勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    カテゴリ:経済ニュース時評 > 韓国経済ニュース時評

    32
       

    韓国政治に、従来に見られなかった「進歩派独裁」という巧妙な動きが強まっている。文氏は一見、民主主義の申し子のように振る舞うが、人事手続きでも国会の聴聞会に掛けず、独断で決めている。しかもその人事は、憲法裁判所裁判官である。文政権一派の裁判官で憲法裁判所を支配しようとの狙いは明らかである。

     

    次期政権が保守政権に変った場合、今回の「独断人事」の背景と狙いは必ず究明される必要があろう。また、テレビ局経営者も前政権時から一変させて、労組ともども政権批判放送が消えている。文政権による「情報コントロール」が進んでいるのだ。

     

    『朝鮮日報』(4月20日付け)は、「憲法ではなく文在寅政権を守る憲法裁判所」と題する社説を掲載した。

     

    (1)「文在寅(ムン・ジェイン)大統領は19日『35億ウォン(約3億4000万円)株式投資疑惑』が指摘されている李美善(イ・ミソン)氏と、ウリ法研究会元会長の文炯培(ムン・ヒョンベ)氏の2人を憲法裁判所の裁判官に任命した。その結果、現政権で人事聴聞報告の採択なしに任命された憲法裁判官はこれで4人になった。これまで歴代政権で30回以上にわたり憲法裁判所長、憲法裁判官の人事聴聞会が行われたが、聴聞報告の採択なしに任命されたケースは過去に1回もなかった」

     

    憲法裁判所の裁判官任命は、国会の聴聞会を経ることが当然の手続きである。過去の政権でもすべて、そういう手続きを経ている。文大統領は、自らに冠せられた「社会派弁護士」という評判を悪用し独裁的な動きをしている。はなはだ危険というほかない。文氏は、韓国社会を自らの思い通りに動かすと独裁的な方向を強めている。こうした、憲法精神を踏みにじる「クーデター」的政治は、糾弾されてしかるべきである。

     

    文氏の頭には、北朝鮮問題しかないようだ。北朝鮮を救済して南北交流を実現する。これだけが政治目的と化している。そのためには、日韓関係が破綻しても致し方ないとまで、思い込んでいる節が見られる。ならば、日本も腹を固めて対応するほかない。

     


    (2)「現政権発足後は、裁判官が指名されるたびに様々な問題が指摘され、今や裁判官のほぼ半数が聴聞報告の採択なしに任命された。裁判官の人選が政権のコード(政治的理念や傾向)に合致する自分たちの仲間中心に行われたためだ。そのようにして任命された憲法裁判官は9人中4人になったが、これでは憲法裁判所そのものが深刻な道徳的問題を抱えるのはもちろん、民主的な正当性まで失われてしまうだろう。『憲法裁判所は大統領府の出先機関』との指摘ももはや決して大げさではない」

     

    憲法裁判所という、一国の制度や価値観に関わる根幹的な裁判を司る裁判官が、権力の意向次第で恣意的に決定されることはきわめて不幸である。国会の聴聞会は、そういう権力の恣意性を排除するための不可欠な手続きである。それを飛び越えた超法規的な任命は、文政権が永久に負わなければならない責任である。

     

    (3)「李美善氏と文炯培氏の2人が憲法裁判官に任命された結果、大法院(最高裁判所に相当)長が会長を務めるウリ法・人権法研究会出身者は4人となった。文大統領が大統領府民政主席だった時に秘書官だった民弁(民主社会のための弁護士会)の元会長も憲法裁判官だ。これによって法曹界の新たな主流とされる政権コード集団出身者が憲法裁判所を事実上掌握し、その結果、韓国社会の核心的な利害や価値に対する憲法的な判断が彼らの手に渡ってしまった」

     

    野党各党からは、「気に入らない法律や積弊とされた法律を次々と違憲にするだろう」「左派独裁の最後の鍵が完成した」などの指摘が相次ぎ、また法曹界からは「死刑制度」や「国家保安法」などが廃止されるとの声も出始めているという。これは見過ごすことのできない事態というべきだ。

     

    文氏は、北朝鮮との統合(一国二制度)準備を始めているに違いない。そのためには、憲法裁判所裁判官を進歩派で固めることが必須条件と見ている。だが、日本との関係悪化を放置したままに,北朝鮮との統合は不可能であることに気付いていないのだ。ここら当たりが、文氏の政治家としての限界を示している。日米関係緊密化の中で、安全保障的な観点を無視した南北統合など「戯言」に過ぎないのだ。文氏は余りにも幼稚である。

     

     

     


    a0005_000062_m
       

    韓国国会議長の文喜相(ムン・ヒサン)氏は、日本に対して二度にわたって暴言を言い放ち、その後始末に苦慮している。そこで編み出した手法が、日米中露4強と東南アジア諸国連合(ASEAN)、アフリカなどに与野党の重鎮議員の派遣案を検討している。こうすれば、日本だけに特使を送ったことにならず、体裁を整えられるというものらしい。

     

    『中央日報』(4月19日付け)は、「文喜相氏、日本に水面下外交 最多当選議員・徐清源氏の派遣を検討」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「慰安婦問題などで悪化の一途をたどっている韓日関係で、和解の突破口を用意しようとする試みが国会で進められている。文議長がその中心にいる。文議長は与野党重鎮級の議員が日本を含めた海外の国々に『水面下外交を行うTF(タスクフォース、作業部会)』を推進している。  国会の李啓聖(イ・ゲソン)報道官は、『韓日議員連盟次元で訪日を推進している。今、韓日関係が悪化して、議員連盟の関係も切れてしまっているため、今回の機会を通じて懸案に対する話を交わすことができるとみている』と説明した」

     

    文議長の二度にわたる日本非難発言(後掲)が、日韓関係を最もこじらせてしまった。しかも、天皇陛下の「噓発言」(文議長は天皇に面会したことがない)まで持ち出して、日本を非難する常識外れの言動を行なった。日本としては、韓国が陳謝しても容易に受け入れられない問題である。

     

    日本だけに特使を派遣すると,韓国国内で問題になるのでカムフラージュして、他の主要国へも特使を派遣するという。

     

    (2)「 国会でこのような動きがある渦中に、日本の産経新聞は18日、『文議員が日韓関係の修復を図るために日本に特使を派遣する意向を日韓議員連盟側に示している』と報じた。同紙は、『(特使派遣などには)6月に大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議を前に事態の収拾を図る狙いがあるとみられる』とし『ただ、発言に対する日本側の反発は強く、特使派遣が実現するかどうかも含めて不透明な情勢だ』と伝えた」

     

    重ねて指摘するが、韓国の「謝罪特使」を受け入れるべきでない。韓国から申し入れがあっても「検討します」とだけに止めるべきだ。

     

    (3)「 このような報道に対して、李報道官は『特使という話を取り出す段階ではないようだ。議員が日本に行く時に議長に報告をして行くものだが、どのような考えを伝えるかはその時になってみなければならない』と述べた。 文議長は、日本はもちろん日米中露4強と東南アジア諸国連合(ASEAN)、アフリカなどに与野党の重鎮議員を派遣する方案を検討してきた。日本には自由韓国党出身の無所属、徐清源(ソ・チョンウォン)議員を派遣する件を検討している。文議長が、韓日議員連盟会長出身で国会最多当選回数(8選)の徐議員を冷え込んだ韓日関係改善に向けた適任者と判断したという

     
    国会の報道官が、いかに弁明しようとも国会議長が選んだ議員を日本に派遣する以上、「特使」に外ならない。特使派遣目的が、先の議長自らの暴言を謝罪するという意味としても、特使を受け入れてはならない。拒否すべきだ。

     

    文議長の暴言を再録しておく。下線は、理解しやすいように私が入れておいた。

     

    (4)「文在寅大統領に近い文議長(73)は2月7日のブルームバーグとのインタビューで、『一言でいいのだ。日本を代表する首相かあるいは、私としては間もなく退位される天皇が望ましいと思う。その方は戦争犯罪の主犯の息子ではないか。そのような方が一度おばあさんの手を握り、本当に申し訳なかったと一言いえば、すっかり解消されるだろう』と語った」  

    (以上は、『ブルームバーグ』2月8日付け「従軍慰安婦問題は天皇の謝罪の一言で解決される-韓国国会議長」掲載)

     

    (5)「韓国の文喜相国会議長は、訪問先の米ロサンゼルスで2月15日(現地時間)、旧日本軍慰安婦問題の解決に天皇の謝罪が必要という自身の発言に安倍晋三首相が反発したことに関し、聯合ニュースのインタビューに答えた」


    (6)「文氏は『謝罪する側が謝罪せず、私に謝罪しろとは何事か』としながら、『盗人猛々しい』と述べた。自身の発言を巡り韓日間の対立が先鋭化していることを、『(日本国内で)コーナーに追い詰められた安倍首相の政略的な思考』によるものと強調。 文氏は10年前に天皇から韓国に行きたい、仲立ちしてほしいと言われた時、『何はともあれ、(慰安婦被害者の)ハルモニ(おばあさん)たちが集まっているところに行き、ひと言『すまない』と言うだけでいい』と話したとし、『歴史の法廷には時効がなく、歴史的な犯罪の被害者であるハルモニたちに謝罪しなければならない』と語気を強めた」(以上は、『聯合ニュース』2月18日付け、「韓国国会議長、追い込まれた安倍首相、慰安婦問題を政略的に争点化」と題する記事を掲載した)

     

     

     

     


    a0960_005453_m
       


    韓国は今年6月28~29日、大阪で開催されるG20の際、どんな顔をして日本へ来るのか頭を悩ませている。感情過多の韓国人ゆえに、派手な日本批判をやった後で困り果てているようだ。出席する韓国代表は、大統領になるか首相にするか。それも決まっていないようである。

     

    韓国で、最も派手に日本批判した人は、文国会議長である。「盗っ人猛々しい」という言葉まで使って日本批判した張本人である。責任を感じて日本への根回しを始めたようだ。

     

    『中央日報』(4月18日付け)は、「『天皇謝罪』発言の文喜相氏が日本に特使派遣?」と題する記事を掲載した。

     

     (1)「『戦争犯罪の主犯の息子である天皇が慰安婦おばあさんに謝るべきだ』という要旨の発言が論争を呼んだ韓国の文喜相(ムン・ヒサン)国会議長が、韓日関係回復のための特使派遣の意向を日本側に伝えたと産経新聞が18日、報じた。 文氏はこのような考えを韓日議員連盟の日本側カウンターパートである日韓議員連盟側に伝えたという。 連盟関係者を引用した報道で、産経は『文氏は周囲に日本への訪問の意向を示していたが、発言をめぐる日本側の反発を考慮して特使を派遣する方向で調整している』とし『特使の派遣とは別に、韓国の国会議員らの訪日も検討されている』とした」

    発言した張本人の文国会議長が、日本へ「ごめんね、あの発言はなかったことにしてね」と言えるはずがない。言いたい放題であったからだ。誰か、代理人を立てて「陳謝」するほかない。ただ、言われた側の日本は、天皇まで侮辱された形だけに、代理人であろうと受け入れられるはずがないだろう。


    (2)「 日韓議員連盟の幹部は産経に対して『(特使派遣は)まだ可能性があるという段階だ。韓国側も今のままではまずいと考えているということだろう』と話した」。  産経は、『6月に大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議を前に事態の収拾を図る狙いがあるとみられる』とし『ただ、発言に対する日本側の反発は強く、特使派遣が実現するかどうかも含めて不透明な情勢だ』と伝えた」

    フォームの始まり

    フォームの終わり

     

    この際、日本は一切の陳謝の受け入れを拒否すべきだろう。日本に対して国会議長たる公人の行なった非難中傷だけに許してはいけないのだ。妙に「大人」意識で謝罪を受け入れると、今後も繰り返されるリスクを伴う。それだけに、陳謝受入を拒否すべきであろう。韓国得意の「国民感情が受け入れない」とでも言って追い返すべきである。

     

    韓国が、中国に対して絶対服従の姿勢であるのは、歴史的に支配されてきたDNAがあのような態度を取らせているにちがいない。一方、日本へは逆に高姿勢を見せてくる。日本人の優しさが、日本に対しては何を言っても許されるという誤解を与えたのだ。この際、日本は韓国に対して毅然と対応することである。許せることと、許せないことを分けなければならない。

     


    韓国の民間では、日本との和解案らしきものが語られることもある。だが、小田原評定の息を出ない。

     

    『中央日報』(4月8日付け)は、「韓日政経分離明確にして、民間会合増やし信頼から回復しなければと題する記事を掲載した。

     

     (3)「申ガク秀(シン・ガクス)元駐日本大使は現在の韓日関係について、『国交樹立以降で最悪のよう』とした。申元大使は、『韓日関係は北朝鮮の核問題など北東アジア安定や2国間経済協力などさまざまな分野で協力を必要とする場合が多いが状況は正反対に進んでいる』と懸念する。 大法院(最高裁)は昨年10月に日本製鉄(旧新日鉄住金)を相手に強制徴用被害者に賠償を命じる判決を下した。日本政府は韓日請求権協定上の紛争解決手続きである『外交的協議』を韓国政府に要請した。外交部は『日本の要請に応じるか検討中』という立場を出しただけだ。申元大使は、『強制徴用問題に対する立場が政府内部で簡単に出ないようだ。韓国政府がまず立場を出す前には両国関係に進展はないだろう』と話した」

    文大統領自身が、韓国政府は徴用工問題について介入しないと決定している。政府閣僚が、政府が放置はできないだろうと進言したものの拒否されている。文氏は、日韓を対立状態に置いて、韓国全体を反日感情に巻き込み、次期総選挙で勝利を収める青写真を描いている。こういう戦略がある以上、日韓和解は不可能である。少なくも、文氏の大統領在任中は角突き合わせた関係が続くと見られる。それでも良いのでなかろうか。長い歴史を考えれば、2~3年の空白は問題ない。


    a0001_000268_m
       


    あってはならない事故が、またサムスン新製品で起った。メディアレビューで提供された製品が、複数で事故発生となったもの。

     

    システム的な欠陥となれば、発売中止という事態も予想される。前回の事故は、2016年の「ギャラクシーノート7」の発火問題であった。全品回収し販売中止でサムスンは大損害を被った。

     

    『ロイター』(4月18日付け)は、「サムスンの折り畳みスマホ、使用1日で不具合ーメディアレビュー」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「韓国サムスン電子の新製品である折り畳み可能なスマートフォン『ギャラクシーフォールド』が、使用してわずか1日や2日で画面に不具合が生じていることが明らかになった。レビューのため今週、同製品を受け取ったブルームバーグ、ザ・バージ、CNBCのテクノロジー担当ジャーナリストが、ツイッターに投稿した。それによると、この問題は端末の画面が割れたり、ちらついたりすることに関係しているようだ。ギャラクシーフォールドは米国で4月26日に発売される」

     

    (2)「今回の問題は、2016年の『ギャラクシーノート7』の発火問題を想起させる。発火問題でサムスンは、7のリコール(無料の回収・修理)と販売中止を余儀なくされ、16年第3・四半期にモバイル部門の利益のほぼすべてを失った。ジャーナリストらはギャラクシーフォールドについて、何が問題なのか、サムスン電子から回答はなく、分からないとしている」

     

    (3)「ブルームバーグの記者、マーク・ガーマン氏は「わたしのギャラクシーフォールドのレビュー端末は、スリーンが完全に壊れ、たった2日で使えなくなった。これが広範に及ぶ問題なのかどうかは分からない」とツイートした。同氏のツイートによると、本来取り外すべきではない画面上のプラスチックの層を取り外した後、端末に不具合が生じたという」

     


    (4) 「ザ・バージの編集責任者であるディーター・ボーン氏は、端末画面の折り目に「小さな膨らみ」が現れ、画面の下から何かが押しているようだと指摘した。サムスンは端末を交換したが、問題の理由は明らかにしなかったという。同氏はロイターに対し「これは非常に厄介だ」と述べ、プラスチック製のスクリーンカバーは取り外さなかったと付け加えた」

     

    (5)「CNBCのテクノロジー担当エディター、スティーブ・コバチ氏は、わずか1日使っただけで画面の半分がちらついている動画を投稿した」

     

    詳細は不明であるが、報道通りの事故とすれば発売は困難であろう。新製品に伴う二度目の事故であるだけに、サムスンへの信頼が揺らぐ。経済的なダメージは計り知れない。半導体市況の急落で、今年1~3月期の営業利益は前年比60%強の減益である。

     

    韓国経済は、「沈没」状況になる。すでに現代自動車は気息奄々の状態だ。辛うじて赤字を免れている状況である。ここで、サムスンが同じ状況に追い込まれれば、韓国経済を支える企業は、一時的に消えかねない深刻な事態である。

     

     

     


    a0960_006624_m
       


    けさ、下記の目次で発行しました。よろしくお願い申し上げます。

     

    労働政策で違憲訴訟へ

    雇用政策でFDI急減

    GDP2%割れ目前に
    政府間の融和が前提へ

     

    文在寅(ムン・ジェイン)政権は、韓国経済を長期停滞に陥れた「戦犯」として、歴史にその名を記憶される気配となりました。性急な最低賃金の大幅引上げと週52時間労働が、韓国経済に大きな混乱をもたらしているのです。韓国社会は、低賃金でも一生懸命働くことで、「ダイナミック・コリア」の起爆剤として機能してきました。ところが、文政権の登場による理念先行で、十分な移行時間を置かないままに雇用条件の改善に踏み出した結果、韓国経済は空中分解の危機に直面しています。

     

    冒頭から、こういう危機論を持ちだすと怪訝な思いを抱かれるかも知れません。だが、4月25日になれば分るでしょう。1~3月期のGDP成長率が2%割れの事態が予想されています。昨年のGDP成長率は2.7%でした。このレベルから一挙に2%を下回ることになれば、韓国世論が沸騰し「文政権批判」が高くなるのは避けられません。

     

    性急な最低賃金の大幅引上げと週52時間労働は、韓国国内の労働者と零細企業を苦しめているだけではありません。海外から韓国への直接投資が、今年1~3月は7年ふりの低下となりました。海外企業も韓国の硬直的な雇用政策に二の足を踏み始めています。

     

    さらに、日韓関係の政治的な悪化が、日本企業の足を止めています。韓国の経済団体「全国経済人連合会」(全経連:日本の経団連)の許昌秀(ホ・チャンス)会長が15日、「韓日関係が良かった時は韓国経済も良かった」と嘆いています。文政権は、こういう経済界の嘆きをよそに「反日街道」まっしぐらです。

     

    学生運動家上がりの韓国政権です。学生時代の理念を今も持ち続けた「親中朝・反日米」路線が、破綻しかけていてもそれすら気付きません。外交も経済も同時に落込む。そういう危機が迫っているように感じます。

     


    労働政策で違憲訴訟へ

    韓国では、最低賃金の大幅引上げと週52時間制による失業と所得減が、違憲として憲法裁判所へ提訴される準備が始まっています。具体的には、「最低賃金法および同法施行令、そして勤労基準法が、憲法上の財産権、職業の自由、契約の自由、企業活動の自由、身体の自由、勤労の権利を侵害し、過剰禁止原則に背く」というのです。

     

     違憲の訴えを準備する ウ・インシク弁護士は、「週52時間制を画一的に導入し、残業や特別勤務を望んでも勤労基準法規制のために働けないため、月の所得が急減して不満を提起する人が多い」と指摘しました。「過去は、法定勤労時間が遵守されないとして労働搾取を訴えたとすれば、最近の勤労者はもっと働かせてほしいと訴えている」ので、こういう憲法訴願は前例がないそうです。以上は、『中央日報』(4月11日付け)が報じています。

     

    労働時間の短縮は、勤労者の健康や休息の確保という面で不可欠です。しかし、韓国ではもっと長く働かせて欲しい。そうしなければ、生活が成り立たないという層が多いのです。財閥系企業と零細企業において、勤労者の雇用条件が全く異なることを浮き彫りにしています。

     

    韓国政府は、財閥系企業の勤労者を対象にした労働時間短縮であったのです。週52時間勤務で得られる所得で、生活が成り立つ勤労者はごく一部です。アルバイトで生きている人たちは、給料そのものが安いのです。その上、52時間労働で区切られれば死活問題なのです。

     

    文政権が、こういう失敗を冒した最大の理由はなんでしょうか。それは、現状無視で理念先行という、学生運動家上がり特有の思考回路が生きていることです。20代の血気盛んな時代は、誰でも理想論を掲げます。親の仕送りで大学へ通っていることなど、頭の片隅にもありません。あの口角泡を飛ばすような議論が、現在の韓国政治にそのまま無修正で登場したのです。文政権の支持基盤は、労組と市民団体です。ともに理想論だけを掲げて生きていける集団です。文政権は、この集団の上に乗っかっているのです。過激な労働政策が登場した背景はこれでしょう。

     

    雇用政策でFDI急減

    韓国の性急な雇用政策が、対内直接投資(FDI)を急減させました。今年1~3月期の外国人直接投資(FDI)が前年比35.7%減と7年ぶりに最低水準まで落込みました。

     

    昨年と今年の4半期別の動向(前年同期比)は、次の通りです・ 

    2018年1~3月期 27.9%増

         4~6月期 88.7%増

         7~9月期 13.6%減

       10~12月期 17.8%減

    2019年1~3月期 35.7%減

    (つづく)

     


    このページのトップヘ