高市早苗首相と韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は19日、韓国南東部の慶尚北道・安東(アンドン)で会談した。安東は、李氏が小学校卒業までを過ごした故郷だ。1月には高市氏の地元・奈良で会談した。両首脳による相互の「故郷訪問」となる。
日韓首脳会談では、韓国が日本の「POWER Asia」(資金100億ドル)を利用して原油や天然ガスの共同購入を行うことに決まった。日韓が共同購入することで、購入量が増えるので単価切下げメリットが出る。韓国は、ASEANへのエネルギー供給では無関係である。日本の買付け機構(POWER Asia)に相乗りするだけだ。
『中央日報』(5月19日付)は、「韓国野党代表「韓日首脳会談は極端な親日…通貨スワップ拡大延長など成果を出すべき」と題する記事を掲載した。
韓国野党「国民の力」の張東赫(チャン・ドンヒョク)代表が、19日に開催された韓日首脳会談について「韓日首脳会談が『選挙用写真撮影』になってはいけない」と強調した。 張代表は韓日首脳会談を翌日に控えた18日、フェイスブックに「国益になる成果を出せるよう最善を尽くしてほしい」とし、このように明らかにした。
(1)「張代表は、「あす高市首相が安東(アンドン)を訪れる。高市氏は日本の政界でも代表的な右派」とし「先月も靖国神社に供物を奉納した。先月の『昭和100年』記念式典でも立場は明確だった。過去の日本の首相らが形式的にでも入れてきた『反省』や『お詫び』という表現も口にしなかった」と指摘した。続いて「今年、日本政府は『竹島(独島の日本名)は日本の領土』と記載し、『強制動員』を『募集』と記述した高校の教科書を検定で合格させた」とし「過去の李在明(イ・ジェミョン)の主張によると、高市氏と向き合って座ること自体が『極端な親日』」と主張した」
日本には、日本の立場のあることを忘れた議論だ。靖国神社には、戦犯だけが祀られているわけでない。多くの学徒兵が、学び舎から戦場へ駆り立てられて犠牲になった人達が祀られている。靖国参拝を一概に批判することは、こうした犠牲者を無視することになろう。
(2)「また、「保守政権が韓日首脳会談を行うたびに強硬な要求をし、少しでも自分たちの意に沿わなければ『朝貢外交』だと攻撃してきた」とし、「それなのに本人は日本に行って楽しそうにドラムまで叩いてきた。過去の問題や独島はテーブルに載せなかった。福島処理水への抗議どころか、福島産水産物の輸入まで議論した」と批判した。さらに「大統領の席に座ったので野党代表時代とは考えが変わったのだろう。それなら、少なくとも国民に立場が変わった理由を明らかにし、理解を求めるべきではないのか」とし「あえて選挙を目前に控えて韓日首脳会談を行う意図が何かが垣間見える」と指摘した」
李大統領が過去、野党時代に行った日本批判をやり玉に上げている。確かに目を覆うほどの反日発言をしてきた。現在は一転して「親日派」へ転向している。韓国の置かれた状況からみれば、「反日」が国益に反するという厳しい現実に向き合っているからだ。逆に言えば、「日本勝利」と言える状況である。
(3)「その一方で、張代表は「いずれにしても首脳会談を行うことにしただけに、国益だけはしっかりと確保しなければいけない」とし、エネルギー・サプライチェーン協力の拡大、韓日通貨スワップの拡大・延長、北朝鮮の核に対抗する韓日安全保障協力の強化、韓米日安全保障協力の拡大などの成果を引き出すべきだと提示した」
エネルギー・サプライチェーン協力は、前述のPOWER Asia資金によるエネルギー共同購入で合意した。日韓+ASEANの原油需要量は、世界の原油市場の
1割強 をまとめて動かす規模になる。EUの 6〜7割に匹敵する巨大ブロックで、中東産油国に対して 価格交渉力が劇的に増す。日韓通貨スワップは、現行100億ドルが限界である。韓国の外貨準備高には、短期外債が含まれている。健全とは言いがち状況だけに、これ以上の引上げは、日本が犠牲を強いられる危険性が高いのだ。




