を停止。フランス、英国、エジプト、カタール、ベトナムなどの主要航空会社もこれに続いた。中国人や最近中国を訪れた人々の入国を制限する国も十数カ国に上る。「感染例や死亡率が依然としてかなり不透明だ」と語るのは香港の調査会社オフィシャル・チャイナのマネジングディレクター、ライアン・マニュエル氏だ。同氏は中国の公共医療システムの専門家でもある。「疫学上の助言に沿って対応を練るよりも、安全策として国境を封鎖するほうが容易だ」としている」

     

    中国の防疫対策が後手、後手に回っている以上、各国が安全策として国境を封鎖する方が安全である。中国は、自らの不手際を謝罪する立場である。

     

    (2)「こうした中国政府の主張にもかかわらず、中国が親しいパートナーと考えている国も含め、多くの国が国内の懸念を優先させている。国際的に孤立している北朝鮮は中国を重要な友好国とみなしているものの、他国に先駆けて1月に中国国境を封鎖した。中国と国境を接するもう一つの友好国ロシアも、陸続きの国境を封鎖し、中ロのビザなし渡航を中止した。イランは中国への航空便を停止。シンガポールは中国人や中国への直近の渡航歴がある旅行者の入国を拒んでいる。感染流行の中心地である武漢市から自国民を退避させた国は、シンガポールを含め十数カ国余りに達した」

     

    中国の3大友好国の北朝鮮、ロシア、イランは、国境封鎖など強硬手段に出ている。シンガポールは、中国人や中国への直近の渡航歴ある者の入国拒否である。武漢市から自国民を退避させた国は十数カ国余りだ。いずれも、自国民を守る自衛手段である。発症を引き起こした中国に第一責任があって、他国を批判できる立場にない。

     


    (3)「中国政府は米国をはじめ西側政府に批判の矛先を向けている。米政府は武漢の総領事館を閉鎖する措置に踏み切り、中国への渡航注意情報をシリアやイラク、アフガニスタンと並ぶ最高レベルの「渡航禁止」に引き上げた。これを巡り中国当局者は公然と、非友好的で敵対的でさえあるとの批判を繰り返している。ローウィー研究所の研究員で元オーストラリア外交官のナターシャ・カッサム氏は中国当局者の言動について、「中国のシステムは目下の試練に対応できないと外国政府がほのめかしていると受け止め、反応している可能性が高い」と語る。プロパガンダ機関は外国の批判を攻撃材料にする傾向があるが、今回の反応は人民による追及を打ち消すことが主な狙いだ

     

    中国政府が、自国の責任を棚に上げて他国を批判する目的は、中国人民からの追及を外に向ける巧妙な戦術である。

     

    (4)「中国政府の要請は偽善的だと非難する向きもある。H1N1型インフルエンザ(豚インフルエンザ)が流行した2009年、中国政府はメキシコ人を同じように扱った。中国は国内のメキシコ人を隔離し、メキシコへの航空便を停止。メキシコ人へのビザ発給も停止した。メキシコ政府はこれに対し、差別的で根拠に欠ける措置だと批判していた。当時の在中国メキシコ大使だったホルヘ・グアハルド氏は今月、「中国はこの件について誤りだったとは決して認めず、謝罪もしていない」とツイートした」

     

    メキシコで2009年、豚インフルエンザが起こった際に、中国政府はどういう対応を取ったか。中国は、国内のメキシコ人を隔離し、メキシコへの航空便を停止。メキシコ人へのビザ発給も停止したのである。中国は、メキシコに対してこういう仕打ちをしておきながら、他国が同様の措置を中国に取ると声高に非難する。こういうダブルスタンダードの中国は、身勝手そのものなのだ。

     

     

     

     

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    北朝鮮が、自由主義圏の政治動向に最も敏感な国は、米国と韓国とされている。米国は、朝鮮半島問題のカギを握る国である。韓国についても、詳細な政治分析をしている。最近は、文政権の敗北を懸念している様子が窺える。具体的には、「共に民主党」の傲慢な振る舞いに警告を出すなど、「身内同様」の熱い視線を送っているのだ。

     

    『朝鮮日報』(2月15日付)は、「韓国の総選挙を心配する北朝鮮」と題するコラムを掲載した。筆者は、同紙のハン・ヒョンウ論説委員である。

     

    (1)「世界中で、米国政治について最も熱心に研究している国は、もちろん米国である。しかし、2位は北朝鮮という説がある。北朝鮮の立場からすると、米国政治を理解して予測することは死活問題と言えるだろう。トランプの弾劾に関する動向、米国の民主党大統領選候補を巡る駆け引きを北朝鮮ほど関心を持って見つめている国もないだろう」。

     

    米朝間の駆け引きを見ていると、これまで北朝鮮が局面打開でリードするような局面が多々見られた。昨今は、「策氏、策に溺れる」というケースで、米国が裏を読んで北朝鮮の動きを封じるようになっている。

     

    (2)「北朝鮮は、米国に関心を持つのと同じくらいに、韓国政治にも多大な関心を寄せている。韓国大統領選挙の方向性は、北朝鮮にも大きな影響を及ぼしている。北朝鮮を訪問した韓国の政治家たちは、北朝鮮の関係者たちが韓国の政治事情にあまりにも精通しているのを見て驚いたという。韓国の各種選挙を研究してきた北朝鮮は、韓国の有権者たちの集団心理もよく把握している」

     

    北朝鮮は、韓国外交を見透かして手玉に取っている。文政権は、北朝鮮との接触が国内政治で最大得点と考えている。外交という領域を超えて、文政権の「内政問題」として扱い、支持率引上げの「テコ」に使っているからだ。北朝鮮は、この韓国の姿勢を知り抜いており、これを逆手にとって韓国を振り回している。

     

    (3)「数日前、北朝鮮のメディアが「傲慢になると審判される」といった見出しの記事を掲載し、民主党は今回の総選挙で教訓としなければならない、と主張した。同メディアは「民主党が安定した支持勢力を維持しているのは、第1野党の行動に対する反射利益に起因する」とした上で「万が一自己陶酔や陣営に埋没するようなことでもあれば、選挙は予測不可能な状況に陥るだろう」と入れ知恵した。また、他のメディアは「結局、安哲秀(アン・チョルス)という者の正体は比例自由韓国党」とも書いた。今すぐテレビの政治討論に出演できるくらいの知識量だ」

     

    北朝鮮は、文政権を頭ごなしにして批判しているのは、進歩派を「飼いならす」目的であろう。文政権を散々焦らして、最後に大きな獲物を狙っている。南北交流が示現した暁に、大きな経済支援を得ようという算段であろう。だが、次期総選挙で与党が敗北すれば、これまでの「飼い慣らし戦術」が水の泡になる。北朝鮮が慌て出しているのは、韓国与党の敗北を感じ始めたからだ。

     


    (4)「北朝鮮メディアによる記事は、韓国の左派メディアに掲載された寄稿文を基に作成されているといわれているが、しっかり的を射ている。韓国選挙において傲慢になり自らを高める者は必ず敗北するようになっている。北朝鮮も、文在寅(ムン・ジェイン)政権と民主党があるいはこの道を行くのではないかと気が気でないのだ

     

    (5)「北朝鮮は、文政権に向かって「恐れをなした犬」「ゆでた牛の頭に笑われる」「でくの坊」「慌てふためく者」といった単語でそそのかすが、選挙で民主党が敗れることを決して望んでいない。従って民主党に入れ知恵をする際は「正しい言葉に耳を傾けよ」と促す。長引く対北制裁で金正恩(キム・ジョンウン)の集団も、徐々に限界に達している。韓国政権に向け「選挙でのリスク管理を徹底せよ」と忠告するのを見ると、今回の総選挙を見つめる北朝鮮もイライラが抑えられない様子だ」

     

    本来ならば、「恐れをなした犬」、「ゆでた牛の頭に笑われる」、「でくの坊」、「慌てふためく者」などと悪口雑言を浴びせている文政権・与党が、総選挙で敗北しても無関係のはずである。それがここへ来て、民主党に対し「正しい言葉に耳を傾けよ」と言い出した。与党敗北の前兆現象に気づき始めたのであろう。

     

    文政権・与党は余りにも傍若無人の振る舞いをしている。文政権は、裁判所判事に対して「積弊一掃」の名の下に裁判官を起訴させた。これまでの判決は、連戦連敗の「5敗」という無罪判決が出ている。文政権が、いかに司法まで支配下に収めようとしたか。それが暴かれている。軍事政権以上の独裁を狙う危険な政権である。

     

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    猛威を振るう新型コロナウイルスによって、中国ビジネスは凍結状態である。中小企業は、所有する不動産も少なく、日々のビジネスで得られる売上が唯一の「運転資金」になってきた。その売上が、ウイルス禍でゼロ状態。債務支払い期限が迫る中で、苦闘させられている。モラトリアム(支払い猶予)という緊急事態が、不可避であろう。

     

    モラトリアム宣言を出さなければ、中国経済の根幹が破綻する。大量の解雇者が出るので、これが社会不安を生み出すに違いない。国民の間では、共産党政権への不満を鬱積しているのだ。ウイルスの勢いは衰えず、感染者拡大と死者は増加の一途である。すべて、政府の責任だ。モラトリアム宣言を発して、不満と沈静化させなければ「大事」になるだろう。

     

     

    『大紀元』(2月14日付)は、「新型肺炎、中国中小企業3割が1カ月後に倒産」と題する記事を掲載した。

     

    新型コロナウイルスによる肺炎の感染の影響で、中国の中小企業が厳しい状況に直面している。清華大学の研究報告では、3分の1の中小企業が、現有の資金では1カ月の企業活動しか維持できないとした。

     

    中国ビジネス誌『中欧商業評論』は26日、清華大学の経済管理学院、朱武祥教授らによる調査報告書を掲載した。朱教授らは、新型肺炎による企業活動の影響に関して、国内物流業やサービス業、建設業など955社の中小企業を対象に調査した

     


    (1)「その中で、「帳簿上の預金残高で、これから企業活動はどのくらい維持できるか」との質問があった。955社のうちの34%は、「1カ月しか維持できない」、33.1%の会社が「2カ月維持できる」、17.91%の会社は「3カ月維持できる」と回答した。「6カ月、またはそれ以上維持できる」と答えたのはそのうちの9.96%にとどまった。新型肺炎による主な支出圧力について、62.78%の会社は「人件費および社会保険料」を示した。13.68%の会社は「家賃」、13.98%が「融資の返済」をそれぞれ挙げた」

     

    ビジネスが凍結状態において、企業の保有預金残高だけでどのくらいの期間、持ち堪えられるかという調査結果が出た。下線のように「1ヶ月」という企業が34%。「2ヶ月」は33%、「3ヶ月」は18%である。実に、3ヶ月程度が全体の85%である。深刻な事態である。ウイルス禍が解決しない限り、ビジネスは始められない。ウイルス沈静化の期間と中小企業が生存可能な期間が相関するという、異常な環境に追い込まれてきた。

     

    (2)「中国のクリスタル·オレンジ・ホテル (桔子水晶酒店)の創業者で、カラオケ店大手「魅KTV」の出資者である呉海氏は210日、SNS上で投稿し、自身の企業が「4月に倒産するかもしれない」と嘆いた。この投稿に中国の多くの経営者が共感した。新型肺炎の感染拡大で、中国当局は人が集まるカラオケ店や映画館、スポーツクラブなどに営業停止を命じた。呉氏は、営業ができない上、固定の支出費用があるなか、自身の企業は「2カ月しか維持できない。投資家が引き続き投資してくれなければ、4月になると倒産するだろう」と書き込んだ。呉氏によると、魅KTVが経営破たんした場合、約1500人の従業員が失業し、損失額は4億元に達する」

     

    中国当局は、人が集まるカラオケ店や映画館、スポーツクラブなどに営業停止を命じている。これは、中小企業の「守備範囲」であるゆえに、ウイルス禍の影響は甚大である。最近の中国経済は、サービス支出に依存し始めてきただけに、ウイルス禍は直撃弾になった。

     


    (3)「一部の地方政府は中小企業に対して、融資拡大や家賃の減免、社会保険料納付の延期などの支援策を発表した。呉氏はこの支援策を非難した。社会保険料納付の延期について、「従業員がもうすぐ失業し、会社ももうすぐつぶれるのに、なぜ社会保険料などの納付を免除しないのか?営業を許可しないのに、社会保険料の徴収だけは忘れていない!」と怒りをあらわにした。また、呉氏は「固定資産の抵当がなく、営業停止でキャッシュフローがない中小・零細企業に対して中国の銀行は融資しない」と言った」

     

    中国政府は、人々が集るサービス業の営業を禁止しながら、社会保険料を徴収している。本来、「徴集免除」にすべき場合であろうが、それにはお構いなく、取れる財源は確保するという一方的な措置である。これでは、中小企業の倒産は増えて当然だ。

     

    中国の銀行では、固定資産の抵当がない企業には融資しないという。融資返済が確実にされる見通しがなければやむを得ないこと。政府が、支払い保証するなどの措置を取らない限り、中小企業の大半は倒産の憂き目に遭うだろう。中国経済が、新たに直面する重大局面になってきた。


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