日本政府は6月4日、調達している新型コロナウイルスワクチンのうち、英アストラゼネカ製124万回分を台湾に送った。ワクチン不足に直面している台湾がこれまでに輸入した量の約1.5倍に当たる。台湾では、「日本ありがとう」と感謝の念を表わしている。
茂木敏充外相は、2011年の東日本大震災の際に台湾から義援金を送られたことに言及し、「日本の人々に鮮明な記憶として残っている」と発言。「台湾との重要なパートナーシップや友情を踏まえた」と語った。
台湾は、コロナの抑え込みに成功していたが、5月上旬ごろから感染の拡大に見舞われた。2000万回分以上のワクチンを契約しているが、これまでに受け取ったのは約86万回分、接種率は人口2400万人の3%以下にとどまっている。それだけに、124万回分の無償提供に一息入れられる。
米上院の超党派でつくる議員団は6日早朝、台湾を訪問し、蔡英文(ツァイ・インウェン)総統と会談した。台湾で新型コロナウイルスのワクチンが不足するなか、米国側は75万回分のワクチン提供を表明した。
『読売新聞 電子版』(6月5日付)は、「ワクチン提供、ベトナム・マレーシアにも 米とも連携して中国に対抗」と題する記事を掲載した。
日本政府は、国内での使用を見合わせている英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンの一部を、感染が急増しているベトナムとマレーシアに月内にも無償で提供する方向で調整に入った。ワクチンの海外供与は、台湾に続いて2例目となる見通しだ。
(1)「ベトナムは5月上旬からコロナ感染が急増し、世界保健機関(WHO)の集計によると、5月26日には過去最多の470人が新たに感染した。マレーシアでも5月30日に過去最多の9020人の新規感染が確認され、両国のワクチン不足は深刻化している。日本政府は、すでに両国の保健当局がアストラゼネカ製のワクチンの使用を許可していることから、日本国内で当面使用予定のない同社製のワクチンを提供しても問題がないと判断した。国際機関を通さず、直接供与する方向だ。数量は今後、決定する」
初期のコロナの押さえ込みに成功した諸国は、ワクチン購入契約で後手に回った。そこへ、感染が急拡大しておりワクチン不足が深刻になっている。日本は、すでに購入契約済みの英国アストラゼネカ製のワクチンを当面、使用しないことからワクチン不足に悩むアジア諸国へ振り向けることになった。ベトナムやマレーシアへの提供を検討している。遅ればせながらのワクチン外交へ踏み出す。
ベトナムはこれまで感染を抑制していたが、4月から感染者数が急増した。ワクチンの調達が遅れており、日本に支援を求めていた。日本も、これに応えるもの。台湾はもちろんのこと、ベトナムも中国とソリの合わない国である。
こういう日本で現在、東京五輪を開催すべきかどうかと議論している。ワクチン外交が始まった現実と比べて、異次元の話をしている感じだ。つまり、政府は、五輪開催の先へ駒を進めているのである。五輪開催は、既定方針通りであろう。
(2)「また、太平洋島嶼国への提供も検討している。日本政府が今月下旬にテレビ会議方式で開催する島嶼国首脳らによる「太平洋・島サミット」で、菅首相が表明する方向だ。国際機関を通じた支援となる見通しだ。ワクチンの提供を巡っては、日本政府は2日に開催したワクチンサミットでアストラゼネカ製ワクチンを念頭に3000万回分を海外に提供する方針を表明し、4日に台湾に124万回分を無償供与した」
日本は、海外へ3000万回分のアストラゼネカ製ワクチンなどを提供する。一国あたり100~200万回規模の提供であれば、15~20ヶ国へ提供可能となろう。
(3)「中国は国産ワクチンを80か国以上に供給するなど、積極的な「ワクチン外交」を展開している。日本政府としては、米国などと連携して中国に対抗する狙いがある」
中国は、口先だけの約束である。現実に、どの程度の国へワクチンを届けられるかは不明である。
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