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韓国では、「ポスト安倍」政権が、対韓強硬政策を変えるかどうか注目している。だが、韓国大法院が、日韓基本条約に背く判決を出して以来、完全に風向きが変ったと見ている。日本が、国家間の条約を破る韓国と融和姿勢を取れる余地がなくなったという認識で一致していることに関心を寄せている。

 

『中央日報』(9月25日付)は、「安倍氏が退いても韓国に対する強硬基調は変わらない」と題するコラムを掲載した。筆者は、 陳昌洙(チン・チャンス)/世宗(セジョン)研究所日本研究センター長である。

 

(1)「 問題は、ポスト安倍が誰になっても対韓政策は特別な変化を見せない可能性があるというところにある。最近、韓日関係が悪化の一途をたどりながら、安倍氏は韓国を排除した北東アジア戦略を露骨に模索している。すなわち「信頼できない韓国」を排除しながら、北東アジアで日本の役割を拡大しなければならないという安倍氏の主張が明確に強化された。現在、安倍政権は米国を説得して中国に対抗するためのインド太平洋戦略に熱心だ。ここに韓国を含めることには消極的だ。その一方で中国との関係回復には積極的だ」

 

安倍首相が、韓国に愛想を尽かしたのは事実だ。韓国が誠実に対応しないことが最大要因である。徴用工判決と慰安婦合意を事実上、破棄するという行為は信じがたいものであった。日本が、韓国を「信頼できぬ国」と見なすことは致し方ない。韓国は、そういう行為を行ったのだ。

 

(2)「日中関係の改善は日米関係の悪化に対する保険の性格というだけでなく、韓国を牽制(けんせい)するカードとして考慮した。特に、北朝鮮との条件をつけない首脳会談の提示は、南北を仲違いさせて利益を取ってきた伝統的な2つのコリア(Two Korea)政策の転換を暗示している。このような安倍氏の強硬姿勢が日本国民から支持を受けている状況が我々を悲しませている」

 

安倍政権の支持率が50%を上回っているのは、経済の安定が支えになっている。若者の間で、安倍支持は多数を占めている。就職率向上が、安倍支持率を押上げている。外交面では、日米蜜月関係をつくり上げ、中国との関係も深めてきた。日本が今後、米中対立を緩和させる役割も担う可能性が出て来た。こういう中で、韓国が訳の分らない歴史問題を持出してくれば、日本が拒否するのは当然。韓国は、従来の日本観で外交戦略を固めると、齟齬を来たして日本の激しい反発を買うだけだ。韓国は、日本との生存共栄を考えるべき時期に突入している。

(3)  日本政界の対韓強硬の流れは自民党内の穏健派だといっても安倍氏と別段違うところがない。その例として、河野太郎防衛相(前外相)は韓国に親近感を有している代表的な政治家だった。しかし、外相時期の発言を見ると、安倍氏の右派的な考えをそのまま代弁するだけでなく、かえって反韓的な態度を示したりした。日本政界の親韓派は、これ以上韓国問題に関心を持とうとしない。さらに嫌韓の雰囲気をあおったりもする。「韓国の友」はどこにいるのかと思うほどだ」

 

日韓関係が徹底的に破壊されたのは、文大統領が出現して以降である。日本の安全保障政策の転換もあり、韓国が日本に対する従来のような傍若無人の振る舞いは容認されないだろう。韓国は、それを早く認識することだ。

(4)「 日本国民の安倍支持は長期沈滞による景気回復への熱望、国際関係に対する危機意識、そして韓中の歴史認識に対する反発に関連した日本社会の変化を代弁している。韓国で輪ポスト安倍は安倍氏と違うだろうと期待していては日本社会の変化を見逃す。現在、日本政界は国民の嫌韓の雰囲気拡大で親韓派は消えて安倍氏の政策に同調する傾向が強い。安倍氏の支持率が57%に高まる状況で、ポスト安倍も他の声を出すことは難しくなった。今のように日本で韓国不信が定着した状況ではなおさらだ。果たして韓日関係が正常な関係に発展できるのか強い憂慮がある

 

下線を引いた部分は重要である。 このコラムの筆者は、冷静に日韓関係の底流が変ったことを認識している。「帰らざる河」なのだ。今後、韓国経済が衰退すればするほど、日本は韓国を相手にしなくなるだろう。現在が、その分岐点である。いつまでも、「韓国は日本をバカにできる唯一の国」という見当外れの優越感に浸っている、と大火傷するに違いない。


(5)「ポスト安倍に期待をかけるといっても韓日関係が改善されるという保障はない。今からでも安倍政権と対話ルートをつけて互いの不信がどれほど危険な状況なのかを理解させなければならない。今の相手が最悪だからといって避けるのではなく、相手と対話と妥協を通じてリスクを管理する冷静な戦略が必要だ」

 

文政権は、日韓関係を破壊した政権である。日本が絶対に妥協しない理由は、韓国の一方的日本批判が度を越しているからだ。それでも、中国の韓国に対する「虐め政策」から見れば、低レベルである。日米韓三ヶ国という枠がはめられているからだ。