勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    カテゴリ:経済ニュース時評 > 中国経済ニュース時評

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    中国経済は今、天王山である。7月31日に財政金融政策を打ち出したが、主体は流動性の供給という金融政策に置かれている。債券のデフォルトは、これまでにないハイペースで起こっており、流動性供給という「カンフル剤」を打たなければ、死屍累々と危機に直面する。中国経済最大の危機と言える。

     

    中国は、財政面で景気テコ入れといってもインフラ投資しかない。住宅投資は限界を超えた。家計債務が可処分所得を大きく上回っており、住宅ローンが個人消費を圧迫する状態になっている。こうなると、打てる手は流動性供給を増やしてデフォルトを防ぐしかない。金融システム崩壊を防ぐのが精一杯である。

     

    中国人民銀行は、7月下旬から流動性供給に全力を挙げていた。その頃の金融情勢は、次のようなものだった。

     

    『ロイター』(7月19日付)は、「中国人民銀が流動性増強、貿易戦争でさらなる金融緩和も」と題する記事を掲載した。

     

    経済の参謀本部に当る中国人民銀行は、負債圧縮目的で借り入れコストの増加を図ってきた。だが、その歪みが出始めたところへ米中貿易戦争が加わった結果、金融は一段とひっ迫化現象を見せていた。こういう緊迫感のある状況が記述されている。この状況を踏まえて7月31日の総合経済対策が発表された。

     

    (1)「中国人民銀行(中央銀行)が金融システムへの流動性供給を増やし、中小企業への信用供与を強化している。負債圧縮の取り組みによる借り入れコスト上昇で製造業生産や設備投資が鈍化し、元から景気の勢いが失われつつあったところに米国との貿易紛争が追い打ちを掛けたためだ。人民銀は今後も一段と金融緩和を進める見通しだ。事情に詳しい関係者が18日明らかにしたところによると、人民銀は市中銀行向けの流動性促進策を導入する方針。銀行に融資拡大を促し、地方政府傘下の資金調達会社である融資平台(LGFV)や企業などの発行する債券への投資を増やすのが狙い」

     

    人民銀はこの段階で、一段の金融緩和を行なう方針を固めていた。借り入れコストを引下げて設備投資のテコ入れを図る。また、債券市場の流通利回り引き下げを目指していることが窺える。債券デフォルトが多発しており、これを鎮めない限り不安心理の高まりを防げないからだ。当局は、企業に債券発行を促してきた手前、デフォルト多発化を防がねばならない義務感に迫られていた。

     

    中国には債券発行に不可欠な格付け企業が未発達という根本的な欠陥を抱えている。正しい格付けができないという、あってはならない能力不足を露呈しているのだ。GDP世界2位の国家ではあり得ない「珍事」が多発している。要するに、経済発展の基盤がないままに無軌道に発展した経済に過ぎない。こうなると、経済危機の深化は瞬く間に進むに違いない。

     

    『ブルームバーグ』(8月8日付)は、「中国金融市場の資金調達コスト、数年ぶり低さー人民銀は流動性支援」と題する記事を掲載した。

     

    (2)「景気減速や貿易戦争絡みのリスクを踏まえ、中国人民銀行は流動性を支援している。上海銀行間取引金利(SHIBOR)翌日物は1.58%と、2015年8月以来の低水準を付けた。中小規模の銀行にとって命綱である譲渡性預金(CD)金利は過去最低水準にある。為替フォワードや銀行間の借り入れコスト、国債利回り、金利スワップも似た状況となっている」

     

    中国人民銀行は、必死の流動性供給をしている。これにより、銀行間取引金利は15年8月以来という3年ぶりの低水準に落ち着いた。ほぼ全ての金融指標は、中国金融市場の資金調達コストが目立って低くなっていることを示す結果になった。この慌てふためきぶりのなかに、中国経済の直面する現実がある。「世界覇権論」を唱える中国経済の強さは、どこを探しても見当たらないのだ。

     

    金融テコ入れは、カンフル剤に過ぎない。これで、中国経済が立ち直るわけでない。困難な呼吸状態が、少し改善するということだ。根本にある過剰債務状況の改善も、売上高が増えることでもない。単なる時間稼ぎである。延命だ。

     


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    8月12日は、日中国交40年の記念日だ。これを契機に、中国側に日中で「第5の文書交換」案が出ているという。その必要性はあるだろうか。

     

    復交当初の燃えるような「日中新時代」への期待は、もはや消えてしまった。度重なる中国の日本への「裏切り」は、中国の本質をさらけ出したからだ。日本を批判する暴言の数々。凄まじいものだった。あれを思い出しただけで、中国が胸襟を開いて話せる相手でないことを知った。住む世界が違うのだ。

     

    日本は今、中国からの訪日客で賑わっている。ありがたいことに、中国人観光客は、日本を絶賛してくれる。旅先国、歓待されている国、SNSで取り上げる旅行先国の3点で、日本は1位という。国民レベルでは、世界覇権論などという馬鹿げた話は出ないからスムースそのもの。戦前の日本が行なった侵略戦争にも素直に謝罪できる。だが、政治が絡むと思惑が先行する。中国は、日本を利用しようという立場が前面に出てくるからだ。

     

    中国外務省には現在、「日本課」が存在しない。この一事を以てしても対日外交は、「その他大勢」扱いになっている。日本課を廃止した理由は、中国にとって対米外交が最優先という戦略であった。米中二国が世界の重要なことを決める時代である。もはや、日本を大事にする必要はない。こういう思惑であったはずだ。

     

    それが、大きな転換点に立っている。米中は貿易戦争と言われるほど険悪だ。米国は、中国を「仮想敵」にして警戒を強めている。中国の対米投資を制限する。中国留学生のビザ発給を絞る。こいう状況へ追い込まれた中国は、一度捨てた「日本カード」を利用するメリットを感じ始めた。これが、「日中の第5の文書」案の動機であろう。

     

    これほど便宜的な中国と「日中の第5の文書」を交わす意義があるだろうか。

     

    『日本経済新聞』(8月12日付)は、「中国、第5の日中文書検討、新たな関係の針路に」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「日中平和友好条約が8月12日、締結から40年を迎えた。これに合わせ中国の習近平(シー・ジンピン)指導部が、新たな日中関係を定める「第5の政治文書」について内部で検討を始めたことがわかった。日中関係を安定させ中国主導の国際秩序へ日本を引き込む狙いだが、賛否両論がある。当面は水面下で議論を重ねて日本側の出方を探る構えだ。複数の中国共産党関係者が明らかにした。日中両国は国交正常化を確認した日中共同声明、日中平和友好条約など4つの文書を交わしており、新文書が実現すれば5つ目となる。平和条約締結40年にあたる18年に検討を進め、条件が整えば19年の習氏の訪日時に合意する日程を想定する」

     

    中国はことあるごとに、過去の「4つの文書と4つの原則」を持出して、日本を諭すような上から目線の姿勢を見せる。そのたびに、不愉快千万な思いにさせられるのだ。この上、さらに「第5の文書」ができたらどうなるか。願い下げにしたい。文書などなくても、相手国を誹謗したりしなければ外交関係は上手く行くもの。文書を交わすと、それが日本外交を縛る危険性が高まるのだ

     

    (2)「関係者によると、党内の議論は今年6月ごろに始まった。習指導部は対米関係の緊張を受け、日本を含む周辺国との関係改善に乗り出している。新文書の検討も、この流れで決まったもようだ。推進派は中国が主導する経済圏構想『一帯一路』や習氏が掲げる外交思想『人類運命共同体』などの概念を新文書に書き込み、日中協力の新たな方向性を示すと主張。慎重派は12年以降に対立が激化した沖縄県尖閣諸島をめぐる問題の扱いが困難とし、無理に作成する必要は無いとの立場だ。関係者は「結論は出ておらず、最終的に見送る可能性もある」と語る」。

     

    「第5の文書」推進派は、随分と身勝手は要求を出している。すなわち、「一帯一路」と「人類運命共同体」を文書に入れる構想だ。日本がこれに同意することは、中国の世界戦略の一環として働くことを宣言するようなもの。日米外交が軋むことは明らかだ。日米は同盟国である。そこへひび割れをもたらすような「中国寄り構想」を受け入れるはずがない。だいたい、こういう厚かましい案を持出すこと自体、外交常識を欠いている。

     

    中国が日本へ接近している本音は、米中対立がもたらす「世界の孤児」を回避したいだけだ。日本を格下に見ているからこそ、「一帯一路」と「人類運命共同体」の文言を持出してくる。こういう傲慢な中国と文書など交わしたら、日本外交の自殺行為となろう。危険きわまりない。絶対にやってはいけない話だ。

     


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    政府が、7月31日に発表した経済対策は、中身がなく株式市場を困惑させている。再び不動産バブルに火を付けて、住宅購入を煽りたくても限界に達した。可処分所得に対する家計債務比率が天井圏に達しているためだ。世界一貯蓄好きとされた中国だが、一転して過剰な債務を負う羽目に追い込まれている。際限ない住宅価格の上昇によって、庶民の財布は空からになった。

     

    こういう最悪事態で、米中貿易戦争に突入した。中国国内の現実重視の経済派は、米国との抜き差しならぬ対立に持ち込んだ習氏への不満を隠そうとしなくなっている。人民日報社説が、これら経済重視派へ反撃するという異常事態である。中国経済の実態が、これだけ混乱していることの証明だ。

     

    経済を映す鏡とさせる株式市場は、方向が定まらない状況が続いている。

     

    『ブルームバーグ』(8月10日付)は、「トレーダーの苦悩映す中国株、7日連続で日中変動率が1%以上」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「中国株の変動がこれほど激しい状態は、ここ数年なかった。6兆ドル(約665兆円)規模の市場が底を打ったのか、トレーダーは判断しあぐねている。貿易戦争やデフォルト(債務不履行)増加、金融刺激策やバリュエーション(株価評価)低下と強弱材料が交錯する中、上海総合指数は9日まで7営業日連続で1%以上の日中変動率を記録した。これほど大きな変動が続くのは中国株が急落した2015年以来のことだ。同指数の日中の乱高下は2年6カ月ぶりの激しさとなり、中国株市場の時価総額は同7営業日の間、毎日少なくとも970億ドル変動した」

    相場を空気代わりに呼吸しているトレーダーが、中国株の行方を判断しかねているという。経済対策発表後の7営業日間、株価の日中変動率が1%以上という荒れ相場になっている。疑心暗鬼の状況だから、誰も先行きに自信が持てず、下げては買い、上げては売るという繰り返しなのだ。中国指導部も自信がなくなっているから、互いに相手を批判する状態に落込んでいるに違いない。

     

    中国経済の本質的な矛楯は、土地国有制を「悪用」しつづけてきたことだ。地方財政制度の財源を確立せず、歳入の3分の1以上を土地使用権売却益で賄うという異常事態を続けてきた。「土」を「金」(カネ)に変える錬金術を編み出したのだ。

     

    かつて、英国で中央銀行(イングランド銀行)を設立する時に、通貨発行の基準を何にするかが議論された。その際、「土地銀行案」が提示された。土地を担保に通貨を発行する案だ。これは、インフレを招くとして却下され、商業活動に随伴する商業手形の再割引が選ばれた。

     

    中国は、この却下された「土地銀行案」に近い形で、地方政府の財源をつくらせた。まさに、土地が「打ち出の小槌」となった。地方政府は勝手に地価を引上げるので、それが不動産バブルを生んだ根因である。不動産バブルによる住宅価格は、庶民の財布を空にするまで高騰して、ついに限界を迎えた。

     

    地方政府は、地価を値上がりさせなければ、土地売却益が財源に使えない。インフラ投資の資金調達が不都合を生じる。このように見ると、中国経済は不動産価格上昇によって回ってきたといえる。その頼りの不動産価格は、上げるに上げられない状況になっている。中国経済が混迷するのは当然といえよう。

     

    『ロイター』(8月2日付)は、「中国の個人消費、低調な所得の伸びと住宅販売に圧迫される」と題する記事を掲載した。

     

    (2)「中国国家発展改革委員会(発改委)の幹部は2日、所得の伸び鈍化と低調な住宅販売が国内個人消費の伸びを抑えているとの見解を示した。発改委総合司巡視員の劉宇南氏は記者会見で、今年上半期に住宅販売の伸びが前年同期の16.1%から3.3%に鈍化したことについて、家具といった住宅関連品目向け支出が打撃を受けたと説明した。また『家計所得の伸び鈍化も一部の住宅入居者の購買力を抑制した可能性がある』と述べた」

     

    中国政府は、家計の高貯蓄率を過大評価してきた。その家計が、限度を超える住宅ローン残高を抱えてしまい、もはや消費支出の余力を失っている。これは、中国経済にとっては重大な問題である。企業・地方政府がともに過剰債務を抱えており、その上、家計まで債務で身動きできない状態に陥ったのだ。万事休すと言う状況であろう。

     


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    中国の広い範囲で猛暑が続いている。暑さの走りは、5月から始まっていた。7月5日には、北京市では南部郊外の最高気温が摂氏41.8度に達しており、7月上旬としては1951年に観測して以来の59年ぶりの記録と言われている。

     

    実はこの暑さは序の口、中国の中枢部である華北平原は2070年以降、人間が住めなくなるほどの暑さになるという恐ろしい研究発表が登場した。華北平原といえば、北京市、天津市、河北省、山西省、内モンゴル自治区がはいる。

     

    『ニューズウィーク・電子版』(8月2日付)は、「中国・華北平原は2070年以降、熱波で居住できなくなる、との研究結果」と題する記事を掲載した。筆者は、松岡由希子氏。

     

    (1)「米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、2018731日、科学オンラインジャーナルにおいて、『中国の華北高原が、気候変動と集中灌漑によって、生命に危険を及ぼすほどの猛暑に脅かされている』との研究論文を公開した。この研究チームでは、2017年8月には、インドやパキスタン、バングラデシュといった南アジア地域でも数十年以内に厳しい猛暑が始まるとの予測を示していた

     

    (2)「華北平原で予測されている猛暑は、極めて過酷なものが予想される。北緯34度41度までの約40万平方キロメートルに広がる華北平原は、中国最大の沖積平野で、人口およそ4億人を擁する人口密度の高い地域であるとともに、灌漑農業が盛んなエリアでもある。とりわけ、集中灌漑は、温度と湿度を上昇させ、より厳しい熱波をもたらすことがあるという。ペルシャ湾岸や南アジアよりもリスクの高いものだと警告している」

     

    華北平原は、世界的な水資源不足に悩んでおり、地下水を利用した灌漑事業を行なってきた。これが温度と湿度を上昇させてより厳しい熱波をもたらすという。

     

    (3)「研究チームは、これまでのペルシャ湾岸地域や南アジアを対象とした研究と同様、暑い天候下での生存可能性を評価する指標として、気温と湿度を複合した『湿球温度』を採用。その結果、『湿球温度が摂氏35度(華氏95度)に達すると、健康な人間でさえ屋外で6時間以上生存することは困難』とされている。華北平原は、気候変動が灌漑という人為的影響にさらなる作用をもたらし猛暑のリスクを高める。温室効果ガスの排出量が大幅に削減されないかぎり、2070年から2100年までの間に、湿球温度35度以上の猛暑に見舞われる可能性があることがわかった」

     

    華北平原は、気候変動が灌漑という人為的影響にさらなる作用をもたらし猛暑のリスクを高める。そこで、このリスクを避けるには、温室効果ガスの排出量が大幅に削減される必要がある。それがないかぎり、2070年から2100年までの間に、湿球温度35度以上の猛暑に見舞われる可能性がある。つまり、人間が住めなくなるのだ。

     

    この科学的な予測をどう受け止めるかかである。中国は、温室効果ガスの最大排出国であることから言えば、経済成長率などを問題にする以前に、物理的な「中国生存」という切羽詰まったところへ追い込まれてきた。中国の「米国覇権挑戦論」などということは寝言に聞える。


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    中国の国名は、中華人民共和国である。「人民」が主役のはずだが、一貫して政府に虐げられている。これほど建前と実質の異なる国はない。

     

    中国の不正ワクチン問題をめぐって、市民の怒りは収まっていない。7月30日、接種後の後遺症に苦しむ子供らの親が北京で抗議デモを行い、メーカーの刑事責任を厳しく追及するよう求めた。当局はデモを鎮圧、不正ワクチンについては報道規制・ネット規制を始めたという。この驚くべき実態を見ると、「天罰」のくだる方法はないだろうか、と思うほどだ。

     

    『大紀元』(8月11日付)は、「不正ワクチン、有毒粉ミルク後を絶たない不正問題、なぜ?」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「2008年に、食品安全問題の代名詞となる有毒粉ミルク事件が起きた。問題発覚後、有毒粉ミルクを生産した河北省三鹿集団と国の監督機関は責任を問われ、複数の幹部は処分された。そのなかに、当時の国家食品薬品監督管理局食品安全監督司の孫咸澤・司長も含まれている。同氏には行政処分が下された。しかし、同氏は2011年に国家食品薬品監督管理局情報センター主任に、12年に同局の副局長に昇格した。孫氏は、14年6月から同局の薬品安全総監を務め、ワクチン企業を監督する立場になった。今年2月、同氏は定年退職した。ほかにも国家品質検査総局のトップ・李長江党委書記は同事件で08年末に免職されたが、09年9月に新たなポストに任命され、復帰した」

     

    08年の有毒粉ミルク事件が起きた際、国家食品薬品監督管理局食品安全監督司の孫咸澤氏は行政処分を受けた。この孫氏が、その後復帰しており、今回の不正ワクチンを監督する立場になっていた。こう見ると、中国の行政処分は国民の目を欺くための「便法」にしか見えないのだ。これでは、官側で緊張感を持って仕事をするはずがない。適当にやっていれば、いずれ政府が救済してくれるという甘さにつながっている。

     

    (2)「国営新華社通信は7日、長春長生生物科技が製造した問題のワクチンの一部は海外にも輸出されたと当局の調査結果を公表した。調査によると、同社は有効期限の過ぎた原液を使用してヒト(人)用の狂犬病ワクチンを生産した。ワクチンに偽りの生産期日や製造番号を記したことも分かった。一部は2014年以降、国外で販売されている。同報道は、不正ワクチンを流通した国や時期についての詳細を示さなかった。中国メディア『南方都市報』によると、国際市場に積極的に進出してきた同社は近年東南アジア、中東、中南米、アフリカ、ロシアなど約20カ国にワクチンを輸出していた」

     

    不正ワクチンは、輸出されていたことが判明した。東南アジア、中東、中南米、アフリカ、ロシアなど約20カ国とされている。不正ワクチンを中国国内で接種された乳幼児たちの副作用は次のように深刻である。

     

    (3)「湖南省出身の朱春暉さんと湖北省の王路さん(仮名)、江西省の廖房昇さんなど3人の子供は、予防接種を受けた後、重い病を患った。いずれのワクチンも政府から接種を義務付けられたものだった。朱さんの娘は201710月、4歳の時に長春祈健生物製造の水ぼうそうワクチンを接種した。その後、再生不良性貧血との骨髄機能低下による貧血を患った。あざができやすく、出血すると止まらなくなるという。王さんの娘は16年、DPTワクチンとインフルエンザ菌b型(Hib)ワクチンを接種した後、歩くことができず、知能発達にも異常がみられた」

     

    前記の20ヶ国に輸出された不正ワクチンは、このパラグラフのような副作用を起こしている心配もある。同じ人間が、こういう被害を受けて我慢しなければならないのか。中国政府は、まともにならなければ国民から見放されるに違いない。


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