勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    カテゴリ:経済ニュース時評 > 韓国経済ニュース時評

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    一国の安全保障が、これほど「言葉」だけに頼っている国があるだろうか。現実に、韓国がそれだ。南北統一という餌に惑わされて、文政権は北朝鮮の核開発を阻止する手立てを持たなかった。あるのは、北朝鮮へのご機嫌取りだけである。韓国軍の「主敵」は、それまで北朝鮮であったが現在は、「周辺国」へ変えられた。日本を指しているのだ。このように、北朝鮮を友軍扱いし、日本を敵扱いするというハチャメチャな状態である。

     

    文政権は、北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)の開発途上でも静観だ。逆に、正恩氏から「南北統一」という言葉を聞かされて大喜びするほど単純である。この児戯にも等しい韓国の反応は、なぜ起こっているのか。それは、北朝鮮の「チュチェ思想」に深く傾倒しているからだろう。そのご本尊である正恩氏から、優しい言葉を聞かされると、恐怖が歓喜に変わるのだ。文政権は、陶酔状態に置かれている哀れな北朝鮮「信徒」である。

     


    『東亜日報』(10月13日付)は、「金正恩氏の『核先制不使用』言葉遊びに大袈裟に反応する政府与党」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「与党「共に民主党」の朴範界(パク・ポムゲ)議員は12日、ラジオ番組に出演して、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の10日の軍事パレードでの演説をめぐって、「(核兵器の)先制攻撃はしないと明確にしたことは認めなければならない」と述べた。国防部が前日、「軍事力を先制的に使わないという北朝鮮の立場に注目する」と明らかにしたことをそのまま受け止め、北朝鮮が対外関係を修復する意向を示した肯定的なメッセージだと評価したのだ」

     

    韓国進歩派は、38度線の向こうで核開発を行っている北朝鮮の存在を恐怖と感じないようだ。善意に解釈して誤魔化している。だから、正恩氏の言葉を真に受けて喜んでいるのだ。現実は日本恐怖症よりも、はるかに深刻な相手である。その緊張感がないのは、「チュチェ思想」に陶酔しているからに違いない。

     

    (2)「正恩氏の「戦争抑止力」、すなわち核兵器関連発言に対する国防部の誤った解釈が、このように与党の世論形成につながっている。しかし、正恩氏の発言は、「戦争抑止力が乱用されたり絶対に先制的に使われたりすることはないが、いかなる勢力であれ我々を狙って軍事力を使おうとすれば、我々の最も強力な攻撃的力を先制的に総動員して報復する」としている。この一文だけ見れば、我田引水式解釈を越えて厳然たる事実歪曲であることは明らかだ」

     

    北朝鮮は、核を無条件で先制使用しないとは言っていないのだ。北が安全保障上の危機感を持てば先制使用するのだ。韓国進歩派は、こういう「不都合」な点に目を瞑っている。

     

    (3)「正恩氏が述べた「先制不使用」も心にもない言葉にすぎない。北朝鮮はすでに2016年の第7回労働党大会の時、核兵器の先制不使用を明らかにし、一昨年には核兵器と核技術移転もしないと追加した。しかし、それも「核脅威や核挑発がない限り」という条件付きだった。中国が1964年に初めて明らかにした「先制不使用」の原則も、実際は後発核開発国家が自分たちの核保有を正当化し、核クラブ国家に圧力をかける宣伝手段だった」

    韓国進歩派は、南北融合を最大の政治課題にしている。北朝鮮が、どんな無理なことを言っても、それを飲み込む決意を固めている。南北統一が、朝鮮民族に底力を発揮する舞台であり、憎い日本と正面から対峙するという夢を持っているのだ。反日は、南北朝鮮統一のテコである。

    (4)「北朝鮮はすでに核保有国のように振る舞っている。この3年間、危機と交渉、膠着のサイクルを繰り返し、核高度化の時間を稼ぎ、今や核国家の地位を固めるという思惑を露わにしている。来月3日の米大統領選後、バイデン候補の当選にも備えている。最近の対南融和ジェスチアーも同盟を重視するバイデン氏に合わせて韓国を「飛び石」にする狙いがあるにすぎない」

     

    北朝鮮は、米国に対して核保有国として認知するように求めている。韓国もそれを黙認するのだろう。それは、憎い日本と対抗するには核が必要という認識だ。だから、正恩氏が韓国へ優しい言葉を掛けただけで「安心」するに違いない。

     


    (5)「こういった現状があるにもかかわらず、国防部は「攻撃力を先制的に総動員して報復する」という正恩氏の脅迫を直視せず、どうでもよい話を引き出して強調した。このような誤魔化しの評価をほかでもない国防部が出した。大統領府の肯定的評価が出るや、その基調に合わせるとし、愚にもつかない話をしたのだ。国防部は政府のどの機関よりも、北朝鮮の軍事的能力と意図を正確に読まなければならないが、これでも安全保障の責任を負うと言えるのか実に情けない」

     

    韓国国防部の主敵は、北朝鮮でない。周辺国=日本がその代役にさせられている。主敵でない北朝鮮の核保有に危機感を持つはずがない。むしろ、「日本よ、いい気味だ」程度の認識であろう。

     

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    韓国で12月、恒例の日中韓三カ国首脳会談が予定されている。菅首相は、「韓国政府により徴用工賠償問題を解決すると確約しない限り訪韓しない」との意向を韓国側に伝えた。

     

    菅首相が、訪韓に当り慎重な姿勢を取っている裏にはいくつかの理由がある。

    1)訪韓後、韓国が徴用工賠償問題で差し押さえている日本企業の資産売却をやれば、菅首相のメンツが丸潰れになる。

    2)日本の嫌韓ムードの強い中で、日本企業の資産売却が行われれば、近く想定される総選挙で自民党が不利になる。

    3)管氏が官房長官時代、舞台裏で促進した日韓慰安婦合意について、韓国側が一方的に破棄したことへの強い不信感がトラウマになっている。

     

    こうした理由が重なっており、菅首相の訪韓は事実上、困難な情勢になっている。韓国は、12月の日中韓三カ国首脳会談を利用して、日本との関係改善を模索しているが、菅首相の「強烈ガード」でこの思惑は吹き飛んだ形である。

     


    『中央日報』(10月13日付)は、「日本『韓国に強制徴用の措置なければ菅首相訪韓不可の立場を伝達』」と題する記事を掲載した。

     

    日本政府が、強制徴用問題に対する韓国政府の受け入れ可能な措置が講じられない場合、菅義偉首相が年末に韓国で開催される予定の韓日中首脳会議には参加しないという立場を韓国側に伝達した。共同通信が12日、報じた。

    (1)「日本政府が韓日中首脳会議の出席条件として韓日葛藤懸案である日帝強制徴用賠償訴訟に関する韓国政府の措置を要求したのは菅首相の意向が反映された結果だと複数の韓日関係の消息筋を引用して通信は伝えた。共同通信によると、日本政府は先月下旬に強制徴用賠償訴訟の被告である日本企業の資産売却問題に関連し、韓国側の適切な対応がなければ菅首相の訪韓はあり得ないとの立場を伝達したという。具体的には、韓国裁判所によって差し押さえられている日本企業の韓国内資産が現金化されないことを保証するよう求めた」

     

    日韓慰安婦合意を破棄した文政権である。日本側が、韓国政府に対して不信の念を抱くのは当然であろう。韓国の口車に乗せられると、菅政権の受けるダメージは極めて大きくなるからだ。

     


    (2)「日本政府消息筋は、「現金化の恐れがある限り、首相は韓国に行けない」とし、「年内に会談の開催環境は整わないだろう」と話したと共同通信は伝えた。これに先立ち、日本外務省幹部も先月末、記者団に強制徴用賠償訴訟と関連し、韓国政府が被告である日本企業の資産を売却しないとの確約がなければ菅首相は訪韓しないと明らかにしたことがある。菅内閣が韓日中首脳会議の出席にこのような条件をつけたのは、韓国政府から譲歩を引き出そうとする狙いがあるとみられる」

     

    菅政権は、総選挙の洗礼を受けていない政権である。これまで日本は、韓国から煮え湯を飲まされてきた経験上、訪韓については慎重の上にも慎重を期すべきである。韓国人の半分弱は、日本を貶めることに「生きがい」を感じる民族派である。こういう諸条件を考え合わせれば、「訪韓見送り」が最善の策だ。

     

    (3)「司法府の判断に行政府が介入できないという立場を守ってきた韓国政府が、日本側の要求を受け入れる可能性は低く、年内の韓日中首脳会談は開催されない可能性がある。韓日中首脳会議は3カ国が持ち回りで開催している。前回の会議が昨年12月に中国成都で開かれ、今回は韓国で開催されることになっていた。だが、日本政府が定例的に開催されてきた韓日中首脳会談の出席に条件をつけたことに対し、日本国内でも批判の声もある。共同通信は、「日本は過去、首脳会談の出席を外交カードとして使う他国の手法を批判した前例がある」とし「今回の対応は矛盾するという印象を否定することはできない」と指摘した」

     

    韓国は、「三権分立」を言い訳にしている。だが文政権自身、司法を丸め込んでおり、好き勝手に動かしている。こういう歴代韓国政権に見られない「ダブルスタンダード」が、日韓関係を悪化させた最大要因である。韓国大法院(最高裁)は、完全に文政権の走狗と化している。韓国の実態は、発展途上国にすぎないのだ。

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    韓国大統領府にとって、北朝鮮・正恩氏の発言は神のご託宣のように響いている。漂流中の韓国公務員を北朝鮮軍に射殺されても、正恩氏の「申し分けない」の一言で終わりだ。今回のICBMモデルの登場でも、「南北は手を取り合おう」発言で安堵する。国家の安全保障上からくる北朝鮮への警戒心は失せて、ひたすら「庇護」を求める哀れな姿に変わった。

     

    これは、韓国大統領府に陣取る学生運動上がりの秘書官の大半が、学生時代に北朝鮮発祥の「チュチェ思想」に凝り固まっている結果だろう。「チュチェ思想」は、北朝鮮金ファミリーを擁護する思想である。正恩氏は、まさに「ご神体」そのもの。韓国大統領府の秘書官が、正恩発言を下にも置かない「神の声」として珍重している背景だ。時代錯誤も甚だしいのである。

     

    『朝鮮日報』(10月12日付)は、「金正恩は核兵器を誇示しているのに『手を取り合おう』の一言に大喜びの青瓦台」と題する記事を掲載した。

     

    北朝鮮は労働党創建75周年記念軍事パレードにおいて、世界最大の移動式大陸間弾道ミサイル(ICBM)を公開した。従来のICBMに比べて弾頭重量を増やすことに焦点を合わせ、2~3個ほどの弾頭を搭載できるように製造された。このICBMは一発でワシントンやニューヨークを同時に攻撃でき、迎撃が非常に難しいことから、「『怪物』のように見える」と米国の専門家らは分析した。米国の政府関係者は「北朝鮮が核と弾道ミサイル開発を放棄しなかったことに失望している」と述べた。

     


    (1)「北朝鮮は国際社会による制裁が数年にわたり続いている上に、コロナ防疫のため国境の統制まで行っていることから、極度の経済的困難に直面している。金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が軍事パレードの際に涙ぐむような声で「ありがとう」「感謝する」という言葉を繰り返し使い、さらには「面目ない」と自らを責めるような言葉まで使ったことも、北朝鮮内部における食糧問題が深刻な状態にあることを示している」

     

    北朝鮮が、国民生活を犠牲にして核とICBMなどの開発を続けている。韓国は、これに伴う国民生活苦を支援しようとしているのだ。間接的な核とICBMの開発を支えているようなものだ。文政権は、この矛楯に気付かず「民族主義」に酔っているが、なんともおめでたい存在に映るのである。文氏の「人権思想」は、この程度のものであろう。

     

    (2)「北朝鮮が庶民生活の困難を解決するのは簡単だ。核開発を放棄すればよい。米国のトランプ大統領は金正恩氏に対し「非核化さえ実行すれば、北朝鮮には明るい未来が開かれている」として何度も説得した。それでも金正恩氏は正反対の方向に向かい、米国の大統領選挙を目前に控えた今になって、米本土を狙えるICBMまで堂々と公開した。次の米国大統領に誰が当選したとしても、その任期が始まるころには武力挑発が可能であるとのシグナルを送ったのだ」

     

    中国を追い込める能力と外交手腕を持つ米国が、いつまでも正恩氏の「一人舞台」に翻弄されるとは思えない。どこで、正恩氏と真剣勝負するのか。意外にも「アジア版NATO」を結成して、封じ込めてしまうであろう。

     


    (3)「コロナを阻止するという口実で、海から流されてきた非武装の民間人を射殺し、その遺体を焼却するという蛮行はつい先日のことだ。今度はマスクやソーシャルディスタンスもない状態で数万人の群衆を1カ所に集め、大きな歓声を出させた。これも通常では考えられないことだ。
    金正恩氏はこの日、韓国を攻撃する新兵器も同時に公開しながら、同時に「北と南が改めて手を取り合う日が来ることを祈願する」と述べた。一方では軍事力を誇示して脅迫しながら、口では「仲良くしよう」と言っているのだ」

     

    韓国は、ヤクザの親分から温かい言葉をかけられて感激している体である。北朝鮮が、恐怖の環境をつくって握手を求める。これも威嚇の一種である。

     

    (4)「韓国の大統領が提案した「韓国政府職員射殺に対する南北共同調査」については2週間が過ぎても全く回答していない。それでも青瓦台(韓国大統領府)は「南北関係を復元しようとする北朝鮮の立場に注目している」とコメントした。韓国与党・共に民主党は金正恩氏の発言について「異例」とした上で「現在ストップしている韓半島平和プロセスを復元しようとするわれわれの意思に答えたもの」と評した。韓国国民を残忍に殺害しておきながら、金正恩氏が「申し訳ない」と一言伝えただけで感泣したときと全く同じだ。北朝鮮が何をしても、南側に向けて心にもない言葉を一言口にするだけで、全てがなかったことになってしまう。金正恩氏は「南側を取り扱うのは本当に簡単」と考えているはずだ

     

    北朝鮮は、韓国を手玉に取っている。恐怖の後に友情をちらつかせる、この高等手段に翻弄されているからだ。文在寅の本質を物語る場面である。 

     

     

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    韓国進歩派(民族派)は、日韓併合時代の36年間を「民族の屈辱」として捉えている。中国には、1000年単位で支配されてきた。その中国への恨み言は一切言わずに、日本だけをターゲットにしている。これは、不思議な現象である。

     

    中国からは儒教が伝わった。朝鮮李朝が、その儒教を国教としたこともあり、中国は「宗主国」である。だから、公式的には批判に封印している。その分が、ストレートな日本批判になっているとすれば、日本は何とも損な役回りというほかない。

     

    古代の1000年と日韓併合の36年では、その濃密さが異なる。日本からは近代思想・近代技術・近代教育・近代官僚制など、多くの西洋文明が朝鮮へ移植された。だから、近代化の幕開けは日韓併合があったからこそ実現したのである。

     

    日本の開国を迫ったのは米国である。その米国を一時「逆恨み」して、日本は太平洋戦争を始めたが、敗戦によって自らの軽薄さを認識し、いまは同盟関係に発展した。韓国には、こういう歴史を受入れる雅量が存在しない。自己反省のない国民性ゆえ、絶えず日本を恨んで自己満足する。もはや、病気と呼ぶべき症状である。

     


    『中央日報』(10月12日付)は、「韓国有名小説家『日本留学に行けば親日派』、元大学教授『ここまでくれば狂気』」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「小説『太白山脈』と『アリラン』を書いた作家の趙廷来(チョ・ジョンレ)氏が、「日本留学に行ってくれば親日派、反逆者になる」と話し議論が起きている。趙氏は10月12日にソウルの韓国プレスセンターで開かれた文壇50周年記念記者懇談会で、李承晩(イ・スンマン)学堂のイ・ヨンフン理事長が、小説『太白山脈』で朝鮮人虐殺場面などが歪曲されたと批判したことに対しどう思うのかとの質問にこのように明らかにした」

     

    韓国人は、自己に向けられた批判を絶対に受け付けない習性がある。必ず、「誰が悪い」というように責任を回避する民族である。これは、韓国朱子学で自己を絶対的な存在とし、他者を自己よりも劣る存在に位置づける教えの結果であろう。こういう民族が、国際社会で生きるのは難しく、日本としょっちゅう衝突する理由である。

     

    (2)「趙氏は、「(イ理事長は)新種の売国奴であり反逆者」とし、「私が書いた歴史的資料は客観的だ。国史編纂委員会で発行した本と進歩的意識を持つ史学者が書いた本を中心にした明確な資料」と強調した。趙氏はその上で「いま反民族行為特別調査委員会は必ず民族の精気のために、歪曲された歴史を正すために、復活させなければならない。150万人に達する親日派を断罪しなければならない。その秩序なくして未来はない」と主張した。趙氏は「日本留学に行ってくれば無条件で親日派になる。民族反逆者になる。(彼らが)日本の罪悪に対して肩入れし歴史を歪曲する者を懲罰する新しい法律を作っている。私がここで積極的に出ようと思う。社会的責務だと考える。法で治めなければならない」と話した」

     

    36年間の日韓併合時代に150万人の親日派が生まれたという。これは、反逆者であり断罪しなければならないと主張する。文大統領の心情でもあろう。朝鮮近代化に果たした日本が、不倶戴天の敵であり足蹴にしているのだ。歴史を恐れない民族と言うべきだろう。

     


    (3)「これに対して陳重権(チン・ジュングォン)元東洋大学教授は同日フェイスブックを通じ、「ここまでくれば狂気。時代錯誤的民族主義の中に潜在された極右的傾向が無定見に発現した」批判した。彼は「文在寅(ムン・ジェイン)大統領の娘も日本の国士舘大学で留学したと承知しているが、『日本留学すれば親日派』だとは趙廷来先生が設置しろという反民族行為特別調査委員会に回付され民族反逆者として処断されるだろう」と嘲笑したりもした」

     

    韓国の進歩派とは、こういう病的な民族主義者集団である。本来であれば、保守派に分類されるべきだが、韓国では進歩派を名乗っている。看板に偽りありだ。日本は、こういう「輩」に対して真面目に対応する必要があるだろうか。話しても無駄であり、無視していい存在である。私は時々、こういう思いに耽るのである。

     

    テイカカズラ
       

    ドイツ・ベルリン市の公有地に、現地の韓国系市民団体が置いた「少女像」は、当局から10月14日までに撤去するよう通告された。実行しなければ、「強制執行し、費用を請求する」という強硬姿勢に変わっている。理由は、少女像の碑文に強烈な日本批判が書かれており、この碑文設置の許可を得ていなかったことと、日韓の歴史問題についてドイツは「中立」であるというもの。この当局の命令に対して、現地の韓国系市民団体は反訴している。

     

    ここで注目されるのは、韓国外交部の態度である。今回は一貫して「傍観姿勢」である。その理由は、日韓慰安婦合意において、「今後、慰安婦問題を持ち出さない」という内容になっているからだ。韓国は、国内的には日韓慰安婦合意を破棄したが、日本に対しては「破棄しない」としている。この結果、日韓慰安婦合意は対外的には生きているのだ。韓国外交部は、この事実ゆえに「傍観」せざるを得ない。

     

    韓国メディアは、この事実を忘れて騒いでいる。日本の外務省が、前面に出て圧力をかけた結果、ベルリン市は撤去命令を出したと報じているのだ。

     

    『朝鮮日報』(10月12日付)は、「日本の外相が自ら乗り出すや、独、少女像撤去を命令」と題する記事を掲載した。

     

    ドイツのベルリンに設置された、慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」が茂木敏充外相まで自ら乗り出してきた日本の外交戦により、撤去の危機にさらされている。しかし、韓国外交部は「民間の自発的な動きに政府が関与するのは望ましくない」として、今回の問題に政府次元での対応はしないと明らかにした。

     

    (1)「一部では、「日本は政府が韓国の民間団体の活動を制限しているのに、韓国外交部は終始、原論的な見解を表明して手をこまねいている」と指摘する声が上がっている。日本政府がドイツ政府に「少女像撤去」関連ロビー活動をしている間、韓国外交部はその動向を正確に把握することも、ドイツに韓国側の見解を表明することもできなかったという。韓国外交部が手をこまねいている間に、ドイツ・ベルリン市ミッテ区役所は7日、少女像設置を主管した市民団体「コリア協議会」に対し、14日までに少女像を撤去せよという公文書を送った。これに従わない場合、ミッテ区は強制的に撤去し、関連費用をコリア協議会に請求するとしている」

     

    韓国外交部が公式見解を発表できないのは、2015年の日韓慰安婦合意に基づき、この問題は二度と蒸し返さないことになっているからだ。韓国の負けである。

     


    (2)「ミッテ区役所は撤去命令の理由として、「事前に知らせなかった碑文を設置し、ドイツと日本の間の関係に緊張感が生まれた」「国家間の歴史論争において一方を助けることは避けなければならない」と説明した。また、「(少女像が)韓日間の確執を生じさせ、日本に反対している印象を与える」「公共の場所の(政治)道具化を拒否する」とも述べた。これに対してコリア協議会は12日、ベルリン行政裁判所に撤去命令執行停止仮処分申請をし、法的に対応する方針だ」

     

    ベルリン市の撤去命令は、日韓の確執に手を貸したくないという意図である。日韓慰安婦合意は、対外的には生きているのだ。韓国が一方的に破棄して、海外に少女像を置くこと自体、違反行為である。

     

    (3)「今回の撤去命令は、日本の「総力外交」の結果だと解釈できる。茂木外相がドイツ政府にベルリンの平和の少女像を撤去してほしいと要請した直後に出されたからだ。茂木外相は1日、ドイツのハイコ・マース外相とのビデオ会談で、少女像撤去での協力を要請していた。ベルリンで慰安婦被害者を象徴する少女像が建てられたことについて、加藤勝信官房長官も先月29日、「(少女像は)わが国政府の立場、取り組みとは相いれない極めて残念なことだ。撤去に向けてさまざまな関係者にアプローチし、わが国の立場を説明するなど引き続き働き掛けを行っていきたい」と語っていた」

     

    日本外交の勝利という次元の問題ではない。対外的に生きている日韓慰安婦合意の成果である。間違っているのは韓国である。

     

    (4)「日本の産経新聞は10日、日本の粘り強い外交がベルリン少女像撤去決定につながったと報道した。同紙は、慰安婦問題が「最終的かつ不可逆的に解決」されることを確認した2015年の合意の趣旨を丁寧に説明したことが、少女像設置許可取り消しに影響を及ぼした、と報じている。この過程で、日本政府は少女像の製作を支援してきた「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)の会計不正疑惑について、ドイツ側に説明したものと見られると、同紙は伝えている」

     

    産経新聞の報道が、正鵠を得ている。対外的には、慰安婦問題が「最終的かつ不可逆的に解決」されたはずである。

     

    (5)「韓国外交部の金仁チョル(キム・インチョル)報道官は8日の記者会見で、「外交部は対応しないのか」という記者の問いに、「民間の自発的な動きに政府が外交的に関与することは望ましくない」「政府は関連状況に注視しながら、適切な対応を検討する」と答えた。だが、外交部は三日後の11日になってもこれといった対応措置を打ち出していない」

     

    韓国外交部は日本の手前、慰安婦問題で公式発言できない立場だ。日韓慰安婦合意を破棄したのは韓国であり、日本に対しては「破棄していない」立場であるからだ。

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