勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    2019年09月

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    「反日不買運動」真っ只中の韓国で、『反日種族主義』という名の親日書が出版され、大騒ぎになっている。すでに10万部近いベストセラーという。反日派にとっては、大変に目障りな書物の出版である。それでも、韓国人は手にして読んでいる。

     

    内容は、次のようなものだという。

    1)日帝は朝鮮を収奪しなかった

    2)強制徴用はなかった

    3)日本軍「慰安婦」らは性奴隷でなかった」

     

    私はこの書籍を見ていないので、何も語る資格はない。ただ、朝鮮近代化論という視点では、反日や親日を超えた経済史のファクトに基づいて論じることは許されよう。文政権支持メディアの『ハンギョレ新聞』は、「反日」の立場からこの著書を批判する論評を掲載した。それへの私の反論である。

     

    『ハンギョレ新聞』(9月1日付)は、「植民地近代化論は『不都合な真実』でなく『不都合な虚構』だ」とする寄稿を掲載した。筆者は、ホ・スヨル忠南大学経済学科名誉教授である。

     

    (1)「植民地近代化論は、社会的イシューになるたびに世論で一斉に叩かれたが、忘れた頃には必ず飛び出してくるようだ。ハン・スンジョ元高麗大学教授(政治学)が、「親日行為がすなわち反民族行為か?」という寄稿を日本の雑誌に載せ、韓国が沸きかえったことがある。(今回、)植民地近代化論を主張する学者が書いた『反日種族主義』もまた同じだ。それにもかかわらず、植民地近代化論者などは臆するところがない。それは不都合な真実かもしれないが客観的事実であるためだということだ。そのため学者的良心からそのように言うほかはないということだ。ハン・スンジョ教授は、韓国の代表的政治学者のひとりであったし、『反日種族主義』の著者も高い学問的水準を持っている学者(注:ソウル大教授)だ。彼らは自分の主張を裏付ける論拠を持って主張しているのであって、感傷的に主張しているのではない」

     

    専制主義体制下にあり、近代にほど遠かった朝鮮が、政治・経済・教育・司法などあらゆる点で近代化路線に乗ったのは、日韓併合によるもので歴史的事実だ。韓国は、この歴史を素直に認めないところから、日韓外交の軋轢がここから始まっている。なぜ、この事実を認めるのが韓国にとって屈辱なのか。

     

    日本は、敗戦で民主主義国家に転換した。ここに至るまでに、太平洋戦争という貴い犠牲があった。日本で、この現実を否定する者は少ないだろう。韓国が、日韓併合がもたらした近代化過程をなぜ否定するのか。その方が、むしろ不自然なのだ。

     

    (2)「植民地近代化論というのは、だれか一人の見解ではなく、さまざまな研究者による集合された考えだ。

    1)朝鮮末期社会が生産力の崩壊とともに自滅するしかない危機に置かれていた。

    2)日帝強制占領期間、日本から近代的なさまざまな制度が導入され、先進的な資本が大挙投入されることによって朝鮮が急速に開発され、その結果朝鮮人の生活水準も向上した。

    3)このような植民地的開発の経験と遺産が、解放後の韓国経済の高度成長の歴史的背景になった」

     

    朝鮮近代化論は、こういう事実を上げて日本の貢献を認めている。客観的に、この点を否定はできないはずだ。

     

    (3)「近代的な日本の法が朝鮮に適用された。市場制度が発展した。鉄道・道路・通信・港湾などの社会基盤施設が拡充された。先進的技術を持っている日本の資本が大挙投入されて、工場と鉱山が建設された。河川が改修された。農地改良と農業改良によって耕地面積が拡大し、農業生産性も上がった。都市計画と上下水道施設が普及した。こうした証拠はこの他にも逐一数え上げられないほど溢れている」

     

    朝鮮が、日韓併合によって近代化へ進んで行く過程が具体的に指摘されている。この批評を書いているホ・スヨル教授も、この点を認めているようだ。次のパラグラフから反論が始まる。

     


    (4)「朝鮮が開発されたということと、それが朝鮮人にとっても利益になったという論理展開の中には、論理の飛躍という落とし穴がある。朝鮮という地域の開発と、朝鮮人の開発を区別できない飛躍だ。日本人たちは猛烈な速度で朝鮮の土地を掌握して行き、鉱工業資産は90%以上が日本人たちの所有であった。少数の日本人が土地や資本のような生産手段を集中的に所有したので、所得分配が民族別に不公平にならざるをえなかった。こうした不公平な所得分配構造は、日本人たちにより多くの生産手段を所有できるようにし、それが所得不平等を拡大させた。こうした民族別不平等の拡大再生産過程が、植民地時代に朝鮮で広がっていた開発の本来の姿だった

     

    下線部分が、日本批判の根本点である。朝鮮の開発とそれが朝鮮人の利益になったかという反論である。これに対して、私は次のように答えたい。

     

    ここでは、現代の「所得再分配」という視点で批判しているが、当時の世界にそういう認識がなかった。これが、広く世界に普及したのは1945年の第二次世界大戦終了後である。当時の朝鮮農民と日本の農民の所得差はほとんどなかったはずだ。NHKドラマ「おしん」の世界が、日本農民の生活実態である。朝鮮農民を略奪したと筆者は力説している。それは幻想に基づく感情論だ。先ず、日本と朝鮮の農民生活を比較すべきである。

     

    日本の米騒動(1918年)による米価高騰を鎮めるために、朝鮮で米作を大奨励した。その後、「朝鮮米」が国内で大量に出回り、昭和初期の「昭和恐慌」と重なって日本の農村は疲弊した。村役場が、「娘の身売り」を斡旋するという悲劇を日本の農村は経験している。朝鮮農民を収奪したのではない。同時代の朝鮮と日本の農民生活を比較すれば、「日本収奪論」は否定されるはず。

     

    世界情勢の中で見た朝鮮と日本。そういう比較研究をするべきだ。学問の世界で、「日本憎し」は通用しない。あくまでもデータに基づく比較研究が生命である。ぜひ、それを薦めたい。

     

     

     

     

     

     

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    長引く米中貿易戦争は、9月から最終段階へ突入した。米国が1100億ドル分(約11兆円)の中国製品に1日から15%の追加関税をかけた措置に対し、世界貿易機関(WTO)へ提訴すると発表した。

     

    中国は、10月1日に国慶節を迎える。習氏は、この慶事を前にして、米国と安易な妥協ができないという政治状況にある。そこで、対抗の「弾」が尽きた現在、WTO提訴で世界へ訴えるという戦術を取ったと見られる。

     

    5月に一旦、中国は合意の動きを見せながら破棄して、現在の泥沼に入り込んでいる。責任は中国にある。世間では、いつしか問題の原因を忘れて、現象だけを見て米国の強硬姿勢を非難する方向に傾きかけている。

     

    『日本経済新聞 電子版』(9月2日付)は、「中国、米国をWTOに提訴、9月の追加関税で」と題して、次のように伝えた。

     

    (1)「商務省報道官は声明で「米国の追加関税は(6月末の)大阪での米中首脳会談での合意に著しく反し、中国は強烈な不満と断固たる反対を表明する」と指摘した。首脳会談でトランプ米大統領は「当面は追加関税をかけない」と約束したが、7月末の上海での協議が不調に終わると、3000億ドル分の中国製品を対象にした制裁関税「第4弾」を課す方針を決めた。このうち91日に発動したのは1100億ドル分」

     

    (2)「今回の提訴には米国がWTOを軸とする多角的貿易体制を軽視する一方、中国はWTO体制を重視すると国際社会に印象づける狙いがある。中国はすでに大半の米国製品に追加関税をかけており、報復措置が限られていることも背景にありそうだ。中国は20189月にもWTOに米国を提訴している。米中が9月初めに予定した協議は実現が危ぶまれる。商務省の高峰報道官は8月末の記者会見で、新たな追加関税措置を取り消すことが協議再開の条件になるとの考えを示唆していた」

     

    中国が、もはや報復手段がなくなっていることも背景にある。WTO違反を重ねてきた中国が、最後はWTOを駆け込むとは皮肉である。米国は、積年にわたる中国の技術窃取や産業スパイなど、多大の被害を被ってきた怒りが背景にある。こういう事情も斟酌すべきであろう。

     

    次に、中国擁護「べったり記事」を紹介したい。

     

    『レコードチャイナ』(9月2日付)は八牧浩行氏「中国は持久戦で反転攻勢へ、米国の対中関税上げ」と題する記事を掲載した。この記事によると、「中国は米国の弱みと焦りを徹底的に研究し、長期的な戦略の下、持久戦に持ち込む構え」という。

    (3)「中国の街を歩いて回ると、「愛国」「自力更生」のスローガンがあふれている。上海の目抜き通りにも、「愛国」の2文字が赤く輝いていた。中国は米国の弱みと焦りを徹底的に研究し、長期的な戦略の下、持久戦に持ち込む構えだ。中国は101日には国慶節を迎える。今年は特に建国70周年記念の年である。米政府が中国製品に10%の追加関税をかける方針を公表したことに対し、「中国は必要な対抗措置を取らざるをえない」とする声明を発表。トランプ政権の中国への高関税は米国経済に悪影響を及ぼしている。中国の対米輸出の金額には中国へ進出している米企業が製造したモノも含まれ、17年の中国貿易黒字の57%は米系など外資企業が稼いでいた。トランプ政権による対中高関税は中国で生産して米国へ輸出する米国企業に大きなダメージを与える。

    中国が持久戦にはいれば、金融システムの崩壊危機に直面する。金融に無関心な記者は、こういう表面的なことしか伝えられないのだろう。
     
    (4)「72日付ワシントンポスト紙では、100人の代表的米国人学者、元高官などによる大統領への書簡が掲載され、米国社会に大きな衝撃を与えた。その骨子は、(1)現行の対中政策は方向も手段も間違っている、(2)中国は経済・安全保障上の脅威ではなく、中国国内も一枚岩ではない、(3)中国を孤立させるやり方は中国の改革派を弱体化する、4)中国が世界的な軍事強国になるにはハードルが高い、(6)中国は国際秩序の転覆を考えていないーなど。トランプ政権へ痛烈な批判が突き付けられた」

    6項目にわたる指摘は、中国共産党の宣伝そのものである。米国内への共産党勢力浸透が指摘されて来たが、表面化してきた点で興味深い。下線をつけた部分は、すべてウソである。南シナ海への軍事進出は、いかなる目的で行ったのか。即時撤退すれば、中国の真意として理解するが、撤退するはずがない。戦前の日本が、満州へ進出して橋頭堡を築き、中国大陸侵略を狙ったと同じ構図である。このくらいのことが分からないとは、余りにも歴史に疎すぎる。


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    韓国の文在寅大統領は、「千両役者」になりきって日本を批判しています。「加害者である日本が居直るような状況をけっして座視しない」とか、「我々は2度と日本には負けない」などと大段平を切っているのです。

     

    国家元首として、日本を罵倒するときはどんな気持ちでしょうか。日韓併合時代の恨みを晴らす、という思いでしょう。ご自身が昂揚して発するものですから、日本を占領したような気持ちであろうと思います。実は、こういう文氏の動きは、決して韓国の評価を高めていません。逆に、韓国が経済的に難しい位置に追い込まれるのです。

     

    米紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、韓国経済を診断する上で、日韓反目を大きなマイナス材料に上げています。誰が見ても日韓紛争は、韓国により不利に働くと言うのが定説になっています。韓国は、それが分っているので、必死になって日本に対し「ホワイト国除外」の撤回を求めています。

     

    韓国は、日本に「お願い」する立場にもかかわらず、「威張って」要求を通そうとしています。やり方を間違えているのです。いくら、国家間は対等とは言え、お願いする立場の韓国が、日本を侮辱する発言を続けていては話になりません。文大統領は、出発点から間違えているのです。

     

    こういうことを書くとお叱りを受けますが、国家間でも、経済的な規模で自然と格が出来上がります。中国は、露骨に「小国のくせに」と差別用語を発しています。実はそれが、国際社会では暗黙の前提なのです。口に出せば、「下品」と言われます。ただ、言外にその国の経済規模や歴史、文化の高さが国家評価の標準になっています。

     

    この尺度から言えば、文大統領は日本に対して、とてつもない「非礼」を働いていることになります。日本より格下の韓国が、「加害者である日本が居直るような状況を決して座視しない」とか、「我々は2度と日本には負けない」とか、口が裂けても言ってはならないことなのです。ここから、文氏の「痴呆症説」が出てくるのでしょう。

     

    文氏から、こういう非礼な言葉が出てきた以上、日本が外交姿勢を硬化させるであろう,と言うのが第三国の見方です。韓国経済は、日本から厳しいお仕置きを受けるだろという推測です。前記の米紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、韓国経済が抱える4大病根の一つに日韓関係の悪化を数えています。

     

    日韓が、これ以上険悪な関係になることを望みません。それには、文氏も感情にまかせた発言を控えるべきでしょう。そう言っては失礼ですが、韓国は逆立ちしても日本に勝てません。蟹は甲羅に似せて穴を掘ると言います。柄にも合わない大言壮語は、身を滅ぼす元です。


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    韓国株式市場は8月、外国人投資家が大幅に売越して注目された。「すわ、金融危機再来を恐れての総退却か」と、思わせる場面であった。この値ごろ感も手伝って、「韓国株を買うか」という向きに、「ノー」という声が突きつけられている。割安株には罠がある、と言うのだ。株価要注意は、韓国経済への警告でもある。

     

    『ウォール・ストリート・ジャーナル』(9月2日付)は、「韓国株に4つの苦難、投資家はわなに注意」と題する記事を掲載した。

     

    マクロ経済面でこれほど多くの問題に圧迫されている韓国株式市場は、あまり例がない。目立つ問題は4つある。その一部は国内に起因するもので、残りは海外要因だ。

     

    (1)「第1の問題は、貿易および製造業のハブという韓国の特性ゆえに、米中貿易戦争の悪影響を他の多くの国より受けやすいということだ。

    2の問題は、韓国が半導体チップの主要輸出国だということだ。半導体チップの売り上げは、たとえ貿易摩擦がなかったにせよ、自動車やスマートフォン、パソコンなどの世界的な需要減を背景に低迷するだろうからだ。

    3の問題は、韓国の国内経済が後退し、潜在成長率が急激に落ち込んでいる兆候があることだ。最低賃金を急激に引き上げたことで、雇用情勢が悪化した可能性がある。

    第4の問題は、韓国が日本政府との特異な経済紛争のさなかにあることだ」

     

    要約すれば、次のようになる。

    第1は、米中貿易戦争の影響を受けやすい。

    第2は、輸出における高い半導体依存度

    第3は、潜在成長率の急激な落込み。最低賃金の大幅引上げが雇用情勢を悪化させる。

    第4は、日韓経済紛争の長期化

     

    私は、かねてから第3の潜在成長率の急低下を指摘してきた。大幅最賃引上が、韓国の雇用構造を破壊したと判断したもの。

     

    (2)「第4の点に関して言えば、文大統領が投資ファンド「NH-アムンディ必勝コリア株式ファンド」を選んだのは悪い兆候だ。資産運用会社NH-アムンディによれば、同ファンドは日本の貿易措置への直接的な対応として国内企業に投資する。つまり、同大統領に事態を沈静化させるつもりはないことがうかがえる。

     

    日韓紛争の長期化が、韓国経済を疲弊させる。その要因は、消費者心理の悪化が、個人消費を減退させると見る。これは、私の判断である。

     

    (3)「韓国株は一部の指標では、とんでもなく割安に見える。わずか0.8倍という株価純資産倍率(PBR)は過去15年の最低に近く、金融危機のさなかに付けた水準を試そうとしている。しかし、利益との関係では株価の魅力は大きく減じて見える。現在の予想PER(株価収益率)は11倍だが、こちらは過去10年の最低水準ではなく最高水準に近い。企業利益の回復が見込まれるにもかかわらずだ。ファクトセットによると、韓国企業の利益は2019年の不振のあと、来年に約25%の回復を示すとみられる」

     

    予想PERは11倍だが、記事では高すぎるという。ファクトセットによると、企業利益は来年回復すると見るが、冒頭の4要因に照らしてみれば、それは幻想ということになる。

     

    (4)「もし、米中貿易戦争がより穏やかな局面に入れば、韓国株は間違いなく恩恵を受けるだろう。しかし、韓国株は依然として4つの苦難のうち、3つに取りつかれている。韓国が終末に直面している訳ではないが、市場は実勢を十分に織り込んでいないように見える。投資家は距離を保っておくべきだ」

     

    冒頭の4要因のうち、米中貿易戦争がより穏やかになっても、残りの3要因は構造的な脆弱性として残るというのだ。私の見るところによれば、韓国経済は衰弱する運命だ。

     

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    韓国大統領府の「86世代」が本領を発揮し始めてきた。「親中朝・反日米」路線で動き出してきたからだ。反日米路線を明確にして、北朝鮮との関係改善意欲のサインを北朝鮮に送っているとの見方も出ている。韓国国民にとっては危険な「火遊び」が始まったと見るべきだろう。

     

    『朝鮮日報』(9月2日付)は、「米、青瓦台の同盟観に疑念膨らんでいる」と題する記事を掲載した。

     

    政府の韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄決定以降、「70年にわたる韓米同盟」に冷ややかな空気が急速に広がっている。米国が協定破棄に対して公に不満の意を表明すると、韓国政府は駐韓米国大使を呼んで「不満の表明を自制」するよう要求しただけでなく、在韓米軍基地の早期返還問題にまで言及した。同盟国同士で意見の相違をあらわにし、公の場で応酬するという、これまでにはあまりなかった状況だ。韓国政府が日本に続き、米国とも対立して同盟関係管理上、深刻な問題を見せているとの懸念が高まっている。

     

    (1)「最近、ワシントンでは韓米同盟をめぐって「亀裂」「崩壊」といった言葉が公然と取りざたされ始めた。韓国政府はGSOMIA破棄決定を発表した時、「韓米同盟はさらに強固になるだろう」と言ったが、米国の空気は全く違う状況だ。南柱洪(ナム・ジュホン)元国家情報院第1次長は1日、「米国が対北朝鮮制裁を解除せず、北朝鮮が『対米依存を捨てろ』と迫ったため、文在寅政権は対米政策を変化させ始めたところがある」と語った」

     

    米国は、韓国政府の動きを注意深く分析している。日韓GSOMIA破棄が、日米韓三カ国による安全保障インフラを傷つけることに韓国が気付いていないからだ。勝手な「国益論」を持出し、米韓同盟に優先するという「屁理屈」を言い出している。その裏にあるものは、北朝鮮への「ご機嫌伺い」と見られる。

     

    (2)「デニス・ワイルダー元米国家安全保障会議(NSC)上級アジア部長は先月31日、米政府系放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の番組対談で、最近の韓米確執に関して、「炭鉱が崩壊する兆しを知らせるカナリアのように、危険を警告するサインと見て注視しなければならない」「 (韓米同盟)崩壊の兆しは知らなければならない」「韓米同盟が危険な水準に達するほどだとひどく表現したくはないが、そちらの方向の道を進んでいる」「韓米同盟は明らか同じページにはない」と語った」

     

    米国では、韓国が米韓同盟から離れようというシグナルを出していると警戒している。荒海に小舟を漕ぎ出すような危険な行為だが、韓国政府はそれを望んでいるのでないか、という疑念だ。

     


    (3)「デニス・ワイルダー氏は、GSOMIA破棄決定について米政府が使った「失望」という表現をめぐっては、「同盟に対する高水準の批判」「米国は、象徴的で運営面でも非常に重視しているGSOMIAを韓国が放り出したことに衝撃を受けている」と言った。在韓米軍特殊戦司令部に勤務歴のあるデビッド・マックスウェル民主主義守護財団上級研究員もGSOMIA破棄決定は明らかに同盟や軍事力を弱体化させる措置だ」と述べた」

     

    日韓GSOMIAの破棄は、米国内で相当のショックである。これが、今後の韓国にブーメランとなってはね返ってきそうである。

     

    (4)「青瓦台が先月30日に発表した在韓米軍基地の早期返還計画は韓米関係に大きな影響を与えるだろうと見られている。短期的には基地移転に伴うさまざまなコストや環境汚染問題が浮上して韓米確執をあおり、長期的には戦時作戦統制権移譲を早め、韓米同盟が再設定されるということだ」

     

    現在、戦時作戦統制権は米軍が握っている。文政権は、早期に韓国軍へ移譲させる要求を出すものと見られ始めた。現在の韓国軍の装備では、北朝鮮の核に対応できず、むしろ危険な動きと警戒されている。

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