勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    カテゴリ:経済ニュース時評 > 韓国経済ニュース時評

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    歴代韓国大統領で、文氏ほど経済知識のない大統領がいただろうか。暗い経済見通しをフェイクニュースと断じているからだ。自らの支持率を上げる目的で、あえてこういう言い方をしているのか。部下たちの「虚言」を真実と信じているのか。後者とすれば、完全に裸の王様になっている。

     

    最低賃金の大幅引上げが、韓国の雇用状態を破壊したことは明白である。それを糊塗するために、財政出動で「アルバイト」を増やし「就業者が増えている」と言い張る。貰った側の大学院生は、研究補助作業をするわけでもなく、就職用の勉強をしているというのが実態だ。無駄な財政支出が増えて効果はゼロ。文氏の「メンツ」維持が、韓国経済を疲弊させている。

     

    『朝鮮日報』(8月14日付)は、「文大統領、『韓国経済の基礎体力は強固』『フェイクニュース』が不安感助長」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「文在寅(ムン・ジェイン)大統領は13日の閣議で最近の韓国経済の状況について、「韓国経済の基礎体力は強固であり、根本的な成長は健全だ」と述べた。また、「政府の政策効果で雇用指標が改善し、雇用のセーフティーネットも強化されている」と指摘した。文大統領は最近の米中貿易紛争と日本による経済報復に言及し、「韓国経済の状況は容易ではない」としながらも、全体的な状況には楽観論を展開した。安全保障面に続き、経済問題でもあまりに「希望的な思考」をしているのではないかとする指摘が聞かれる」

     

    文氏は、弁護士出身だ。刑事事件であれば、証拠調べをキチッと行い、検察の主張を崩し被告の利益を守るのが仕事だ。文氏は、法廷で「空理空論」を主張するだけで敗訴になっていただろうか。そうであれば、弁護依頼はなくなって政治家に転身するしかない。そう言いたくなるほど、文氏の主張は虚しい。経済知識がゼロであるからだ。

     


    (2)「文大統領は、「世界的な信用格付け会社による一致した評価が示すように、韓国経済の基礎体力は強固だ」とし、「ムーディーズに続き、数日前にはフィッチも韓国の信用格付けを日本より2段階高いダブルAマイナスに据え置き、格付け見通しも安定的とした」と述べた上で、「外部の経済の不確実性で成長のモメンタム(勢い)が鈍化したが、韓国経済の根本的な成長は健全で、政府の債務比率が低いことによる財政の健全性と通貨・金融までを考慮し、韓国経済に対する信用度が依然として高いと評価したものだ」との認識を示した」

     

    国債の格付けは、元利金の支払い能力を判断しているだけで、将来性を判断材料に加えていない。過去二度、韓国は通貨危機に襲われたが、直前の国債の格付けに問題はなかった。それが一転、ウォン暴落という地獄へ突き落とされたもので、格付け会社は大慌てで格付けを引下げた経緯がある。

     

    既に企業格付けは、大半が引下げ対象であると予告されている。企業格付けが引下げられる状況では、歳入は減って当然であろう。国債格付けにもいずれ悪影響が及ぶのだ。

     

    (3)「格付け会社のフィッチは9日、韓国の信用格付けを上から4番目のダブルAマイナスに据え置いたが、韓国の来年の経済成長率予測を2.6%から2.3%に下方修正した。また、「政府が長期的な財政健全性の管理に積極的に取り組まなければ、現在の信用格付けを維持することが難しい」という異例の警告も発した

     

    格付け会社は、韓国については要注意のはず。過去の格付けで大失敗しているからだ。下線を引いた部分のように、「但し書き」がついているのだ。文氏こそ、都合の悪い点を無視している点で、「フェイクニュース」をつくっている。


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    ここには、4分の1だけ掲載します。下記のアドレスで全文をお読みください

    https://i.mag2.jp/r?aid=a5d52385e31f5d

    韓国経済は崖っぷち。始まった世界同時不況で日本に頼れず「ウォン孤児」に落ちる=勝又壽良

    「米中頼み」では未来がない。韓国ウォンは3度目の通貨危機へ

    世界経済は不況入りへ

    世界経済は、リセッション入りしたようです。主要各国の製造業PMI(購買担当者景気指数)が、好不況の分岐点である50割れが増えているからです。

    中国は、今年5月から50割れしました。

    米国7月では51台を維持していますが、昨年8月の61.3をピークに下降状態に入っています。この状態で推移すれば、50割れは避けられません。

    韓国は、この米中両国を主要輸出先にしています。米中経済が不況入りすれば、韓国経済は「万事休す」となります。韓国製造業は、既に2012年から「万年不況」です。製造業PMIは、ほぼ「水面下」(50割れ状態)にあります。韓国政府は、この厳しい現実を認識せず、最低賃金の大幅引き上げを強行したのです。体力の落ちた人間に、マラソンを強いるようなもの。この結果が何をもたらしたのかは、このレポートの後半で取り上げます。

    世界経済の現状を見る上で、原油市況の低迷が象徴的です。

    米国がイランやベネズエラからの石油輸出に厳しい制裁措置を取っているにもかかわらず、4月末以降、22%以上も下げたのです。石油以外の商品も消費の伸びが減速したため、価格は18年半ば以降、横ばいか下落の動きとなっています。こうした国際商品市況が軟調に転じているのは、主として、中国の輸入が減っていることを反映したものです。


    中国「為替操作国」問題で米中摩擦はさらに長期化へ

    米中貿易戦争の終結を見ないことが、国際商品市況に大きな影響を与えています。さらに悪いことに米国は、中国を「為替操作国」に認定しました。

    この対象になると、中国はIMF(国際通貨基金)と協議しなければなりませんIMFは先頃、中国の経済政策に関する「年次審査報告書」の中で、「中国の為替政策には柔軟性と透明性で一段の向上が必要」との認識も示していました。同時に、為替市場介入の詳細を公表するようにも促していたのです。これは、米国が中国を「為替操作国」認定する前のIMFによる判断です。

    現行の「管理変動相場制」は、為替相場が政府管理下にあるがゆえに、どうしても不明朗性がつきまといます。この際、思い切って先進国並みの「自由変動相場制」に移行すれば、このような不明朗性を払拭できるのです。

    中国人民元は、IMFSDR(特別引出権)に昇格する際、自由変動相場制移行と資本取引の自由化を約束した経緯があります。「為替操作国」問題は、人民元の国際化に動き出す契機となります。

    これが実現すれば、長い目で見て米中貿易戦争も沈静化するでしょう。「市場機構」によって決まる通貨価値が、貿易取引のバロメーターになるからです。世界経済の安定化に寄与するだけに、中国も腹を固める時期なのです。中国は、「非市場機構」によって世界覇権を握るという時代遅れの野望が、いかに世界経済で摩擦を生むか。それを認識すべきなのです。

    「為替操作国」問題は、米中貿易戦争がさらに拡大するリスクも孕んでいます。米中が泥沼の争いに落ち込み、米国が第43,000億ドルの関税を10%からさらに引き上げると、世界経済は最悪の事態に突入します。


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    8月1~10日の貿易統計が発表された。韓国経済の牽引役の輸出が、前年比22.1%減と最大の落込みなった。対日輸出は、同32.3%と急減した。日韓関係悪化を反映したのであろう。輸出不振が長期化し、今年2%台序盤と予想される経済成長率がさらに落ちる可能性があるという分析も出ている 、という。

     

    『中央日報』(8月13日付)は、「8月の月初来輸出22%マイナス、減少に拍車」と題する記事を掲載した。

     

    韓国関税庁は12日、8月1~10日の韓国の輸出が前年同期比22.1%減の115億ドルにとどまったと発表した。米中貿易戦争の激化と半導体価格の下落による影響で輸出が大きく落ち込んだ格好で、下半期に入り、輸出は回復するどころか、むしろ減少に拍車がかかった。

     

    (1)「韓国の輸出は、昨年12月から9カ月連続でマイナスとなる可能性が高まっている。特に8月は月初の状況が最も厳しかった。主力輸出品目である半導体が34.2%減だったほか、石油製品(26.3%減)、自動車(6%減)などとなっている。韓国の主要輸出相手国である中国、米国への輸出はそれぞれ28.3%、19.5%減少し、対日輸出も32.2%減少した同じ期間の輸入は13.2%減の142億ドルだった。貿易収支は264900万ドルの赤字を記録した。この傾向が月末まで続けば、90カ月続いてきた貿易黒字も途絶えることになる」

     

    私は、けさ発行した「メルマガ81号」で、韓国が世界リセッションに翻弄され始めたと指摘した。このパラグラフで現れた現実は、韓国経済がもはやどうにもならないところへ追い込まれてきたことを立証し始めたと見る。

     

    中国、米国への輸出はそれぞれ28.3%、19.5%減少し、対日輸出も32.2%減少した点に注目したい。米中貿易戦争の影響と日韓関係悪化が全面化している。米中貿易戦争は、韓国としていかんともし難いが、日韓関係悪化の原因は韓国がつくりだしたもの。自業自得の面が大きい。

     


      
    韓国の輸出減少は、主要輸出国のうち最も目立つている。WTO(世界貿易機関)によると、韓国の1~4月の輸出増減率は-6.9%(前年同期比)と、中国、米国、ドイツ、オランダなど上位10大貿易国のうち減少幅が最も大きかった。韓国が米中貿易戦争の影響を最も強く受けた結果だ。

     

    8月1~10日間の貿易収支は26億4900万ドルの赤字を記録した。この傾向が月末まで続けば、90カ月続いてきた貿易黒字も途絶えることになる。これは重大問題に発展するはずだ。経常収支が赤字に転落するので、通貨危機に一歩近づくからだ。文大統領は、暢気なものである。「韓国経済は堅調」と大統領府の会議で発言している。経済音痴の大統領につける薬はなさそうだ。

     

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    文大統領が10日前の激昂した日本への対決発言から一転、「日韓国民は融和しなければ」と冷静モードに切り替えた。この心境変化の理由について、韓国メディアもお首をひねっている。

     

    韓国は、日本を「ホワイト国除外」措置にした。ただ、輸出手続き強化の品目を決めず、通関手続き期間が5日から15日に延びるだけ。日本にとっては「実害」はなさそう。形式だけ「ホワイト国除外」にして鬱憤を晴らした形だ。

     

    文大統領は、この「ホワイト国除外」を決めたものの、日本に対して「誤解しないでね」というメッセージを送っているように思える。「休戦」申入れに見えるのだ。そうでなければ、「果たし状」(ホワイト国除外)を突付けながら、こんな発言をするはずがない。

     

    『朝鮮日報』(8月13日付)は、「ホワイト国から日本を除外へ 文大統領『感情的な対応は良くない』」と題する記事を掲載した。

     

    韓国政府は12日、日本をホワイト国(輸出審査の優遇国)から除外することを決めた。韓国政府が管理する1735種の戦略物資に対する日本への輸出統制を強化するという意味だ。しかし産業通商資源部(省に相当)の成允模(ソン・ユンモ)長官がこれについて発表したその日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は大統領府で主席・補佐官会議を開き「日本の経済報復に対する我々の対応は感情的であってはならない」と述べた。

     

    文大統領は日本の安倍内閣が韓国をホワイト国から除外する「第2次報復措置」を取った今月2日に「再び日本には負けない」などと強硬方針を明確にしていたが、それから10日後に「韓日間の明るい未来」を呼びかけることで、自ら強硬発言のレベルを下げた。

     

    (1)「文大統領は、「敵対的な民族主義に反対し、人類愛を基礎とする平等と平和共存関係を目指すことは、今も変わらない我々の精神」と述べた。その一方で文大統領は「両国国民が成熟した市民意識に基づいて民主と人権の価値によって疎通し、人類愛と平和によって友誼を固めるのであれば、韓日関係の未来はさらに明るくなるだろう」との考えも示した。与党・共に民主党の内外からは「光復節(日本による植民地支配からの解放記念日、815日)を3日後に控え、韓国政府として韓日対峙の構図から抜け出すことで一息つこうとしている」との見方も出ている。文大統領は「(政府は)国際社会と連帯しながら、責任と役割を果たす」「大韓民国は経済力だけでなく、人権や平和といった価値の側面でも模範的な国として発展していくだろう」などとも強調した」

     

    下線の部分は、神父様の説教を聞くような高邁な内容である。ついこの間までは、「二度は日本に負けない」とか「盗人猛々しい」とか、感情100%の発言であった。それが、この変わりかたでである。豹変してしまった。日本の「ホワイト国除外」に対して激昂してみたものの、一部品種で輸出が再開されていることに安堵したのだろう。

     

    (2)「文大統領はさらに、「(国民は)日本政府による不当な経済報復に対しては決然と反対しながらも、両国国民の友好関係を傷つけない毅然かつ大乗的な姿を示している。成熟した市民意識に深い尊敬と感謝を捧げる」などの考えも示した。文大統領は「我々の先祖たちは100年前に血を流しながら独立を叫ぶ瞬間にも、全ての人類は平等で、世界は一つの市民という四海同胞主義を訴え、これを実践した」とも述べた」

     

    下線部分は、笑わせる。韓国国民が日本に見せたあの「敵意」は永遠に忘れない。あらゆることを「反日」に結びつけた悪意は、韓国国民の潜在的敵意が表面化したのであろう。日本の「嫌韓感情」と質が違うようだ。韓国では、心の底から日本へ対決しようとしている。

     

    そういう意識で、下線部分を読むと、なんと取り繕った発言であるか。「覆水盆に返らず」である。

     

    (3)「与党内からは、「ジャパン・エグジット(脱日本)」「無理な経済挑発」など今も日本に対する強硬発言が相次いでいる。そのため財界では、「大統領は落ち着いて対応するよう呼びかけているが、政府と与党の対策や発言はこれとは全く違っており、混乱を招いている」「どちらに合わせるべきかわからない」などの声が出ている」

     

    与党内からの「ジャパン・エグジット(脱日本)」など、絵空事にすぎない。日本の技術と資本で発展した韓国経済が、いまさら「脱日本」は不可能である。それどころか、今後の韓国経済の凋落を考えると、頼る先は日本しかないのだ。その「大恩人」である日本を、ここまで踏みつけ罵倒してきた。冷静になれば、文大統領のような精神状態になるのだろうが、遅すぎたようだ。


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    韓国は、何ごともWTO(世界貿易機関)へ訴えるが合言葉の国である。先頃の日本の「ホワイト国除外」でもWTO一般理事会へ問題を持ち込んだ。今度は、日本がWTOへ提訴しかねない日本製プリンタ・カメラの公費による不買を立法化の動きが出ている。

     

    『朝鮮日報』(8月12日付)は、「与党、日本製プリンタ・カメラまで不買立法化の動き」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「日本の韓国に対する経済報復措置と関連し、与党では反日不買運動立法化の動きが出ている。国会企画財政委員会の共に民主党幹事を務める金政祐(キム・ジョンウ)議員はこのほど、政府機関が日本の「戦犯」関連企業と随意契約を締結できないようにする国家契約法改正案を代表発議したことを11日、明らかにした」

     

     WTO政府調達協定で調達市場が開放された以上、日本企業製品の購買を初めから禁止すれば、違反は明かである。この程度の知識もなく騒ぎ立てる韓国与党議員の知的レベルが問われる動きである。それに、「戦犯企業」という恣意的な分類の違法性がある。

     

    ソウル市議会でも、「共に民主党」議員がこのような動きをしたことがあったものの

    断念した経緯がある。WTO違反のほか、余りにも国粋主義という批判から腰砕けになった。こういう曰く付きの話が、国会で議論されてきたところに、反日であればすべてが許されるという韓国社会の一断面を伝えている。

     

    (2)「調達庁の資料によると、最近10年間で政府部処と傘下機関が日本の戦争犯罪にかかわった企業から物品を購入した件数は21万9244件・9098億ウォン(約790億円)分に達し、このうち3542件・943億ウォン(約82億円)が随意契約によるものだった。これには日本の三菱・日立・東芝・キヤノンなどが生産したレーザープリンタ、電子複写機、ビデオプロジェクター、デジタルカメラなどが含まれていた。禁止法案が可決されれば、政府がこれらの企業から製品を購入することが難しくなる

     

    下線部分は、WTOの規則を知らない記者による憶測である。韓国が、ここまで「反日不買」で暴走している状態を眺めていると、韓国は暑さで頭がおかしくなったのでないかと懸念されるほどだ。

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