文政権の大統領府は、徹底的な日本排除を行なっている。口には出さないが、外務省の人事がそれを証明している。朴槿惠政権時に日韓外交に携わったスタッフは、全員が「戦犯扱い」にされ閑職へ飛ばされている。こうして、在日本大使館に勤務希望する外務省職員は、第一次募集ではゼロ。ようやく、第二次募集で定員を埋めたという。日韓外交の経験者がいない韓国外務省は、全員が素人外交になる。
これまでは、在米国大使館と並んで在日本大使館勤務が花形だった。今では、それも昔のこと。日韓の間には、冷たい風が吹いている。文大統領の頭には、「日本」が消えたようだ。
『朝鮮日報』(12月24日付)は、「完全に干された韓国の『ジャパンスクール』、対日調整はますます困難に」と題する記事を掲載した。
(1)「韓国政府が最近、在日韓国大使館に勤務する幹部職員に対し、朴槿恵政権下での韓日『慰安婦合意』に関与したことを理由に人事異動を実施したことが分かった。韓日関係が悪化の一路をたどっているにもかかわらず、外交の現場で対日外交を担当する職員を前政権当時の業務を理由に韓国に呼び戻した格好だ。大使館によれば、国家情報院から派遣された政務第2公使のA氏は、問責の性格を帯びた人事異動で帰国したことが22日までに分かった。A公使は朴槿恵政権が韓日慰安婦合意を結んだ際、国家情報院で日本担当だった」
朝鮮李朝の宮廷ドラマを見ているような人事である。この宮廷ドラマでは、政権が変るとこれまでライバルの下で働いていた役人は理由もなく左遷される。まさに、これと同じシーンが現在、見られるから驚くのだ。官僚は、時の政権の命令で働くもの。それが、文政権になった途端に首を切られる。不合理この上ない話だ。
この前例に従えば、次期大統領選で保守派が政権に復帰すれば、文政権の下で働いた官僚は全員、更迭の憂き目に遭う。特に、最低賃金の大幅引き上げ政策にタッチした官僚は「反逆罪」に該当することになろう。何と、虚しい報復人事をやっているのだろうか。韓国政治は、全く進歩していないのだ。
(2)「文在寅政権に入り、対日外交担当者は受難続きだ。前政権で対日外交を担当してきた関係者が韓日慰安婦合意の後遺症で一人また一人と現場を追われている。一時は「ワシントンスクール」と並ぶ派閥とされた「ジャパンスクール」は完全に干されたとまで言われている。韓国の状況に詳しい日本の外交筋は『日韓関係のために懸命に働いたという理由で積弊扱いされ左遷されるだけでなく、捜査対象になるとすれば、懸命に務める人などいない。両国間で懸案の調整を行うルートが消滅しかねない』と懸念した」
韓国の「進歩派」は、やたらに道徳という言葉を好んで使っている。「われわれは、高い道徳を備えているから、保守派を追放して粛清する必要がある。これによって、進歩派政権を末永く継続せしめることが韓国のためになる」という独善ぶりである。この考え方は、北朝鮮の金日成による「チュチェ思想」に沿ったものだ。次期大統領選で保守派が勝利を収めれば、再び「進歩派」追放になるのだろうか。無益な韓国政治である。韓国経済に残された時間はない。文政権が存続中に「沈没」不可避のシグナルが出るはずだ。私は、そのような見立てである。
(3)「対日外交担当者の不可解な人事異動は年初から続いた。韓日慰安婦合意の実務交渉を担当していた李相徳(イ・サンドク)元外交部北東アジア局長は、前政権で駐シンガポール大使に任命されたが、今年1月に帰任した。外交部は『個人的理由』としているが、外交関係者の間では『慰安婦合意に対する事実上の問責異動だ』と言われている。李丙琪(イ・ビョンギ)元大統領府(青瓦台)秘書室長と日本の谷内正太郎国家安全保障局長との協議を実務レベルで支援していた金玉彩(キム・オクチェ)駐日公使も駐福岡総領事に異動後、今年交代した。約4年間にわたり駐日政務公使を務め、韓日慰安婦合意などの実務を統括し、今年10月に帰国した外交官L氏はその後の発令をまだ受けておらず、このまま越年するとみられている」
朴大統領の下で、日韓慰安婦交渉にあたった外交官は全員が左遷である。「憎い朴槿惠政権に仕えた幕閣は許さない」という心情なのだろう。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」という、まさに極端な仇討ち精神である。こんな国が発展するはずがない。合理的な判断ができず、感情論に生きている政権は、国運を誤らせるに違いない。
メルマガ15号 「貿易戦争で疲弊する中国、改革派が追い詰める習近平」が『マネーボイス』で紹介されました。
まぐまぐの『マネーボイス』で抜粋が紹介されています。どうぞお読みくださるようお願い申し上げます。
https://www.mag2.com/p/money/612755
ここをクリックしてください。





