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日韓「GSOMIA破棄」を巡って、米国政府は韓国を批判している。韓国は、米韓同盟とはいえ、国益が優先すると啖呵を切って、米韓関係までモヤモヤする状況だ。韓国はこの微妙な時期を狙って、国家安全保障会議(NSC)常任委員会を開き、米軍基地26カ所の早期返還を求めるとの挙に出て、反米姿勢をチラチラ見せ始めてきた。

 

これは、米国政府への「嫌がらせ」である。韓国のGSOMIA破棄は、韓国の主権に関わる問題であり、米国政府が関与すべきでない。こういう韓国政府の主張を反映している。韓国には、日米韓三カ国の安保インフラという認識はないのだ。

 

現在、韓国政府の主権という意識が全面に出ており、この延長で米軍基地の「早期返還」を求めたと見られる。「早期移転」でなく「早期返還」という強い言葉が、韓国大統領府の米国への高姿勢ぶりを浮き彫りにしている。

 

韓国大統領府が、今回の米軍基地早期返還要求を求めた背景は、大統領府に陣取る「86世代」の「親中朝・反日米」路線から出てきたことは容易に想像できる。元学生運動家の反米思想が、「今がチャンス」とばかり、米国への嫌がらせとなって現れてきたのであろう。

 


『朝鮮日報』(8月31日付)は、「青瓦台、NSC会議後に米軍基地早期返還を公に要求」と題する記事を掲載した。

 

青瓦台(韓国大統領府)は30日、鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長の主催で国家安全保障会議(NSC)常任委員会を開き、竜山など米軍基地26か所の早期返還と平沢基地(キャンプ・ハンフリーズ)への早期移転を積極的に推進したいと発表した。青瓦台がNSCまで開いて在韓米軍基地の「早期返還」を公に要求するのは異例と評されている。

 

(1)「韓日軍事情報包括保護協定(GCOMIA)破棄決定の後、米国政府は公に不満を表明してきており、韓国政府はハリー・ハリス駐韓米国大使を呼んで「自制」を要求した。こうした韓米対立の状況での米軍基地早期返還要求は、米国に対する公の圧迫措置と解釈されている。青瓦台はこの日、NSCの後に出した報道資料で「在韓米軍再配置計画に基づく早期返還を積極的に推進することとした」として、「竜山基地返還手続きは今年中に開始し、基地返還が長期間遅れている原州、富平、東豆川地域の4基地は最大限の早期返還を推進することとした」と発表した」

 

韓国大統領府の本音は、「日本の味方をしている米国に一泡吹かせてやれ」という復讐心であろう。

 

(2)「青瓦台は、仁川市富平のキャンプ・マーケット、江原道原州のキャンプ・ロング、キャンプ・イーグル、そして京畿道東豆川のキャンプ・ホビー射撃場の名前を具体的に挙げつつ「基地返還が長期間遅れていることにより社会的・経済的困難が生じている」とも主張した。米軍が当初合意した日程の通りに基地を移転せずにいることから、移転ができるだけ速やかに実現するよう措置を取りたいという意味だと解されている。青瓦台の関係者は「韓米合意に基づく平沢基地への移転を、定められた手続きどおりに推進しようというもの」だとして、「米国側に事前通知を行った」と語った」

 

韓国大統領府は、わざわざ国家安全保障会議(NSC)常任委員会を開いて決めたことだ。米国に対して、一歩も引かないという対抗心を漲らせている点が、感情論であることを裏付けている。

 

(3)「一部からは、韓国政府がGSOMIAをめぐる韓米対立や米国の急激な防衛費分担金引上げ要求に対する反発で「米軍基地早期返還」を要求したのではないか、という見方も出ている。青瓦台は、このところ韓米対立の状況について「同盟より国益が優先」とコメントしてきたシン・ウォンシク元合同参謀本部次長は「米国が抗議すると分かっていても今回のような措置を取った」として、GSOMIA破棄後に米国が反発したことを受け、むしろこのチャンスに対立角をはっきり立てようとしている」と語った。だが青瓦台の関係者は「返還が予定されていた米軍基地80カ所のうち、これまでに54カ所が返還されて26カ所が残っており、進め続けてきたことに速度を付けたいという意味」だとして、「GSOMIA終了決定などとは全く関連がなく、別の韓米の安保懸案とも関係ない」と語った」

 

下線をつけた部分は、韓国が米国から離れようという前兆の動作とも受け取れる。もしそういう意図を秘めていれば、来年の総選挙には不利になろう。北朝鮮の核保有が鮮明になっているなかで、米軍と離れた韓国は嵐の中へ飛び出すようなもの。韓国民族主義が、周囲の状況も考えずに騒ぎ出している感じだ。