勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    カテゴリ:経済ニュース時評 > 日本経済ニュース時評

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    韓国大統領府が、凄い剣幕である。日本が、韓国を「ホワイト国」扱い停止としたことに対する反論だ。日韓両国における、国連安保理の専門家パネルまたは適切な国際機関に、輸出制裁の違反事例を調査依頼するという提案をしてきた。

     

    「ホワイト国」扱いは、日本が信頼関係を維持できると判断した相手国だけに認める制度である。韓国の場合、ここ3年間も戦略物資管理について話合いにも応じないというルーズさが見られる。このほか、日韓では信頼を著しく損ねる外交案件も続出している。相互信頼関係を維持できる雰囲気ではない。こうして、日本は韓国を「ホワイト国」から外す決定をした。

     

    それに対する韓国大統領府は、トンチンカンなことを言い始めている。国連安保理の専門家パネルで日韓は共同調査してもらい、日本の主張が間違っていたら韓国に謝罪して、「ホワイト国」扱いに戻せという声高な主張である。韓国は、「ホワイト国」扱いを既得権益視している。だから、謝罪しろと見当違いの発言をしているのだろう。「ホワイト国」扱いは、日本の厚意である。こういう常識の通じない国を相手にしていると本当に「疲れる」のだ。

     

    『聯合ニュース』(7月12日付)は、「日本に対北制裁履行巡る国際機関の調査提案、不備なければ規制撤回すべき」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「韓国青瓦台(大統領府)の金有根(キム・ユグン)国家安全保障会議(NSC)事務処長は12日、記者会見を開き、日本が対韓輸出規制を強化した背景として、韓国が戦略物資を北朝鮮に流出したと示唆する発言をしていることについて、「不必要な論争を中断させるため、国連安保理の専門家パネルまたは適切な国際機関に韓日両国の輸出制裁の違反事例に関する公正な調査を依頼することを提案する」と述べた」

     

    日本は、韓国から戦略物資を輸入しているのではない。その日本が、なぜ国際機関の調査を受けねばならないのか。問題は、韓国である。韓国に戦略物資の横流し疑惑がかかっている。それが一度や二度でない。日本が、韓国に調査を求めても返事がこない。こういう信頼関係が保てない相手国には、「ホワイト国」の優遇を与えられないということだ。

     

    (2)「金氏は、「韓国政府は国連加盟国として国連安保理の対北制裁決議を徹底的に順守してきた。国際社会も高く評価している」と説明。「調査の結果、韓国の過ちが見つかれば、韓国政府は謝罪し、直ちに是正措置を取る」としながらも、「韓国政府の過ちがないという結論が出れば、日本政府は韓国政府に対する謝罪はもちろん、報復的な性格の輸出規制措置も即刻撤回しなければならない」と強調した

     

    韓国は、ここで論理のすり替えを行っている。韓国側の管理不備の実態について、日本を巻き込んで一緒に国際機関で調査させるというのだ。なぜ、日本が韓国と一緒に調査対象になるのか。まさに、「主客転倒」を狙ったどさくさ紛れの話である。そして、日本から違反例が出たら韓国に謝罪して、「ホワイト国」へ戻せという要求をする厚かましさだ。こういう常識から外れた韓国だから「ホワイト国」の恩典に値しないのだ。

     


    『中央日報』(7月11日付)は、「韓国ホワイト国除外 賛成98% 固く団結した日本の本音」と題する記事を掲載した。

     

    (3)「日本の経済産業省は貿易規制上の優遇措置対象である「ホワイト国」リストから韓国を除外する方案に対し、インターネット上の世論調査(パブリック・コメント)を1日から実施している。調査は24日に終わる。9日、テレビ東京の報道によると最初の第1週目に寄せられた6300件の意見のうち賛成が98%となる6200件余りだった。反対は60件。テレビ東京は「政策と関連して意見を聞く『パブリック・コメント』に意見がこのように殺到したのは極めて珍しい」と伝えた」

     

    経済産業省は、目下パブリック・コメントを募集している。それによると、最初の1週間で日本政府の対応に98%が賛成しているという。日本国民が、韓国大統領府の行動に反対しているのだ。

     

    (4)「日本の政論紙のある論説委員は「電子版有料読者の反応を見ると、70~80%程度が今回の措置を肯定的に評価している」と話した。「韓国が約束を守らないのでこれ以上我慢するのも限界がある」として安倍晋三首相の立場に同調するか、「日本が腹を立てているということを示さなくてはならない」という意見が特に多いという」。
     
    韓国に対して、日本が腹を立てているというところをはっきり見せる、と言う意味で「ホワイト国」から外すことは当然である。


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    日韓関係が、現在のような混乱状況に陥った原因はどこにあるのか。朝鮮日報は、有識者による「紙面審査」できわめて有益な見解を述べている。結論を言えば、昨年10月の韓国大法院(最高裁)による旧徴用工賠償判決にあることは動かぬ事実だ。文大統領が、この判決を「神の声」と錯覚して、一切の政治行動を拒否したので、日韓に大きな対立を生むことになった。煎じ詰めれば、文在寅(ムン・ジェイン)その人が背負うべき十字架であろう。

     

    『朝鮮日報』(7月12日付)は、「識者が朝鮮日報に提言、韓日基本条約に対する政府の立場を問いただせ」と題する記事を掲載した。

     

    朝鮮日報読者権益保護委員会は8日に定例の会議を開き、朝鮮日報が先月報じた内容について意見を交換したもの。この記事を読むと、大法院が国家で結ばれた条約に介入したことが間違いであると指摘している。「司法自制原則」と言って、外交を巡る裁判においては行政府の判断を尊重するというのが、国際法における原則であるからだ。日本が、大法院判決を国際法違反と強調しているのは正しい。

     

    (1)「日本による経済報復のきっかけとなった昨年10月の大法院(最高裁に相当)による強制徴用賠償判決を巡っては、韓国政府は自分たちの立場や考えはなく、大法院が決めたことなので関与できないという言葉を繰り返している。それなら大統領と政府ではなく大法院に対して問題を解決するよう日本に言えということか。2005年に盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権は韓日国交正常化交渉に関する外交文書を公表したが、当時のイ・ヘチャン国務総理を委員長とする官民合同委員会は、強制徴用被害者への個人請求権は事実上消滅したとの結論を下した

     

    文氏は、自己の「積弊排日」という政治目的にとって、大法院判決が渡りに船であった。これを徹底的に利用して日本を追い詰める方針であった。それが、韓国を「ホワイト国」から外す日本の戦略で逆転された。ドラマを見るような光景である。

     

    (2)「この委員会には当時大統領府民政主席だった文在寅(ムン・ジェイン)大統領も政府側の委員として参加していた。朝鮮日報は、当時の、官民合同委員会による審議の根拠や結論などはもちろん、朴正煕(パク・チョンヒ)・盧武鉉元大統領当時、特別法を制定し徴用被害者に補償が行われた事実も伝えなければならない」

     

    盧武鉉政権下で、強制徴用被害者への個人請求権は、事実上消滅したとの結論を下していた。文氏もこれを決める委員会のメンバーであった。その結論をひっくり返す大法院判決が出ても、文大統領は政治的に動こうとせず、混乱を傍観していた。その「罪」はきわめて重い。

     


    (3)「政府は慰安婦問題の解決を目指す「和解治癒財団」を解散し、大法院は国家間の条約(1965年の韓日請求権協定)を認めない判決を下した。外交対立を意図的に放置したと言わざるを得ない。これらが日本に口実を与えた。日本政府にも責任はある。しかし政府の間違った外交政策によって非常に多くの国益が失われる事態を招いたにもかかわらず、これを十分に批判できなかった」

     

    文政権は、慰安婦問題の「和解治癒財団」を解散し、大法院判決の影響を知りつつ動こうとしなかった。これは、外交問題を意図的に放置したことになる。これが、日韓対立を抜き差しならぬところまで追い込んだ。日韓首脳会談が開ける雰囲気でなかった。

     

    (4)「尹徳敏(ユン・ドクミン)元国立外交院院長は、「国家間で締結された条約を覆す判決に果たして何の意味があるのか。国際法上の司法自制原則が守られなかったことは遺憾」と指摘した。司法自制原則とは、外交を巡る裁判においては行政府の判断を尊重するという国際法における原則だ。韓国政府が国際法を無視したという側面を明確にすれば、問題解決のきっかけをつかむことができる

     

    文氏は、大法院判決を利用して、日本を追い詰める方針であった。だからこそ、日本からの呼びかけに応じなかった。ただ、日本がこれに対してどのように手を打つのか。そこまでは想像もしなかったのだ。ここが文氏の限界であろう。文氏がこの危機を乗り越える道は、「司法自制原則」に立ち返り、大法院判決に縛られずに行動する「自由度」を持つことだ。これができなければ、袋小路を歩むほかない。


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    日韓関係が大揺れのところへ、また新たな「火だね」が持ち込まれた。朝鮮半島で有事の際、国連軍が朝鮮戦争に参加していない日本を戦力支援のトップに掲げ、韓国国内をざわつかせている。

     

    韓国海軍は昨年12月、海上自衛隊哨戒機に無断でレーダー照射して大変な問題を引き起こした。日韓両国の防衛当局はその後、会談を行ったものの未解決なままである。韓国軍による自衛隊への強い対抗心のあらわれと見られている。こういう微妙なところへ、国連軍(中心は米軍)の「ご指名」とはいえ、朝鮮戦争に未参加の日本が戦力支援トップに出たことは驚きである。韓国国内では、時も時だけに話題を集めている。

     

    『朝鮮日報』(7月12日付)は、「半島有事、国連軍司令部は、日本の戦力支援を初明記」と題する記事を掲載した。

     

    米国が日本の国連軍司令部参加を検討するかのような動きを見せ、論争が起きている。国連軍司令部は朝鮮戦争に参戦した関係17カ国から成り、日本は構成員ではない。ただし日本には、有事の際に国連軍の兵たん基地・入境基地の役割を果たす7つの国連軍司令部後方基地がある。

     

    この記事は、米国が日本を重視していることに、韓国が感情的に面白くないという面が浮き彫りになっている。昨年12月にレーダー照射の件が未解決であり、日韓にはモヤモヤした感情が残っている。そこへ、米国が「当てつけ」のように自衛隊重視路線を浮上させたので、韓国軍が反発して見せたのであろう。韓国は、何ごとも日本と張り合う姿が鮮明に出ている。

     

    (1)「在韓米軍司令部が11日に発行した『在韓米軍2019戦略ダイジェスト』で米国は、国連軍司令部を紹介するに当たり、異例にも日本に関する内容を掲載した。『戦略ダイジェスト』は「国連軍司令部は監査および調査、監視、停戦協定教育、非武装地帯への接近のコントロール、外国要人の訪問の通知および支援任務を強化するため、国連軍戦力提供国の兵力増員に引き続き務める予定」として「国連軍司令部は、危機の際に必要な日本との支援および戦力協力を続ける」と記した。国連軍司令部が日本を通して戦力支援を受ける、と明示した」

     

    国連軍(17ヶ国)に入っていない日本が、朝鮮半島有事の際に自衛隊が参加すると明示したことに韓国が反発したもの。韓国では、韓国の承認なく自衛隊の韓国への進出を認めないなどと高飛車である。自衛隊が支援に出るという緊迫化した事態で、日本への感謝もなく振る舞う姿勢に驚く。自衛隊が、こういう礼儀知らずの国へ支援に出るとは、考えさせられる問題だ。 

     


    (2)「米国が、日本の国連軍司令部参加を検討するかのような動きを見せ、論争が起きている。国連軍司令部は朝鮮戦争に参戦した関係17カ国から成り、日本は構成員ではない。ただし日本には、有事の際に国連軍の兵たん基地・入境基地の役割を果たす七つの国連軍司令部後方基地がある。在韓米軍司令部が11日に発行した『在韓米軍2019戦略ダイジェスト』で米国は、国連軍司令部を紹介するに当たり、異例にも日本に関する内容を掲載した。『戦略ダイジェスト』で、「国連軍司令部は、危機の際に必要な日本との支援および戦力協力を続ける」と記した。国連軍司令部が日本を通して戦力支援を受ける、と明示した」

     

    韓国が、共産国家に占領される事態になれば、日本の安全保障に大きな影響が出る。それを防ぐには自衛隊進出もやむを得ないのだろうが、現在の日韓関係を前提にすれば、釈然としない話である。そういう事態にならないように、韓国は北朝鮮への守りを固めて貰わなければ困る。ここまで来ると、韓国の安保問題は日本の安保問題になってくる。

     

    (3)「この文言を巡って論争が起こったことを受け、韓国国防部(省に相当)は「国連軍司令部の翻訳本ではない英文には『国連軍司令部は危機の際、日本を通して必要な支援・戦力を確保する』となっている。国連軍司令部の後方基地としての日本の原則論的な役割をあらためて強調したにすぎない」と説明した。国連軍司令部が英語を韓国語に訳す過程でミスをした、という趣旨だ。さらに国防部は「日本は朝鮮戦争参戦国ではないので、戦力提供国として活動はできない。国連軍司令部の参謀要員として活動する場合は当然、韓国国防部と協議した上で可能になる」とコメントした」

     

    下線部分は、韓国国防部によって「国連軍司令部が日本を通して戦力支援を受ける」から、トーンダウンしている。これが、現実に日本ができる限界であろう。だが、米軍はそれ以上の協力を期待している節が見える。

     

    (4)「韓国軍内外からは「『戦略ダイジェスト』の国連軍司令部紹介項目に日本関連の記述が初めて登場したことそのものが意味深長」という声が上がった。アジア・太平洋地域の安全保障問題で日本の役割に期待しているドナルド・トランプ政権の意図が垣間見える、というわけだ。韓国軍関係者は「最近米国は、日本に対する『安全保障のアウトソーシング』を拡大する傾向にある。米国の中国包囲構想であるインド・太平洋戦略の観点から、国連軍司令部の拡大・強化を望む米国が日本の参加を内心期待している流れがあるのは事実」と語った」

     

    下線をつけた部分が米国の本音であろう。朝鮮半島での自衛隊による戦闘参加である。「アジア太平洋戦略」では、日本が戦力の主要部分を担うにしても、朝鮮半島有事の際は「御免被る」。これが、日韓双方の思いであろう。現在のような日韓関係では、自衛隊の朝鮮半島進出は不可能だ。

     


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    韓国は、日本の輸出規制措置を巡り、その不当性を米国へ訴えている。だが、米国の外交専門家の間では、原因は韓国にあるという見方が多数であり大きな衝撃を受けている。

     

    韓国政府は、複数の人物を米国に送っている。日本が、一方的に韓国に経済制裁を加えているので、仲裁役に入って欲しいという懇願である。だが、問題の発端は韓国がつくったこと。また、米国にとって日韓ともに同盟国である以上、「どちらが正しい」とは言えぬ立場にあるとして、仲裁要請を断る方針のようである。

     

    文大統領は、初の日米韓三カ国首脳会談の際、安倍首相の面前で「韓国は日本と同盟していない」とトランプ発言を遮ったという。そういうツケが、回り回って韓国の頭上にのしかかってきたのだ。この文発言によれば、日本が韓国を「ホワイト国」として厚遇する理由はさらさらないのだ。

     

    『朝鮮日報』(7月12日付)は、「米専門家の間では今回の韓日対立は韓国が始めたとの見方が多数派」と題するコラムを掲載した。筆者は、同紙の姜仁仙(カン・インソン)記者である。

     

    マイケル・グリーン米戦略国際問題研究所(CSIS)上級副所長は8日、日本の経済報復で悪化の一途をたどっている韓日関係について、「韓日対立が長期化すれば、最大の被害者は韓国になるだろう」と語った。ジョージ・W・ブッシュ大統領時代に米国家安全保障会議(NSC)アジア担当上級補佐官を務めたグリーン副所長はワシントンを代表する日本専門家で、CSISジャパン・チェアーでもあり、日本の立場や見解を米国に最もうまく説明する専門家だと評価されている。

     


    (1)「グリーン副所長はこの日のインタビューで、「ワシントンでは最近、『韓日関係悪化は北朝鮮にとって有利に作用する可能性があり、中国がアジアの米同盟国同士を引き離すチャンスだとして利用するかもしれない』と深く憂慮している」と語った。また、「ワシントンの専門家たちは、韓日関係に関して原罪は日本にあると考えているが、最近の(日本の経済報復につながった)対立状況は韓国が始めたとの見方が多い」とも言った。グリーン副所長はさらに、「経済的な面では日本が韓国に依存しているというよりも、韓国の方が日本に多く依存しているため、韓国が最大の被害者になる可能性がある」と述べた。そして、「韓日関係が悪くなれば、(韓日それぞれの)米国との同盟関係も悪化するだろう。米国は(もし、そうしなければならなくなったら)日本より韓国から撤退するだろう。今まで日本は在韓米軍の韓半島(朝鮮半島)駐屯の必要性を強く擁護してきた。韓日関係の悪化で日本がそうした役割をやめれば、日本の安全保障にも有害だろうが、最終的に韓国も立場が弱くなる」と予想した」

     

    下線を引いた部分についてコメントしたい。

     

    「最近の(日本の経済報復につながった)対立状況は韓国が始めたとの見方が多い」。徴用工問題の判決が出た以降、韓国政府は「司法の判断優先」を口実に、日本政府との話合いを拒否してきた。これが、日本政府の韓国への信頼感を失わせた。

     

    「経済的な面では日本が韓国に依存しているというよりも、韓国の方が日本に多く依存しているため、韓国が最大の被害者になる可能性がある」。日韓貿易では、韓国が毎年200億ドル以上の貿易赤字である。韓国経済が、深く日本経済に依存している構図だ。その韓国が、「日本品不買」を始めている。話は逆である。日本が韓国へ「不売」する構図である。

     

    「日韓関係が悪くなれば、(日韓それぞれの)米国との同盟関係も悪化するだろう。米国は(もし、そうしなければならなくなったら)日本より韓国から撤退するだろう」。安全保障上での重要性は、日本が韓国をはるかに上回っている。米国は、もしもの事態だが究極的な判断として、日本との同盟を堅持するだろう。

     

    (2)「グリーン副所長は、韓国に対しては「韓日関係改善のための委員会構成などを通じ、『ひとまず立ち止まる』ことが必要だった」と考えている。「妥協のための政治的空間を作るのにはひとまず立ち止まることが必要だが、韓国政府はそうした努力をしなかった」と語った。だがその一方で、「安倍首相は大阪G20サミットで文在寅(ムン・ジェイン)大統領と首脳会談をすべきだった」とも言った」

     

    下線部分は、韓国が日本との交渉を断ったことが痛恨事としている。一方、安倍首相もG20で文大統領と会談すべきであったと指摘した。しかし、安倍氏としてみれば、一切の話合い拒否してきた文氏と会談しても、その準備会合もなかったのだから「無益」と見たのは致し方ないだろう。


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    『ハンギョレ』は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領がかつて発刊準備委員をした関係で熱烈支援の論調を張っている。左派メディアは、こういう見方をするのか、と参考までに取り上げてみた。

     

    左派メディアを除いた韓国世論は、ほぼ今回の日本による輸出手続き強化が文政権の外交政策のミスによって引き起こされたとしている。これは、文政権にとってきわめて重荷であることを窺わせている。韓国でも、大法院による徴用工判決が双手を挙げて受け入れられていないことを示している。文政権にとっては、徴用工問題とそれがもたらした日本の輸出規制が、命取りになるリスクを孕んでいる。

     

    『ハンギョレ』(7月6日付)は、「日本の報復が『韓国政府の責任』というとんでもない主張」と題する社説を掲載した。

     

    呆れて開いた口がふさがらないほどだ。一部のマスコミと自由韓国党が、安倍政権の経済報復を韓国政府のせいにしているからだ。政府の安易な対処や誤った対応があるなら、それを批判し、覚醒を促さなければならない。しかし、韓国政府が経済報復を自ら招いたという主張は、事実関係に合わないだけでなく、政治目的経済報復をする安倍政権を助けることになる。

     

    (1)「強制徴用被害の賠償は、韓国政府の決定ではなく、韓国最高裁(大法院)の判決だ。経済と無関係な最高裁の判決を理由に、(日本が)経済報復を行うのは常識に反するもので、これが今回の事態の核心だ。日本メディアも、安倍政権が今月21日の参議院選挙で保守層を結集し、改憲を発議できる3分の2以上の議席を確保するため、韓国バッシングをしていると批判している」

     

    日本メディアの論調は当初、「自由貿易擁護論」の立場であった。だが、時間の経過と共に、韓国の戦略物資管理がずさんであることから、慎重な立場になっており、野党代表すら政府決断容認に傾いている。

     

    私は一貫して今回の政府決定を支持してきた。理由は、「ホワイト国」の恩典を外すことが、輸出規制を意味しないという点だ。恩典を与えられた韓国は、あたかも既得権益と錯覚している。非「ホワイト国」が、日本へ苦情を申し立てていない以上、韓国も日本政府の決定に従うべきである。韓国が、騒ぎ立てるのは日本への甘えである。この甘えを一掃して、日韓関係は、他人同士であることを再確認して、一定の距離を置いた冷めた関係に立ち戻すべきなのだ。

     


    (2)「『朝鮮日報』は4日付の社説で、日本政府の貿易報復を批判しながらも、「今回の事態は強制徴用者賠償をめぐる外交的軋轢のために起こった政府発の爆弾だ」と主張した。韓国政府の対日外交が貿易報復を招いたと、強引な主張を展開している。これに先立ち、2日付の社説では、「日本が韓国の技術弱点を狙って報復を加え、全世界が科学技術の開発に総力戦を繰り広げているが、私たちは(52時間労働制のために)研究・開発者たちが働きたくても働けない呆れた国になった」と主張した。安倍政権の経済報復と週52時間労働制を結び付けて、韓国政府を攻撃する想像力は実に驚くべきだ。『韓国経済』は3日付の社説で「韓国をこのように甘く見る日本の非常識と無礼を、韓国が自ら招いた側面が大きい」としており、『文化日報』も2日付の社説で「文政権が慰安婦合意と最高裁判所関連判決の遅延を積弊とみなし、処断を下したことも影響を及ぼしたと思われる」とし、「文大統領は、自分の過ちは自分で解決する覚悟で、安倍首相と交渉に乗り出さなければならない」と主張した。表向きでは日本を批判しているようだが、実は韓国政府に責任を転嫁している」

     

    韓国最大の発行部数を誇る『朝鮮日報』は、文政権に対峙する報道姿勢を取っている。やりたい放題の文政権の「監視役」として貴重な存在だ。『韓国経済新聞』は、韓国メディアでは、知日派として公正な分析を行っている。

     

    これまでの韓国では、日本側に立つ報道は御法度であった。それが、日本による「ホワイト国」外しの現実に直面して、文政権の滅茶苦茶な対日政策が改めて反省するきっかけになっているようだ。

     

    (2)「自由韓国党も連日政府攻撃に乗り出している。今月2日、「日本貿易報復措置、輸出7カ月連続マイナス、『経済破綻』は文在寅(ムン・ジェイン)政権自らが招いた」というタイトルの論評を出したのに続き、ナ・ギョンウォン院内代表は4日、国会演説で「感傷的民族主義、閉ざされた民族主義に浸って、感情外交、軋轢外交で韓日関係を破綻させた」と主張した。キム・ムソン議員は3日、国会外交統一委員会で、文在寅政権が朴槿恵(パク・クネ)政権の「慰安婦合意」を覆したことで、日本との信頼が崩れ、国民が被害を受けていると強弁した」

     

    自由韓国党は、朴槿惠(パク・クネ)政権の与党である。朴大統領の弾劾で党勢は大きく傾いていたが、文政権の失政とともに支持率を回復させている。次期大統領選では、十分に復権できるところまできている。今回の輸出規制問題は、文政権と与党にとって大きな打撃になろう。

     

    (3)「一部マスコミと自由韓国党はとんでもない主張をやめるべきだ。政府の対応に誤りがあったとしても、事態悪化の根源である安倍政権の政略を越えるものではない。いくら現政権が嫌でも、このように事態をごまかすのは、国と国民いずれにも被害を与えかねない」

     

    このパラグラフに、『ハンギョレ紙』の本音が出ている。下線の部分で、文政権の外交ミスを認めているのだ。文政権応援団も、内心は気が気でない様子だ。


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