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韓国経済が、音を立てて壊れてきた。8月の生産者物価指数が、前年同月比「マイナス0.6%」に下落したからだ。7月の「マイナス0.3%」から低下幅が拡大している。生産者物価と消費者物価は連動している。8月の消費者物価指数は、前年同月比「マイナス0.04%」の下落である。これで、9月の消費者物価指数の「マイナス」予想が強くなってきた。

 

両物価指数が揃ってマイナス状況に落込めば、「デフレ定着」と言って差し支えない。マクロ経済では2017年9月が、景気のピークと判定された。既に2年もの間、景気が下り坂に入っている以上、今回の現象は当然、起こるべくして起こったことだ。

 

デフレとは、物価が持続的に下落すること。企業の倒産、失業者の増大など社会不安を伴う。現在の韓国経済は、まさに「デフレ基調」に落込んだ。文政権は、これまで「景気は順調」と嘯(うそぶ)いてきた。それだけに、冷や水を掛けられた思いだろう。情けない政府である。経済の基調転換も見通せない「アマチュア政権」である。

 

『朝鮮日報』(9月25日付)は、「韓国生産者物価が2カ月連続下落、高まるデフレ懸念」と題する記事を掲載した。

 

韓国銀行は24日、8月の生産者物価指数が前年同月に比べ0.6ポイント低下したと発表した。卸売物価である生産者物価は時差を置いて消費者物価に反映されるため、消費者物価も8月(マイナス0.038%)に続き、9月もマイナスとなる可能性が高まった。生産者物価指数の下落は7月(マイナス0.3%)に続き2カ月連続だ。

 

(1)「8月の生産者物価を品目別に見ると、農産物(マイナス11.7%)、畜産物(マイナス8.4%)、石炭および石油製品(マイナス9.5%)、化学製品(マイナス4.4%)などの価格下落が1年前と比べ目立った。7月にも同じ理由で生産者物価が下落した。細かい品目別に見ると、白菜(マイナス53.8%)、大根(マイナス66.1%)、スイカ(マイナス32.0%)、ホウレンソウ(マイナス45.9%)など農産物価格が昨年8月と比べ、大きく下落した」。

 

7~8月の生産者物価指数の下落要因では、農産物価格の下落が目立つ。これは、農家経済を直撃しているので、個人消費への影響は出て不思議はない。農産物価格の下落要因は、豊作が理由か。需要の下落が原因か不明であるが、スーパーで「サツマイモ」のバーゲンセールをしても売れ残ったことを考えると、需要減が主因と見られる。

 

(2)「生産者物価が2カ月連続でマイナスとなり、消費者物価も同じ軌道を描くと予想される。アフリカ豚コレラ(ASF)が広がり、豚肉価格は上昇局面にあるが、価格が値下がりした品目の方が多かった。韓国農水産食品流通公社(aT)によると、24日現在で国産のサムギョプサルの小売価格(冷蔵)は100グラム当たり平均2123ウォンで、アフリカ豚コレラ発生直前の今月16日に比べ、5.2%上昇した。しかし、1年前の価格(同2130ウォン)をやや下回る水準だ」

 

消費者物価では、アフリカ豚コレラ(ASF)が広がり、豚肉価格は上昇局面にある。だが、代替品のサムギョプサルの小売価格(冷蔵)は、1年前の価格を若干、下回る程度である。購買力の低下そのものが、代替品価格の値上がりを抑制した形だ。韓国経済は、上昇エネルギーが奪われた格好である。厳戒体制に入っているのだ。