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中国が、米国へ執拗なスパイ活動を行なっている。元・米情報当局者をスパイとして採用し、米政府の機密を盗み出す動きを活発化させているというのだ。これは、米国の覇権奪取に狙いを定めたものだろう。満足な自動車エンジンも製造できない中国のやることにしては、調子に乗りすぎた行動に見える。

 

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(4月30日付け)は、「中国スパイが米国内に拡散、高まる脅威論」と題する記事を掲載した。

 

(1)「中国は政府の機密情報に加え、企業や学術界の知的財産や研究結果を絶えず盗み出しているとして、米国の法執行・情報当局幹部らは、中国のスパイ行為を最も重大な長期の戦略的脅威だとして警告を強めている。トランプ政権は米中通商協議の争点ともなっている中国の経済スパイによる打撃を強調しているが、現旧の米当局者らによると、中国は従来のスパイ作戦においても、これまでとは異なる候補を標的とするなど、一段と大胆になり、成功を収めている」

 

科学的な知恵に乏しいが、「悪知恵」にかけては世界一というのが中国の現実である。人間を「性善説」と「性悪説」に分けるとすれば、中国人は根っからの「性悪説」とみるべき存在だ。現在の米国は、こういう認識で中国当局と渡り合っているのだろう。

 

中国は、「信仰心」が存在しない世界で唯一の民族である。「謀略」により権力と富を手に入れる策略においては世界一の国家である。自省と自制という信仰心がない。それが、強味になっている国家である。日本も十分に警戒して当らないと、気が付いたら極秘情報をごっそりと盗まれていたことになりかねない。

 


(2)「中国はハッカー攻撃で盗み出した大量の個人情報から、中国側のスパイとしておびき寄せるのに格好のターゲットを特定することで、こうした取り組みを強めているようだ。最近の一連のスパイ事件からは、中国側が米情報当局者を使っていかに非公開情報を不正取得しようとしているのか、その広範にわたる手口が浮かび上がってくる。『中国は従来、経済スパイを行っていたが、特に元情報当局者を標的にするのが新たなトレンドとなっている』。こう指摘するのは、元米中央情報局(CIA)当局者で現在はコンサルタントを務めるジェフ・アシャー氏だ」

 

中国は、元情報当局者を標的にするのが新たなスパイ・トレンドとなっているという。こうなるとCIAは、CIA・OBまでも監視しなければならなくなる。それにしても、中国のえげつなさは世界一である。こういう中国を懲らしめるにはどうすべきか。経済的に追い詰めることが、最大の防御になろう。米国は、TPP(環太平洋経済連携協定)に復帰して、中国を米国市場から排除すべきである。実質的な経済封鎖によって、一挙に零落させることだ。中国の脆弱性は、人口動態にすべて集約化されている。10年間追い込んだら、瓦解するにちがいない。躊躇することなく実行すべきである。原因をつくっているのは中国である。遠慮することはない。

 

(3)「アシャー氏はこの新しい傾向について、米連邦政府人事管理局(OPM)から、政府職員の身元調査記録などを含む2000万件以上のデータが流出した2015年の事件と関係があるとの見方を示す。米国はデータ流出について、中国のハッカー攻撃によるものとみており、中国が盗み出したファイルを分析するとともに、不正入手した他のデータと関連づけることで、スパイの採用候補を特定する恐れがあると何年も懸念していた。中国側は関与を否定している」

 

中国4000年は、謀略の歴史である。黄河の中原に源を発する漢族が、広大な版図を築き上げた。それは謀略によってのしあがってきたに相違ない。21世紀の現在、この謀略によって世界の自由と民主主義が挫折させられることを避けなければならない。

 

(4)「米高官は多方面にわたる中国のスパイ作戦が国家および経済安全保障に与える影響について、社会全体が直面していると問題だとして公然と注意を呼び掛けてきたが、その警告の頻度は増している。米連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官は26日、米外交評議会(CFR)で行った講演で『中国ほど大規模かつ深刻な機密収集の脅威となっている国は他にない』と述べた。『情報サービスや国有企業、名ばかりの民間企業、大学院生や研究者など、さまざまな工作員を使って中国のためにスパイ行為を働かせている』という」

 

「中国ほど大規模かつ深刻な機密収集の脅威となっている国は他にない」という発言こそ、中国の正体を示している。前のパラグラフでコメントしたように、中国は「謀略国家」である。微笑を浮かべながら、虎視眈々と秘密を狙ってくる。身震いするほど嫌悪すべき国家である。共産主義と無信仰が重なっ点では、旧ソ連を上回る凶暴性を秘めている。