世界のスマホ半導体設計で、約9割のシェアを占める英アーム社は、米国政府によるファーウェイへの輸出規制に従うと言明した。これで、ファーウェイは新規スマホに使用する半導体の設計で大きな障害に直面する。半導体は、スマホの機能を左右する心臓部分だけに、ファーウェイが受ける打撃は計り知れない。
『日本経済新聞 電子版』(6月29日付け)は、「英アーム副社長、米規制を順守、ファーウェイ取引中止を示唆 」と題する記事を掲載した。
英半導体設計大手のアーム・ホールディングスのイアン・スミス副社長が29日、台湾・台北市で日本経済新聞の取材に応じ、米の輸出禁止措置を受けた中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)との取引について「米の規制を順守しなければならない」と述べた。
(1)「アームはスマホ用半導体の設計で圧倒的なシェアを持ち、同社の技術なしにスマホを製造するのは困難とされる。アームとの取引を継続できるかが、ファーウェイが米規制下でも半導体開発を続けられるかのカギを握ると目されている」
アーム社は、日本のソフトバンクグループに属している。今回の米国政府の輸出禁止措置に従ったのは、アーム社のソフトの一部に米企業提供のソフトが含まれている結果である。ファーウェイは、アーム社によるスマホの半導体設計を利用できなくなれば、事実上、新製品スマホの発売は困難になる。時間が経てば経つほど、ファーウェイにとって不利な条件が出てきた。
(2)「スミス氏は、「米規制を順守する」と言明し、詳細について回答を避けたものの、ファーウェイとの取引停止を示唆した。ファーウェイ傘下の半導体大手・海思半導体(ハイシリコン)を「価値あるパートナーだ」と述べ、「(米中貿易戦争の)早期の解決を望んでいる」とした。アームは半導体を設計する際の基盤技術を顧客に提供し、ライセンス料を受け取る。スミス氏は「多くのパートナーが簡単に利用できるプラットホームを広げ、独自のビジネスモデルを築いた」ことが成功の理由だと述べ、モバイル機器向け半導体でのシェアは「9割を超える」と強調した」
アーム社は、2016年9月にソフトバンクグループに買収された。直接の顧客は半導体メーカーである。技術をライセンス供与して回路に使ってもらうシステムである。アームは半導体チップが1つ売れるごとに数円~数十円を得る。2015年は148億個が売れたという。
『大紀元』(5月25日付け)は、「ファーウェイ 半導体の自社開発が困難に 英アームの取引停止で」と題する記事を掲載した。
(3)「英BBCや米誌フォーブスなどは、ファーウェイにとって、アームの技術供給停止がもたらす影響は、グーグルが基本ソフト(OS)の提供を停止したことよりも「深刻」で、「越えられない壁だ」と指摘した」
(4)「中国メディア「捜狐網」22日付によると、ファーウェイの半導体開発を担う子会社、海思半導体(ハイシリコン)もアームからライセンス供与を受けて、スマホに使う中核半導体「キリン」の設計・開発を行っている。同報道は、アームの決定はファーウェイに強い打撃を与えると指摘した。また、「ファーウェイはアームからの許可がなければ、自主開発した半導体を販売することも不可能であるのに、今、アームが取引停止を発表した。特別な関連許可がないと、ファーウェイは引き続きアームの技術を採用することができなくなるし、ハイシリコンも自社開発のCPUである『キリン』の製造もできなくなる可能性がある」。「アームの設計がなければ、ファーウェイは完璧なスマホを製造できない」など、ファーウェイの抱える弱点を指摘した」





