勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    カテゴリ:経済ニュース時評 > 米国経済ニュース時評

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    中国経済が、危険水域へ足を踏み入れていることは明らかである。インフラ投資や減税を行っても、実態経済に影響しなくなってきた。日本経済が、バブル崩壊後に辿った道を、中国がいま経験させられているに過ぎない。バブル崩壊後とは、経済がフリーズすることだ。

     

    こうして、潜在的リスク通貨になった人民元は、新たな安全な場所を求めて動き出している。それが仮想通貨取引である。資本取引自由化がされていない中国では、仮想通貨によって資金を持ち出す以外に道はない。中国政府は2017年、仮想通貨取引を禁止されている。その抜け道が、店頭取引である。

     

    『ロイター』(8月18日付)は、「中国投資家、景気減速と元安で仮想通貨になだれ込む」と題する記事を掲載した。

     

    アジアやニューヨークの市場関係者によると、米中通商紛争の激化と人民元安の進行により、中国の投資家の間で暗号資産(仮想通貨)を求める動きが強まっている。中国人に人気の仮想通貨取引所で売買が増え、店頭市場を仲立ちするブローカーが取引の多さを認めているという。

     

    仮想通貨の取引量を把握するのは非常に難しく、これは中国に限ったことではない。ほとんどの仮想通貨を支えるブロックチェーン技術では、通貨のやり取りに使われるデジタルウォレットの記録をたどることが可能だが、送り手の居場所は特定できない。また中国は政府が2017年に仮想通貨取引所の運営を禁じたため、国内に仮想通貨に関するデータがほとんど存在しない。

     

    (1)「マルタを拠点とし、中国人の間でよく知られた仮想通貨取引所であるOKExの運営責任者、アンディー・チャン氏によると、米中通商紛争による中国の景気減速や人民元安を受けて、大口投資家の一角が人民元を仮想通貨に置き換えている。人民元が急落した5日に代表的仮想通貨のビットコインは7%上昇。仮想通貨市場の時価総額は9%増加し、中国の投資家が人民元を売り、仮想通貨を買っているとの憶測が広がった」

     

    人民元相場急落の8月5日、ビットコインは7%の上昇と連動した動きになっている。中国投資家が、人民元を売り仮想通貨を買っているとみられている。

     

    (2)「チャン氏は、「人民元だけでなく、中国経済全体が懸念されている。米中通商紛争のせいでインターネット関連企業の多くは採用を凍結し、事実上の人員削減を進めている」と述べた。中国は厳しい資本統制を維持しており、資金を海外に持ち出したい国民にとって選択肢はほとんどない。そのため仮想通貨が国外に資産を移す魅力的な手段になっている。実際、今年は仮想通貨市場のボラティリティが低いタイミングで、人民元安とビットコイン高に正の相関が生じている。仮想通貨取引所イートロのアナリスト、マティ・グリーンスパン氏によると、イートロでは1ドル=7元を超えるドル高局面で仮想通貨とコモディティーの取引が大幅に増加した一方、株式の取引は緩やかに減少し、為替の取引は横ばいだった」

     

    中国の富裕層は、中国経済の減速と人民元安相場に直面して、取引禁止の仮想通貨で資本逃避に動き出している。

     


    (3)「グリーンスパン氏は、「中国人民銀行(中央銀行)が人民元について決断を下した日には、暗号資産の上昇が目立った。イートロでは通貨資産全体で取引量が1週間前の2倍になった」と語る。ただ、仮想通貨を買ったのが中国人投資家かどうかは特定できないという。

    中国の投資家は国内の規制にもかかわらず、引き続き仮想通貨を活発に取引している。取引のほとんどは店頭市場や、対話アプリ「ウィーチャット」などで行われているようだ

     

    下線を引いたような方法で、富裕層は仮想通貨取引に参加している。資本取引の自由化が行われていない現状では、やむを得ないことかもしれない。

     

    (4)「香港の仮想通貨ファンド、ケネティックのマネジングパートナー、ジェアン・チュー氏によると、地元の店頭市場では米中通商紛争の影響が広がったこの3カ月間に中国の取引量が2倍以上に増えた。 市場関係者によると、米ドルに連動する仮想通貨「テザー」と人民元・香港ドルの売買でサヤを抜き、利益を上げるチャンスがあることも、個人投資家が仮想通貨を取引する要因になっている。香港の仮想資産投資会社オリチャル・パートナーズのアンソニー・ウォン氏は、「国境を越えて資本を動かそうとする人々の多くが、その手段としてテザーを使おうとしている」と述べた」

     

    「テザー」取引は、ほとんど中国人投資家が占めているといわれる。これまで、ドルとの連動性が見られることから人気を集めている。


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    トランプ米大統領は、米中貿易協定の合意には、香港デモの平和的な解決を前提にしていることを認めた。

     

    香港では、「逃亡犯条例」の改正案をきっかけとするデモが続いている。18日、民主派団体の呼びかけで大規模な抗議集会が開かれた。主催者によると170万人が参加した。6月中旬の200万人に次ぐ規模で、11週目となる抗議活動の勢いは衰えておらず、収束の兆しはみえない。18日のデモは、学生以外に家族連れや会社員の参加も目立った。社会の幅広い層が香港政府へ不満を抱えていることを示している。以上は、『日本経済新聞』(8月19日7付)が伝えた。

     

    『ブルームバーグ』(8月19日付)は、「トランプ氏 中国と話をするも通商協定に署名の用意できていない」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「トランプ米大統領は18日、米国は「中国と非常にうまくやっており、話をしている!」とツイートした。しかし、その後の記者団とのやり取りでは、通商協定に署名する用意はできていないと語った。トランプ大統領は記者団に対し、さまざまな通商合意がまとまれば米国は「大きな成長に向かう」と指摘。ただ、中国経済が相対的に弱いことを考慮すれば、米国より中国の方が通商合意を必要としているとの考えを示した

     

    (2)「大統領はまた、香港のデモが暴力的な結末を迎えた場合、米議員が懸念を表明していることから、米中合意はより困難になるだろうとし、対中貿易交渉と香港の問題を初めて関連付けて語った」

     

    中国経済の減速が著しいことは、7月の経済指標が事前予想を下回るほどの悪化状態を示している。既に対策は、打ち尽くしており「万事休す」の場面になっている。この窮状を救うのは、日米貿易戦争の終結しかない。本日の「メルマガ」は、中国経済の窮状をレポートした。

     

    米国が、米中合意の前提条件として香港デモの平和的解決を持出したのは、大統領選を睨んだ結果である。民主党からトランプ氏の人権意識を批判されれば、大きな汚点になる。それを回避するには、香港デモの平和的な解決とセットにしたもの。

     

    中国は、深圳で武力による鎮圧準備を始めている。米国からの「待った」がかかった以上、強行は無理になってきた。となれば、香港政庁のトップ更迭しか道はない。中国の威信に傷はつくが、中国経済を救うにはこれしか道がなくなった。


     

    (3)「このほか、米商務省が中国の通信機器メーカー、華為技術(ファーウェイ)に対する米製品の調達禁止措置の猶予期間を19日にも延長するとした週末のメディア報道に大統領は疑念を表明。「われわれはファーウェイと全く取引をしない可能性がある」とし、ファーウェイは「国家安全保障上の脅威」だと指摘した。その上で、「どうなるか見守るつもりだ。私はあした決断を下す」と語った」

     

    トランプ氏は、ファーウェイに対する米製品の調達禁止措置の猶予期間を延長するとの報道に疑念を表明した。

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    けさ、下記の目次で発行しました。よろしくお願い申し上げます。

     

    米中双方が抱える問題

    バブル崩壊直撃の中国

    効かない景気の刺激策

    独不調で米も妥結急ぐ

     

    米中貿易戦争は、今年5月にいったん妥協に向かいましたが決裂しました。8月に入って米国が業を煮やして、第4弾3000億ドルに10%関税をかけると発表。中国もこれに対抗して,人民元相場を1ドル=7元割れを容認する事態になっています。米国は、さらに追い打ちをかけ人民元を「為替操作国」に認定するという荒業を繰り広げています。あくまでも中国を追い詰める姿勢を取っているのです。

     

    米中双方が抱える問題

    問題は、中国経済が米国の関税引き上げに耐えられない段階に入っていることです。7月の景気指標がそれを雄弁に物語っています。今年は、4年周期の在庫循環と10年周期の設備投資循環のボトム期です。この状況では、いかなる国の経済も腰を折られる事態を迎えます。中国の場合、これに加えて米国の高関税が重石として加わりました。いわば「三重苦」の中で、中国経済が取り得る道は、米中貿易戦争を止めることしかありません。要するに、ドクター・ストップの段階に入りました。

     

    中国では例年、夏になると党の長老と最高指導部が「北戴河会議」という非公式会議を開きます。今年は、8月15日頃終わったと見られています。昨年は、長老から米中貿易戦争への厳しい批判が出たと伝えられました。今年については、経済状況が一段の悪化もあり、「早期終結論」が出たのかどうか。昨年の流れから言えば、その方向と見ざるを得ません。

     

    米国は、来年秋の大統領選挙を控えており、安閑としていられない事態が起こっています。長期金利が短期金利を下回る、いわゆる「逆イールド」現象が8月14日に起こったのです。12年振りです。これをきっかけに、ニューヨーク市場の株価が800ドルも急落し、今年最大の下落幅になりました。「逆イールド」現象が定着すれば、1年以内に景気後退が起こるとされます。米国大統領選挙の終盤にリセッション入りしかねません。トランプ氏の足下にも、火がついてきたのです。

     

    トランプ大統領は、これまで「好景気」を最大の売り物にしてきました。それが、リセッションとなれば形なしです。トランプ支持者は、リセッション入りした場合の打撃について、米国内でのテロ攻撃や宣戦布告といった他の政治的な劇的事態と同等のものになると見ているほどだと言います。トランプ支持率は急落するでしょう。

     


    以上のように、米中双方がそれぞれの事情を抱えており、「妥結の必要性」が強くなってきました。これまで中国は、トランプ大統領の再選を阻んで、新大統領の下で米中交渉をやり直すという腹を固めたとも見られてきました。しかし、民主党は共和党以上に中国への警戒論が強く、2021年まで米中交渉を先延ばしして「好結果」が得られる保証はありません。それどころかその間に、中国経済が自滅する危険性の方が高くなってきました。ここまでくると、中国は不況に耐えうる限界をはるかに超える事態になります。

     

    中国は、香港デモの扱いでも苦悩しています。中国本土への外国投資の大部分は香港経由であり、中国政府が香港デモに誤った判断を下せば、中国経済に深刻な打撃を被るだろうと見られています。ただ、長期に香港デモを放置する訳にもいかず、香港と橋一つで接続している深圳市で武力弾圧の訓練を行い、香港デモ隊に無言の圧力をかけ始めました。

     

    ただ、香港デモ隊がこの無言の圧力に刺激されて、さらなる過激な反発をしないとも限りません。今回の香港デモにはリーダーが不在と言われます。これが、デモ隊の暴発につながりかねません。となると、最善の方法は香港政庁のトップの交代でしょう。中国政府は、メンツ上、これを受入れない状態です。中国は、内憂外患の状態です。内憂は香港デモ隊への対応、外患とは米中貿易戦争です。無関係のようですが、中国経済には深刻な影響を与えます。

     

    以上で、米中の置かれている状況を見てきました。これから、先ず、中国経済の実態を見ていきましょう。

    (つづく)

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    中国企業の海外移転がラッシュ状況だ。ベトナムへの移転が盛んである。理由は、言わずと知れた、貿易戦争の長期化。これに、業を煮やした中国企業が移転を進めている。

     

    習近平国家主席は、何を考えているだろうか。米中貿易戦争の影響が世界中に広がっている。中国にとっては、輸出停滞が一段と深まる中で米国と妥協せず我慢比べだ。米国経済も悪化させ、次の米国大統領が民主党に移るのを待っているのか。あるいは、中国の党内情勢が習氏に不利になっており、米国との妥協が困難になっているのか。

     

    いずれにしても、中国経済が日に日に悪化している。これ以上、債務を重ねても経済成長率を押上げる力がなくなってきた。それでも、米国と妥協しないのは、トランプ氏を次期大統領選で引きずり降ろす覚悟を固めたのか。「毒を食らわば皿まで」という心中を狙ってのことか。民主党の中国嫌いは共和党以上。なんら展望もなく、妥協を引き延ばすことは自殺行為である。

     

    『日本経済新聞 電子版』(8月16日付)は、「中国製造業、海外移転の波、上場30社超が表明」と題する記事を掲載した。

     

    中国製造業の海外移転が中堅企業にも広がっている。2018年夏以降、海外への生産移転や増産を表明した上場企業は30社を超え、売上高100億元(約1500億円)未満が8割を占めた。米国との貿易戦争に収束の兆しがみえないなか、米アップルなど外資企業に続いて中国勢も対応を加速し始めた。

     

    浙江省安吉県の家具メーカー、恒林椅業は4800万ドル(約50億円)を投じて、ベトナムに2つの生産拠点を設置する。同社は「19年後半には生産を開始する」と目標を掲げる一方、本社工場では生産ラインの一部撤去に踏み切った。現地を訪れると、建屋跡には空き地が広がっていた。

     

    (1)「家具は、米国が189月に発動した対中制裁関税「第3弾」で10%の追加関税がかかり、195月には25%に上がった。近隣でオフィス用の椅子に付ける車輪を生産している下請け企業は「厳しくなると(恒林椅業に)言われた」と打ち明ける。日本経済新聞が国内外で株式を上場している中国製造業の開示資料を集計したところ、186月以降で少なくとも33社が海外移転や増産、海外子会社などへの追加投資を表明した。業種別では米国の対中制裁関税の対象となった家具や繊維、タイヤなどが多く、海外展開が遅れていた業界中堅や準大手が目立つ」

     

    上場企業は昨年6月以降、少なくとも33社が海外移転などを表明している。業種は、米国の関税引き上げ対象業種だ。海外移転が進めば、国内の雇用はそれだけ失われる。中国にとっては、米中貿易戦争はボディーブローのように効いてくるはずである。それでも米国と妥協しないのは、権力で国内騒乱を蹴散らせると踏んでいるに違いない。

     

    (2)「米国は制裁関税の対象を中国からの輸入品ほぼすべてに広げる「第4弾」を9月と12月に分けて発動する。アップルが中国生産の1530%を海外に分散するよう主要取引先に促すなど、外資系企業の意向を受けた電子機器の受託製造サービス(EMS)大手は供給網の再編に動いている。中堅企業の規模であれば、人材確保や販売先の開拓を考えると本国で事業展開する方が有利なケースが多い。それでも移転の動きが本格化しているのは、米中協議の進展が見通せない状況が続き、現在のサプライチェーンでは負担増を支えきれないと判断する企業が増えているためだ

     

    輸出で生きる業種にとって、米国の25%関税は生存圏を越えたレベルになる。この厳しいラインを越すには、人件費の安いベトナムなどに移転せざるを得ない。日本は、超円高が産業空洞化をもたらした。中国は、米中貿易戦争による高関税が原因だ。円高では、交易条件の改善で日本の実質所得増があった。高関税では見返りゼロ。中国が損失を被っている。


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    中国経済は、定石通りの衰弱過程に入っている。日本経済のバブルの発生と崩壊過程をつぶさに眺めてきた者には、なんら驚くべき現象ではない。当然、起こることが起こっていると見るべきだろう。

     

    中国は、貿易戦争で国内景気が行き詰まっても合意しない点に、非合理的な思考の原型を見る思いがする。これだけ非合理的な中国が、世界一の経済規模になることは不可能であることを立証している。政治的な理由で妥協できないのだろう。

     

    『ロイター』(8月14日付)は、「中国経済指標、7月は低迷が顕著、鉱工業生産は17年ぶりの低い伸び」と題する記事を掲載した。

     

    中国国家統計局が発表した7月の鉱工業生産は前年同月比4.8%増と17年ぶりの低い伸びにとどまった。その他の経済指標も軒並み予想を下回っており、米国との貿易摩擦が激化するなか、中国景気の鈍化が深刻化している。中国政府は1年以上前から景気支援策を打ち出してきたが、債務膨張のリスクを冒してもさらに強力な措置が必要か疑問を突きつけられている。

     

    (1)「マッコーリー・グループのグレーターチャイナ経済部門のトップ、Larry Hu氏は「逆風はかなり強く、きょう発表された統計はコンセンサスをかなり下回った。中国経済にはさらなる刺激策が必要だ。景気は今後も鈍化が続く見通しで、ある時点で当局はインフラ・不動産部門への支援措置を余儀なくされるだろう。年内にもそうした状況になる見込みだ」と述べた」

     

    中国は、発展途上国を「債務漬け」にして平気な顔をしていたが、自国経済でも同じ姿勢であることが分った。要するに、合理的な経済計算が不得手な民族であることが分る。目的達成には、手段を選ばないというタイプの国家だ。膨れ上がる債務の処理を考えずに「突撃」する。帝国が最後に倒れるコースを歩み始めているとしか言いようがない。

     

    もはや、インフラ・不動産投資は中国にとって「麻薬」と同じである。打たなければ倒れる。自転車と同じだ。こぎ続けなければ倒れる事態に突入している。これが、GDP2位の国家の最後の姿だ。

     


    (2)「鉱工業生産は6月の6.3%増から伸びが鈍化し、市場予想(5.8%増)を下回った。7月の伸び率は2002年2月以来の低水準。景気支援で政府が力を入れてきたインフラ投資も低迷。バブルの懸念がありながらも、数少ない有望分野とみられていた不動産投資も低い伸びとなった工業情報省は先月、保護貿易主義を理由に今年の工業部門の成長率目標5.5%~6.0%を達成するには「多大な努力」を要するとの認識を示した」

     

    少子高齢化が進む中で、何時までも住宅建設が続くはずがない。こういう人口動態からの制約条件を考えたことがないのだろう。保護貿易主義=米中貿易戦争の結果、工業部門の成長率目標5.5~6.0%達成は困難になっている。それでも、習氏の政治権力維持のために、米中貿易戦争で妥結しない。典型的な「政治戦争」になってきた。

     

    (3)「小売売上高は前年比7.6%増と、6月の9.8%増から伸びが鈍化し、市場予想(8.6%増)を下回った。雇用を巡る懸念も圧迫要因になっている可能性がある。7月の調査ベースの全国の失業率は5.3%で6月の5.1%から上昇した。ただ、市場関係者の多くは、実際の失業率はこれをかなり上回るとみている。ノムラのリサーチノートは「経済成長率はまだ底を打っておらず、中国政府は景気支援の政策スタンスを維持するとの見方に変わりはない」としている。同社は、第3・四半期と第4・四半期の成長率は政府の目標レンジの下限である6.0%に減速すると予想している」

     

    輸出減少が、製造業を直撃している。失業者が増えているので、小売売上高は前年比7.6%増と、6月の9.8%増から伸びが大幅に鈍化した。ノムラのリサーチノートは、第3・四半期と第4・四半期の成長率は政府の目標レンジの下限である6.0%に減速すると予想しているが、この線に収まりそうだ。習氏は、最大の政治危機を迎えている。


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