勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

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    中国の技術発展の「不思議」は、いまだに優れた自動車エンジンが生産できないことだ。何十年間も毎日、日本製エンジンを分解・研究しても日本製に匹敵するエンジンが生産できない理由は、中国に精密工学技術がないことだろう。

     

    基礎技術がないと、こういうみすぼらしい結果を生むのだ。近年、国際的に発表される論文数は驚異的に増えているが、中身は「プアー」という評価が一般的である。世界的な大学評価専門家であるアダムス博士は、2009年に英国THE(The Times Higher Education、タイムズ・ハイヤー・エデュケーション)世界大学ランキングの評価指標を設計した主人公である。その氏が、中国について次のように指摘しているのが興味深い。

     

    「中国は途方もない速度で波紋をもたらしている。論文の量が短期間で大幅に増えた。しかし、質的には短期間で成果を出すことはできない。また、中国は猛烈な急成長を遂げたきたものの、国際的水準の標準を守ってきたかどうかについては疑わしい面がある」(『中央日報』4月22日付け)

     

    中国の論文作成と内容に問題があるとしている。こういう「ザル」同然の研究では成果があがらないわけで、自動車エンジン研究も同じ状況なのだろう。

     


    『サーチナ』(4月25日付け)は、「もう何十年も日本製エンジンを分解研究しているのに、どうしてまだ追いつけないのか」と題する記事を掲載した。

     

    中国メディア『東方網』(4月24日付け)、「もう何十年も日本の自動車エンジンを分解して研究してきたのに、どうして中国メーカーの技術は日本に追いつけないのか」とする記事を掲載した。

    (1)「記事は、現代における中国の自動車産業の発展は目覚ましく、特に吉利、長城といった中国メーカーは猛烈な勢いで成長していると紹介。一方で、中国の自動車産業の歴史は浅く、国産自動車にはなおも一連の欠陥が存在すると指摘した。そして、国産車は長年にわたり、世界最高峰といわれてきた日系のエンジンに対する分解研究を続けているにもかかわらず、現在に至るまでめぼしい結果が出せないでいると伝えた。また、エンジンが自動車の良しあしを左右すると言われるなか、日系車が搭載しているエンジンは非常にしっかりとした構造なうえ、燃費も非常によく、世界的にも広く認められている一方で、中国メーカーの多くは依然として比較的形式の古い三菱製のエンジンを利用している状況だとしている」

    まともなエンジンを作れない中国が、汚名挽回で始めたのが電気自動車(EV)である。これなら先進国を抜けると考えたのだが、EVの基本技術はトヨタのハイブリッド車(HV)が持っているとも言われる。どのみち、研究心の足りない中国が、先進国を追い抜くなどおこがましいという説もある。

     

    (2)「このような状況が長年続いている背景として記事は、『エンジンを開発するには莫大な資金が必要で、底なしとさえ言える。それゆえ、多くのメーカーが大枚をはたいて自主開発をしようとしないのだ。つまり、現状の中国メーカーは、エンジンを自主開発できるほどの力をまだ持ち合わせていないのである』と解説した。

     

    多額の開発資金がかかるとすれば、共同開発という方法もある。それでも、新技術開発を行なわないのは、技術開発に不熱心という意味だろう。これでは、メーカーとして脱落する運命だ。

     

    (3)「現在は自動車技術の開発サイクルが非常に速く、せっかく努力して技術を開発しても、相手も努力してさらに新しい技術を生み出してしまうためいつまでたっても抜き去ることができない状況だとも説明。『もし他人が一歩進むときにわれわれが二歩進めれば、いつかは超えられる日がやってくるかもしれない』とし、日本を上回る研究開発速度を身に着けないことには日本の後塵を拝し続けるとの見方を示している」

     

    中国企業が、基礎技術を持っていない証拠だ。模倣や技術窃取に走る背景はこれであろう。


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    日韓両国で起っている紛争の一つが、竹島(韓国は独島)の帰属をめぐる問題だ。これについて中国メディアの解釈が報道されている。

     

    『サーチナ』(4月28日付け)は、「日本と韓国が争う竹島、この島は歴史的には誰のものかー中国メディア」と題する記事を掲載した。

     

    日韓が領有権を巡って争いを続けている竹島(韓国名・独島)。中国メディア『今日頭条』4月24日付け)は、「この島は歴史的には誰のものか」について分析する記事を掲載した。

    (1)「記事は、総面積がわずか0.2平方キロメートルと小さなこの島について、戦略的価値が非常に高く、日韓の争いが絶えないと指摘。では一体どちらに属しているのかと疑問を呈しているが、結論からすると「歴史は非常に複雑なのでひとことでは言えない」としている。 まずは、どちらが先に見つけたのかについては、日本も韓国も自分のほうが先に見つけたと主張していると紹介。韓国では6世紀頃に、多くの漁民が存在を確認していたとしているが、日本側は17世紀に大谷甚吉が海上で暴風雨に遭い、竹島に漂流したのが最初だったと主張していると伝えた」

     

    竹島は、韓国初代大統領の李承晩が、強引に「李承晩ライン」を引いて竹島を韓国領土へ編入したことが発端である。それ以前は、島根県の管轄に入っており、隠岐の島の漁民が漁場にしていた。

     

    (2)「ただ、昔のことでありどちらの言い分も証明することができず、無人島のままでしばらくは放置されていたと記事は紹介。しかし、「韓国に有利な情報」もあると伝えた。記事は「朝鮮国交際始末内探書」の記載について触れており、他にも韓国側は様々な文献や地図を証拠としているが、外務省は、日本が領有権を再確認した1905年より前に,韓国が竹島を支配していたことを示す明確な根拠は提示されていないと主張している」

    韓国は、竹島が李承晩ラインで強引に組み込んだ点を突かれると、何とも回答できない不利な立場にたたされている。

     


    (3)「現在は、韓国が竹島を実効支配しているのが実態だが、これに対して日本は不法占拠だとの見方を示している。国際法上何ら根拠がないまま占拠が行われていると日本は主張しており、韓国が占拠しているからといって法的に正当になるわけではないとしている。歴史的には複雑な問題であり、だからこそ解決していないと言えるだろう。しかし記事は、韓国が強硬措置を取ったことは正解と主張。『この隣人には多くの問題があるが、この件で強く出ていることは評価したい』そうだ。結局のところ領土問題はどちらの方が正論かというより、力ずくで奪うことのほうが重要ということのようだ。こうした考えを持っている中国に対しては、尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題でも十分注意が必要だといえるだろう」

     

    竹島は、韓国が実効支配している点が有利である。ここから引き出される結論は、現実に支配している点だ。この教訓は貴重である。尖閣諸島が、日本に帰属する証明は、実効支配している事実にある。弱肉強食の国際情勢の中を生き抜くには、日本が尖閣諸島を実効支配する決意を断固、見せることだ。尖閣諸島の周辺に基地を置くことが、中国をけん制する。


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    日米関係が濃密さを増している一方で、米韓関係は冷え切っている。その象徴的な事例は、それぞれの首脳会談の時間に表れている。日米首脳は、ゴルフをしながら重要問題を話合っている。米韓関係では、側近が一対一になる時間をできるだけ短くしており、ついに「2分間」という屈辱的な扱いになった。

     
    この日米と米韓の際だった違いは、韓国文大統領に「外交常識」が足りない結果と言えよう。対北朝鮮政策で、米韓の対応は180度の違いがある。韓国の融和策と米国の厳重な制裁論維持が噛み合っていない結果だ。文氏の「民族的な感情論」が優先している。

     

    この「民族的な感情論」が、日本に向けられると「積弊排日」となって、日韓関係は荒れ狂っている。74年前の日本統治に悪感情を込めて、これでもか、これでもかと悪口雑言を込めて投げつけてくる。これが、韓国の国益増進つながるはずがない。日韓の国民を一層、離反させるテコにしかならないのだ。文氏にはそれが分らないのだ。

     

    『朝鮮日報』(4月28日付け)は、「文-安倍に韓日関係の改善は望めない」と題するコラムを掲載した。筆者は、同紙の金大中(キム・デジュン)顧問である。

     

    (1)「文在寅(ムン・ジェイン)政権が対北朝鮮、対米外交に没頭する間、韓国は国益をめぐる重大な損失を一つ忘れている。それは対日関係だ。文政権で韓日関係は過去最悪の状況に陥っている。文大統領は機会があるたびに『親日』を積弊(積み重なった弊害)と決め付けて攻撃し、反日へと国民感情をあおっている。強制徴用問題に司法が加勢し、全国民主労働組合総連盟(民主労総)が銅像問題で公権力を屈服させるなど韓国では時ならぬ反日ムードが盛り上がっている。

     

    (2)「何のためだろうか。まず大韓民国の建国勢力である李承晩(イ・スンマン)など右派政権の正統性を消し去り、文在寅政権に大韓民国臨時政府を継承する嫡子(ちゃくし)の地位に据えるための歴史の歪曲(わいきょく)が目的だ。そのためには過去の右派政権を親日、反統一分断勢力として売り渡す必要がある文大統領が「パルゲンイ(共産主義者)」という言葉と「親日」という単語を同時に使う理由はそこにある。反日は歴史を消し去るための道具だ」

     

    文氏は、韓国における政権は左派=南北統一をめざすものが正統であるという認識を打ち立てようとしている。これが定着すれば、左派政権が定着して右派政権の誕生を阻止できると見ているのだ。だから、万難を排して右派=親日として一括りにしなければならないと決意している。党利党略の政治目標である。

     


    (3)「先週ワシントンでは米日の外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)が開かれ、両国の密接な協調が如実に見て取れた。両国は北朝鮮をめぐり、FFVD(最終的かつ完全に検証された非核化)と対北朝鮮制裁の全面的履行を促すなど過去のいつよりもまして親密さと結束を強調した。トランプ大統領は日本を『インド太平洋戦略』の最も重要なパートナーと位置づけ、中国をけん制する防波堤として利用している。日本にF35ステルス戦闘機の気密を提供することを決めたとの報道もあった。安倍首相はわずか数カ月の間にトランプ大統領と3回も会い、個人的な関係を深めている」

     

    朝日新聞は、日米首脳の親密化を安倍首相の「抱きつき外交」と汚らしい形容詞を付けて、その意味を矮小化させようとしている。この狙いは、日本が米国へ接近して、中国と離間することを恐れている結果である。朝日は、中国の利益増進が日本の利益になるという判断だが、これは明らかに中国の戦略を見誤っている。中国を美化し過ぎているのだ。戦前、朝日記者はソ連のスパイを働き死刑になった。同紙には、こういう日本の国益を損ねて喜ぶ伝統があるのだろうか。

     

    (4)「現在米国では文在寅政権のアイデンティティーに疑問の声がある。対北朝鮮制裁の解除に熱心な文大統領が果たしてどちらの味方なのかという批判があることを考えれば、米国は資金を握る日本を対北朝鮮交渉の代打に立てる可能性がある。金正恩にとっては「米国なき文在寅」が何の役に立つだろうか。経済的に窮地に追い込まれた金正恩としては、「米国なき文在寅」よりは米国をバックにした「カネがある安倍」の方を必要としているかもしれない」

     

    (5)「全体的な構図を見れば、韓国は『わが民族同士』という見栄えが良いスローガンの下で韓半島(朝鮮半島)内部に委縮し、中国大陸の周辺国に転落する状況なのに対し、日本は日本列島を米国の対アジア戦略の防衛ラインとし、中国と向き合うことで、アジアの盟主としての勢いを強めている。韓国があらゆる面で有利な位置にあればともかくだ。今韓国には日本が恐れるような武器もなければ、使えるテコもない」

     

    『朝鮮日報』は、朝日新聞よりも冷静に中国の戦略を見抜いている。文氏の外交戦略は、朝日に近いようだが、現実的な戦略とは言えまい。朝鮮日報のそれが、はるかに現実的であるのは、朝鮮半島という地政学的なリスクを抱えている反映である。私は、同紙の外交論に注目している。


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    中国の習近平国家主席は26日、北京で開催されている一帯一路フォーラムの基調講演で、別人のような物わかりの良い演説をした。この裏には、日本の「第三国市場」という融資原則を「種本」にしたことは疑いない。

     

    『ロイター』(4月26日付け)は、「一帯一路、環境に優しく持続可能なものに=中国国家主席」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「習主席は、一帯一路構想は環境保護に裏打ちされたものでなければならないとし、『オープンかつグリーンでクリーンという概念を貫く必要がある』と強調、『ゼロ寛容の姿勢で汚職と戦う』と表明した。また『質が高く持続可能でリスク耐性があり、価格も妥当な開かれたインフラを構築することで、各国はそれぞれが持つ資源を最大限に活用できる』と述べた」

     

    習氏の演説は、これまでの一帯一路にまつわる悪評に総懺悔している感じだ。中国は、悔い改めるから、宜しくという姿勢である。

        環境保護に裏打ちされたオープンかつグリーンでクリーンという概念を貫く

        汚職と戦う

        質が高く持続可能でリスク耐性があり、価格も妥当な開かれたインフラ

     

    これらの3点は、日本政府の「第三国での協力」原則をなぞった宣言である。この点については、後で取り上げる。

     

    (2)「米国をはじめとする西側諸国は一帯一路構想について、中国の影響力を諸外国に広げる手段にすぎず、参加国は不透明なプロジェクトによって持続不可能な債務を負わされると批判している。習主席は、中国が一段の市場開放を進める中、一帯一路は中国にも発展の機会をもたらすとの見方を示した

     

     中国は、一帯一路と中国国内の市場開放と同時に進めるプロジェクトであると強調した。ここは微妙な点で、一帯一路で受注したプロジェクトは中国企業が施行するという宣言でもあろう。となると、従来のすべて中国企業が利益を取り込む方式とどこが違うのか、という疑問が湧いてくる。ここら当たりになると、中国の苦しい台所事情が浮かび上がるのだ。

     

    日本は従来の「一帯一路」にまつわる中国の悪評と一線を画すべく、「第三国での協力」との表現を使用して、次のような原則を明らかにしている。

    (1)相手国の財政の健全性

    (2)開放性

    (3)透明性

    (4)経済合理性

     

    日本は「第三国での協力」には、前記の4条件を満たすことが必要だと主張している。習氏が「一帯一路」フォーラムの演説で取り上げたフレーズは、次のようなものだった。

     

        環境保護に裏打ちされたオープンかつグリーンでクリーンという概念を貫く

        汚職と戦う

        質が高く持続可能でリスク耐性があり、価格も妥当な開かれたインフラ

    日本のように概念を明確にしていないが、日本政府の4条件と重なり合っている。これによって、欧米に顕著は中国批判を和らげようという狙いであろう。こう見ると、中国は日本の「第三国での協力」条項に則った形で、風当たりの強さを凌ごうとしていることは明らかだ。

     

     

     


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    中国4000年の歴史は、謀略の歴史である。黄河の中原に始まった漢族が、今や壮大な版図を抱えるまでに発展してきた。それは、謀略によって敵を倒す術を知っているからだ。秦の始皇帝が、初めて中国を統一国家に押上げた秘策は「合従連衡」である。相手側の同盟(合従)をバラバラにして、秦と一対一の関係(連衡)にして征服するというのが、古来の戦法であって、現在も踏襲している。

     

    合従連衡によって、中国は相手陣営を征服してきた歴史である。この事実を知れば、中国から身を守るには、中国の敵対する陣営と同盟を結ぶことが、唯一の生き残り戦略である。韓国の文政権は、米韓同盟を結んで米国に守って貰っているが、そこから抜け出して中国陣営に加わりたいような迷いを見せている。危険極まりない行動である。まさに、ストレイシープ(迷える羊)である。

     

    『大紀元』(4月27日付け)は、「バノン氏が中国危機委員会で発言」と題する記事を掲載した。

     

    アメリカに最近設立された「現在の危機に対応する委員会:中国」は25日、中国による米国に仕掛けられた経済の超限戦をテーマに、セミナーを開いた。登壇したトランプ大統領政権の元戦略主席官スティーブン・バノン氏は、1999年に中国軍高官が発表した『超限戦』について解説した。バノン氏はこの理論について、どのように中国共産党が民主主義のルールを打破していくかを解説していると語った。

     

    (1)「前記の『超限戦』の核心的な目標は、正規の戦争状態に突入せず、浸透工作を通じて、対象国に気付かれないように、目標国の経済的なライフラインを掌握することだと、バノン氏は説いた。バノン氏は、中国共産党政府の政策である、中国でビジネスを展開する企業の強制技術移転、人民元操作、一帯一路など、経済的な侵略性のリスクをはらむとした。一方で、バノン氏は米国の対中姿勢が、中国国内社会にも影響を与えると述べた。『中国人の敵は明白に、中国を危険な道へ導いている中国共産党指導部だ。このため、中国人と対立するのではなく、中国人が自由になるのを助けることだ』と述べた」

     

    「超限戦」の核心的な目標は、正規の戦争状態に突入せず、浸透工作を通じて、対象国に気付かれないように侵入する手口である。具体的には、強制技術移転、人民元操作、一帯一路などである。今回の米中貿易戦争は、「超限戦」の危険性を浮き彫りにし、そのリスクを消滅させる戦術である。

     


    (2)「大手ヘッジファンドGeo Ivestigの創業者ダン・デイビッド(Dan David)氏によると、今年は中国企業の詐欺に関する報告書を発表する予定だという。デイビッド氏は、海外の会社に対して厳格な調査を行うことで知られ、調査対象となった中国企業のほとんどは姿を消したと語った。デイビッド氏は中国資本は、海外の『言論の自由を買っている』と指摘した。『中国企業を批判することはできなくなっている。反中だと決めつけられてしまう』と述べた」

     

    最近は、中国の「超限戦」の概略が分ってきたので、中国を「べた褒め」すると、中国の手先だなと思われるようになった。中国警戒論は急速に盛り上がっている。だいたい、中国べた褒めは、合理的でないものが圧倒的だから、すぐに尻尾を掴み安くなった。最近も、日本の経済専門紙に登場したが、一目で中国の手先であることが分った。私は、近く反論する予定だ。

     

    (3)「ヘイマン・キャピタル・マネジメントのカイル・バス(Kyle Bass)最高投資責任者(CIO)は、米国の公的年金基金が、制裁対象になりうる国や企業に対して投資できることに疑問を呈した。バス氏は2008年、世界的な金融危機前、米住宅市場を空売りしたことで知られる。また、長期的には人民元の空売りドル為替を作った代表的な人物でもある。「中国人民元が国内であふれ、外国為替市場に流れれば、人民元の為替相場は下がるだろう」とバス氏は述べた。バスはずっと、中国の国内通貨の過剰発行がすでに非常識な市場レバレッジをもたらしていると考えている。もし債務問題が爆発すれば、中国の資産規模は25000億ドル以上が蒸発しかねない。これは、米国の2008年金融危機のときの銀行救済計画の3倍以上になるとしている」

     

    過剰債務の企業が倒産すれば、25000億ドル以上が蒸発する。中国政府は、最後は倒産で逃げ切ろうと策略を練っているかもしれない。そう考えなければ、返済不可能であるからだ。しかも膨大な軍事費を抱えている。最終局面では、過剰債務は海外投資家に倒産という形で被せ、軍事費を確保する決断をするに違いない。中国共産党は、こうしたことを平気でやる集団と見るべきだ。誠実性を期待することは無駄であろう。もし、誠実味があれば、国民を弾圧して選挙権も与えない。そういう傲慢な振る舞いを続けているはずがない。


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