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韓国の旭日旗嫌いは病的である。戦犯旗と称して目の敵にしている。国際的には何の問題もなく、今年のパリ祭では自衛隊が招待され、日章旗と旭日旗を掲げてパレードへ参加した。

 

9月10~14日まで、韓国の済州島で国際観艦式が開催されている。海上自衛艦も参加しているが、韓国の大学教授は旭日旗を掲げるなというメールが海上自衛隊へ送ったという。この教授は、「旭日旗排斥運動」を行なっていることで有名である。世界中に目を光らし、「旭日旗デザイン」らしきものを見つけるとすぐに抗議している。デザインに罪はない。朝日新聞旗も旭日であるが、抗議したのだろうか。

 

『中央日報』(9月13日付)は、「済州国際観艦式に旭日旗を掲げるな、日本海上自衛隊にメール要請」と題する記事を掲載した。

 

(1)「韓国誠信(ソンシン)女子大学の徐敬徳(ソ・ギョンドク)教授は、10月10日から14日に済州(チェジュ)で開かれる「2018大韓民国海軍国際観艦式」に「旭日旗は掲げるな」と要請する内容の電子メールを日本海上自衛隊側に送ったと13日、明らかにした。徐教授はこの電子メールの中で、『行事に招待されて参加するのは良いが、日本帝国主義を象徴する戦犯旗を軍艦に掲げることは有り得ない』としながら『歴史をまともに直視するのなら、自ら掲揚しないことが基本的な礼儀』と強調した」

 

この問題は、『朝鮮日報』(9月6日付)も取り上げている。

 

「韓国軍の消息筋は6日『1998年と2008年に韓国で開催された国際観艦式にも日本の軍艦が旭日昇天旗を掲げて参加した』として『日本の海上自衛隊はこの旗を使用しており、入港を禁止することはできない』と話した。韓国海軍は国民感情を踏まえると論争は不可避だと認識しながらも、現実的には入港を禁じる法的・制度的装置がなく、頭を悩ませているという」

 

韓国が、日章旗を嫌わずに旭日旗を排斥するのは感情論である。日章旗は、国旗ゆえに口出しできないので、旭日旗に難癖をつけているのだろう。民間人が、公式ルートにも乗らない問題を一人で騒いでいるのは売名行為としか思えない。

 

(2)「続いて、ドイツが戦争後『ナチ旗』の使用を禁じたことを例に挙げて『日本は敗戦後しばらく使用していなかったが、戦犯旗を再度復活させたことは帝国主義思想を捨てられなかったという証拠』とし『ぜひドイツを見習ってほしい』とした」

この教授は、いつもドイツと日本を比較して議論しているが、ここに大きな間違いがある。ドイツは、ユダヤ人抹消を意図した残虐行為を行なった。日本は、「大東亜共栄圏」という旗を立てていた。アジアから欧米勢力を追放し、民族の独立を図るという趣旨である。実態は、日本の支配圏拡大であるが、植民地独立を目的とした。ドイツの行為と日本のそれは異なる。

 

日本が、戦争に伴う残虐性の責任を免れないことは事実だ。東京極東裁判で、戦争責任が追及され判決が下されている。韓国はベトナム戦に参加して、複数の集落を焼き尽くし多くの現地人を死に至らしめた。戦争という狂気がもたらす悲劇である。ベトナムが、韓国軍旗を持ち込むなと要求されれば、どのように答える積もりか。ベトナムからすれば、米軍旗も韓国軍旗も「戦犯旗」のはずだ。ベトナムが、過去を問わず米国や韓国と国交を回復した意味を考えるべきだろう。