韓国は、やはり日本の「ホワイト国除外」と韓国の「GSOMIA破棄」の相互リセット案を日本側に提案してきたことが分った。GSOMIA破棄は、余りにも感情的な決定であり、当初から「ホワイト国除外」とのリセットが目的であったのだ。
『中央日報』(9月3日付)は、「韓国首相に会った河村氏、GSOMIA・ホワイトリストセットで原点に戻そうと提案受けた」と題する記事を掲載した。
先月31日から3泊4日の日程で韓国を訪問した河村建夫・日韓議員連盟幹事長(元官房長官)は3日、「韓国のGSOMIA(軍事情報包括保護協定)終了決定、ホワイト国から韓国を排除した日本の措置の2種類をセットで一緒に元へ戻すということはどうだろうか、という提案を韓国側から受けた」と話した。テレビ朝日が報じた。
(1)「 報道によると、河村氏はこの日、帰国直後に記者団と会って「2日、約2時間にわたって李洛淵(イ・ナギョン)首相と会談した」と公開した。 河村氏は「スタートは元徴用工問題だから、これはこれで検討しなければならないと話した」と紹介した。 河村氏によると、韓国側は日本との交渉に向けて内部の協議をスタートさせているという立場を明らかにし、特に李首相はGSOMIAの期限が切れる11月までに解決策を見いだしたい考えを伝えた」。
韓国側の提案する相互リセットは、日本としては簡単に受け入れ難いものであろう。「ホワイト国除外」は安全保障を守るという立場であった。韓国が厳格な戦略物資の管理を行っていないことが理由である。韓国のGSOMIA破棄は、安全保障を危うくするものである。こう見てくると、「ホワイト国除外」も「GSOMIA破棄」も、韓国側の安保姿勢の曖昧さが原因である。
日本が、こういう韓国と無原則にバーター取引することはリスクの大きい話である。韓国は、あれだけ日本を罵倒しておいて、自国に都合が悪くなったからと言って「にじり寄る」姿勢に大いなる不信感を持たざるを得ない。
(2)「日本政府は今まで「輸出管理(輸出規制強化)とGSOMIAは次元が全く違う問題」という立場を堅持している。 一方、共同通信は「今後日韓首脳会談を開くにはどうすればよいかという点についても意見交換したとしている」としつつ「詳細は説明していない」と伝えた。 河村氏は2日、韓日議員連盟会長である共に民主党の姜昌一(カン・チャンイル)議員とも別途会談を行った」
下線を引いた部分の通りである。日本は、筋道を通して行くべきである。ここで妥協すれば、せっかくの「政経非分離」がウヤムヤになり、再び歴史問題を蒸し返されるリスクが高く、何らの解決にもならないのだ。今後も、永久に「反省しろ、謝罪しろ、賠償金を払え」と言われ続けるに違いない。この悪弊を断ち切るには、今しかその機会はないだろう。