韓国が待ちに待っていた米韓首脳電話会談は、4日(現地時間3日)に行われた。文大統領は、米韓首脳電話会談前に、中国の習国家主席と電話会談し中国共産党を絶賛するという「ヘマ」を演じ懸念されていた。過去に行われた、米国新大統領と韓国大統領の初電話会談の時期は、今回がもっとも遅かった。
米議会上院で、次期外交委員長に内定しているロバート・メネンデス氏は、文大統領の中国共産党礼賛を厳しく批判するなど、事前に米国側の空気が伝わっていた。米国ホワイトハウスが発表した文書は「96単語」という。日本とは「150単語」の発表文章である。この単語の数から見ると、日韓首脳会談の中身が充実していたのでないか、と韓国メディアは懸念している。
米国と韓国の正式発表文を比較すると、韓国発表で、米国発表にない部分が多く、会談の雰囲気が「冷たかった」ことを覗わせている。
『中央日報』(2月4日付)は、「韓国大統領府『早期に対北戦略を用意』 米国側の韓米首脳会談声明にはなく」と題する記事を掲載した。
バイデン米大統領が3日(現地時間)、文在寅(民主ムン・ジェイン)大統領と電話会談で、韓米同盟の強化に対する意志を強調したと、ホワイトハウスが明らかにした。バイデン大統領の就任後、初めて行われた韓米首脳間の電話会談だ。
(1)「ホワイトハウスは声明で、「バイデン大統領は韓米同盟強化に対する約束を強調するため、文在寅大統領と電話会談をした」とし「韓米同盟は北東アジアの平和と繁栄のための核心軸(リンチピン)」と明らかにした。ホワイトハウスは、北朝鮮問題について「両首脳が緊密に協力することで合意した」と短く伝えた」
このパラグラフは、意味深長である。次の2項目は、米国主導を示唆している。
1)米韓同盟は、北東アジアの平和と繁栄のための核心軸(リンチピン)である
2)北朝鮮問題について、両首脳が緊密に協力することで合意した
いずれも、韓国が米国へ協力するという内容だ。1)で、インド太平洋戦略へ協力する。2)では、米韓が同一歩調であるから、韓国の突出した行動は認められないのであろう。
(2)「青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)側が発表した、「できるだけ早期に包括的な対北戦略を用意する必要があるという認識で一致した」「韓半島(朝鮮半島)問題解決の主要当事国である韓国の努力を評価し、韓国と同じ立場であることが重要だ」などの内容は含まれなかった。「両首脳が韓日関係の改善と韓日米の連携が域内の平和と繁栄に重要だということに共感した」という青瓦台側の発表内容も、ホワイトハウスの声明にはなかった」
韓国が発表した項目は、米国側の発表文にない以上、韓国の希望は述べただけで、米国の合意を得られなかったことを示唆している。このことは、米国発表文が「96単語」で短かったことでも理解できよう。韓国は、米国から踏み絵(中国問題)を踏まされたが、米国の納得する回答をしなかったに違いない。
(3)「バイデン大統領は先月27日、菅義偉首相との電話会談後に発表した声明で、「中国と北朝鮮を含む地域の安全保障イシューを議論した」「朝鮮半島の完全な非核化の必要性を両首脳が共に確認した」など具体的に述べたのとは差がある。ホワイトハウスは、日本首脳との電話会談で中国・北朝鮮・韓半島問題など地域の懸案を議論したと公開した。韓国の首脳とは地域内の懸案を共に議論できなかったという印象も与える」
韓国は、中国に対する明快な返事を保留したのであろう。
(4)「ホワイトハウスが発表した声明は96単語で構成され、他の首脳との電話会談後に発表した声明のうち最も短いグループに入った。マクロン仏大統領(95単語)の次に短かった。菅首相との電話会談後に発表した声明は150単語で、最も長かった」
米国と日韓双方との発表文では、明確な違いがある。韓国が日本の3分の2に止まったのは、それだけ米韓の合意事項が少ないことを物語っている。韓国は、米国から宿題を出されたのだ。
(5)「バイデン大統領と文大統領の最初の電話会談は、先月20日にバイデン大統領が就任してから14日目だった。歴代米大統領が就任後、韓国大統領と最初の電話会談をした時点と比較すると、やや遅い。トランプ前大統領は就任9日目の2017年1月29日(現地時間)、黄教安(ファン・ギョアン)大統領権限代行と電話会談をした。オバマ元大統領は2009年の就任13日目に李明博(イ・ミョンバク)前大統領と電話をした。ブッシュ元大統領は2001年の就任4日目に金大中(キム・デジュン)元大統領と電話会談をした」
文大統領は、バイデン大統領との会談が就任後14日目と、過去で最も遅れた。これは、米国が韓国を試していたと見るべきだ。しかも、米国側の発表文が短いことも気になる点である。
韓国側の発表によれば、「文大統領はバイデン大統領に『朝鮮半島の非核化と恒久的な平和定着を進展させるため、韓米両国が共に努力しよう』と呼び掛けた。バイデン大統領は、朝鮮半島問題の解決における主要当事国である韓国の努力を評価し、『韓国と同じ立場が重要であり、韓国と共通の目標に向けて緊密に協力していく』と述べている」のだ。
この文章から、米韓の北朝鮮への合意が成立していなかったことが窺える。恒久的な平和定着には、北の核放棄が前提である。この点で米韓は食違いがあるようだ。韓国は、北の交流が恒久的平和定着に必要と従来の立場を強調したが、米国が同意していないのだ。
他の記事もご参考に。
|
2021-02-04 |
|
|
2021-02-04 |




