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厚生労働省は2月14日、ファイザー社とビオンテック社の新型コロナワクチンを承認した。すでにワクチンは欧州より日本へ到着している。今週からまず、医療従事者にワクチン接種が始まる。

 

今回のワクチン開発は、ドイツのビオンテック社によって行われ、米国ファイザー社がこれに販売面で協力したもの。主体は、ビオンテック社である。

 

『日本経済新聞 電子版』(2月15日付)は、「独ビオンテックCEO2年ごと接種で効果続く』」と題する記事を掲載した。

 

2月14日に日本で初めて承認された新型コロナウイルスワクチンを米製薬大手ファイザーと共同開発した独バイオ製薬ビオンテックのウグル・サヒン最高経営責任者(CEO)が、日本経済新聞のインタビューに応じた。サヒン氏は効果の持続性について「2年ごとに接種が有効」と述べ、多くとも1年ごとで十分との見方を示した。

 

(1)「ワクチンの効果の持続性が長いほど、接種が行き渡りやすくなり、通常の生活に戻る日も近づく。ビオンテックは同社の「mRNA」と呼ぶ技術をもとにファイザーと新型コロナワクチンを開発。同ワクチンは2020年12月に世界に先駆けて英国で承認を受け、すでに世界約50カ国で接種が始まった。日本での販売はファイザーが担当するが、サヒン氏は事実上の「生みの親」だ」

 

サヒン氏は、mRNAは人間のすべての細胞の中にある分子であること。mRNAワクチンは自然の分子しか使わないため非常に安全なワクチンだと考えていると説明した。接種後は直ちに分解され、いずれ体内からなくなる。治験の4万人以上、これまでに接種した1千万人以上のデータからも少人数の発熱といったワクチンの典型的な副作用がみられた程度だとして、重大な副作用について杞憂としている。

 

(2)「厚生労働省は、ワクチンの効果の持続期間は明らかになってないとしている。サヒン氏は同社のワクチンについて、通常は2年ごとの接種で効果が持続し、変異ウイルスの状況によっては1年ごとの接種が必要になるとの見方を示した。コロナ禍からの脱却のメドについては「75~80%の接種率で通常の生活に戻れる」と強調する」

 

サヒン氏は、次のように説明する。「2年ごとが有効だろう。変異ウイルスの状況によっては毎年になるかもしれない。抗体免疫はほぼ確実に1年からおそらくは1年半続く。T細胞の免疫はずっと長い。定期的に打って免疫力を増強することは非常に役立つ。年に何回も打つ必要はないだろう」

 


(3)「日本政府はファイザーと2021年中に1億4400万回(7200万人)分の供給契約を結んでいる。日本からの追加注文があった場合に対応できるのかの問いに「他の国・地域との契約を調べないといけないが、今のところ日本がより多く受け取ることはできると考えている」と述べた。日本へはベルギーのファイザーの工場と、このほど稼働した独マールブルクのビオンテックの工場から供給する。米国からの出荷も検討する。「欧米から十分な量を供給できる」とし、日本での現地生産は考えていないという。欧州連合(EU)が1月に導入したワクチンの域外への輸出について事前許可の取得を義務づける制限措置も、問題にならないとしている」

 

日本へは、十分に供給すると説明している。EUによるワクチンの域外への輸出事前許可は問題にならないと一蹴した。

 

(4)「同社は年内に20億回分を生産する予定。21年末までにベルギーとマールブルクの拠点だけで年産能力を少なくとも175千万回分に広げる。「22年はもっと生産する」と供給拡大に自信を示した。同社のワクチンはセ氏マイナス70度で保管する必要があるため、専用の輸送設備が必要だ。サヒン氏は「ほかのタイプのmRNAワクチンの準備も進めている。1つは凍結乾燥タイプで、21年後半の承認を目指している。もう一つはマイナス20度で保管できる液体タイプだ。こちらはもっと早くできるかもしれない」と明らかにした。凍結乾燥タイプは28度で保存が可能になるとされ、取り扱いが格段に簡単になる」

 

ワクチンは現在、セ氏マイナス70度で保管する必要がある。だが、改良を加えており、凍結乾燥タイプは28度。もう一つは、マイナス20度で保管できる液体タイプという。

 


(5)「サヒン氏は、日本での承認について「我々のワクチンを日本に届けられ、日本の人々が通常の生活に戻るのを手伝えることをたいへんうれしく思う」と述べた。同社はがんの治療薬開発で知られていたが、20年1月に中国で新型コロナが広がったのを見てすぐにワクチン開発への転換を決めた。同3月にファイザーと組み、11月に治験で9割を超す有効性があると発表。開発からわずか11カ月で英国での緊急承認にこぎ着けた」

 

mRNAワクチンは、早くも今年のノーベル賞候補に挙がっているほど。科学力の勝利を示すものと高い評価を受けている。

 

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