文在寅氏は、「社会派弁護士」出身とは信じられない振る舞いをしている。大統領の椅子を守るために、自らが任命したユン検察総長を辞任に追込もうという卑怯な手を使っている。文氏は、三百代言に陥ってしまった。
『朝鮮日報』(11月26日付)は、「『自身の違法疑惑隠そうと検察を無力化』文大統領の総力戦」と題する社説を掲載した。
秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官が尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長に対して職務排除措置を取り、懲戒を請求したことに関して、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は25日も沈黙した。自身は後ろに下がり、秋美愛長官を前面に出して、尹錫悦総長を辞任させようということだ。与党・共に民主党の李洛淵(イ・ナギョン)代表は「法務部が明らかにした尹錫悦総長の容疑は衝撃的だ」として国政調査を推し進めると言った。容疑だとも言えない容疑が衝撃的だという党代表の言葉の方がよっぽど衝撃的だ。事前に脚本を書いた上で動いている。
(1)「文大統領は、「積弊(前政権の弊害)」捜査を率いた尹錫悦氏を超スピード出世させて検察総長に任命し、「生きている我々の権力も顔色をうかがわずに捜査せよ」と言った。しかし、尹錫悦総長が実際にチョ国(チョ・グク)前法務部長官一家の不正など、「生きている権力」を捜査するや、状況はガラリと変わった。文大統領を「兄さん」と呼んだ柳在洙(ユ・ジェス)元釜山市経済副市長がわいろを受け取っても、監察を回避して昇進までしていた事実も、検察の捜査で明らかになった。文大統領の「30年来の友人」を蔚山市長にするため青瓦台が総動員された選挙工作が、検察によって明らかになったのだ。検察の控訴状には「大統領」という言葉が40回近く登場する」
文在寅氏は、側近を庇うために必死である。正邪の区別すらできないほど、権力を守るために、自らが任命した検察総長を追出さなければならない事態に落込んでいる。進歩派は、軍事政権を蛇蝎のように嫌い批判する。人権弾圧では許されない行為を重ねた。だが、一つだけの免罪符がある。朝鮮戦争で荒廃した韓国経済を現在の姿に立て直す基盤をつくった。文在寅氏は、その遺産を食い潰しており、何一つ功績らしきものはないのだ。深く恥じ入るべきであろう。
(2)「文大統領は今年1月、秋美愛氏を法務部長官に任命した。秋美愛長官は就任するやいなや、政権の不正を捜査していた検事たちを「人事虐殺」で空中分解させた。捜査を受けている被疑者が、捜査をしている検事を空中分解させる国は世界のどこにもないだろう。そして政権不正捜査を中断させた後、「忠犬検事」たちを動員して逆攻勢に出た。1カ月の間に4回も尹錫悦総長の監察調査を指示した。与党が自ら「問題ない」と言っていた尹錫悦総長の家族の事件も「特捜部」を動員して再捜査している。そうした中、今回はお話にならないこじつけの数々を理由にして職務停止にまでした。
文氏は、弁護士出身である。汚い手を知り尽くしている。それを今、すべて使って自分の身を守ろうとしている。
(3)「こうした混乱は一見、秋美愛長官と尹錫悦総長の泥沼の戦いに見える。だが、それは現政権が意図する構図だ。秋美愛長官は文大統領の行動隊長に過ぎない。事の本質は、文大統領が自身の違法疑惑に対する検察の捜査を無力化させるため、秋美愛長官を前に立たせて尹錫悦総長が率いる検察を無力化させているのだ」
文氏も秋法務部長官も、私大卒である。ソウル大卒業のユン検察総長を追出して、「ソウル大」への恨みを晴らす。そんなことすら空想するような不条理な振る舞いである。学歴社会の韓国である。卒業した大学が生涯の出世コースに響くという。そういう矛楯を背負っているのだろうか。
(4)「既に「植物総長」になっている尹錫悦総長に対し、突然職務停止という無理筋までするのは、月城原子力発電所1号機の評価操作捜査と関連があるものと思われる。月城原発1号機の早期閉鎖・経済性操作犯罪に文大統領が関与した明白な状況が監査院の監査で明らかになった。これに対する検察の捜査の進ちょく状況を把握した青瓦台が、捜査を中断させるというショック療法を用いたのではないかということだ。大統領の最側近である議員が検察に向かって「一線を越えるな」と言ったが、検察が収集した証拠が「一線」を越えた可能性がある。ライム資産運用・オプティマ資産運用詐欺事件の捜査も政権にとって脅威となっている」
文大統領は、月城原発廃止の決め手にされた経営データねつ造を最も恐れているという。黒字であった月城原発を赤字に改竄して廃止に決めたからだ。検察捜査によって、その証拠が握られているという。こうなると、ユン検察総長に「消え」てもらわなければならないのだろう。
(5)「文大統領は、何とかして尹錫悦総長を追い出し、すべての捜査を阻まなければならない状況にある。しかし、自ら乗り出す考えはなく、秋美愛長官を前面に立たせたのだ。尹錫悦総長職務排除の本質は、自身の違法疑惑に対する捜査を何とかして覆い隠し、阻もうという文大統領の総力戦、それ以上でもそれ以下でもない」
文氏は、ここでユン検察総長を追出しても、政権が変れば必ず追跡されるはず。「人権に時効はない」と徴用工問題で名言を吐いた文氏。データねつ造による国家へ損害を与えた罪も消えるはずはない。保守派が政権へ返り咲けば、文氏は最初に検察の取り調べを受ける身であろう。





