韓国は、米国からインド太平洋構想に参加するよう求められている。だが、康外交部長官や大統領府の文特別補佐官は、「クアッド」(日米豪印4ヶ国)への参加が、中国を敵視することになると発言。これに対して、米国から強い抗議が出されている。
『朝鮮日報』(11月4日付)は、「『クアッド参加反対』文正仁発言に米専門家『同盟の評価を切り下げるな』」と題する記事を掲載した。
韓国の文正仁(ムン・ジョンイン)大統領統一外交安保特別補佐官は先日「韓国が米国による反中軍事訓練に参加すれば、中国は韓国を敵と見なすだろう」と発言したが、これを巡って米国国内で波紋が広がっている。米国ではこの発言について「中国をけん制する安保協議体『クアッド』拡大構想に堂々と反対した」と受け取られており、さらに「同盟の評価を切り下げている」といった批判の声も出ている。
(1)「米ランド研究所上級防衛アナリストのブルース・ベネット氏は3日、米国営放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)とのインタビューで「文正仁氏をはじめとする韓国の安全保障専門家の多くは、韓米同盟が『相互防衛条約』によって構築された事実を忘れている」「両国による条約の名称に『相互』という言葉が入っているのは、双方が互いに助け合うことで合意したという意味だ」と指摘した」
韓国は、米韓同盟が「相互防衛条約」であることを忘れている。米国が戦えば、韓国も共に戦うという取り決めである。韓国が、ベトナム戦争に参加したのはこういう理由であろう。米国が、中国を仮想敵として「クアッド」を結成したことは、韓国もこれに加わるのが当然の行為なのだ。韓国は、中国だけは「敵でない」と言っているのと同じである。朝鮮戦争を忘れた「戯れ言」である。
(2)「ベネット氏はさらに「米国は韓国に対してここ70年間、かなりの軍事支援を行ってきた。その米国が今、中国を『米国に対して積極的に冷戦を仕掛ける国』と見なしている」「韓国が米国に負っている多くの負債を返すべき時というのが米国の見方だ」とも述べた」
米国は、これまで韓国に対して行なってきた支援を、韓国の「クワッド」参加でお返しする必要があるとまで言ってきた。朝鮮戦争で流した米兵の血の代償を求めているのである。
(3)「パシフィック・フォーラムCSIS(戦略国際問題研究所)のラルフ・コッサ名誉会長は、「現在、クアッドはいかなる種類の同盟でもなく、自由で開かれたインド・太平洋を促進する民主主義諸国の集まりだ」「文教授はこの原則に反対しているのか、あるいは米国政府が支持することに対して無条件反対するのか気になるところだ」と話した。米ヘリテージ財団のブルース・クリンナー上級研究員は、「韓国が(クアッドに)参加すれば、新冷戦時代の最前線に立つかもしれない」とする文氏の発言を引き合いに出し「実際は韓国が1950年に北朝鮮に侵攻されて以来、冷戦の最前線に立ってきたということだ」と皮肉った」
米国は、民主主義の価値を守るという大義で中国と対決する姿勢を強めている。「クアッド」もその一環である。韓国が民主主義を守るという意識であれば、これに参加することになぜ躊躇するのか。それは、文政権特有の「親中朝・反日米」路線に縛られている結果と見なされるのだ。すでに文政権は、韓国の民主主義を弾圧する傾向を強めている。中朝への親近感は、それを表わしている。
(4)「このような中で米国、インド、日本、オーストラリアからなるクアッド4カ国は、この日からインド洋東北部のベンガル湾で定例の合同海上軍事訓練「マラバール」を実施すると発表した。米国は現在、複数の経路を通じて韓国にもクアッドに参加するよう説得しているが、韓国政府は判断を保留している」
文政権は、韓国の民意から著しく逸脱している。国民世論の8割は米国支持である。中国支持は数%に過ぎない。中国接近は、圧倒的に少数派なのだ。文政権だけの思いで、中国へ接近しようとするのは国民意思を裏切ることである。
韓国は、いずれ駐韓米軍の大幅削減によって目を覚まされるに違いない。ドイツのメルケル政権が、反米姿勢を強めた結果、在独駐留米軍の大幅削減を受けて目を覚ましたのと同じケースとなろう。現在のドイツは、急速に米国へ接近する姿勢を見せている。





