勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

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    5月13日、中国の習近平国家主席から韓国文大統領に電話がかかってきた。その後に発表された中韓両国の内容には、かなりの食い違いがあった。韓国は、習氏の年内訪韓を強調。中国は、習氏の指導によるコロナ克服を文氏が賞賛した、となっている。中韓それぞれが、自国に都合のいいことを発表した形だ。

     

    ここから浮かび上がってくる姿は、中国の焦りである。習氏は、活発な「電話外交」を繰り広げて、習氏のリーダーシップの下にコロナ禍を乗り越えたという演出に余念がない。多分に、6月に開催される全人代を意識したものであろう。

     

    習氏は、韓国に掛けた電話を安倍首相に掛けていない。日米関係が緊密であることから「電話外交」しても成果を上げられないと見ているのだ。その点で、韓国は米中間でフラフラしているので、クギを刺そうという算段に相違ない。韓国は、中国から甘く見られているのだ。

     

    『中央日報』(5月15日付)は、「韓国は習近平主席の訪韓に精魂を込めているが『中国は外そう』本格的に圧迫する米国」と題する記事を掲載した。

     

    新型コロナウイルス時代に米中間葛藤が本格化し、韓国の前には解決すべき歴代級高次方程式が置かれた。文在寅(ムン・ジェイン)政府発足以降、ただでさえ米中間で厳しい駆け引きをしてきた韓国としては苦悩が深まりつつある。韓国と中国は新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)を輪にして密着した動きを見せている。13日、文在寅大統領と習近平中国国家主席は電話会談を行った。



    (1)「会談で両首脳は5月1日始めた「韓中国ファストトラック(迅速通路)」の開設に重きを置いた。青瓦台は「両首脳が両国の迅速通路制度を新設したのは協力の模範事例ということで意見を一致した」とし、中国外交部も「ファストトラックが地域のサプライチェーンおよび物流チェーンの疎通のために必要」と紹介した。
    ファストトラック制度は両国企業家に限り、14日間の義務隔離措置の緩和など例外入国手続きを適用することをいう。韓国外交部はファストトラックの新設を両国の新型肺炎協力の象徴としている。2016年高高度ミサイル防御体系(THAAD)問題で冷え込んだ両国関係を新型肺炎の協力で解決するということだ」

     

    表向きは、中韓両国が協力しようという、薬にも毒にもならない上っ面をなでるような内容だ。ただ、さりげなく中韓関係を「模範事例」にしたいとしている。中国は、これで韓国を引留めたと見ているのだろう。韓国は、中国と手を切って逃げられませんよ、という思いが込められている。

     

    (2)「画竜点睛」とされるのは習主席の年内韓国訪問だ。青瓦台(チョンワデ、大統領府)は習主席の要請で行われた今回の会談で「習主席が年内訪韓への固い意志は変わらない」と言及した事実を公開した。(中国外交部は発表文で「年内訪韓」に言及せず「韓中関係をより高い水準に引き上げるために戦略的なコミュニケーションを強化したい」という習主席の発言)である」

     

    韓国は、習氏の年内訪韓意思は変わらないと発表した。中国は、中韓での戦略的コミュニケーション強化を強調している。ここで、両国の思惑が食い違っている。

    (3)「米国が中国を追い詰めるのは、11月大統領選挙を控えてドナルド・トランプ米大統領が直接出て中国の新型肺炎事態に対する責任論を連日強調したことに続き、中国との関係断絶も口にしている。トランプ大統領は14日(現地時間)、フォックス・ビジネスニュースとのインタビューで「中国とすべての関係を切ることもあり得る」という発言を行った。同時に「中国との関係を切る場合、5000億ドル(約53兆円)を節約できるだろう」と話した。前日、「私がかつてから言ってきたように、中国を扱うのは費用がかかる。(米中)貿易合意にインクが乾く前に中国から始まった感染事態に世界がたたかれた」として中国を名指して批判したことに続き、この日は新型肺炎事態以降中国に対する最も厳しい発言を行ったわけだ」

     

    米国は、明らかに中国を追い詰める強い姿勢を見せている。米中間の経済関係断絶まで口にし始めているのだ。こういう米国の対中強硬姿勢が、韓国に及ぼす影響を計算に入れなければならない状況である。ここで、韓国は間違った判断をすると、取り返しのつかないことになる。



    (4)「トランプ大統領は発言は突然の暴言にとどまったわけではない。韓国は新型肺炎を契機にこれまで閉ざされていた中国のかんぬきを外すという構想だが、米国は正反対に中国遮断の決意を固めている。具体的に中国を除いた「友軍グループ」を強化しようとする動きに出た。
    代表的に米国は現在、中国の排除に徹底して新しい世界市場の秩序を構築しようとする「大きい絵」を構想している。このような試みはすでに3月から感知された。米国はその間「世界の工場」の役割を果たしてきた中国とからまった各種産業のサプライチェーンを修正しようと試みている」

     

    米国は、米中デカップリング論を具体的に行動へ移している。中国を除いた「友軍グループ」の強化である。ここで、韓国は戸惑っているのだ。米国の友軍グループに入れば、中国との関係が疎遠になることを恐れている。この米中いずれを選ぶかという問題は、韓国の命運を決める「サイコロ」である。

     

    韓国国民の心情は、世論調査によれば8割が「親米」である。朝鮮戦争で、米国は韓国を共産軍から防衛してくれた同盟軍である。その米国へ親しみを感じるのは当然だ。中国は、北朝鮮と共に侵略軍である。

     

    こういう原点に立ち返れば韓国が、米国の「友軍」であることを再確認すべきだろう。ここで、間違ったサイコロを振れば韓国は自滅する。米中、どちらが今後の世界史のリーダーにふさわしいか。そういう原点から将来を見通せば、答えは自ずと出てくるはず。韓国の対中輸出比率が、25%で1位というのはなんらの選択基準にならないのだ。



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    中国は、コロナ発症の地である。世界に向かって無傷を装う必要がある。そこで編み出されたのが「国産品奨励」である。外国品を買えば売国奴のレッテル張り。愛国精神を込めた国産品奨励という苦し紛れの話である。中国経済の置かれた立場の苦しさを、適格に伝えるニュースである。

     

    『中央日報』(5月17日付)は、「外国製品使えば売国奴、中国に吹く『愛国消費』熱風」と題する記事を掲載した。


    5月10日に中国中央テレビ(CCTV)ニュースオンライン生放送に看板アンカーの朱広権が登場した。「まだ外国製品を使っていますか? 国産品もいまは良くなりました。国産品使用で愛国しましょう」と発言。これは、確実にWTO(世界貿易機関)違反だ。「非関税障壁」に該当するはず。WTO違反の常連国である中国のやりそうなキャンペーンだ。

    (1)「新型コロナの衝撃は中国も大きかった。1-3月期の経済成長率はマイナスだ。半世紀ぶりのことだ。それでも輸出は回復が見込めない。世界が感染症防疫でそれどころではないからだ。それでも期待できるのは内需と考えているようだ。最近中国で活発なのが新国産品を意味する「新国貨」「新国品」の購入運動であるためだ。国産品復興で低迷した景気を回復させようということだ。外国製品を使えば売国奴扱いされる雰囲気だ

     

    国産品奨励運動は、裏返せば外国製品購入者を売国奴扱いする危険なシグナルである。何が、グローバル主義の保護国であるか。散々、自由貿易擁護を宣伝していた習近平氏が、ついにこの体たらくである。背に腹はかえられないのだ。

     

    (2)「政府があおって有名電子商取引企業などが呼応する様相だ。中国国務院は2017年から5月10日を「中国ブランドの日」に定め、政府次元の国産品購入奨励運動をしている。今年もCCTVと人民日報など国営メディアが先を争って国産品購入運動を先導する。朱広権と李佳琦のコンビは先月6日にも新型コロナウイルス被害が最も大きい湖北省の商品販売番組を行った」

     

    国営メディアは、コロナ被害が甚大であった湖北省(武漢が省都)の商品販売を宣伝しているという。


    (3)「特に若い世代に(は政府の愛国消費運動が)しっかり通じる。中国製品選好傾向は20代が独歩的であるためだ。中国科学技術専門メディアのカンチャイドットコムは「1995~2004年生まれのZ世代は中国文化に対する高い自負心を持っている。最近の国産品消費に大きな力になっている」と評価した。中国の若い世代の国産品消費傾向が始まってから少し過ぎた。中国市場調査機関のアイメディアリサーチが昨年実施したアンケート調査によると、「90後」(90年代生まれ)は国産ブランド製品消費の35.64%を占めた。国産品購入の主力軍が彼らの世代ということだ」

     

    習近平氏が、国家主席になった時期と成長期の重なる世代ほど、中国文化に対する高い自負心を持っているという。こういう世代に向けた愛国消費奨励と外国品消費(売国奴)排除という宣伝がストレートに効いているという。

     


    (4)「愛国主義消費は年齢が若いほど強まっている。90後よりZ世代が強いという話だ。Z世代とは「95後」と「00後」だ。Tモールによると昨年Tモールで95後は中国の醤油ブランドの海天醤油を58万人が購入した。最近の新国産品販売運動でも彼らの活躍が光を放っている。
    しかもZ世代は中国が大国の地位を確保した世界で育った。中国の成長過程を見守ってきたそれまでの世代とは違う。しかも2013年から習近平時代に強化された愛国主義教育をまともに受けた初めての世代だ。新型コロナウイルス以降中国政府の愛国主義強化基調に同調する確率が高い

     

    愛国主義消費とは、切羽詰まった中国経済の状況を100%示している。ここまでやらなければ、景気が持たないという深刻な状況へ追い込まれているのだ。2013年から習近平時代に強化された愛国主義教育をまともに受けた初めての世代は、銃を取れと命令されれば、戦場に赴くのだろう。恐ろしい軍国主義と表裏一体である。危険なことだ。

     

    (5)「愛国心にだけ頼るのでもない。中国ブランドの品質競争力もある程度上がってきた。KOTRA瀋陽貿易館は昨年の報告書で「90年代以降生まれの世代が消費市場の主流として登場し、コストパフォーマンスを重要視する消費パターンが明確になっている。『適正価格+優秀な商品(平價優品)』を主張するローカルブランドが若者の心をとらえている」と分析した」

    中国製品も次第に品質が上がってきている。外国製品のとの質的差が縮まれば、中国品の価格差がプラスとなって、国産品消費の上昇のきっかけになろう。それにしても、個人消費の対GDP比は40%前後である。この低い実態を隠すために、ただ「消費」と言って民間+政府の消費を合算して「約60%」と粉飾をしている。愚かなウソを重ねている国なのだ。



    テイカカズラ
       


    中国当局が1月初頭以来、米国のコロナ・ワクチン開発に対してハッキングを開始している。これは、FBI(連邦捜査局)から全米に警告されたもの。ホワイトハウスは、こうした不法行為を働く中国に対して、中国のネット検閲システム破壊準備を計画中であることが明らかになった。ホワイトハウスの元首席戦略官スティーブ・バノン氏は59日、自身のネット番組「War RoomPandemic」(パンデミック作戦室)で明らかにした。

     

    中国のネット検閲システム破壊は、中国国民に世界の真実を知らせる機会を与えるものだ。中国政府が、もっとも恐れていることが起きるのである。中国国民の目を真実から遮断し、ウソ情報を流し続ける目的は、中国共産党独裁を続ける上で必須条件を確保するためである。そこへ、真実の情報が流れ込んだら中国共産党はどう対応するのか。

     

    米中対立が、ここまでエスカレートしてきたことは、宣戦布告しないだけの最悪事態に陥っていることが分かる。まさに、冷戦そのものである。中国は、コロナ禍で上手く立ち回ろうと画策してきたが、全て裏目に出ており自らを窮地に追い込んでいる様子が分かる。

     

    バノン氏によれば、「中国共産党では、習近平国家主席と王岐山国家副主席が元凶」であると批判している。一般的には、王副主席は米国提携派とされている。バノン氏は、「習・王ラインが共産党を牛耳り悪の総本家」という位置付だ。この二人を孤立させるには、中国国民へ真実の情報を流すことが最善の方法としている。

     

    敗戦直前の日本では、米軍戦闘機から「敗戦間近を知らせる大量のビラ」が蒔かれた。日本の官憲は、厳しくこれを取り締まっていた。多くの国民は、太平洋戦争が負け戦であることを暗黙の内に理解していたのである。だから、今回の米国による中国のネット検閲システム破壊は、それなりの成算が期待できる状況と見ているのであろう。

     


    『大紀元』(5月16日付)は、「米トランプ政権、中国ネット検閲システムの破壊を計画中、バノン氏が明かす」と題する記事を掲載した。

     

    米トランプ政権は中国共産党のネット検閲システムを破壊する計画を本格的に推進していると、ホワイトハウスの元首席戦略官スティーブ・バノン氏は59日、自身のネット番組で明らかにした。

     

    (1)「米シンクタンク「21世紀のイノベーション」のCEOでレーガン元米大統領の行政管理予算局顧問弁護士のマイケル・ホロヴィッツ氏は同番組に出演し、「米政府が30憶ドルを投入し、米国の一流大学が持つ重要な情報技術を応用すれば、今年の大統領選前(10月末)に中共のネット検閲システムを破壊することは可能だ」と述べた」

     

    米国の一流大学が持つ技術で、中国のネット検閲システム破壊が可能という。ということは、中国が難攻不落のIT技術でガードされていないことを物語っている。中国のソフトは、後進国であるから、超難関という訳でないのだろう。

     

    (2)「『パンデミック作戦室』が59日に公開した番組「Descent into Hell(地獄への堕落)」で、中国人ゲスト2人が出演し、中国共産党がファイアウォール(ネット封鎖システム)を利用して、中国人に言論弾圧や洗脳教育を行った実態について説明した。その中、ハイゼンベルクと名乗るゲストは、中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)の元エンジニアで、華為の貿易取引先である米国の技術会社で長年、働いたこともある。華為が中共の世界浸透戦略において重要な役割を果たしているとよく知っているという」

     

    (3)「近年、華為は中国政府の資金援助を受け、低価格を武器に国際通信市場、特に5G設備の供給市場でシェアを拡大してきた。インターネットからデータや情報を収集することが目的だ。さらに、中国のビッグデータ監視システムとネット情報検閲システムを世界まで拡大させようとしている。ハイゼンベルク氏は、華為の設備に仕込まれているバックドアは中国軍と情報部門のためのもので、ユーザーのあらゆる情報を入手することができると述べた。華為はネット封鎖システムにディープ・パケット・インスペクション(DPI)という技術を採用したが、この技術はアメリカの会社シスコシステムズが開発したという」

     

    下線部の通り、華為の設備に仕込まれているバックドアは、中国軍と情報部門のためのもので、ユーザーのあらゆる情報を入手することができるという。この技術は、米国のシスコシステムズが開発したものだ。ここまで、底が割れている以上、米国はこれを突破する技術開発は容易であろう。

     


    (4)「ハイゼンベルク氏は、中国共産党が新型コロナウイルスの情報を隠ぺいできたのは、ファイアウォールで情報を封鎖したからだと指摘した。各国は中国から本当の情報を得られず、多くの人が死亡したと指摘した。ハイゼンベルク氏は、中国人だけではなく、世界中の人々に被害が及ぶ中共のネット情報検閲システムに、国際世界は真剣に対処しなければならないと強調。「これは避けることができた災難だ」。番組の最後にバノン氏は、米トランプ政権の上層部は中国共産党のネット検閲システムを破壊する具体的な方法について同日の会議で議論したと明かした」

     

    ファーウェイのバックドアのソフトが米国製であれば、これを見破る方法は簡単に見つかるはずだ。これまで、中国政府とファーウェイを信用してきたから、まさかファイアウォールを仕掛けているとは疑って見なかったのであろう。迂闊と言えば、これ以上迂闊な話はない。相手は、名うての共産党国家である。米国は、中国に手玉に取られていたのだ。だが、「裏切られた」と自覚した後の米国は、一瀉千里で突っ走るのがパターンである。真珠湾攻撃を受けた後の米国は、第二次世界大戦に躊躇なく参戦したのだ。

     

    中国は、こういう米国の「ヤンキー魂」を軽く見ると、後で大変な後悔をすることになろう。米国が、中国のネット検閲システム破壊を準備中とは、中国共産党の心臓部を直撃することになろう。中国共産党は、情報封鎖で権威を保っている。その砦がくずれる。中国国民は、真実の情報に飢えているのだ。


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    訪日外国人の3割は中国人である。むろんトップである。国際世論調査における国レベルの好感度で見ると、全く異なる結果が出てきた。日本人の85%が、中国嫌いという結果である。中国人は好きでも、国家としての中国を嫌うというのだ。

     

    この背景には、尖閣諸島への軍事挑発が日本人の意識を逆なでしているのであろう。歴史的にも日本固有の領土であることは、新中国発足直後の『人民日報』で、日本領として記載してあるからだ。また、無人島の尖閣諸島へ人間が常住したのも日本人が初である。これらは、国際法で日本固有の領土として認知される条件である。現に、日本人によって所有権登記がされていたのである。

     

    以上のような、動かしがたい条件があるにもかかわらず、中国は最初に尖閣諸島を発見したと言い張り、古い地図を持ち出して対抗している。仮にそうだとしても、中国が『人民日報』で認めたことは、国際法において後から覆すことができない、と規定されている絶対的条件である。

     

    中国は、法的に所有権を主張できない南シナ海を不法占拠している国である。尖閣諸島へも口実をつけて上陸・占拠しかねない不信の念を持たれている。日本人が、こういう不誠実な中国を嫌うのは、はっきりした根拠があってのことなのだ。

     


    『大紀元』(5月16日付)は、「台湾の『台湾人』自認が過去最高、日本人85%は中国『好ましくない』世界最多」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「ピュー・リサーチ・センターは2019年12月、世界34カ国で同年5月から10月にかけて、対中感情調査を行った。中国共産党政権70年に合わせたもので、3万8000人が回答した。中国を最も好ましくないと答える人が世界で最も多いのは、日本(85%)だった。インド太平洋6カ国のなかで、韓国(63%)が次点、台湾(61%)が3番目に高かった」

     

    世界34ヶ国の中で、日本が最も中国を「好ましくない」と答えていることが分かった。中国共産党政権70年を機に行なった世論調査だけに、「共産党政権」への強い警戒観が現れている。日本社会では、共産主義を拒否していることが明らかである。韓国は63%、台湾が61%といずれも「好ましくない」として受入れないのだ。

     

    日本が、中国共産党に拒否感を持つのは、その便宜主義にある。尖閣諸島周辺に石油資源賦存が判明してから、中国が領有権を主張し始めた経緯がある。国益のためには手段を選ばない、その不誠実な外交姿勢は今後、どのように変わるか見極めができないのだ。いつ、牙を剥いて尖閣諸島を襲ってくるか。予測不可能である。

     

    ならば常時、防衛体制を固めるしか途はない。日本が防衛能力を高める努力をすると、中国はすぐに「イチャモン」をつけてくるのだ。現在も、尖閣諸島一帯の日本領海を繰り返し侵犯している常習犯である。隙あらば、尖閣諸島へ上陸して占領する狙いであろう。こういう相手国を「好ましい」と見るはずがない。85%が「嫌って」当然であろう。

     


    (2)「インド太平洋6カ国は、おおむね米国に好意的で、フィリピン(80%)が最も親米的、次いで韓国(77%)、3位は台湾と日本(68%)と同点で、インド、オーストラリア、インドネシアが続く。フィリピン、インドネシア、オーストラリア、韓国では、30%程度の人しか中国を「好ましい」と答えなかった。インドでは更に低く23%で、4分の1以下が中国に対して「好ましくない」と考えている」

     

    米国に対する好感度は、日本と台湾が68%である。韓国は77%だ。一般的なイメージでは、韓国の「反米」、日台が「親米」である。このイメージからいえば、やや外れている感じがする。日台の「親米度」が低く、韓国の「親米度」が高く出ているからだ。日台は、米国に対して控え目な親しさを示している。それだけ、安定的と言えるだろう。韓国は、「熱しやすさ」という一面が加わっている。

     

    日米が音頭を取る「インド太平洋戦略」は、中国の膨張主義への対抗策として、日・米・豪・印の4ヶ国が連携して共同防衛に当るものだ。アジアでは、中国を「異質国家」の仮想敵にして防衛線を固めている。各国から、中国へ警戒感が滲み出ている点に注目すべきだ。

     

    中国を「好ましい」とする比率は、次のように低いのである。

     

    フィリピン、インドネシア、オーストラリア、韓国では、30%程度の人しか「好ましい」と答えなかった。インドではさらに低く23%で、4分の1以下が中国に対して「好ましくない」と考えていることがわかった。

     

    中国はアジア覇権を狙っているが、各国の国民から支持されていないのだ。中国共産党の「空回り」というほかない。GDP世界2位の中国に対しての好感度が、ここまで低いというのは中国外交の失敗を意味する。「空威張りする」中国に何の魅力も感じないのだ。まさに空回りしていると言うほかない。


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    中国共産党は、新型コロナウイルス発症を隠蔽したばかりに、中国はもとより世界を大混乱に陥れている。内外からの非難を交わすために、米国非難のトーンを上げているのだ。このでっち上げに納得する人々がいるとは思えない。的外れの非難を聞かされるたびに、中国への反感を募らせるだけだろう。

     

    ウソも100回言えば「真実」になるという例がある。韓国慰安婦問題が、それである。内外で、元慰安婦の強制連行説が信じられている。当時、「管理売春」という不幸な制度が、存在した犠牲者である。そのこと自体に深く同情する。これを知りつつ、政治的に反日運動へ利用する非人間的な集団へ強い憤りを覚えるのだ。

     

    コロナ問題も多分に、これと似通った形を取りそうである。中国は、科学的な究明を妨害しており、原因をウヤムヤにし米国へ責任転嫁させて逃げ切ろうという算段をしている。中国は犠牲者のように振る舞い、中国国民の怒りを回避する。こういう政治的な目的で、米国を悪者にして幕引を計る戦術であろう。韓国の慰安婦問題と米国コロナ主犯説は、中韓が企む二大「えん罪」になろう。

     

    『ロイター』(5月15日付)は、「米『世界経済を阻害』非難合戦でコロナ危機長期化、中国国連代表」と題する記事を掲載した。

     

    在ウィーン中国国連事務局の王群代表は、米国が世界保健機関(WHO)への資金拠出停止によって新型コロナウイルス危機を長引かせ、世界経済を阻害していると批判した。ウィーンの石油輸出国機構(OPEC)本部で14日開かれた会合での発言が15日公表された。

     

    (1)「王代表は、「国内で新型コロナ流行をうまく制御できていない自らの責任を転嫁するため、米国は中国やWHOの非難に最大限の努力を払っている」と批判。「こうした米国の行動はパンデミック(世界的流行)封じ込めに向けた国際的な取り組みや協力を阻害するだけでなく、パンデミックを人為的に長引かせ、ひいては世界経済の停滞を引き起こす」と言明した。トランプ米大統領は前日、新型コロナを巡る中国の対応に非常に失望したと述べるとともに、現時点で習近平国家主席との対話は望んでいないとし、中国との関係を断つ可能性も示唆した」

     

    パンデミックの原因をつくった中国が、米国を非難することは倫理的にも許されることではない。中国は、世界中で30万7000人(5月16日21時現在)の犠牲者を出させた国である。それが、無責任にも他人事のように振る舞っている。こういう発言を繰返している中国は、他国から深い恨みを買って当然であろう。

     

    中国のすべきことは、一切のデータを隠蔽することなく公開することである。それが、中国共産党の没落原因になることを熟知しているので、保身のため他国を犠牲にしている、噓八百を言い募っているのだ。

     

    (2)「王代表はさらに、米国が関税障壁を構築し、関税合戦や貿易摩擦を引き起こすことで世界の景気回復を阻んでいるとも強調した。「中国は世界の工業製品の30%を製造し、世界の貿易取引高の30%を誇っている。コストや労働力、インフラなどを踏まえ、どのように中国のサプライチェーンを一夜にして他国に移すことが可能なのか」と疑問を投じた」

     

    下線のように、世界のサプライチェーンは動かないと豪語しているが、これは後になって取り返しのつかない事態を招くことになろう。米国は、産業のコメである半導体産業のメッカになるべく、世界3大半導体企業の工場を全て米国に進出させる計画に着手し、早くも成果を上げている。半導体「中国包囲網」を形成しているのだ。

     

    ここで中国が、米国と対抗することは極めてリスキーである。中国があがいて、米国を非難すればするほど、窮地に立つことを理解していないのだ。コロナの「火元」は中国である。この事実を隠して、米国犯人説を仕立てることは決して得策でない。

     

    『日本経済新聞』(5月16日付)は、「中国はコロナ下の挑発やめよ」と題する社説を掲載した。

     

    混乱につけこんでいるとみられても仕方がない。世界が新型コロナウイルスへの対処に追われるなか、中国が近隣国と領有権を争う南シナ海で、実効支配を強める動きに出ている。沖縄県の尖閣諸島周辺の領海侵入も相次いでいる。国際的に広がる危機の隙を突いた挑発行為は見過ごせない。

     

    (3)「中国は南シナ海で独自の境界線「九段線」を設定し、全域の主権を主張している。2016年にフィリピンの提訴を受けた国際的な仲裁裁判所が「国際法上の根拠がない」との判断を示したが、判決を無視し、埋め立てや軍事施設の建設、示威行為を続けてきた。そんな動きは4月以降、一段とエスカレートした。中国の巡視船がベトナム漁船に体当たりし、沈没させる事件が発生。マレーシアの国営石油会社が資源開発する海域にも中国の調査船が現れ、探査活動とみられる動きをみせた。極め付きは一方的な行政区の設置だ。南シナ海はこれまで海南省三沙市の管轄下にあると主張してきたが、その傘下に「西沙区」と「南沙区」を新設し、行政組織を設けると表明した。ベトナムやフィリピンは強く反発している」

     

    中国は、戦前の日本が満州を占領して皇帝まで押し立てる愚かなことと同じ過ちを冒している。日本はこれが原因で、太平洋戦争に突入し敗北を喫した。中国の南シナ海不法占拠もこれと同じ運命を辿るであろう。中国は、19世紀の植民地時代の再現をしている。歴史に学ばない中国の傲慢さが、世界の反感を買うことは確実である。

     

    (4)「新型コロナの影響で、東南アジア諸国連合(ASEAN)は4月上旬にベトナムで予定していた定例首脳会議を延期せざるを得ず、南シナ海問題で中国をけん制する機会を逃した。米軍が太平洋に展開する空母「セオドア・ルーズベルト」も、乗組員の集団感染で運用に支障が生じている。そうした「空白」を見透かし、自らの支配の既成事実化を加速する中国の姿勢は、強く非難されて当然だ」

     

    中国共産党のやり方は、自殺行為と見るほかない。21世紀の現在、19世紀の野蛮行為であった侵略が許されるはずがないのだ。中国共産党の野望は、かつての帝国主義である。共産党は滅びて当然である。自国民を弾圧して反感を買っている政権が、今後もなお存続できる保証はどこにもない。中国国民は、共産党へ抵抗もできないほど骨抜きに遭っているのだろうか。


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