勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

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    韓国の文在寅政権は、いよいよその本質を顕わにしてきた。中国と北朝鮮への指向をはっきりさせ、日本切り捨てが明らかになっているからだ。現状において、韓国が日本に背を向けようと何らの痛痒も感じない。ただ、今後の韓国経済を襲うであろう経済危機の際、韓国はどこへ頼ろうとしているのか。学生レベルの拙い思考法で乗り切れるはずがない。

     

    『中央日報』(4月25日付け)は、「韓国、219年間12年を除いて日帝・独裁・極右によって統治―韓国与党代表」と題する記事を掲載した。

     

    (1) 「韓国与党である共に民主党の李海チャン(イ・ヘチャン)代表が25日、『正祖(チョンジョ)大王以降219年間金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の10年と文在寅(ムン・ジェイン)大統領の2年など12年を除いては日帝強占期や独裁、または非常に右的な勢力によって国が統治された』と話した。 李代表はソウルの延世(ヨンセ)大学金大中図書館コンベンションホールで開かれた『金大中・盧武鉉元大統領死去10周忌』学術会議に参加し、祝辞でこのように述べた後、『そのため、国が非常に傾いている。運動場が傾いたのではなく平和・民主勢力が崖っぷちでかろうじて手でつかんでいる状況』と話した」。

    共に民主党の李海チャン氏は、「国が非常に傾いている」と言っている。発言のタイミングから言って、1~3月期のGDPが前期比マイナス0.3%に落込んでいる事態を指しているようだ。これは、文政権の稚拙な政策の結果ではない。現政権の平和・民主勢力が、崖っ縁で手をつないでさらに傾くのを阻止しているというニュアンスで発言している。

     

    現政権は、韓国独特の朱子学の道徳主義に毒されており、自分に責任はない。悪いのは相手であるという論法が「全開」している。気楽なものである。責任はすべて他者にかぶせているからだ。こういう神がかった連中が、韓国100年の計を考えているはずがない。北が核を持っていても気にならない様子で、内々では喜んでいる節さえ見える。核保有の北と統一することが、日本への対抗力を高めて結構という認識なのだ。これが、まさに「克日」と見ているのだろう。

     

    ここで李海チャン氏は、とんでもない発言をしている。「正祖(チョンジョ)大王以降219年間金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の10年と文在寅(ムン・ジェイン)大統領の2年など12年を除いては日帝強占期や独裁、または非常に右的な勢力によって韓国が統治された」と悪びれもせずに言っていることだ。まさに、韓国朱子学による、自己の絶対的正しさという、箸にも棒にもかからない幼稚な理屈を持出している。韓国左翼は、ほとんどこの韓国朱子学の独善主義に毒された小児病にかかっている。韓国大法院の下した旧徴用工への判決は、形式主義ゆえの独善主義に陥った典型的な判決であった。現実に日本から賠償が払われている。だが、名目が経済協力金だから賠償金でないという屁理屈である。

     

    こういう論法を基盤に据えて、「219年中、12年間を除いて不幸であった」という腰を抜かすような我田引水のこじつけ話をしている。ならば問う。現在の出生率急低下の責任はどこにあるのか。文氏の最賃大幅引上げによる雇用破壊がもたらした事態だ。屁理屈を並べず、現実を直視することだ。

     

    (2)「 また、彼は『ようやく再執権したが、この機会を絶対に逃がしてはならないという見方が強い』として『特に、今こそ分断70年史を終わらせて平和・共存の時代に行ける、別の見方をすれば唯一の機会』と述べた」

     

    文政権が続き後継政権も左派であれば、韓国経済は確実に崩壊過程へ突き進むであろう。韓国はそこまで偏向して「核付き北朝鮮」と統一できるだろうか。現実は、不可能である。「核付き」を米国や日本が容認しないからだ。「親中朝・反日米」では、絶対に南北統合は不可能である。日本が北朝鮮へ「戦後処理費」を支出しないからだ。文政権は「反日」だが、これは南北統一を邪魔する最大の障害になろう。そこまで、頭が回らないところが、左翼独特の頭の鈍さと言える。

     

    『朝鮮日報』(4月25日付け)は、「韓国、小学校教科書から消えた『漢江の奇跡』」と題する記事を掲載した。

     

    (3)「今年3月から全国の小学6年生は3年ぶりに改訂された社会科の教科書で授業を受けている。ところがこの教科書には1960~80年代の韓国の経済成長を意味する『漢江の奇跡』という言葉がない。以前の教科書には経済開発5カ年計画の成果として紹介されていた」

     

    韓国の高度経済成長(漢江の奇跡)は、軍事政権の手で進められたから抹殺したい。これが、現政権の基本スタンスである。歴史的事実が、思想的に受け入れられない独裁政権がやったので抹殺するというのだ。日韓併合の成果を拒否しているのも同じ屁理屈に基づく。

     

    文政権は統一を前提にして、韓国を北朝鮮に合わせる準備を始めている。朝鮮戦争の解釈も変るだろう。「侵略」でなく「解放」に置換えられることになったら一大事である。左派政権は北朝鮮を美化している。何をやり出すか分らない不気味さを帯びてきたのだ。


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    文在寅大統領が力説してきた所得主導経済成長は破綻した。今年1~3月期の実質GDP成長率は、前期比マイナス0.3%に落込んだ。リーマン・ショックの2008年10~12月期(前期比マイナス3.3%)以降、10余年ぶりに最も低い経済成長率だ。

     

    昨年10~12月期が前期比1.0%成長率の反動も重なったが、主要需要項目は軒並み悪化して、事態の深刻さを窺わせた。データは、『聯合ニュース』(4月25日付け)に基づく。

     

    主要需要項目の前期比増減率

    輸出    2.6%減

    輸入    3.3%減

    設備投資 10.8%減

    建設投資  0.1%減

    民間消費  0.1%増

    政府支出  0.3%増

     


    設備投資は昨年1
    .6%の減少に続き、今年1~3月期も前期比10.8%も減少した。特に、国際通貨基金(IMF)の救済金融を受けた1998年1~3月期(前期比24.8%減)以降、21年ぶりの最低水準だった。建設投資も昨年4.0%減り、今年1~3月期に前期比0.1%減となった。

    設備投資は、半導体市況の低迷を反映して着工を繰り延べている影響が大きく出て、二桁の減少に見舞われている。民間消費はわずか0.1%増と辛うじてマイナスを免れた形だ。国民生活の戸惑いが、目に見えるような感じである。最低賃金の大幅引上げによって、所得主導経済成長を推進する目標であったが、逆の結果に終わった。

     

    最低賃金は、昨年と今年で約30%も引き上げた。大企業労組の賃金は上がったものの、中小企業・零細企業では解雇者が増えており、経済全般の活動を押し下げる結果となった。文政権は、最低賃金の大幅引上げを修正する動きを見せず、さらに財政出動を強化するという泥沼にはまり込んでいる。韓国経済は、こうして衰退してゆくはずだ。

     


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    けさ、下記の目次で発行しました。よろしくお願い申し上げます。

     

    日韓は友好関係でない

    日韓断交を待つ文政権

    GDPの急減速は必至

    長い目で韓国衰退待つ

     

     

    韓国の文在寅大統領は、山積する日韓問題解決に動き出そうとしません。じっと無関心を装っています。韓国大法院(最高裁)の旧徴用工への賠償問題は、日韓基本条約で解決済み。日本が、さらなる賠償責任を負うのは筋違いです。文氏は、司法の判断であるので、韓国政府がタッチすべきでないという形式論を振りかざすだけです。

     

    この問題は、過去にも韓国の裁判所で取り上げられ、韓国政府に賠償金支払いを命じています。こういう経緯から言っても、韓国政府に支払い責任があります。日本は日韓基本条約締結の際、「経済協力金」で支払っているのです。

     

    文氏は、韓国大法院の判決ですべての責任は日本企業にあるとしています。弁護士出身の文氏が言う言葉ではありません。国際法をどのように理解しているのか。文氏の法律知識が、試されてもいるのです。

     

    日韓は、こうした旧徴用工賠償金問題を筆頭に多くの問題を抱えています。日韓慰安婦問題の実質的破棄、海上自衛隊哨戒機をめぐる問題などいずれも未解決のままです。

     

    日韓は友好関係でない

    日韓は、米国を介して友好国の関係にあります。だが、韓国は日本をもはや友好国扱いしないという事態が持ち上がっています。韓国国防部が、海上自衛隊哨戒機に対して「敵機」同様の警報を出すと通告しました。日章旗を付けた海上自衛隊哨戒機へ、レーザー光線を投射して警告するというのです。ことの経緯は、次の通りです。

     

    昨年12月20日、日本海で海上自衛隊哨戒機に対して韓国駆逐艦が、何の予告もなく追跡レーダー照射した問題が発端となりました。韓国側はこの事実を頑強に否定し、逆に日本側が韓国艦艇を低空で威嚇したとして、非難の矛先を日本に向け双方が非難の応酬となりました。

     

    日本側は低空による威嚇飛行はしていない。国際法に則った飛行であると指摘、過去にも他国から非難されたことはないと主張しました。だが、韓国は証拠なるものを提示して日本を批判しました。この韓国側の証拠なる映像は、日本の公開した映像をねつ造して、あたかも新証拠のように見せかけたもので新たなる批判を呼びました。

     

    ところが最近、新たに判明した事実があります。韓国紙『ハンギョレ』(4月22日付け)が報じたものです。

     

    国防部関係者は、「1月23日、駐韓日本大使館武官を呼び、日本の哨戒機が再び近接飛行で韓国の艦艇を脅かした場合、追跡レーダーを稼動する前に警告通信をすると警告した」と明らかにしました。どこまでが近接飛行に該当するかは説明しなかったのですが、日本の哨戒機が韓国の艦艇から3海里(約5.5キロメートル)以内に接近すれば警告通信をするとのことです。日本は、友好国に向けた韓国の火気管制レーダー稼動は、国際慣例にも反するとして撤回を要求しました。韓国国防部は、主張を譲らなかったと伝えられています。

     

    日韓はこの事実から、国防関係で友好国関係でなくなったことが分かります。日章旗をつけた海上自衛隊哨戒機でも火器管制レーダーを浴びせられる事態は異常と言うべきでしょう。韓国政府がここまで日本に対して「敵対的行為」に出てきた結果、日本側は今後、どのような対応をするのでしょうか。

     

    日本政府が4月23日に発表した今年の『外交青書』では、次のように指摘しました。日韓関係が「韓国側の否定的動きが相次ぎ、非常に厳しい状況に直面している」と主張しました。その具体的な事例として、次の4点を上げています。

    1)韓国最高裁(大法院)の旧徴用賠償判決

    2)和解・癒やし財団(日韓慰安婦問題)の解散発表

    3)海上自衛艦の旭日旗掲揚問題

    4)海上自衛隊哨戒機の低空飛行問題

     

    日韓断交を待つ文政権

    この4つの問題を上げただけで、日韓関係が冷却化していることは疑いもありません。ここで、1)の旧徴用工賠償で韓国側が日本企業の在韓資産を差し押さえる事態になった時、何が起るのかです。まさに、「パンドラの箱」を開ける事態となります。日本政府はこれまで、韓国政府に話合いを申入れてきましたが、応じていません。話合いもせずに、強硬手段に出た場合、日本は「断交」という最悪手段をとる可能性も取り沙汰されています。

     

    実は、文政権はそれを待っている節があります。韓国国内を「反日」一色に染めてしまい、国内失政による文政権批判をかわす。来年の総選挙で与党勝利に導き、次期大統領選でも現政権の継承を実現する構想です。これにより、南北統一に向けた「一国二制度」に持ち込むという青写真です。(つづく)

     

     


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    韓国の新生児数が減り続けている。昨年の合計特殊出生率は、「0.98」と歴史上で最悪事態に陥っている。韓国にとっては非常事態のはずだが、文政権の関心は北朝鮮問題一辺倒である。韓国は、一体どうなるのか。

     

    『朝鮮日報』(4月24日付け)は、「韓国で2月の結婚・新生児数が過去最低、増えたのは離婚だけ」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「韓国で、今年2月の新生児の数がまたしても過去最低を記録したことが分かった。韓国統計庁が24日に発表した「2月の人口動向」によると、2月の新生児数は25700人で、1年前に比べ1900人(6.9%)減少した。2月としては1981年の統計開始以来最低の水準だ。月別の新生児数は20164月から35か月連続で最低を更新している。12月の新生児数の合計も56000人で前年同期に比べ3900人(6.5%)減少し、過去最低だったことが分かった。通常、新生児数は年初が最も多く、年末にかけて減っていくため、今年の年間の新生児数は昨年(326900人)より少ない30万人前後にとどまるとみられる」

     

    このパラグラフの中に、韓国の悲劇の種がすべて詰まっている。重大事実だから要約する。

        2月の新生児数は25700人で、1年前に比べ1900人(6.9%)減少した。

     2月としては1981年の統計開始以来最低の水準だ。

    ③ 月別の新生児数は20164月から35か月連続で最低を更新している

    ④ 通常、新生児数は年初が最も多く、年末にかけて減っていく

    ⑤ 今年の年間の新生児数は昨年(326900人)より少ない30万人前後になろう

     

    箇条書したことで、今年の新生児数は約30万人で約9.2%減になる。年間ざっと2万7000人ペースで減り続けたら、どういう事態になるか想像して見れば良い。簡単に言えば10年間で27万人減る。つまり、10年後には新生児がゼロという悪夢が現実になるかも知れない。

     

    文大統領は、労組に義理立てて最低賃金の大幅引上げを行なったが、これが原因で雇用崩壊が起こり、新生児数の急減が始まっている。韓国の将来を考えたら、今すぐに最低賃金の大幅引上げを中止して雇用崩壊を食い止めなければならない。

     

     

    (2)「2月の婚姻件数も18200件で1年前より800件(4.%)減少し、過去最低を記録した。韓国統計庁の関係者は「妊娠可能年齢の女性の人口が減少している上、婚姻件数も昨年まで7年連続で減少しており、新生児数の減少に影響している」と話した。一方、離婚件数は8200件で昨年2月より500件(6.5%)増加したことが分かった」

     

    2月の婚姻件数も1万8200件で1年前より800件減少(4.%)した。失業率の高い韓国では、結婚も経済的な要因が壁になってできない事態だ。

     

    韓国では若者の就職難がますます深刻となり、昨年の青年層(15~29歳)の体感失業率が過去最高の25.1%を記録した。体感失業率とは公務員試験の準備中の人やアルバイトを転々とするパートタイム労働者などを含めた広義の失業率で、今は若者の4人に1人が職場を見つけられずにいることを意味する。ここまで事態が悪化しながら、文政権は最低賃金の大幅引上げを是正しようとしないのだ。

     


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    あと一週間で平成が終わる。「令和」の時代がどうなるか。誰も正確に予測できるはずもないが、平和で穏やかな時代であって欲しいと願うだけだ。経済的には失業率が高くならず、自由に職業が選べる時代が続くこと。これが、国民にとって最高の幸せと言うべきだろう。

     

    こういう素朴な願いを否定するような論調が、韓国メディアに登場した。日本の「令和」の和が、「昭和」の和であるから戦争を始めるという、噴き出すような議論だ。日本の人口と財政状態を考えれば、戦争を仕掛ける余力はない。第一、「憲法9条」は永遠に守られるはずだ。

     

    『韓国経済新聞』(4月24日付け)は、「幕上がる日本の令和時代」と題するコラムを掲載した。署名はない。

     

     (1)「隣に住む韓国人も首をかしげるほど日本は理解するのが簡単ではない国だ。「王が時間を支配する」という前近代的観念から始まった年号を継続する唯一の国という点からしてそうだ。英語で「emperor(皇帝)」と表記する唯一の対象も日本の天皇だ。こうした姿は徳川幕府が成立した17世紀以来綿々と受け継がれてきた身分社会の伝統を反映している。明治維新直前である江戸時代(1603~1867年)の日本は士農工商だけでなく、支配層である武士階級内でも身分差別が厳格だった。下級武士は道で上級武士に会えば靴を脱ぎ道端に伏して礼を示さなければならなかった。話せない差別を体験した下級武士の身分上昇に対する欲求は『尊皇壌夷』の旗印を掲げた明治維新の重要な動力になった」

    このコラムを読んで最初の感想は、日本の歴史に通じていない筆者を想像した。江戸時代は封建時代であり、近代化への揺籃期である。江戸時代の天皇制と幕府の二本立てが基盤になって、明治維新による制度改革が実現した。朝鮮には封建時代がなかった。李朝による専制時代が、日本によって近代化へ導かれた。それが、日韓併合の歴史的な意義である。韓国は嫌でも、この歴史的な事実を認めなければならない。

     

    元号は、前近代観念であると冒頭からの日本批判である。これは、古き伝統を守るという日本人の意識を反映している。現実は、元号と西暦が併存している。だから、元号の存在だけで日本を否定しようというのは偏狭すぎる議論だ。

     

    元号は、天皇制と結びついている。だが、現在の天皇制は国民統合の象徴である。平和のシンボルだ。こういう意味の元号が、なぜ韓国メディアによって批判されるのか。根拠が余りにも薄弱である。もはや、天皇制は身分社会の象徴ではない。平和と平等の象徴である。

     

     (2)「新しい近代を開くという『維新』と『天皇制』はそれ自体で矛盾的にならざるをえなかった。日本の政治家らは20世紀中盤まで『天皇は現人神(人の姿をして現れた神)』と主張し、こうした時代錯誤は太平洋戦争という惨禍を呼んだ。敗戦した裕仁天皇が1946年1月1日に自身の神格を否定するいわゆる「人間宣言」を発表した後、日本人は自分たちが使っている仮面を認識し始めた」

    明治維新において天皇制の果たした一定の役割を理解する必要がある。諸藩がまとまり、「日本」という近代国家を形成する役割を果たしたのだ。当時の世界情勢は、列強の植民地争奪の時代であり、日本もその加害者になったことは認める。ただ、天皇制と植民地を直接結びつける議論は乱暴であろう。昭和史において天皇は戦争抑止に動いているからだ。

     


    (3)「 裕仁天皇の後を継いだ明仁天皇は『平和を成し遂げる』という意味の平成を年号に使ったおかげか「近現代史で初めて戦争を経験しなかった時代」を率いた。明仁天皇に続き来月1日に即位する徳仁皇太子は1960年生まれで初の戦後世代だ。低姿勢で人気を得た徳仁時代の年号に安倍首相は『令和』を選択した」

    元号には、時代を左右する力はない。このコラムの筆者は、元号の存在を強く批判しながら一転して、元号に時代を左右するような「霊験」を認めている。これは、中国古来の「風水」的な占いの世界である。日本には、風水信者はいない。

     

    「平成」という時代が、戦争に巻き込まれなかった。それは、敗戦の教訓(憲法9条)が生き続けている結果である。また、日米安全保障条約によって、尖閣諸島を侵略しようという外部勢力の野望を抑止した面も大きい。

     

     (4)「 令和の「和」が太平洋戦争を起こした裕仁天皇の年号である昭和の『和』のように右傾化の意志を込めているという周辺国の疑いも大きい。ここに息子がいない徳仁皇太子の状況も大きな変数だ。韓国が過去史にしがみつき時間を無駄にするには日本国内の変化がとても急なようだ」

     

    このパラグラフになると、韓国の話を始めたと思うほど混乱している。「令和」の和が、「昭和」の和で同じという指摘は、完全に風水=占いの世界である。「和」という言葉が、日本で大事にされるのは、聖徳太子の憲法17条の第1条に出てくる「和を以て貴しと為す」の意味である。民主主義の原点に通じる言葉である。

     

    昭和20年の敗戦後は、戦争と無縁である。韓国メディアは、日本の歴史を深く知ろうとせず、韓国に都合のいいところだけつまみ食いした日本批判に終わっている。日本の近代史を知れば、韓国の弱点が分るはずだ。韓国にノーベル科学賞受賞賞が一人もいない背景は、物事を合理的に究明せず、このコラムのような噂話で時間を費やしている結果であろう。


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