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日韓関係のトゲになっている旧徴用工問題によって、大阪で開催されるG20で日韓首脳会談は見送りになった。この原因を巡って韓国は、予想通り日本を悪者にしてきた。いつもの手段で、責任をすべて相手になすりつける狡猾なやり方だ。

 

日本は7ヶ月前から韓国に対して日韓政府間の話合いを求めていた。この間、「無視」していたのは韓国である。そこで日本は、第3者委員会の設置を呼びかけたが、韓国はこれにも無反応を続けていた。ところが突然、最近になって「日韓企業の拠出金による賠償案」を出してきたもの。日本が、韓国に要求している案件の回答でないから拒否したら、冒頭に挙げたように、韓国が日本を悪者にしている。

 

『朝鮮日報』(6月26日付)は、「G20大阪、韓国大統領府「提示した解決策を日本が拒絶」と題する記事を掲載した。

 

強制徴用問題を巡る判決など歴史問題をきっかけに、安全保障・経済分野まで悪化している韓日関係を修復する突破口として期待された韓日首脳会談が結局見送られた。最近まで韓日首脳会談は日本がG20大阪サミットの主催国であるため、自然に実現するとみられていた。しかし、韓日政府の綱引きが続き、略式会談すら開かれないという最悪の状況を迎えた。外交関係者は、G20サミットの開催国との首脳会談が実現しなかったこと自体が衝撃的だとの受け止めだ。韓日関係が当面は悪化の一途をたどり、韓米日の安全保障協力にも悪影響を与えかねないとの懸念が高まっている。

 

(1)「青瓦台(韓国大統領府)は25日、韓日首脳会談が実現しなかった責任は日本にあると主張した。青瓦台幹部は会見で、「韓国は準備ができていたが、日本は準備ができていなかったようだ。韓国が提示した解決策を日本がはなから拒否した」と述べた。韓国政府が強制徴用判決問題で韓日企業が参加する基金を通じ、徴用被害者に補償を行うことを提案したのに対し、日本が拒否したことを指した発言だ。その上で、「日本が首脳会談を韓国に提案したことはない。韓国が会う準備はできていると言ったのに、日本からは何の反応もなかった」と説明した。G20サミット主催国の「狭量さ」を批判した格好だ

 

下線を引いた部分が、韓国「86世代」の三百代言的な逃げ方である。日本は、7ヶ月前から話合いを求めてきた。それに対して、韓国政府は、「韓国大法院の判決には、三権分立の立場からノータッチ」と言って置きながら突然、「日韓企業の拠出金案」を出した根拠は、従来の立場と180度違っている。日本の要求している「第三者委員会設置」を無視して、違う回答を出してきた目的は、日本の拒否を想定した「高等戦術」である。日韓会談が開催不能の場合、その責任を日本に押しつける目的の提案であった。日本は、こういう主旨の違う回答をありがたがり、韓国大統領と会談する必要性がない。

 

それよりも、韓国はなぜ第三者委員会設置に反対するのか。韓国大法院の判決が正しいと思うのならば、堂々と第三者委員会に委ねるべきである。さらに、国際司法裁判所の判決に任せるのも穏当な道である。韓国は、いずれも敗訴を想定して回避している。韓国大法院といえども、国際間の条約を骨抜きにする判決に妥当性があるはずがないのだ。勝手な理屈をつけた判決に、日本が反撃するのは国益を守る視点から当然である。

 


(2)「安倍首相が昨年2月の平昌五輪に際し、 金与正(キム・ヨジョン)ら北朝鮮の政府幹部が出席していたレセプションに遅刻したことも青瓦台を刺激したとされる。当時青瓦台関係者は「故意に遅れてきて、行事を妨害しようとしたのではないかという疑念も生じた」と話していた。しかし、文大統領と青瓦台も韓日関係には消極的な姿勢だった。文大統領は就任後初めて日本を訪れた昨年5月の韓中日首脳会談で1泊もせず、日帰りの日程を組み、日本の反発を買った。文大統領と与党は韓日関係の修復を求められると、「過去と未来を切り離す」と言ってきた。しかし、実際は親日清算を政治的に利用し、「官製民族主義」だとする批判を受けた

 

昨年の平昌五輪のレセプションに、安倍首相が遅れたことを根に持っているとは驚きだ。もともと、日本は出席するかどうかギリギリまで検討していたが、日韓友好の証で出席した。レセプションに遅れたのは、ペンス米国副大統領と打合せのため。わざわざ五輪に出席した「客人」の訪韓に感謝せず批判する。韓国人の底知れぬ日本への悪意を覚えるのだ。

 

文大統領は、訪日の際に日帰りで帰国。安倍首相との会談では、日本側が文氏の大統領就任1年を祝った特大のケーキを出したが、「歯の病気で甘いものは」と言って一切れも口にしなかった。日本側の厚意を完全に無視したのだ。「日帰りとケーキ」の一件を見ると、明らかに「敵地・日本」という印象が濃厚だ。こういう韓国側の対応を見れば、今さら韓国と友好が成り立つとは思えない。