勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

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    事前合意はアフリカ出身者

    WTOに全力投球した裏

    韓国の深慮遠謀を見抜く

    日本を黒幕視する敗北感

    反日・甘えの構造とは?

     

     

    韓国が、総力を挙げて当選を目指してきたWTO(世界貿易機関)事務局長選の最終選考において、韓国産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長の敗北が決まった。EU(欧州連合)27ヶ国が、韓国のライバル候補であるナイジェリア元財務相のオコンジョイウェアラ氏を支持することで合意した結果だ。

    『共同通信』(10月29日付)は、次のように伝えた。

     

    WTOは28日、事務局長選で最終選考に残った2人の女性候補のうち、ナイジェリアの元財務相のオコンジョイウェアラ氏が、韓国の兪明希・産業通商資源省通商交渉本部長を上回る支持を得ており、次期トップに推薦されたと明らかにした。オコンジョイウェアラ氏が事務局長となるには、一般理事会で承認される必要がある。ただ、韓国側が反対姿勢にこだわればトップ選びが長期化する可能性もある。この日の加盟国代表会合では、日本、中国、欧州連合(EU)などはオコンジョイウェアラ氏の選出に賛成を表明し、米国のみが兪氏支持を明言した。

     

    以上の記事で、WTO事務局長選は決着がついた。

     

     

    WTO加盟国は164ヶ国である。地域別の内訳は次のようなものだ。

    アフリカ   44カ国

    欧州     37カ国

    アジア太平洋 49カ国

    中南米    31カ国

    北米      3カ国

     

    事前合意はアフリカ出身者に

    WTO事務局長選は、単純に票数では決められず、米国、EU、中国、日本などの最終意見を聞いて決まるという。ただ、票数が基盤になることは当然であろう。これを頭に入れて兪明希氏とオコンジョイウェアラ氏の票数を占うと、だいたいの見当がつくのだ。

     

    オコンジョイウェアラ氏は、アフリカ44ヶ国とEU27ヶ国が基礎票である。これだけで71票になる。WTO加盟国は164ヶ国であるから半数は82ヶ国だ。オコンジョイウェアラ氏は、基礎票71票にあと12ヶ国の支持を積み増せば過半数の83票になる。オコンジョイウェアラ氏は、数日前に79票を確保したと話したが、決して過大に言っていなかった訳だ。

     

    今回のWTO事務局長選の前に、「次の事務局長はアフリカ出身で女性」がコンセンサスになっていた。最終選考に残った二人の候補者は、いずれも女性である。そういう意味では、事前のコンセンサス通りに選考が進んでいる。

     

    韓国大統領府が、事前コンセンサスの「アフリカ出身で女性」を理解していなかったとは思えない。韓国出身者が、過去2回のWTO事務局長選に立候補して、あえなく第一次選考で敗退している。今回は、二次選考をパスし最終選考二人の候補の中に残っただけに、「あるいは勝てるか」という希望を膨らませたのであろう。

     

    文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、これまで約90カ国と電話首脳会談をしたり親書を送ったりして「兪明希支持」を訴え、総力戦を繰り広げてきた。康京和(カン・ギョンファ)外交部長官も外交チャンネルを通じて支持を訴えてきた。康長官は、「毎日、電話での依頼が仕事である」とぼやくほど、韓国の外交網を総動員した。

     

    WTOに全力投球した裏に

    韓国政府が、これだけ熱意を込めてWTO事務局長選を支援した理由は何か。

     

    第一は、文政権が就任以来、何らの業績も上げていないという実態がある。

    経済面では、最低賃金の大幅引き上げが雇用を破壊した。生産性を上回る大幅な賃金引き上げが、解雇者を増やして、最賃引上と真逆の結果をもたらした。

     

    外交面では、日韓外交が最悪事態に落込んでいる。文氏が大統領就任によって「反日政策」を矢継ぎ早に行った結果である。米韓同盟も軋んでおり、米国の主導する「インド太平洋構想」にも中国の鼻息を気にして、曖昧姿勢をとっている。このまま進めば、文在寅氏は何一つ業績のない大統領という刻印を押される。それを覆すには、WTO事務局長選で勝ち抜いたという「宝物」が不可欠である。韓国の国格を引上げると考えているからだ。

     

    韓国政府のWTO事務局長選支援チーム・トップは、大統領府の金尚祖(キム・サンジョ)政策室長が当った。金氏は、外交部によるサポートを康京和(カン・ギョンファ)長官に要請。康長官は「(当然のことであり)要請までする必要はない」とやり返すほどだった。このやり取りの中に、文大統領がWTO事務局長選に最大の関心を寄せていたことを物語っている。政権浮沈の鍵が、WTO事務局長選にあったことを示している。

     


    第二は、韓国がWTO事務局長ポストを手に入れれば、日本との紛争において極めて有利な立場になることだ。韓国が提訴している「半導体3素材の輸出手続き規制強化」撤廃は、安全保障上の問題であり、日本の手続き規制は正しいというのが米国の立場だ。だが、韓国がWTO事務局長に当選すれば、韓国に有利な判断を出せる立場になるのだ。

     

    韓国は、福島県産ほかの海産物について、WTOで「風評被害」という雲を掴むようなことを根拠に、日本に不利な輸出禁止条件を科すことに成功した。科学データで無害が立証されながら、WTO上級審を煙に巻いて輸入禁止措置を合法化させたのだ。こういう「奇襲作戦」が、韓国の特技である。WTO事務局長が韓国出身者になれば、いかなる奇策が罷り通るか分らないリスクを発生させる。日本として、韓国出身WTO事務局長を避けたいのが本心であろう。(つづく)

     

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    韓国では物事がうまく行かない場合、必ず誰かに責任を擦り付けるクセがある。今回のWTO(世界貿易機関)事務局長選の決戦投票で、韓国候補の産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長は、敗色濃厚になってきた。その原因は、日本が反対運動をしたからだと非難の矛先を向けている。

     

    WTO事務局長選を大きく左右したのは、EU(欧州連合)27ヶ国が結束して、ナイジェリア元財務相のオコンジョイウェアラ氏を支持することで合意したからだ。この大票田が、アフリカ候補支持で決まった以上、大勢に影響を与えたのだ。日本を逆恨みすることはない。

     

    『朝鮮日報』(10月28日付)は、「文大統領が兪明希氏にテコ入れしていたのに

    U27カ国はナイジェリア人候補支持」と題する記事を掲載した。

     

    文在寅(ムン・ジェイン)大統領はこれまで約90カ国と電話首脳会談をしたり親書を送ったりして「兪明希支持」を訴えるなど、総力戦を繰り広げてきた。康京和(カン・ギョンファ)外交部長官も外交チャンネルを通じて支持を訴えた。しかし、選挙終盤に日本が韓国に対する「ネガティブ・キャンペーン(落選運動)」に乗り出し、形勢が不利になってきている。外交関係者の間では「政府が韓日関係を管理さえしていれば、このような状況にはならなかっただろう」という声が上がっている。

     

    (1)「外信や複数の消息筋によると、EU加盟27カ国の大使たちは同日、ベルギーのブリュッセルで支持候補を決定するための会議を2回開いた。1回目の会議では一部の東欧・バルト地域加盟国が兪明希氏支持の意向を明らかにした。しかし、これらの国々は2回目の会議で大勢に従ってオコンジョイウェアラ氏を支持することにしたという。EUはWTO事務局長を選出する際、団結のため伝統的に支持候補を統一している」

     

    EUの結束力を高めるには、統一行動をすることが肝心である。WTO事務局長選でも同じこと。過去の欧州とアフリカの植民地関係から言えば、アフリカ人候補を支持するのは当然であろう。

     

    (2)「EUではどんな事案でも、二大加盟国であるドイツとフランスの意見が一致した場合、これを覆すのは難しい。ある消息筋によると、今回のWTO事務局長選出に関して、ドイツ、フランス、イタリア、スペインなど影響力が強い国々は早くからオコンジョイウェアラ氏を支持してきたという。現在までの情勢を総合すると、WTO会員国164カ国のうち、半数の82カ国を上回る96カ国前後がオコンジョイウェアラ氏を支持するものと思われる」

     

    大票田のEU27ヶ国がアフリカ候補を支持すれば、選挙の大勢に大きな影響が出るのは当然である。

     


    (3)「韓国政府は、「第2の潘基文(パン・ギムン=前国連事務総長)の奇跡」を生むとして、WTO事務局長選挙に外交資源を総動員してきた。初の韓国人WTO事務局長輩出により国の格を高め、国際通商外交力を一層強化する契機にしようという構想だった。文大統領は27日、カナダのジャスティン・トルドー首相との電話会談を含めて合計14回、電話首脳会談を行い、73カ国に親書を送った。一部では「今回の選挙に動員した外交力を北朝鮮の非核化や韓米防衛費分担金交渉、韓日徴用問題解決に使っていたら、かなりの成果を挙げられていただろう」と指摘する声が上がっているほどだ」

     

    韓国にとって、WTO事務局長ポストを射止めれば、世界における韓国の地位が上がるという思惑が働いていていた。それは、文大統領のレガシーにもなる。それだけに、文氏は必死の思いで首脳電話会談14回、73カ国に親書を送ったのだ。

     

    (4)「選挙序盤に劣勢だった兪明希氏は、青瓦台の全面的な支援に支えられ、最終的に決選にまで進出した。ところが、WTOで影響力の強い日本が最近になって「兪明希反対運動」を展開、雰囲気が変わったと伝えられている。オコンジョイウェアラ氏は親中性向を持っており、日本も好ましくは思っていないと言われている。それでも日本が兪明希氏に背を向けたのは、韓日関係と無関係ではないとみられている。韓国人がWTO事務局長を務めれば、輸出規制など韓国との貿易紛争で不利になるとの懸念が日本政府内に広がっているということだ」

     

    日本の反対で、韓国は大魚を逸したとみているが、それは間違いだろう。何と言ってもEUが、アフリカ人候補支持で結束したことが大きな力だ。韓国大統領府では当初、日本が反対したら堂々と戦うと宣言していたのである。今さら、日本の反対が原因で、WTO事務局長選で敗れたというのもおかしな話だ。

     

    (5)「日本のこのような立場は、今回のEUの支持候補決定にも一部影響を及ぼしたとの分析がある。外交消息筋は「政府は、欧州の一部の国とアフリカの特殊な関係は『常数』と見て、東欧諸国を集中的に攻略してきた。しかし、中国に続き日本までオコンジョイウェアラ氏を支持しているため、東欧側も全員一致が難しい候補(兪明希氏)にこれ以上こだわれなくなってきた」と語った。このため、「兪明希氏が落選した場合、しばらく小康状態だった政府の対日強硬路線が復活するだろう」との見通しも出ている」

     

    中国が、兪明希氏を支持しなかった点では日本と同じである。その中国には文句を言えず、日本だけに、再び強硬路線をとるという。どうぞ、ご自由にと言うほかない。

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    韓国政府は、27日が締め切りとなるWTO(世界貿易機関)事務局長選挙で、韓国産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長の当選を期して連日、2~3の外国首脳へ兪候補の売り込みを行っている。一方、これを阻止すべく日本が、「落選運動」をしていると韓国メディアが報じた。1年前、韓国政府が反日不買運動の先頭に立って、日本を刺激した以上、そのブーメランに見舞われていると記事は報じている。

     

    韓国は世界に出ようとしても、日本との関係を改善させなければ無理。かねてから、韓国ではこういう指摘がされてきた。日本を「天敵」扱いして、政権浮揚のテコにしてきた韓国政府は、大きな一撃を受けたようだ。日本を批判してきた文政権にとって、WTO事務局長選で落選すれば、ひとしきり「対日外交」のあり方が問われることになろう。

     

    『朝鮮日報』(10月27日付)は、「菅内閣『兪明希を阻め』WTO落選運動」と題する記事を掲載した。

     

    日本政府が世界貿易機関(WTO)事務局長選挙で韓国産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長の当選を阻もうと、密かに各国に「ネガティブ・キャンペーン(落選運動)」を展開していることが26日、分かった。青瓦台と外交部が各国に「兪明希支持」を訴える総力外交に乗り出したことも、日本の妨害工作が今回の選挙終盤に変数になるかもしれないと見ているからだと思われる。昨年の与党関係者らが支持層結集のために行った「反日運動」が1年後にブーメランとなって返ってきたという指摘もある。

     

    (1)「本紙の取材を総合すると、先月発足した日本の菅内閣は、兪明希氏が次期WTO事務局長になることは日本の世論と国益に良くないと判断したとみられる。兪明希氏は、徴用賠償判決に対する報復措置として日本が昨年、輸出規制を実施すると、これをWTOに提訴する責任者となった。このため、同氏がWTOのトップになることを容認してはならない、という論理だ。兪明希氏が当選すれば、輸出規制訴訟はもちろん、ほかの紛争解決手続きでも日本が不利な状況に置かれる可能性があるとの判断も作用したという。「日本政府は候補者も立てられずに何をしていたのか」という非難が相次いでいる状況も懸念しているとのことだ」

     

    日本にとって韓国との貿易紛争が最多であろう。WTOで係争処理するだけに、その事務局長が韓国出身であれば、結論は火を見るより明らか。日本が係争相手国出身のWTO事務局長を回避したいのは当然だ。日本が、韓国から非難される理由はない。

     

    (2)「日本外務省は、今回のWTO事務局長選挙戦で重要な変数になるヨーロッパや中南米、アジア諸国に対して、兪明希氏を支持しないでほしいと要請していたことが分かった。輸出規制問題で両国が対立する中、韓国が事務局長を輩出すればWTOは公平性が疑わしいという論理を展開していることが分かった。また、一部の発展途上国では、日本の要求を聞き入れる見返りとして経済支援に言及していることも分かった」

     

    日本が、外交ルートを通じて「脱韓国候補者」運動をしていると、記事では指摘している。だが、日本の説得だけで事態が動くはずもない。欧州連合(EU)加盟国が26日(現地時間)、WTO事務局長選挙の決選でナイジェリアのオコンジョイウェアラ氏を支持することで合意した、とAFP通信が報じている。アフリカは、欧州の植民地にされてきたから、その「償い」という意味もあり、ナイジェリア候補者を推さざるを得ない事情もあろう。

     


    (3)「共同通信は25日、日本政府関係者の話として、日本政府がWTO事務局長選挙で兪明希氏と競い合っているナイジェリアのオコンジョイウェアラ元財務相を支持することを決定した、と報じた。文在寅(ムン・ジェイン)大統領や丁世均(チョン・セギュン)首相らが最近、他国の首脳と電話・手紙外交をして総力戦を展開しているのは、日本のネガティブ・キャンペーンの動きをキャッチしたからだ、という分析もある。韓国政府は、青瓦台の金尚祖(キム・サンジョ)政策室長をチーム長とするタスクフォース(TF)を構成、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官らが毎日2~3件関連日程をこなすほど、今回の選挙に力を入れている」

     

    韓国が、WTO事務局長選に賭ける気合いは相当なものだ。文大統領自らが、各国首脳へ電話攻勢をかけ支持を要請してきた。それだけに当選できなければ、日本を恨むことになろう。

     

    (4)「コンセンサス(満場一致)方式で事務局長を選出するWTO選挙の特性上、日本が最後まで韓国に反対すれば、兪明希氏の選出は非常に難しくなる。このため、韓国政府周辺では、「昨年、与党が大々的な反日・不買運動の先頭に立ったのが痛い」という声も上がっている。昨年、韓国政府が福島産水産物輸入禁止関連のWTO紛争で日本に勝利した時、青瓦台が「前例のない勝利」などの表現で日本を刺激したことも、兪明希候補の公正性を問題視する声を裏付けしている。元外交部幹部は「予想に反して(兪明希氏を)最終投票まで進出させが、日本のヴィートー(拒否)で当選できなければ、対日外交責任論が浮上するだろう」と語った」

     

    韓国は、日本の壁を改めて認識することになった。日本が行った植民地政策は、「近代化」であって、日本の財政負担となった。英国は、インド植民地経営で徹底的な収奪を目的とした。こういう比較もせず一方的に日本を恨む、罵倒する、謝罪と賠償を求める。日韓関係が上手くいくはずがないのだ。

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    米国大統領選挙が、あと1週間後に迫った。共和党と民主党は、前回大統領選に棄権した人たちの投票を積極的に呼びかけている。とりわけ、注目されるのは共和党のドブ板選挙である。戸別訪問して直接、投票を呼びかけているのだ。片や民主党は「声かけ」せずに静かな戸別訪問を続けるなど、選挙運動のスタイルも異なっている。この差がどう出るか。バイデン人気に上滑りはないか。検討してみた。

     

    刻々と、最新の世論調査結果が発表されている。いずれも民主党バイデン候補に有利な話ばかりである。選挙資金の寄付も、民主党側が共和党側を上回っており、TV広告で圧倒している。だが、共和党の戸別訪問はTVでのバイデンPRに肉薄する効果を持っており、最終結末は依然として不明である。

     

    前記のように、民主党および無党派グループはコロナ禍により、対面で有権者登録を促す活動を控えている。しかし、共和党は対面の戸別訪問を展開し、支持層のほか、あまり投票しないか投票したことのない有権者に働き掛けている。田中角栄・元首相によれば、有権者と握手するコミュニケーションが大事という。共和党は、「角栄式」を利用した戸別訪問だ。

     

    『ロイター』(10月21日付)は、「米大統領選を左右するのは『前回棄権者』、両党が争奪戦」と題する記事を掲載した。

     

    世論調査や期日前投票の様子を見ると、通常は選挙に参加しない米国民数百万人が、今年は傍観をやめる可能性がある。こうした有権者は大差で民主党支持に傾いている。民主党系分析会社・ターゲットスマートによると、普段あまり選挙に参加しない、もしくは今回初めて参加する有権者約730万人が、20日時点で期日前投票を終えている。4年前の同じ時点と比べ、2.5倍以上の数だ。今年は新型コロナウイルス感染症への懸念から、各州は不在者投票や期日前投票の選択肢を広げている。

     

    (1)「ターゲットスマートによると、これら投票を終えた人々のうち、民主党支持者が共和党支持者を16%ポイント上回っている。同社のトム・ボニア最高経営責任者(CEO)は「より熱烈な支持を集めているのはだれか、どこで差がつくかという視点で見た場合に鍵を握るのは、選挙にあまり参加しないか初めて参加する有権者だ」と語る。共和党側は、こうした数字を深読みし過ぎるべきではないと釘を刺す。今年はトランプ氏の主要な支持層である、大学を出ていない白人有権者の投票率も高くなる可能性があるからだ」

     

    トランプ支持者は、シャイな人が多く「トランプ」と口に出さない人が11%はいる。バイデン支持者では、これが5%ほど。トランプ氏の破滅的演説よりも、バイデン氏の木訥とした話し方が共感を得るだろう。こういう候補者のパーソナリティで、「シャイ率」が異なることも頭に入れて置くべきだ。

     

    (2)「今年の大統領選は、前例破りの現象が目立つ。11月3日の投票日まで2週間弱の時点で、3500万人以上が投票を終えているのも異例だ。民主党の選挙対策関係者らは、あまり選挙に参加しない有権者の動員という点で、今年は自分たちが有利だと考えている。2016年の大統領選でトランプ氏が意表を突く勝利を収めた経緯が、そう考える一因だ。ウィスコンシン大の政治科学教授、バリー・バーデン氏によると、前回投票に出掛けなかった人々の一部は、トランプ氏が僅差で勝利したことで罪の意識にさいなまれた。「これらの人々は、4年前の出来事に仰天した。だから今回こそは、過去の後ろめたさを償おうとしている」と分析する」

     

    期日前投票が、すでに3500万人もいる。大方は民主党票でないかと見られるという。ただの期待であるが、投票先を言いたがらない「シャイ」な人も相当数いるだろう。結果は、開票して見なければ分からない。

     

    (3)「一方のトランプ氏陣営も激戦州で、あまり選挙に参加しない有権者に攻勢を掛ける。例えば、ペンシルベニア州ではボランティアが家々を回ってこうした有権者に話し掛け、有権者登録や投票の方法、場所を教えている。同州の投票記録によると、努力のかいあって、共和党の選挙登録者数は2016年に比べて差し引き20万人増加している。同州では長年、共和党が民主党に選挙登録者数で差をつけられてきたが、その差が1970年代以降で最も縮まっている。共和党はフロリダ州とノースカロライナ州でも同様の運動により、選挙登録者数の民主党優位を浸食している」

     

    共和党の選挙は、ローラー方式である。一軒一軒、しらみつぶしに戸別訪問して有権者と対話して説得するスタイルだ。このパラグラフでは、その成果が出ているという。前回、大統領選では、これが成果を上げたのだ。身体の不自由な人には投票所まで送迎するというきめ細かい戦術を取っている。今回は、さらに磨きを掛けているに違いない。

     


    (4)共和党の分析会社、マジョリティ・ストラテジーズが13日にまとめ、ロイターが閲覧したリポートによると、フロリダ州、ノースカロライナ州、ペンシルベニア州、ミシガン州、ウィスコンシン州、ネブラスカ州下院第2選挙区の6カ所は、無党派の有権者のうち、既に投票を終えた人々よりも、まだ投票していない人々の方が、共和党に投票する確率が高い。ただ、まだ投票していない人々に対し、このまま棄権してしまわないよう説得するのは、より難しい作業だ。そうした有権者を引きつけるのが、トランプ氏による大規模な選挙集会だ。同陣営幹部によると、13日にペンシルベニア州ジョンズタウンで実施した集会では、参加者の約23%がこれまで投票したことのない人々だった。18日のネバダ州カーソンシティの集会は、この割合が30%に達した」

     

    トランプ陣営はこうした出席者を集会後の数日間で改めて戸別訪問し、対面で投票を呼び掛ける戦術を取っている。同幹部は、「そうした家に有権者登録用紙や投票用紙を配る時にも、われわれは配布に確実に気が付いてもらうため、ドアもノックするようにしている。そこが違いだ。民主党はそれをやっていない」と語ったという。共和党は、大規模集会を頻繁に開いている狙いが、これで分るだろう。前回選挙時よりも、さらに戸別訪問に磨きを掛けている。

     

     

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    WTO(世界貿易機関)次期事務局長選で、日本政府は韓国候補者を支持しないと決定した。目下、空席のWTO事務局長選は、最終候補者が二人に絞られている。韓国産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長と、ナイジェリアのヌゴジ・オコンジョイウェアラ元財務相の二人だ。ともに女性候補である。候補者選定の調査は、27日まで行われる予定という。

     

    『共同』(10月25日付)は、「日本、韓国候補を不支持へ、WTO次期事務局長選」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「日本政府は、韓国とナイジェリアの2人に絞られた世界貿易機関(WTO)の次期事務局長選を巡り、韓国候補を支持せず、ナイジェリアの候補を推す方針を固めた。韓国は日本による輸出規制強化を不当としてWTOに提訴しており、韓国候補が当選した場合、紛争解決手続きの公平性に影響しかねないと判断したもようだ。複数の政府関係者が25日、明らかにした」

     

    韓国は、兪明希氏の当選を目指した猛運動中である。文大統領と康外交部長官は、電話で各国首脳へ攻勢を掛けている様子が報道されている。さすが、日本へは敷居が高いと見えて、電話攻勢を控えている。韓国が、WTO事務局長ポストに執念を見せているのは、今後の日本へ圧力を掛ける目的である。

     

    日本にとって、韓国は「天敵」になった。理由の如何を問わず、「憎い日本を叩く」ことが韓国の国是である。福島原発処理水問題もしかり。科学的根拠を無視して反対する韓国だ。

     

    (2)「近くWTO側に日本の立場を伝える。WTOは各加盟国にどちらを支持するか聞き取りし、11月上旬までに次期事務局長を選ぶ予定だ。最終候補は、韓国産業通商資源省の兪明希通商交渉本部長と、ナイジェリアのオコンジョイウェアラ元財務相である」。

     

    ナイジェリアのオコンジョイウェアラ元財務相は、政治経験が豊富である。電話一本で各国首脳と話せる立場だという。

     

    『聯合ニュース』(10月24日付)は、「WTO事務局長選、韓国がナイジェリア候補を猛追」と題する記事を掲載した。

     

    世界貿易機関(WTO)事務局長選を巡り、韓国政府が初の韓国人トップを誕生させるための努力を続けている。

    (3)「韓国政府は多少不利だった状況がやや改善したとみて、欧州連合(EU)など主な激戦地に対する支持要請を行っている。韓国外交部は23日、WTOが19日から164カ国・地域の加盟国を対象に事務局長選で最終の2人に残った産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長とナイジェリアのヌゴジ・オコンジョイウェアラ元財務相のうち、どちらを支持するかについて最後の調査を行っていると伝えた。調査は27日まで行われる予定という」

     

    27日までに、各国の意向が判明する。

     


    (4)「投票権がないEUを除いた163カ国・地域中、82カ国・地域からの支持を得れば過半数を超える。オコンジョイウェアラ氏は16日に開いた記者会見で、79カ国・地域が自身を支持していると主張した。韓国外交部はアフリカの43カ国・地域の多くはオコンジョイウェアラ氏を支持し、アジア地域の国の多くは兪氏を支持するとみている。まだ支持する候補を示していないEUから支持を受けることが重要と考え、支持要請に注力している」

     

    オコンジョイウェアラ氏は79カ国・地域が自身を支持していると発言。韓国外交部はアフリカの43カ国・地域の多くはオコンジョイウェアラ氏を支持し、アジア地域の国の多くは兪氏を支持するとみている。82ヶ国の賛成があれば「当選」である。オコンジョイウェアラ氏は、すでに79ヶ国の支持を得たという。あと3ヶ国の支持があれば当選という圧倒的に有利な立場である。

     

    (5)「EUに加盟する27カ国は慣例で同じ候補を支持するため、1人の候補に27票が集まる可能性が高い。東欧諸国の場合は韓国企業による現地への投資で良好な関係にある国がある。だが、欧州諸国は植民地支配など歴史問題のため、アフリカと特殊な関係にあることは韓国が不利と言える。韓国外交部の当局者は記者団に対し、「韓国の候補はすべての地域で均等な支持を得ている」とし、「対外的に明らかにすることはできないが、アフリカでもかなり多くの国が韓国の候補を支持している」と伝えた」

     

    EUは、候補者を一人に絞って投票する。過去の欧州とアフリカの関係から、韓国は不利とされる。

     


    (6)「WTO事務局長選は加盟国による全会一致を必要とするため、過半数の支持を得ても、米国、中国、EUなど影響力の強い国や地域の反対がないことが重要となる。WTOは調査に基づき、11月7日までに加盟国による合意を目指す。一方が圧倒的な支持を得れば合意は難しくないものの、大差がない場合、全会一致までの過程が複雑で時間がかかる可能性もある。米国は11月3日に投開票される大統領選が変数になるが、韓国に友好的で、中国は立場を明らかにしていない。米中ほどの影響力はないものの、日本が反対する可能性もある。日本は水面下で韓国候補への不支持を広めているもようだ。当初韓国政府はナイジェリア候補の国際的な評価が高いことから、苦戦を予想しており、兪氏が最終の2人に残ったこと自体が期待以上の成果との評価もある」

     

    日本が、水面下で韓国候補への不支持を広めているという。感情的に言えば、「韓国候補者支持」とは言えない立場だ。反日の韓国が、こういうときだけ日本へ接近できるはずもあるまい。

     

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