北朝鮮外交はつかみ所がない変幻自在である。握手をしたと思って安心していたら、翌日は知らん顔という事態が起こっている。米国と北朝鮮は7月12日、板門店において朝鮮戦争で戦死した米兵の遺骨返還に向けた方法や日程などを話し合う実務協議を開催する予定だった。とこが、北朝鮮側は姿を見せず協議は行われなかった。こういう北朝鮮の動きを見ると、驚くことばかりだ。
一方、金正恩氏は米大統領トランプ氏に送った親書では、別の顔を見せている。トランプ大統領が公開した手紙は7月6日に作成されたもので、マイク・ポンペオ国務長官が北朝鮮を訪問した時だ。ポンペオ長官が受け取ってトランプ大統領に届けたものとみられる。金委員長の親書は次の通りだ。
『中央日報』(7月13日付)が、下記のように報じた。
「『24日前、シンガポールで行われた閣下との意味深い初めての対面と、我々が一緒に署名した共同声明はまことに意義深い旅程の始めとなりました』という言葉で始まる。続いて『私は両国の関係改善と共同声明の忠実な履行のために傾けている大統領閣下の熱情的で格別な努力に深い謝意を表します』とし、『朝米間の新たな未来を切り開こうとする私と大統領閣下の確固たる意志と真剣な努力、独特の方式は必ず立派な実を結ぶことになると堅く信じています』と記した。また『大統領閣下に対する変わりない信頼と信頼が今後の実践過程により一層強固になることを願いつつ、朝米関係改善の画期的な進展が我々の次回の対面を操り上げるだろうと確信します』と終え、首脳会談が再び開催される可能性も示唆した」
この親書では、「朝米関係改善の画期的な進展が我々の次回の対面を操り上げるだろうと確信します」として、次回の首脳会談開催に言及している。こうなると、先の板門店における米朝事務会談のすっぽかしはどういう意味なのか。
韓国の文在寅大統領は、訪問先のシンガポールで次のように「解説」している。
「文大統領は、『米朝首脳間合意はうまくいったが、具体的な実行計画づくりに向けた実務交渉は順調ではない部分もあり、時間が長くかかるだろう』としながら、『それを象徴的に示したのがマイク・ポンペオ長官の訪朝結果だった』と述べた。文大統領は引き続き『評価は交錯しているが、私は(米朝実務交渉が)正常過程に入り、具体的な実務交渉が本格的に始まったとみている』として米朝間の異見を『戦略』の側面から説明した。文大統領は、『北朝鮮が外務省の談話を通じて米国を非難したが、内容を見ると、自身は誠意を尽くして実質的措置を取っているのに米国が相応の措置を講じていないという不平』としながら、『これは交渉過程で十分にありえる戦略』と評価した」(『中央日報』7月13日付)
文大統領は、米朝首脳間の信頼関係が維持されている限り、実務者間でのやり取りに神経を払わなくていい、という結論だ。北朝鮮の交渉担当者が、米国を非難してもそれは「戦術」のうちだから聞き流すこと、である。何か、若者の恋愛テクニックのような感じがする。「嫌いは、好きの別表現」なのだろうか。





