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文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、国民生活が苦しもうと頓着なく、「私の政策は正しい」と叫んでいる。こういう文氏に国民はしだいに距離を置くようになってきた。最新の世論調査では、支持率43%、不支持率46%と逆転している。

 

文氏の不支持率を高めているのは、大統領府スタッフの「不行跡」もある。文氏を激烈支持する新聞社の記者が、大統領報道官に抜擢されその挙げ句に「ビル投機」(約2億5000万円)に走ったとして糾弾、辞職に追い込まれた。この元報道官は、自宅を売却して安い家賃の官舎に入り、不動産投機に走ったというもの。何とも「セコイ」話だ。この類いの話はゴマンとあるのが韓国である。

 

『朝鮮日報』(3月30日付け)は、「文大統領支持率43%、政権発足以来最低に」と題する記事をした。

 

(1)「43日の補欠選挙を5日後に控えた29日、相次ぐ悪材料で与党が完全に追い込まれてしまった。韓国ギャラップが今月2628日に全国の成人男女1003人を対象に行った世論調査によると、文在寅大統領の支持率は先週よりも2ポイント低い43%となり、現政権発足以来最低を記録した。不支持は先週に比べて2ポイント高い46%だった」

 

文氏は、支持率を高めるために大型インフラ投資を次々に乱発している。これまでは、環境調査などの手続きを踏まなければならない規定を飛ばすことまで行い、GDP押上げに夢中である。前政権を「土木国家」と揶揄してきたのが文氏の率いた「共に民主党」である。そういう不都合なことは棚上げして遮二無二、政権維持へ突進している。何とも、ご都合次第でころころ変る政府だけに、国民も冷めてきたのかもしれない。

  


(2)「与党支持の傾向が強い首都圏でも文在寅大統領への不支持が支持を上回った。ソウル市では同率(46%)だったが、仁川市と京畿道では不支持が47%、支持が42%で不支持が支持を上回った。支持が不支持を上回った地域は光州・全羅南北道だけで、支持76%、不支持13%だった。文大統領を支持しない理由については「経済と庶民生活の問題解決が不十分(36%)」「北朝鮮との関係で親中的、親北的な傾向(16%)」などが多数を占めた」

 

文大統領を支持しない理由は、次の点に表れている

 

    経済と庶民生活の問題解決が不十分(36%)

    北朝鮮との関係で親中的、親北的な傾向(16%)

 

上記の項目にコメントをつけたい。

 

    経済と庶民生活の問題解決が不十分; 政治の最大眼目の解決に十分に取り組んでいないと指摘されている。最低賃金の大幅引上げによって、庶民は雇用の場を失ったのだ。自営業者は、庶民に働く場所を与えてきたが、最賃大幅引き上げが、自営業自体の営業を圧迫している。こういう状態がすでに15ヶ月も続けられているのだ。弊害は、失業率の上昇や自営業者の倒産、帰農者の急増などこれまでに見られなかった現象が起っている。

 

    北朝鮮との関係で親中的、親北的な傾向:これまでの中国や北朝鮮への警戒姿勢は吹き飛び、融和論が圧倒的になっている。朝鮮戦争を仕掛けてきたのは中朝であることを忘れた振る舞いを行なっている。北朝鮮への「主敵論」が消えており、代わって日本を「主敵」にするという考えられないことを始めている。予備役軍人の講習会では、「主敵」なる言葉が消え、講師の講話では秀吉時代の朝鮮出兵が話題にされ、「日本主敵論」の印象を与えたという。


 

(3)「与党・共に民主党の支持率も先週に比べて2ポイント低い35%となり、これも現政権発足以来最低だった。これに対して保守系野党・自由韓国党は1ポイント高い22%、正義党は10%、正しい未来党6%、民主平和党1%だった。

 

政権与党の「共に民主党」も、支持率が低下して35%になった。与党は、傲慢発言を連発して批判を浴びている。最近では、野党が国会質問で「文大統領を北の代理人」と発言して紛糾した。その際、「北の代理人」と最初に報じた海外メディア記者(韓国人)を誹謗中傷し、訂正を求められ窮地に立たされている。およそ、革新政党の看板に背く行為の連続である。

 

文大統領就任から後1ヶ月余で2年を迎える。就任演説で行なった国民への約束は、ことごとく破られている。国民との約束を破ってはならないのだ。

   

メルマガ37号 「文在寅の大誤算、日本企業『資産差し押え』は韓国衰退の引き金」が、下記の『マネー・ボイス』で紹介されました。ご覧下さい。

https://www.mag2.com/p/money/652352