勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

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    テイカカズラ
       

    韓国大統領府が、口を極めて日本を非難している。G7拡大について、日本が反対したと根に持っている問題である。本欄で繰り返しとり上げてきたが、日本に対して「破廉恥の世界上位圏」という暴言を浴びせかけている点が、なんとも可笑しく哀れに思えるので再度、取り上げることにした。

     

    ことの発端は、6月2日の米国トランプ大統領による、G7拡大に文大統領を正式招待したいと電話してきたことだ。その時、トランプ氏は「G7は時代遅れであるので、G11かG12に拡大したい」と話した。文氏は、すっかり舞い上がって「G11の正式メンバー」と早合点した。

     

    その頃の韓国は、コロナ対策で成功したとして、「K防疫モデル」と自慢していたときである。これと重なったこともあり、「韓国はついに先進国」だと、天にも昇る気持ちだったのである。韓国大統領府は、G7の拡大条件として7ヶ国の合意が必要という事実を知らなかったのだ。学生運動しか経験しなかった秘書官には無理からぬこと。これが、今回の騒動の発端である。

     

    『中央日報』(6月3日付)は、「トランプ大統領『G7招待』すぐに応じた韓国、気になる中国は『仲間外れ』発言」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「韓国政府はこの日、トランプ大統領の「G7招待」はオブザーバー資格ではなく、正式メンバーで参加するよう提案されたと解釈している。韓国がこのグループに入ることになれば、2008年主要20カ国・地域(G20)への合流以降、国際舞台で新たな飛躍を試みることになるのは間違いない。西側国家中心のG7は中国が含まれたG20に比べて「西側インナーサークル」的な性格が強いためだ。青瓦台の姜ミン碩(カン・ミンソク)報道官も2日、記者団に会い「G7にオブザーバー資格で参加する今回限りの一時的な性格のものではなく、新しい国際体制の正式メンバーになる」としながら「わが国が世界秩序を導くリーダー国の一つになるという意味」と評価した

    韓国は、下線部のように喜び一杯の大統領府報道官のコメントがついた。「わが国が世界秩序を導くリーダー国の一つになるという意味」と自画自賛したのである。この喜びが、共同通信の報道で「日本は反対」と伝えられて怒り心頭に発する心理状態に変わった。糠喜びした方に問題があるわけで、欧州も反対の意向が示されたのである。

     


    『中央日報』(6月30日付)は、「
    韓国大統領府『韓国のG7参加反対』、日本に『破廉恥水準が全世界最上位圏』と題する記事を掲載した。

     

    韓国の青瓦台(チョンワデ、大統領府)が主要7カ国(G7)首脳会議を拡大して韓国を含める米国の構想に反対した日本を批判した。「日本の破廉恥水準が全世界最上位圏」としながらだ。

    (2)「聯合ニュースによると、青瓦台高位級関係者は29日、「隣国に害を及ぼすことに慣れている日本の誤りを認めたり反省したりすることのない一貫した態度にこれ以上驚くこともない」としてこのように話した。この関係者は続いて、「国際社会、特に先進国は日本のこのような水準を十分に認知しているので(G7拡大および韓国の参加構想に)格別な影響はないとみている」と強調した。前日、日本の共同通信は日米外交消息筋を引用し、日本政府が先月末にドナルド・トランプ大統領がG7に韓国・ロシア・オーストラリアなどを含めようと明らかにした直後、米国政府に韓国の参加を反対するという立場を伝えたと報じた」

     

    青瓦台高位級関係者の発言としているが、大統領府報道官発言であろう。あえて、名前を秘しての「放言」であることが分かる。下線部は、国際社会で日本の発言は大した重みがないので、韓国が「G7拡大メンバー」になるだろうというニュアンスである。こうして、報道陣を誘導して、自らの先走った発言の責任を日本に押し付けていることが分かる。卑しい性格の持ち主と見える。

     


    (3)「日本政府は翌日、公式立場を通じて韓国のG7参加に反対の意志を明確にした。菅義偉官房長官はこの日の定例記者会見で「G7の枠自体を維持することが極めて重要だ」とし「開催形式は、議長国である米国やG7各国と議論してきている」と語った。ただし、菅氏は米国に反対の立場を伝えたという前日の報道についてはコメントを避けた。菅氏は「最終的にどのような開催形式になるかは、米国が調整するものだ」とし「それ以上の詳細は外交上のやり取りであり、コメントは控えたい」と話した」

     

    日本政府は、公式発言で「G7拡大案に反対」とはっきり表明した。これで、韓国による日本非難の根拠が、いかに曖昧で感情的かが分かるであろう。韓国に関わると、いつでもこういう不快な結末が待っている。やりきれなさを感じるのだ。

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    韓国は、日本を思い通りに動かせるものと錯覚している。歴史問題を持ち出せば、日本が有無を言うことなく、韓国提案に賛成すると思っていたのであろう。日本が、米トランプ氏の「G7拡大案」に不賛成であることを表明したので、改めて日本との関係改善なくして、国際社会で地位を向上させることは不可能と思い知ったようだ。

     

    韓国は、WTO(世界貿易機関)事務局長に立候補の意思を示している。この候補者は、日本の半導体主要3素材輸出手続き規制強化の際、先頭に立って口汚く日本を罵った女性である。日本人が、余り好感を持てないようなタイプの人物だけに、賛成するとは思えない。韓国は、早くもこういう予感を持ち始めている。やはり、隣国との関係は大事である。韓国はそれを切実に思っているようである。

     

    『聯合ニュース』(6月29日付)は、「G7拡大にWTO事務局長選、日本が国際社会で韓国の足かせとなるか」と題する記事を掲載した。

     

    韓国大法院(最高裁)が日本企業に賠償を命じた強制徴用判決や、日本の対韓輸出規制など、これまで2国間で生じていたあつれきが国際社会に舞台を拡大している。

     

    (1)「菅義偉官房長官は29日午前の定例会見で、先進7カ国首脳会議(G7サミット)拡大構想を巡り、G7の枠組みを維持することが大変重要だとする立場を明らかにした。韓国を名指しすることはなかったものの、トランプ大統領がG7に韓国、オーストラリア、インド、ロシアなどを含める構想を明らかにした状況で「枠組みの維持」を強調したのは、韓国の参加に反対したものと受け止められる」

     

    韓国は、米国のG7拡大案を「決定事項」と誤解している。7ヶ国の合意が前提である。他国も拡大案を否定している。日本だけを恨むことはないのだ。

     


    (2)「韓国産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長が立候補した世界貿易機関(WTO)の事務局長選挙でも、日本は協力しないとみられる。兪氏は日本の対韓輸出規制に対する韓国政府のWTO提訴を担当してきた人物であり、兪氏のWTO事務局長就任は日本政府としては負担になる。日本政府は兪氏の立候補について、公式的に反対の立場を明らかにしてはいないものの、韓国外交部は対応策を模索している」

     

    日韓は、貿易問題でWTOを舞台に最も争ってきた関係である。韓国が、そのWTO事務局長立候補は、日本が不利な立場になることを意味している。日本とすれば、他国の候補者を選びたいと思うのは当然であろう。仮に、日本が立候補したとすれば、韓国も忌避するであろう。常識で判断すればそうなるはずだ。

     

    (3)「WTO事務局長選は支持が最も低い候補が脱落する過程を繰り返し、最終的に1人の候補者を全会一致で選任する方式のため、日本が反対して否定的な流れを作れば悪影響を及ぼす可能性がある。外交消息筋は、「WTO事務局長の選出にはすべての加盟国の同意が必要なため、日本の反対が強ければ、合意に至る過程で障害になる可能性もある」と述べた」

     

    日本が、韓国の立候補者に対して積極的な反対論を言わなくても、他の候補者を選べば済むことだ。韓国は、国連事務局長も出した国であるから満足すべきだ。さらに、他の官職も欲しいとなれば、日本への対応を変えることだろう。隣近所も、普段の付き合いが大事なのだ。

     

    (4)「G7の拡大にも日本を含むすべての加盟国の同意が必要だ。外交部当局者は「G7の構造改革問題は現在の加盟国の合意が必要で現在、米国政府内で検討が進行中と承知している」と説明した。韓国の青瓦台(大統領府)と政府は、日本のけん制をある程度予想していたものの、不快感をあらわにしている。G7拡大構想を巡り、日本が韓国の参加反対を米国に伝えたと報じられたことについて、青瓦台関係者は29日、聯合ニュースの取材に対し、「隣国に害を与えることに慣れた日本の一貫して反省しない態度にはもう驚きもしない」とし、「恥知らず」と強く批判した」

     

    下線を引いた部分の発言を聞けば、日本は意地になっても反対しようと思うはずだ。「感情国家」韓国高官らしい発言で苦笑せざるを得ない。日韓併合は75年も昔のこと。それをあたかも、数年前のように大仰に言っている。日韓基本条約で、すべて清算済みである。

     

    (5)「両国はこれまでも歴史問題などにより、国際社会で互いをけん制してきた。2006年の国連事務総長選では当時、外交通商部長官だった潘基文(パン・ギムン)前国連事務総長が出馬したが、日本は4回目の模擬投票で安全保障理事会の理事国15カ国のうち、唯一、棄権した。韓国も日本が安保理常任理事国入りを目指し推進する常任理事国の拡大に反対してきた。金在信(キム・ジェシン)国立外交院日本研究センター顧問は、「今の韓日関係では、日本はG7拡大やWTOでの韓国の地位向上を望まないと思う」とし、「政府は米国など関連国を対象に友好的な国際世論作りに努力を傾ける必要がある」と指摘した」

     

    韓国は中国と一緒になって、日本の国連常任理事国昇格に反対した国である。日本が、どんな思いで韓国を見ているか、その気持ちを忘れては困るのだ。隣国としての儀礼に反したことをやった以上、日本が賛成しないのは致し方あるまい。外交関係も、「目には目を歯には歯を」が原則であろう。

     

     

     

     

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    韓国は今秋、米国で開かれる「G7」にトランプ米大統領から招待された。その際、G7を拡大して、「G11」にしたいというトランプ発言に対し、日本が反対したと激怒している。韓国メディアは、「狭量」とか「だから太平洋戦争を始めたのだ」と罵詈雑言を浴びせているのだ。

     

    「G7拡大案」は、米国だけの意思では決められないシステムである。7ヶ国全体の意思が固まらなければ、メンバー国を増やすことも減らすことも出来ない仕組みになっている。韓国は、先ずこの事実を知るべきである。欧州もメンバー国の増加に反対姿勢を示した。すでに「G20」があるからだ。その上、「G11」に拡大意味がないとしている。

     

    『朝鮮日報』(6月29日付)は、「日本は『韓国G7参加』に反対ではなく歓迎すべきだ」とする社説を掲載した。

     

    (1)「先進7カ国首脳会議(G7サミット)を拡大して韓国を参加させるというトランプ米大統領の構想に、日本が反対する考えを伝えたという。米国は「トランプ大統領が最終判断する」と答えたとのことだ。G7とは米国・ドイツ・英国・フランス・カナダ・イタリア・日本の7カ国のことだ。トランプ大統領はこれに韓国・オーストラリア・インド・ロシア・ブラジルを含めてG11あるいはG12体制に拡大したいとして韓国を招待する考えを明らかにし、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「招待に喜んで応じる」と言った。ところが、日本は「G74」会議に韓国が参加することを反対し、妨害に出たのだ」

     

    韓国は、身勝手な主張をしている。トランプ氏が「G7」拡大案を提示したからと言って、自動的に決まるシステムでないことだ。メンバー国の同意が必要である。欧州各国は、はっきりと反対の意向を示した。

     

    韓国は、自らを自由主義国と考えているが、外交姿勢でも日和見である。断固として民主主義を守る姿勢に欠けている。中国や北朝鮮への「容共的姿勢」は、G7各国と異なっているのだ。こういう異端児が、G7に加わったらどうなるか。結束を乱す原因となるだけである。自由に発言したければ、国連の場で行なえば良いのである。

     


    (2)「日本はG7の既存メンバーとして、新メンバー加入に反対する権利を持っている。しかし、反対する理由からして納得できない。日本は「(韓国は)中国や北朝鮮への外交姿勢がG7と異なると懸念」している、として韓国の参加に反対したという。文在寅政権が南北和解を優先し、中国寄りの傾向を見せているため反対するということだ。今、世界はこれまで以上に主要国のリーダーたちが話し合っていかなければならない時期にある。自由主義的国際秩序と相互協力が話し合われるG11体制は、ただ反中国だけのためのものではない。今の韓国政府の北朝鮮に対する姿勢が懸念すべきものであることは事実だが、現政権の任期はいくらも残ってない。韓国と政権は区別すべきだ」

     

    文政権の任期は、2022年5月までである。韓国と文政権を分けて考えろと主張している。過去の日韓問題の紛争から見て、韓国は国際法を誠実に守る姿勢の乏しい国であることを示している。韓国大法院(最高裁)が、日韓基本条約を一部破棄する判決(旧徴用工賠償問題)を下す国は、国際法=民主主義の原則を遵守する政治意識の欠如を意味しているのだ。

     

    こういう法意識の欠けた韓国が、「G7」に加わることは、他国と意見の不一致をもたらし、結束した行動にブレーキとなるのは確実である。しかも、恒常的に日本と対立する韓国が、G7に参加したいと言うのは、対立の原因をG7に持込むだけとなろう。

     


    (3)「日本が韓国のG7参加に反対する本当の理由は、アジアで唯一のG7加盟国という地位を維持したいとの思いからだという。これは「韓国を正式メンバーではなく、一時的な招待の形で参加させることには反対しない」という日本政府の見解からも分かる。日本は長い間、アジア唯一の先進国という自負心を持ってきただけに、韓国が先進国クラブの正式メンバーになって肩を並べることをよしとしないのだ。稚拙で心の狭い考えだ。そうした考えでいたために太平洋戦争の悲劇が起こった。日本政府は名分のない韓国のG11参加反対見解を引っ込め、逆に歓迎して世界の舞台でアジアの発言権を高める機会にすべきだ

     

    韓国はかつて、日本・ドイツ・ブラジルを国連常任理事国に昇格させるという米国案に、中国と一緒に反対した事実がある。この過去を思い起こすべきだ。韓国は、明らかに中国と行動をともにする外交パターンである。下線のような主張をするならば、なぜ日本の国連常任理事国昇格に反対したのか。中国は、常任理事国としての既得権益を守るために反対し、韓国を反対運動に引入れたのである。韓国こそ、自主性がない国である。日本がG7拡大に賛成しない理由であろう。

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    6月25日は、北朝鮮が韓国を侵略した朝鮮戦争開戦記念日である。文大統領は、今回の記念式典で初めて出席した。過去2回は、出席を拒否している。理由は多分、北朝鮮を刺激したくなかったのであろう。今年の出席は、直前の北朝鮮による南北合同連絡事務所爆破という暴挙を無視できなかった結果だ。

     

    このように、韓国大統領自身が朝鮮戦争勃発を軽視していること自体、北朝鮮の「戦争責任」を問う姿勢のないことを意味している。韓国進歩派は、朝鮮戦争を「民族統一戦争」と位置づけている。朝鮮戦争に参戦した米国は、民族統一を妨害した勢力となるのだ。この論理から、「親中朝・反日米」路線が導き出されるのである。

     

    『中央日報』(6月26日付)は、「韓国戦争70周年、緩んだ安保態勢を見直す転機にしたい」と題する社説を掲載した。

     

    (1)「きょうは6・25韓国戦争(朝鮮戦争)が勃発して70年目になる日だ。1953年7月停戦協定が結ばれるまで3年1カ月間続いた戦争で国軍戦死者13万7000人を含んで民間人死傷者250万人、離散家族1000万人など当時韓国と北朝鮮の人口3000万人の半分を超える1900万人が被害を受けて韓半島(朝鮮半島)の全国土が疲弊した」

     

    当時の南北人口3000万人のうち、1900万人が北朝鮮・金日成の野望ゆえに大きな悲劇を被った。韓国進歩派には、この責任を追及する空気はゼロである。民族分断が固定されたままという受取り方である。朝鮮民族の6割強が人的・物的な被害を受けたことへの怒りもない。朝鮮民族特有の「宗族社会」で、曖昧にされていると見られる。

     

    一方、日本へは異民族であることから、「宗族社会」の枠から外れる。75年前の日韓併合のマイナス分は、朝鮮戦争によって発生した人的・物的な損害に比べれば微々たるものだ。日韓併合で、朝鮮近代化が進んだメリットは数え切れない。それでも、「異民族」日本には、「ありがとう」はいわず、恨み辛みである。北朝鮮から受けた損害に目を瞑り、日本だけに被害を騒ぎ立てる。不思議な民族と言うほかない。

     

    日本は、終戦後の食糧難時代に、米国から緊急食糧支援を受けている。これは、当時の米軍総司令官マッカーサーによる、米本国への支援要請によるもの。ワシントンは、旧敵国・日本への食糧支援を拒否したが、度重なる要請でついに実現した。マッカーサーが総司令官を解任されて帰国する際、日本人は小旗を持って羽田空港までの沿道で見送った。韓国人には、こういう日本人の細やかな心理状態が分かるはずがない。韓国人の価値観は、宗族制特有のもので、世界に通じる普遍的価値観はない。

     

    (2)「今日われわれが享有している平和と繁栄は過去70年間わが国民が流した血と汗が凝結された結果であることを忘れてはならない。だが、この当然の事実が歳月の流れとともにますます忘却の泥沼に陥っていることを中央日報が韓国戦争70周年事業推進委員会、韓国政治学会などとともに実施した世論調査で確認することができた。6・25韓国戦争に最も大きい責任が誰にあると考えるかとの質問に北朝鮮を挙げた回答者は世代が変わるほど減少し20代の場合は44.1%に過ぎなかった。半分以上が北朝鮮の責任に同意しない、あるいは留保的という意味だ。全世代をあわせて韓国戦争が起きた年代を正確に覚えていない人も3人に1人以上の35.7%だった」

     

    朝鮮戦争の開戦責任が北朝鮮にあるという認識は、20代で44%しかないという。これこそ教育による「歴史改ざん」の典型例である。朝鮮戦争70周年を迎え、最大の激戦地だった江原道鉄原郡(チョルォングン)の白馬(ペンマ)高地で、朝鮮半島の平和を祈る「終戦祈願文」を朗読する声が響いたという。これは、進歩派が開催した集まりだが一見、正しいように見える。だが、北朝鮮の責任を曖昧にしており、韓国にも責任があるような形になっている点が巧妙である。ここまでして、朝鮮戦争の過去を消そうとするならば、なぜ、日本に対してだけ過去を問い続けるのか。

     

    朝鮮戦争による3年半の死闘と、15年間の日韓併合による近代化過程を比較すればどうなるか。日韓併合は朝鮮を開国進歩させたのだ。朝鮮戦争は、生命を奪い財産の略奪であった。このように、冷静に考えれば、韓国の反日は理屈を超えている。反日に徹するならば、朝鮮戦争の悲劇はそれ以上に忘れてはならない悲劇のはずだ。

     

    オーストラリアに本部を置く「世界経済平和研究所(IEP)」による報告書、「世界平和度指数レポート」2020年度版によると、日本は9位である。韓国は48位だ。日本は、この種のランキングで多くが5位以内に入っている。「世界平和度指数レポート」は、継続中の国内・国外紛争、安全度や治安、軍事度など平和に関する3部門・23項目を点数化している。同ランキングでの上位な、次のような顔ぶれである。

     

    アイスランドが1位で後、ニュージーランド、ポルトガル、オーストリア、デンマークがトップ5に入っている。5位以下は、カナダ、シンガポール、チェコ、日本、スイスの順である。韓国は、こういう日本をことあるごとに非難罵倒している。海外から見れば、非は韓国にあると見られるであろう。もっと大人になって自制を求めたい。

     

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    韓国の旧徴用工補償判決が、もたらした影響は大きかった。日韓基本条約で解決済みの問題が、韓国大法院(最高裁)が否定するという前代未聞の事態である。この背景には、日韓の経済力(GDP)の差が縮まったから、「何でもやれる」という奢り意識が働いている。昨年のGSOMIA(日韓軍事情報包括保護協定)破棄騒ぎで、韓国高官は米国高官に向かい、「昔は日韓のGDP規模は数倍の差があった。今は2.4倍に縮まった」と強調した。

     

    要するに、経済力の規模が縮まったから、過去の日韓の取り決めは反古にして当然、という時代錯誤の考えに囚われている。こういう国を相手にして、日本はどう対応するかである。徴用工補償問題は、日韓の今後を左右する試金石になっている。

     

    日本が昨年7月まで、韓国に徴用工補償問題について話合いを申し入れていた。韓国は無視し続けていたので、半導体製造の主要3素材の輸出手続き規制を行なった。日本は手続きの厳正化をしただけで、輸出量を減らすことはなかったのである。韓国は、「反日不買運動」で対抗した。あれから1年経った。その後、問題は何も解決していないのである。この1年間、日韓経済の「損益計算書」はどうなっているか。日本の韓国への直接投資が急減して、韓国の雇用が影響を受けている。深傷を負ったのは韓国である。

     

    『朝鮮日報』(6月27日付)は、「互いに刀を構える韓日『経済鎖国』1年、結論は双方に損害」と題する記事を掲載した。

     

    日本の徴用工問題がきっかけとして、日本が昨年7月に韓国への経済報復を発表してから1年になろうとしている。韓国の半導体、ディスプレー産業をターゲットとして、必須素材3品目の輸出を規制し、韓国国内では「反日」、日本では「嫌韓」のムードが広まった。韓国は日本の輸出規制に対し、第三国を通じた迂回輸入、独自開発などで被害を最小化したと評価されている。しかし、互いに貿易相手国3位である韓国と日本の経済対立は勝者がないまま、双方に被害を及ぼしたと指摘されている。延世大の成太胤(ソン・テユン)教授は「韓日の対立が続けば、経済産業分野で互いに有意義な友軍を失う愚を犯すことになる」と警告した。

     

    (1)「日本の韓国に対する直接投資は急減した。日本は毎年10兆~20兆円を海外に投資しているが、日本は韓日対立が本格化した昨年7月を基準にすると、韓国への直接投資が直前の9カ月(2018年10月~19年6月)の2626億円から直後の9カ月(19年7月~20年3月)の1333億円へと49%も減少した。昨年10~12月の直接直資は前年同期比で77%減となり、非製造業の投資はマイナス51億円となった。既存の投資を回収したためにマイナスとなったのだ

     

    下線のように、日本の韓国への直接投資は急減している。韓国経済が冷え切っている中で、日本企業まで直接投資を控えている。また、サービス業は、投資を引き揚げている。反日が盛んでは、サービス業は成り立たないのだ。この引上げで、韓国は雇用を失った。

     

    (2)「昨年の日本による海外投資は2487億ドル。第二次世界大戦以降で最高だった。それでも唯一韓国からは手を引いた。同じ期間に韓国の日本に対する直接投資も小幅減少した。過去に李明博(イ・ミョンバク)元大統領の独島訪問で韓日関係が最悪だった2012年にも見られなかった現象だ。全国経済人連合会(全経連)のイ・ジェス地域協力チーム長は「日産のような企業が韓国で突然不振に陥り、撤退までする様子を見た日本資本が韓日関係を投資リスクと判断したとみられる」と指摘した。昨年の両国の貿易総額は760億ドルで、前年を10.7%下回った。ピークだった2011年(1079億ドル)に比べると30%も縮小した」

     

    日本のGDPは、韓国の2.4倍である。世界一の対外純資産国の日本と「喧嘩」を始めれば、こういう結果になるのは当然である。日本が米国と対立すれば、世界一のGDPを誇る米国から、日本が損を被るのである。

     

    (3)「今年3月中旬、ウォン相場は十数年前の世界的な金融危機以降で最安値を記録した。韓国政府は米国と通貨スワップ協定を結び、韓国政府当局者は「韓日通貨スワップ」にも相次いで言及した。通貨スワップは通貨危機などの非常時に相手国に自国通貨を預け、相手国通貨を融通してもらう中央銀行間の契約だ。丁世均(チョン・セギュン)首相は「日本との通貨スワップも成立が望ましい」と述べ、李柱烈(イ・ジュヨル)韓国銀行総裁は「日本との通貨スワップも意味があり、中銀間の協力を継続する」と表明した」

     

    韓国は、困った時の日本頼みである。日本が、韓国の懇請を受けても応じるはずがない。日韓通貨スワップ協定を結んでも、なんらメリットはないからだ。常日頃の意思疎通がなくて、困った時頼まれても、日本が聞くはずがない。韓国の身勝手である。

     

    (4)「コロナで為替相場の不確実性が高まる中、円はドルに次ぐ「第2の安全弁」だからだ。日本にとっても韓日通貨スワップにはメリットがある。コロナで業績が悪化した日本企業が海外資産を売り、現金保有を増やす動きを見せ、円高に対する懸念が高まっているからだ。8年間にわたり日本経済を支えてきた円安を守る上で韓日通貨スワップは役立ってきた。しかし、韓日政府による通貨スワップ交渉は行われていないという。双方にメリットがあるにもかかわらず、交渉すら始められずにいる格好だ」

     

    日本が、韓国ウォンを使ってドルを調達する必要はゼロである。韓国が、日本円を使いドルを調達してメリットを受けるのである。

     

    (5)「安倍政権は6月18日、ベトナム、タイ、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国の企業関係者に対し、例外的に入国を認める方針を発表したが、韓国は除外された。経済の活性化という名分だが、実際には主な貿易相手国の韓国については、「韓国を認めるが入国者が増え過ぎる」という理由を挙げた。韓国政府も他国については原則的に入国を認めつつも、日本に対しては「ノービザ入国の無効化」を維持し、強硬な対立を続けている」

     

    韓国は、コロナ感染で第二波の時期になっている。この状況で、韓国からの入国を認めるはずがない。この問題は、韓国の貪欲さを100%示している。利益になるなら何でも手に入れたいという魂胆である。あれだけの反日やっているのだから、損を被っても覚悟の上でないのか。本心は、韓国による日本への「甘え」だ。この「甘え」がある限り、日韓関係は正常化しないであろう。日本は、この「甘え」を絶つべきである。

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