勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

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    韓国の反日不買運動は、始まってから1ヶ月をはるかに越えました。あちこちで,綻びが見えて来ました。与党が、来年4月の総選挙を控え、存在感をアピールするために利用してきたことによるものです。全国の自治体のおよそ100カ所が、反日不買運動を展開しているようです。いずれも与党系の首長の自治体だそうです。

     

    日本からの輸入品が、部品や素材が使われている製品の不買まで行われる徹底したものでした。例えば、「インスタントご飯」の湿気避けに使われている素材が、日本製であれば不買対象にするという、笑うに笑えぬ話もありました。テレビのアナウンサーが、「私の使っているボールペンは韓国製です」と釈明する場面もあるほど、「日本狩り」が行われています。

     

    ここまで騒ぎが広がると、必ず「反対論」が出てくるものです。ソウル市の目抜き通りで日本人観光客の多い人気スポットに「NO JAPAN」という幟(のぼり)を1100本も立てたというのです。さすが、これには非難の声が殺到したそうです。強気の市当局も、日本人観光客は大切な「お客様」である。ついに、「NO JAPAN」が姿を消すそうです。

     


    代わって登場するのが「NO 安倍」です。日本人と日本政府を区別して、抗議意思を示すそうです。かつて、中国の反日が盛んだった頃の台詞に、「日本人民と日本政府を区別する」というものがありました。この台詞を「流用」しているのです。また、「NO」のデザインも中国の反日旗のそれを使っていることが判明。すべて、中国のパクリでした。

     

    これが、韓国人の「自信過剰」に泥を塗ったようです。韓国与党が、中国のデザインとロゴまで真似していたことが判明した結果、にわかに、与党は反日不買運動から手を退けという動きが見え始めています。「みつればかく」という言葉があります。月も満月になれば、後は欠けるという意味で、「内輪揉め」が始まったことに注目せざるを得ません。

     

    与党「共に民主党」は、一糸乱れずに「NO JAPAN」の幟を立てて反日運動をやっています。一方では、野党系首長の自治体が、距離を置いているとも見えます。国会では、与野党が大声で怒鳴り合っているそうで、「国難」とされる「ホワイト国除外」も一皮剥けば、与野党の利害関係が絡んで対立しているようです。

     

    この状態で、半導体製造3素材の輸入が再開されれば、「反日不買運動」はどうなるのか。日本製品が、韓国社会へ深く浸透している現在、何時までも不買運動を続けられるはずもないでしょう。

     

     

     

     


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    日本は、通関手続きを厳しくしていた半導体素材3大品目の一つ、フォトレジストの輸出を再開する。韓国は、このニュースを受けて「迷い」始めている。日本が追加品目の通関手続きを厳しくする動きもないので、振り上げた拳の置き場所に困っているようだ。

     

    『中央日報』(8月8日付)は、「計算が複雑になった韓国政府、「ホワイト国」日本除外の正面対抗を延期」と題する記事を掲載した。

     

    日本をホワイト国(安保友好国)から除外する措置を延期する案が韓国政府内で議論されている。当初は日本の貿易報復への正面対抗レベルで8日から日本をホワイト国から除外しようとしたが、「ひとまず眺めよう」という慎重論が出ている。

    (1)「政府は当初、この日の会議で日本をホワイト国から除外する戦略物資輸出入告示改正案を確定する予定だった。韓国も日本のホワイトリストと似た輸出統制制度を運用しているが、審査簡素化の優遇措置を取る「カ」地域がホワイト国に該当する。4大国際輸出統制体制にすべて加盟した29カ国であり、日本がここに属している。政府は従来の「カ」地域と「ナ」地域のほか「ダ」地域を新設し、日本を別に分類する計画だった」

     

    韓国政府では、8日に日本を「ホワイト国除外」とする予定であった。その計画に待ったがかかった。理由は、日本との対立を回避する目的もあろう。

     


    (2) 「匿名を求めた政府関係者は「首相室が日本のホワイト国除外に関連する実効性および論理などについてもう少し補完するよう指示したと聞いている」とし「きょう日本をホワイト国から除外する案は発表しないはず」と伝えた。これは日本が前日、輸出規制施行細則を発表しながら、韓国に対して従来の半導体核心素材3品目のほか追加で「個別許可」品目を指定しなかったのに続き、今日はフォトレジストなどに対する韓国輸出を許可し、韓国政府の計算が複雑になったためと分析される。我々が正面対抗レベルで日本を除外する場合、今後の国際貿易機構(WTO)訴訟で不利になるかもしれないという点も勘案したと解釈される」

    下線を引いた部分は、最初から理屈に合わぬ話で、私は批判してきた。卑近な例で言えば、こうなるだろう。「友人に殴られたので殴り返した」と言って、警察へ被害届を出すようなものでないのか。警察は、重傷でもない限り当事者を呼んで説諭するであろう。この程度のことが分らずに、騒ぎまくってきた韓国政治の鼎の軽重が問われる。


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    文在寅(ムン・ジェイン)氏は公式会議で、日本が韓国を「ホワイト国除外」した理由について分からないと発言した。政治家として致命的「鈍感」ぶりを示している。政治の世界では、「1を聞いて100を知る」という敏感さが求められる。文氏は、この格言とかけ離れた存在のようだ。

     

    安倍首相は、広い意味で「韓国が信頼できない国である」と発言している。これが、韓国「ホワイト国除外」理由のすべてであろう。「信頼できない国」という意味は、「ホワイト国」としての資格がないことになる。日本が戦略物資を輸出しても、相手国が信頼に応えて、その管理をしっかりやらなければ無意味になる。韓国は、まさにこの例にはまる国なのだ。

     

    さらに、韓国大法院判決も「韓国が信頼できない国」の理由であろう。日韓基本条約で解決済みの問題が蒸し返されたのは、国際法における「司法自制の原則」に違反する。韓国は、この「司法自制の原則」に違反している。こういう法意識の存在しないことが、「信頼できない国」にさせているのだ。

     

    文氏は、司法人としても「司法自制の原則」を深く考えなければならない立場である。韓国でしか通用しない「法理念」を振りかざして、日本を批判する間違いを知るべきなのだ。

     

    『中央日報』(8月8日付)は、「文大統領、日本の措置は二律背反的 すべて被害者となる勝者のないゲーム」と題する記事を掲載した。

     

    文大統領は8日午前、青瓦台(チョンワデ、大統領府)で開いた国民経済諮問会議全体会議の冒頭発言で、日本政府の「ホワイト国」韓国排除など対韓国輸出規制措置について、次のように語った。

    (1)「文在寅大統領が、「日本が一方的な貿易報復措置で得る利益が何か分からない」とし「たとえ利益があるとしても一時的なものにすぎない。結局は日本を含むすべてが被害者となる勝者のないゲーム」と強調した」

     
    下線を引いた部分が、文氏の鈍感部分である。「ホワイト国除外」の前段として半導体製造の3素材について、通関手続き審査を「一括」から「個別」に切り替えたメリットは、戦略物資の管理という点で大いに意味があるのだ。文氏が、この戦略物資管理を軽く見ているのは自由国家陣営の一員として認識不足も甚だしい。安倍首相の指摘する「信頼できない国」韓国らしい反応である。

     

    戦略物資の管理が正しく行われることは、自由世界にとって平和と安寧が維持できる点で、これに勝るメリットはない。韓国が、日本から輸入した戦略物資を横流ししてきたことは事実だ。それを否定すべく,あの手この手を使って言い訳をしているに過ぎない。

      
    (2)「文大統領は、「日本は自由貿易秩序の恩恵を最も多く受けた国であり、自国に必要な時は自由貿易主義を積極的に主張してきた国であるため、今回の日本の措置は非常に二律背反的」とし「日本がこの事態をどこまで引っ張るかはもう少し見守る必要があるが、今までの措置だけでも両国の経済と国民に利益になるものはない」と批判した」

    戦略物資の管理を厳しくすることが、自由貿易秩序を破壊するとは、文氏の言いがかりである。現に、日本が7月から通関手続きを厳しくしていた、半導体素材3大品目である高純度フッ化水素、フォトレジスト、ポリイミドのちフォトレジストに輸出が再開されると報じられている。文氏の日本批判は根拠のないものだ。


    (3)「また、「日本は当初、韓国最高裁の強制徴用判決を理由にしたが、その後、戦略物資輸出管理の問題だと、その都度、言葉を変えた」とし「しかし本当の意図は何か、疑問を抱く」と語った」

     

    安倍首相が、「韓国は信頼できない国」と言ったのは、徴用判決と戦略物資輸出管理の両方を含んでいる。ただ、徴用判決を理由にすることは、WTO(世界貿易機関)で問題にされるから封印したに過ぎない。日韓関係が悪化した経緯を考えれば、原因はここしかないはずだ。韓国が、この問題で友好国にふさわしい行動をしたのであれば、「ホワイト国除外」にまで発展しなかったであろう。韓国が、自ら蒔いた種である。

     

    (4)「 文大統領は、「弁解をどのように変えようと、日本の措置は我々の最高裁の強制徴用判決に対する経済報復」とし「これは他の主権国家の司法府の判決を経済問題と結びつけたものであり、民主主義の大原則である三権分立にも違反する行為」と主張した。続いて「我々は今回の事態を通じて冷静に我々の経済を点検し、我々の経済の体質と産業生態系を改善し、新たに飛躍する契機にしなければいけない」と注文した」

     

    下線を引いた部分が、「司法自制の原則」に違反する部分である。先進国ではあり得ない判決だ。こういう「後進国判例」を持出して、日本批判することが間違っている。文氏が、そのことに気付かないとすれば、文氏の国際法知識の程度が知られることになろう。


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    やっぱり反日不買運動は、政府与党の選挙運動の一環であった。来年4月の総選挙の前哨戦として,今回の「ホワイト国除外」反対を利用してきたことが明白になってきた。本欄では、最初から、不買運動を行って苦しむのは、韓国同胞であろうと指摘してきた。「同胞の相打ち」で、不買は韓国人の雇用を奪う現実が、起こっている。

     

    『中央日報』(8月8日付)は、「賢い不買運動、政治が入り込んではいけない」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「5日、猛暑の中、ソウル合井洞(ハプチョンドン)付近の「ジャパンタウン」を訪れた。若者を相手にした日本風の店が並んでいるところだ。日本不買運動「No Japan」の余波はここにも及んで、客は少なかった。しかしある日本料理店の店長から意外な話を聞いた。「お客さんは減るのは減りました。しかし知っている人は知っています。店長も韓国人、職員も韓国人、食材もほとんど国内産で、ボイコットをしても関係のない人たちが苦しむということを」。

    (2)「 『ダイソー』店長も似た話をした。「実際、納品会社はほとんど国内の中小企業です。お客さんはインターネットで調べてきて『この商品は国産だから大丈夫』という声が聞こえます」。不買運動の裏で韓国人の被害を心配する世論も少なくないということだ。オンラインでも状況は変わらない。

     

    反日不買で,日本への仇討ちが、韓国同胞を苦しめているのだ。観念的な不買運動の落し穴である。

     


    (3)「主要コミュニティーでは一日にも何度も討論が行われる。「韓国人が経営する居酒屋は不買から除くべき」「ロッテのように日本の資本が入っているが国内に税金を納めている企業はどうするのか」「すでに買った日本製品はどうしようか」。 さまざまな返答があるが、「各自の基準を尊重しよう」という趣旨の返答が主流となる雰囲気だ。「日本製品2つ買うところを1つ買えばよい」「ロッテが韓国企業としてTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備の報復を受けたことも考慮すべき」というコメントにも同意が続いている。 単に日本を旅行したからといって石を投げつけるように批判する掲示物もあったが、今はむしろこうしたコメントが力を失っている」

    不買運動は、時間が経つと共に疲れが出るものだ。日常、買っていた物が「買うな」という世論の圧力を受ければ、不満も高まる。現在が、そういう段階にきた。

     

    (4)「1カ月を迎えた不買運動は賢くなっている。現在、日本政府を嫌うのと日本自体を嫌悪するのを区分すべきという世論が強まっている。不買運動の影響が誰に及ぶかをよく考えながら、市民は事例別にYESとNOの範疇を作っている。こうした流れに逆行するのは政界と自治体だ。ソウル中区(チュング)は6日、日本人観光客が集まる明洞(ミョンドン)と清渓川(チョンゲチョン)一帯に1000枚ほどの「ノージャパン」旗を設置したが、市民の激しい批判を浴びた。  徐良鎬(ソ・ヤンホ)中区長はこの日、結局、フェイスブックに謝罪の言葉を載せてすべて撤去した」

     

    (5)「 与党からは「日本全国を旅行禁止地域に拡大しよう」「東京オリンピックをボイコットしよう」という主張も出てきた。オリンピックに向けて数年間努力してきた選手のことを考えれば口にできない発言だ。ある市民が中区のホームページに残した言葉が目を引く。「市民がろうそく集会をするからといって政界があちこちとに火をつける姿だ。市民運動の力は自発的で純粋な参加から生まれる。権力が市民を動かそうとすれば愛国でなく官製運動になってしまう。市民の怒りに便乗して人気を得ようと火をつける時ではない」

    8月8日、半導体製造3素材の一つが輸出再開というニュースが登場した。これは、韓国政府の垂れ流す「ウソ情報」の輸出禁止を覆す。これを契機に、不買運動は正常化へのきっかけを掴むことになろう。



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    韓国の反日不買運動が始まって一月が経った。あの日の丸を模したデザインに見覚えがないだろうか。実は、中国の反日デモに使われていたものの「パクリ」であることが分った。何でも真似をするという中韓民族は、反日デモまで同じスタイルである。

     

    「NO JAPAN」は、もちろん中国を真似している。ただ、最近は「独創性」を出すべく、「NO 安倍」に変わった。「日本人と日本政府は別だ」という理屈だが、これも原型は中国である。「日本人民と日本政府は別」という理由だった。韓国は、この理由付の変更も中国を真似している。日本人の訪韓旅行が減ってきたのだろう。

     

    韓国が、標的を「日本から安倍」に変えたのは、反日運動に息切れが見えるからだろう。「日本」であれば、日本製品のすべてが不買の対象になる。だが、「安倍」であれば、安倍首相が製品を作っている訳でない。不買運動を止められるという小賢しいことを考え付いたのかも知れない。

     

    『朝鮮日報』(8月8日付)は、「『NO JAPAN』から『NO安倍』に変わったスローガン」と題する記事を掲載した。

     

    (1)「国内の反日集会で最近使用されている「NO JAPAN」というロゴが、かつて中国で行われた反日デモのロゴをコピーしたものだという主張がインターネット上を中心に広まっている。インターネット・コミュニティー・サイトやソーシャル・メディア上などには7日、中・日間に歴史・領土問題が発生した2005年と10年に中国で行われた反日デモに関する書き込みが拡散された」

     


    (2)「そこに添付された写真を見ると、中国の反日デモ隊は「NO」という文字のうち、アルファベットの「O」を赤く塗りつぶして日章旗を連想させるプラカード=写真=を掲げている。プラカードには「日本製品ボイコット」「これから私もやります」などのフレーズもある。アルファベットの「O」を日章旗の赤い丸のように塗った反日横断幕や旗、プラカードは最近の国内の反日デモでも登場しており、ソウル市中区庁などの自治体も使用した。ネット上にこれを書き込んだ人物は「反日デモ隊の主張通りにするなら、(日本製の部品が使われている)サムスンのスマートフォンを買ってはいけない。アップルのiPhoneにも日本製の部品が入っている。スマートフォンはもう使ってはならないということだ」と主張している」

     

    (3)「この日開かれた反日集会では、NO JAPAN」のプラカードや横断幕の多くが「NO安倍」に変わっていた。親与党系陣営で「日本政府と日本人は切り離すべきだ」という主張がわき上がり、一糸乱れず動いたものと見られる。ハンギョレ新聞は同日朝、「『NO JAPAN』ではなく『NO安倍』、賢明で成熟した対応を」という題の社説で、「両国の衝突が長期化すると予想される状況で、今からでも『NO JAPAN』ではなく『NO安倍』に焦点を合わせるなど、賢明で成熟した対応を模索する必要があるとみられる。」と主張した。

     

    「NO JAPAN」でなく「NO 安倍」に変えれば、不買運動の理由を失う。これまで,日本商品を扱って生計を立ててきた人たちは、不買運動で商売ができなくなっているはずだ。こういう末端での不満が出てきたのだろう。

     


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