英BBCが日本の対策に高評価
韓国が日本の感染者急増で拍手
韓国識者が政府へ警告した内容
国内でマスク増産体制30億円
日本の新型コロナウイルス感染者数は、欧米がピークを越えた後でも、なおピークのメドが立たない状況にある。「世界で最大の清潔国」と言われる日本が、感染抑制に手間取っている背景には、諸外国のような強制措置を取らず、あくまでも国民の自主性に待つという緩やかな規制が理由であろう。これに対して、日本国内からも、「生温い」という批判が寄せられている。
憲法改正すらできない日本が、都市封鎖や強制措置を伴う措置を取ったらどうなるか。人権弾圧、戦前回帰、軍国日本への予行演習という厳しい批判が出るにちがいない。そういう国論分裂を招くような「コロナ対策」は、決して得策でない。終息への時間が遅れても、国民全体が納得する方法で、コロナを制圧するしかないであろう。
英BBCが日本の対策に高評価
こういう日本的なコロナ対策が、実は海外から高く評価されている。
英公共放送『BBC』では、「住むのに最も健康的な国家」という特集を展開。その筆頭に日本を挙げ、「健康を意識する文化がコロナ危機の衝撃を最小限にとどめている」と生活文化の高さを称賛している。『ENCOUNT』(4月21日付)が伝えた。詳細は、次のようなものだ。
特集では、「世界中で病院や治療院がコロナとの戦いの最前線となっている。しかし、その戦いの成功の大部分は国ごとのヘルスケア制度の有効性にかかっている」と分析している。特集では、英シンクタンク『レガタム』が毎年発表する繁栄指数格付けの健康部門に基づいて、「最も健康的な国」を選出。2019年度版の健康部門でシンガポールに続いて、第2位に選出されているのが日本である。今回の特集では、最初に取り上げられた。
具体的には、次のような事例を挙げている。
1)多くの日本人は、以前からマスクを着用している。花粉症対策もあって、冬と春には着けている。それが、現時点までにコロナ感染症が大きなアウトブレイクに繋がっていない理由としている。花粉症対策などによる、日本のマスク文化を高く評価している。
2)日本人の60%以上は毎年健康診断を受けている。健康状態を維持する努力をしている。これが、コロナ重症例が少ない理由の一つである。
以上二つの理由は、日本が、世界で1、2位を争う長寿国である理由であろう。こういう客観的な背景を考えれば、都市封鎖という強制措置を取らずとも、自主的な管理措置によって、日本がコロナウイルス感染から身を守れる「自信」を与えてくれるのだ。
英国BBCは、日本のコロナウイルス対策を「マスク文化」と絡めて高く評価しているが、そのマスク不足が深刻化している。これまで、海外からの輸入に頼ってきた弱点を露呈したものだ。
中国で、新型コロナウイルス発症当時は、日本の地方自自体の貯蔵していたマスクまで寄付して、在庫払底の中で見舞われた日本襲来である。それゆえ、日本政府も危機に陥って右往左往させられた。中国の感染拡大を、対岸の火事と思って見ていたのである。その虚をまんまと突かれた形である。
韓国が日本の感染者急増で拍手
この状況に、韓国市民は日頃の反日感情も手伝い、拍手するという異常局面を迎えている。日本のコロナ感染者数が、韓国を上回ったとして「トップニュース」扱いだ。韓国の人口に比べて、日本は2.5倍である。日本の感染者数が、韓国の2.5倍を上回ったならば、反日感情から見て「拍手」も無理からぬであろう。人口比で見れば、日本の現状は韓国よりはるかに低いのだ。
韓国の恒常的な対日感情の悪化によって、韓国政府は日本へマスクを贈るかどうか、世論の動向を見て決めるという。こういう話が伝えられると、日本としては複雑な感情にならざるを得ない。パンダミック(世界的大流行)は、国境で防げない点では一種の天災のようなものだろう。地震や津波の災害と似た側面がある。ならば、被害の大きな国へそれなりの支援をするのは普通のこと。韓国の場合は、世論の動向を見て日本へマスクを贈るか決めるというのだ。(つづく)