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9回目となった24日の米韓首脳会談を巡って、韓国側は落胆している。韓国は、米国産液化天然ガス(LNG)追加輸入、米国製兵器の購入などと「手土産」を持参した。秘かに期待していたのは、日米韓の三カ国首脳会談である。日韓が直接会談を開くには、まだまだ壁が高い。そこで、トランプ氏を挟んで儀礼的な会談でも開いて欲しかったのだ。

 

日米が、日米韓三ヶ国首脳会談に関心を持っていないこともあり、韓国の「隠し球」は不首尾に終わった。ここまで来ると、文大統領の計算違いが日米韓にこれほどの溝を掘ってしまったことに驚かざるを得ない。11月22日に失効するGSOMIA(日韓軍事情報包括保護協定)は、日米側からの反応がないために、韓国が撤回しない限りは自動消滅になる運命だ。

 

『中央日報』(9月25日付)は、「『空っぽ』の韓米首脳会談で先が見えない韓米同盟」と題する社説を掲載した。

 

(1)「24日ニューヨークで行われた韓米首脳会談は中身がなかった。韓米同盟の危機をもたらす韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄など核心の争点に関する議論はなかった。北朝鮮の完全な非核化に向けた深い意見も出てこなかった。メディアとの質疑応答時間はトランプ米大統領のワンマンショーだった。トランプ大統領は「私が大統領でなかったとすれば今ごろ北朝鮮と戦争をしているだろう」「金正恩(キム・ジョンウン)委員長との関係は良い」など、北朝鮮非核化や同盟とは距離がある発言を続けた。このため文大統領は答弁の機会がなく、冷めた雰囲気だったという。両首脳の9回目の会談だったが、まったく信頼感は見られない」

 

トランプ氏は、米韓首脳会談になると記者団と即席の記者会見をして、文氏の出番が全くないという、はなはだ外交上の礼儀に反した行動を取っている。なぜなのか。トランプ氏による、文氏の存在を無視した振る舞いは、米韓関係の隙間風を象徴した光景でもある。トランプ氏は、何らかのサインを出しているのだろうが、韓国は掴めずにいる。

 
(2)「 韓米同盟はいま先行きが見えない。昨日から防衛費分担金実務会議が始まったが、交渉の結果は予測できない。米国の50億ドル(約6兆ウォン)要求に政府は首を横に振っている。米国の分担金要求額は今年の1兆389億ウォン(約930億円)の5倍にのぼる。トランプ大統領の「取引」優先主義によるものだ。同盟が取引対象に転落した。11月には韓米同盟の重要な基盤であるGSOMIAが破棄される。GSOMIAが中断されれば韓米連合防衛体制に決定的な亀裂が生じる。それでも両首脳は今回の会談で同盟復元のための可視的な結果を出すことができなかった。GSOMIAは議題にもならなかった」

 

韓国は、GSOMIAを破棄してしまったが本気ではなかった。日本に「ホワイト国除外」を撤回させるための「演技」であった。ところが、日米首脳は沈黙している。文大統領は日韓関係について韓国政府が責任をもって打開するという「原則論」を語っているが、どうする積もりか。展望は全くないのだ。

 

仮に、韓国がGSOMIAを破棄したままでいれば、米韓関係は一段と冷え切ってくる。日米はこの際、韓国を追い詰めて精神を入れ替えさせる狙いかも知れない。この問題は、日米韓三ヶ国における最大の「時限爆弾」になってきた。