文政権は、4月15日の総選挙を前にして、新型コロナウイルスを材料にして誇大宣伝している。実際は、自らの失敗でコロナ感染者を激増させたのである。その責任を忘れた顔をして、韓国政府の対応は世界中から賞賛を浴びているとしている。こういう文政権の厚顔無恥に対して、韓国メディアが痛烈な批判の矢を放った。
『朝鮮日報』(3月31日付)は、「『新型コロナ自慢』過ぎたるは及ばざるがごとし」と題する社説を掲載した。
(1)「青瓦台(大統領府)がホームページに掲載している新型コロナウイルス推移グラフを、感染者数が急激に減少しているかに見えるように作っていたという。グラフで前日より感染者数が増えた日はすべて省いていたのだ。このようにして、新規感染者が毎回減っているように見せていた。操作に近い。こうした小細工をする理由は明らかだ。総選挙を前に、政府の成果を大きく見せたいからだ」
政府のホームページのグラフが操作されていたのは、国民を欺く詐欺行為である。その手法は、次のような内容だ。
青瓦台は10日からホームページに国内の新型コロナウイルス日別感染者/完治者の推移をグラフで示している。このグラフによると、2月末以降、日別感染者数は急激に減り、日別完治者数は緩やかに増えているように見える。ところが、グラフの横軸の間隔がおかしかった。今月27日時点のグラフは新規感染者が最も多かった2月29日(916人)を開始点に、3月4日(4日間隔)、7日(3日間隔)、9日(2日間隔)、 14日(5日間隔)の感染者数をグラフにしていた。日付の間隔がまちまちなのに、グラフは間隔が一定のように描かれている。この過程で、3月3日、6日、11日など、前日に比べて新規感染者数が増えた日はすべて外されていた。『朝鮮日報』(3月30日付)が伝えた。
このほか、感染者は「新規感染者数」のみを表示して減っていることを示しながら、完治者は「累積完治者数」を表示して急激に増えているようにグラフを描いている。どう見ても、韓国のコロナウイルス感染者が急激に減っている、という誤解をさせる意図だ。こういう詐欺行為を平然と行なう政府が、存在していることに驚くのだ。
(2)「このような本心が見え隠れする行動は一つや二つではない。韓国外交部は「韓国製診断キット3製品が米食品医薬品局(FDA)の事前承認を受けた」という報道資料を週末の夜に出し、「異例の迅速承認は韓米首脳電話会談の後続措置結果として評価できる」と言った。しかし、該当の各企業が通知を受けていない状態で性急に資料を出し、不正確な用語を使ったために市場に混乱をもたらした。気持ちが先走っているのではないのか」
この問題は、韓国政府の「韓国の新型コロナウイルス診断キットがFDA(米食品医薬品局)の『事前承認』を受けた」という発表に「フェイクニュース」疑惑が浮上したもの。韓国政府が4月の総選挙前に「韓国の防疫は世界最高」と宣伝するため、結論が出ていないFDAの診断キット承認件を決定済みかのように誇張して発表したと指摘されているものである。
韓国外交部は、30日夜に「事前承認」を「暫定承認」に変えた。だが、メーカーには、FDAから何らの連絡もなく当惑。株価だけが乱高下して終わった。とんだお騒がせになった。
(3)「青瓦台は、「UAE(アラブ首長国連邦)に診断キットを輸出した」と広報したが、実際に契約した物品は感染の有無を判定するキットではなく、輸送容器だということが明らかになった。青瓦台は政府合同外信記者会見の内容を編集して掲載する際、「防疫が成功したという評価には同意しがたい」との専門家の発言などはすべて外し、政府を賞賛する内容でのみ満たした。これを見たある外信記者は「韓国政府の考えに合わせるため、どれだけ多くの『外信記者たち(の発言)』がカットされたのか気になる」と言った」
これも、政府の誤りであった。当初、「診断キット」の輸出と発表されたが、実際は「輸送容器」に過ぎなかった。「綿棒」という報道もあるなど、明らかに「診断キット」の誇大宣伝を狙っていた。韓国では、コロナ感染者を検査する器具として、この「診断キット」が英雄的な存在になっている。ただ、精度は80%が最大値とされている。これで、陰性と診断が下っても安心できないのだ。正確な診断には、血液の抗体検査が最善とされている。日本では、早ければこの夏に横浜市大の開発キットが登場する。今日のブログで紹介した。