米トランプ大統領は、来秋の大統領選に向けて経済環境が良好という見通しの下、有利な風が吹きそうだという。ゴールドマン・サックスがレポートにまとめた。
『ブルームバーグ』(5月2日付け)は、「再選へトランプ氏追い風、GS経済予測」と題する記事を掲載した。
(1)「米金融大手ゴールドマン・サックスは4月中旬にまとめたリポートで、2020年米大統領選について、米経済見通しを考慮すればトランプ大統領が他の候補より若干優位に立っているとの分析結果を明らかにした。この中で、トランプ大統領については不支持率で一部相殺されるものの、現職大統領は一般投票で5~6ポイント有利であることに加え、ゴールドマンの経済予測もトランプ氏に有利に働いていると分析した」
トランプ氏の支持率は就任以来、ほとんど変化がない。これは、歴代大統領の中で例外的な存在である。熱狂的な支持者に囲まれているが、反対派も多いという構図である。ロシア疑惑に関する特別捜査官の報告書が発表されて、トランプ氏は「無罪放免」かどうか、有権者の判断を待つしかない。
ただ、大統領選に不可欠な経済環境は、トランプ氏に有利に働くという予測結果が出てきた。失業率も低下しているし、その点では「順風」が吹き続けそうである。
(2)「リポートは、『1期目の大統領の優位性や、大統領選前の比較的力強い経済状況を考慮すれば、トランプ大統領が勝利して2期目を務める公算の方が民主党候補に負けるよりも大きいことを示唆する』とした。ゴールドマンは現在、米成長率が今年2.5%、来年2.3%と予想。米失業率を今年の3.7%から来年3.3%に低下させるのに十分な経済成長とみている」。
GDP成長率が、今年は2.5%で来年も2.3%を維持し、失業率が来年3.3%まで低下すれば、「超超完全雇用」となる。問題は、物価に火がつくかどうかである。
3月の連邦公開市場委員会(FOMC)では、次のように指摘している。
「労働市場は力強く推移し、経済活動は堅調なペースで拡大したことを示している。雇用の伸びは概してここ数カ月堅調で、失業率は低いままだった。家計支出と企業の設備投資の伸びは第1・四半期に鈍化した。前年同月比で見ると、全体のインフレ率と食品やエネルギー以外のインフレ率は低下し、2%を下回っている。総じて、将来のインフレを示す市場ベースの指標はここ数カ月で低くとどまっており、調査に基づいた長期的なインフレ期待の指標はあまり変わっていない」(『ロイター』5月1日付け)
FOMCでは、米国経済について「晴天予測」である。米中貿易戦争が終結となれば、トランプ再選への確実性は、それだけ高まるのか。





