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フランス当局は最近、ワクチンを接種した入国者に対する緩和措置を発表した。だが、中国製のワクチンは対象外である。在仏中国大使館は、報復としてフランスに「同等の制裁」を行うと表明する騒ぎである。

 

世界金融大手、米JPモルガン・アセット・マネジメントは6月11日、新型コロナウイルスワクチンの有効性に関する分析報告書を発表した。対象となった18カ国のうち、欧米製ワクチンを使用している国では感染者数が激減したのに対し、中国製ワクチンを使用している国では感染者数が急上昇していることを明らかにした。

 

それによると、オランダ、英、スウェーデン、仏、米、カナダ、イタリア、ドイツ、イスラエルでは、米ファイザー社、米モデルナ社、英アストラゼネカ社のワクチンを人口の40%以上に接種した後、新規感染者数(7日間移動平均)が大幅に減少した。イスラエルでは1日あたりの新規感染者数がゼロに近づいている。

 


一方、セイシェル、ウルグアイ、モルディブ、バーレーン、アルゼンチン、チリ、アラブ首長国連邦、ハンガリー、ナミビアでは、中国の国営シノファーム(医薬集団総公司)製のワクチンを接種した後に感染者数が減少したのはハンガリーのみ。他の国では、接種率の増加に伴い新規感染者数が急増した。特にバーレーン、モルディブ、セイシェルでは感染拡大が深刻化している。以上は、『大紀元』(6月16日付)が報じた。

 

以上のような動かせぬ事実が判明すると、フランス当局が中国製ワクチンの効果に疑問を持つのは当然であろう。

 

『大紀元』(6月17日付)は、「仏、入国緩和措置で中国製ワクチン接種者を除外 中国大使館が報復制裁示唆」と題する記事を掲載した。

 

フランス政府は、感染状況に応じて世界を緑、オレンジ、赤の3つのゾーンに分けており、中国はオレンジゾーンに該当する。6月9日より、オレンジゾーンからの入国者は、飛行機に搭乗する際に72時間以内に発行されたPCR陰性証明書、または48時間以内に発行された抗原検査(TAG)陰性証明書の提出が義務付けられている。

 


(1)「ワクチン接種を受けていない場合は、フランス内務省のホームページで「緊急入国理由書」を記入し、7日間の自主隔離を受けなければならない。現在、フランス政府が承認しているワクチンは、ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ(AZ)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の4社のみ。中国製ワクチンは承認されていない。フランス政府が発表した緩和措置は、6月9日に欧州議会で採択された「EUデジタルCOVIDワクチン接種証明書(案)」に基づいている」

 

フランスだけでなく、EU全体が中国製ワクチンをまだ承認していない。この結果、EU全体で接種の有効性を認めないことになる。中国は、フランスに制裁を加えると言うが、早とちりである。

 

AP通信の報道では、2021年4月に中国製ワクチンの有効性の低さを公然と認めた中国疾病預防控制中心(CCDC)の高福所長は、中国南西部に位置する四川省成都で開かれた記者会見で、「現在のワクチンの有効性が低いという問題の解決に取り組んでいる」とし、「現在は段階接種の一部に異なる技術で製造されたワクチンを導入することを検討している」と発表した。AP通信社によると、高所長は翌日になって特段に中国製ワクチンの有効性だけに言及したわけではないと釈明した。

 

いずれにしても、中国当局者が自らワクチンの有効性が低いことを認めた点は重大である。

 


(2)「フランス在住の時事評論家である王龍蒙氏は米政府系放送局『ラジオ・フリー・アジア(RFA)』のインタビューで、中国共産党はまさに「政治操作」を行っていると語った。中国当局は、海外では戦狼外交で挑発し、国内では世論を誘導して国民感情をあおり、意図的に対立を作り出していると指摘した。16日付の中国メディア『観察者網』によると、盧沙野・駐仏大使はこう主張した。「我々(中国の外交官)を戦狼と呼ぶあなた方(欧米諸国)は、内心では我々が子羊のように従順で、やられ放題になってほしい。しかし、我々はもうスタイルを変えたので、あなた方は新しいスタイルに適応しなければならない」

 

前述のAP通信にあるように、中国製ワクチンの有効性は低いのが現実である。駐仏大使は、感情的に反発しているが、国際社会の見る中国製ワクチン評価はこの程度であろう。中国は、冷静に現実を受入れるべきである。