勝又壽良のワールドビュー

好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。

    2023年08月

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    7月29日深夜、地下駐車場の屋根層のスラブ(床板)が崩壊する事故が起きた。幸い人命被害はなかった。事故が起きたマンションは、韓国土地住宅公社(LH)が発注した工事である。今年10月に完工する予定だったという。

     

    事故直後、施工業者は「設計構造上の問題である可能性もあり、精密調査結果を見守らなければならない」という立場だった。これに対して発注元のLHは、「この事業場は責任施工型CM(建設事業管理)方式で設計段階から施工業者の独自技術などが反映されている構造」として対抗した。この段階で、早くも発注元と施工業者の間で責任のなすり合いが始まった。韓国社会特有の責任回避の動きである。

     

    施工業者の独自調査の結果、鉄筋(せん断補強筋)30本余りが施工過程から抜けていたことが確認された。スラブは上部鉄筋と下部鉄筋など二層で構成されているが、上部と下部の鉄筋を連結するせん断補強筋が一部入っていなかった。業界では、施工業者が故意に少なくした可能性があるという話もあるほど。施工業者は、単なる過失だと主張している。いずれにしても公共マンション工事で起った問題だ。利権が絡んでいる指摘されている。

     

    『中央日報』(8月1日付)は、「鉄筋不足の韓国土地住宅公社のマンション、国民の安全壊す利権カルテル」と題する記事を掲載した。

    尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が7月31日の首席秘書官会議で「マンション地下駐車場の欠陥工事と関連し全数調査せよ」と国土交通部に指示した。

     

    (1)「前日、国土交通部は4月に地下駐車場崩落事故が起きた仁川黔丹(インチョン・コムダン)のマンションと同じフラットスラブ構造の韓国土地住宅公社(LH)発注マンション91カ所に対する調査結果を発表した。ところが実に15団地でせん断補強筋が不足するいわゆる「骨なしマンション」であることが確認された。このうち10団地は設計図面上から抜け落ちており、調査中2カ所を含む5団地では設計図面にはあるが施工過程で必要な鉄筋が不足していた。このうち、南楊州別内(ナムヤンジュ・ピョルネ)と坡州雲井(パジュ・ウンジョン)など5団地はすでに入居まで終えた状態だ。LHは「3カ所は補完工事を進行中で、残り2カ所は精密安全診断を推進中」と説明したが、黔丹地下駐車場崩落を目撃した住民らは不安に震えるほかない」

     

    韓国では、土地住宅公社(LH)発注マンションでの事故が多発している。偶然の事故でなく、その背後に、構造的は癒着が発生していると見るほかあるまい。今回の地下駐車場の屋根層のスラブ崩壊事故だけでなく、91カ所で問題が起っているのだ。

     

    (2)「せん断補強筋とは、天井の重さを支えるために設置する部品で、不足すると大きな人命被害を誘発する大型崩壊事故につながる懸念が大きい。やはりLHが発注した黔丹マンションは設計と施工過程でいずれも鉄筋不足が確認された。世間の非難は、7月29日発生事故の施工業者にだけ集まっていたが、設計図面を承認する過程で何の問題も発見できなかったLHの監督不良も責任を問わなければならない。特に、黔丹マンションの設計と監理いずれもLHから天下りを受け入れていた業者が受注したという疑惑は必ず確認しなくてはならない

     

    事故は、設計と管理がLHからの天下りを受け入れていた業者で発生していることだ。これは、両者のなれ合いを許す土壌になっている。

     

    (3)「経実連(経済正義実践市民連合)は、監査院(日本の会計検査院)に対して「黔丹崩落事故の原因はLHの天下り特恵のせい」としてLHに対する監査請求をした。LHから天下りを受け入れた企業が、受注過程で特恵を受けただけでなく、LHがこれら天下り先企業の不良設計と不良監理を見逃して崩落事故につながったという主張だ。国土交通部が公開した15団地関連業者リストを見ると、天下り先企業だけでなくLHが直接監理を担当したところも5カ所に上る。これに先立ち国土交通部の元喜竜(ウォン・ヒリョン)長官は、「設計と監理責任者に対する最も重い懲戒措置とともにすぐに捜査依頼、告発措置をするだろう。建設分野の利権カルテルに対する全般的な革新措置を取るだろう」と警告した」

     

    設計と管理は、別々の無関係な独立した業者によって行われるのが普通だ。それが、LHからの天下りという「共通項」で繋がっている。事故は、起るべくして起っている。問題の根源は、政府の公営企業であるLHが、未だに存在していることだ。日本では、とっくの昔に整理されている。

     

    (4)「施工業者の欠陥工事により32人の命を奪った1994年の聖水(ソンス)大橋崩壊事故が起きてから30年という時間が流れた。それでも、買い叩きと下請けへの再下請けを乱発して安全を害する、誤った構造が韓国の建設現場には相変わらずだ。その上、今回の鉄筋不足事例は国民の安全は考えず自分たちの貪欲だけ満たす建設業界の利権カルテルが官民にわたり蔓延してきたという事実を赤裸々に見せた。最小限の国民住居安全に向けてもこうした非正常な慣行は正さなければならない」

     

    韓国は、過去の教訓が生かされない國である。改革しようとすれば、それを阻止する既得権益派が団結する結果である。

     

    次の記事もご参考に。

    2023-07-31

    メルマガ485号 韓国「サムスン依存の限界」、GDP10位圏脱落 自己過信で改革忌

     

    あじさいのたまご
       

    中国国家統計局が、7月31日発表した7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.3。6月より0.3ポイント高かったが、4カ月連続で好調・不調の境目である50を下回った。不動産市場の低迷が長引き、建材などの生産が伸び悩んでいる。注目の「雇用指数」も50を割っており、中国経済が厳しい局面にあることを伺わせている。

     

    『ブルームバーグ』(7月31日付)は、「中国経済の勢いが7月も鈍化、PMI示唆-政府は対策の方針」と題する記事を掲載した。

     

     

    中国の経済活動が7月も勢いを失った。製造業の購買担当者指数(PMI)が引き続き縮小を示す一方、非製造業活動の拡大ペースは予想を下回った。中国政府は消費の押し上げに向けた小幅な支援策を講じる方針だ。

     

    (1)「国家統計局が31日発表した7月の製造業PMIは49.3。建設業とサービス業を対象とする非製造業PMIは51.5。6月は53.2だから低下した。中国物流購買連合会の張立群アナリストは発表文で、「需要不足の問題がなお顕著だ」と指摘。「このため、企業は生産に関して二の足を踏む状態が続いている」と分析した上で、政府投資の加速など景気対策の強化を提案した」

     

    7月製造業PMIでは、需要不足が生産に影響を与えている状況になった。政府が、新たな需要振興策を取らない限り、PMI上昇のきっかけはつかめないことを示唆している。

     

    (2)「投資家は、中国政府による景気支援策の可能性に目を向けている。当局は消費喚起策を講じる方針を示しており、28日には家庭用品や食品、プラスチック製品、皮革などセクターを含む業種を支援する措置を発表した。中国の景気回復を巡る懸念は広がっており、ブルームバーグ調査のエコノミスト予想では、2023年の国内総生産(GDP)成長率見通しが5.2%へと下方修正され、政府が設定した成長率目標の5%前後に近づいている」

     

    中国国務院(内閣)は31日、自動車、不動産、サービス部門の消費回復・拡大に向けた措置を発表した。国務院は文書で、新エネルギー車(NEV)の購入を促すため充電インフラを改善し、安価な賃貸住宅の供給拡大を通じて住宅需要を支援するとともに、地方政府に景勝地の入場料引き下げや閑散期の無料化を要請して観光を促進する方針を示した。

     

    先進諸国が行った、現金を家計へ直接給付する政策は、未だに踏み切れない状態だ。家計の底上げという効果が期待できるが、現状では、預金に回ると見ているのであろう。デジタル人民元で、消費期限を限れば効果はあろう。ただ、それだけでは消費が浮揚できないほど傷ついていることも確かだ。

     

    (3)「7月の製造業PMIでは、新規輸出受注指数が46.3と、前月の46.4からやや低下。雇用指数は48.1と、5ヶ月連続で節目の50を下回った。一方、非製造業PMIの雇用指数も6月の46.8から46.6に小幅低下した。オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の大中華圏担当チーフエコノミスト、楊宇霆氏は「雇用指数がなお50を割り込み、持ち直しの兆しが見られないことが懸念材料だ」と指摘。労働市場に数百万人の新卒者が流入する中、短期的には雇用は圧迫されると見込んでいると述べた」

     

    雇用市場で、若年の失業率が6月21.3%と過去最高になっている。不動産バブルによる住宅市況も深刻だが、この失業率問題も一刻の猶予もならぬ事態だ。解決策は見つからない状況だ。

     

    『ブルームバーグ』(7月31日付)は、「中国、直接的な消費支援見送りー景気下支え目指すも供給サイド中心」と題する記事を掲載した。

     

    中国政府は景気回復を下支えするため、消費の押し上げを目指しているが、消費者などへの直接的な財政支援策は手控えている。

     

    (4)「経済政策全般の立案を担う国家発展改革委員会(発改委)は31日、広範な政策文書を公表。これには最近発表した消費関連の取り組みも含まれ、自動車購入制限などの撤廃やインフラの改善、販促イベント開催が軸となっている。7月28日発表された消費財の製造業支援を中心とした施策と同様、今回も需要よりもモノの供給改善に重点が置かれている。新型コロナウイルス禍が始まって以降、中国政府は住民に対する現金給付を見送っており、支援策は企業減税などに焦点が絞られている」

     

    政府の対策は、「小物」ばかりである。観光地の入場券を引下げるというものまで入っている。対策が払底していることを示している。

     

    (5)「思睿集団の洪灝チーフエコノミストは「現時点での政策は消費者の支出を刺激しようとはしているが、財政政策が強化されていない」と指摘。「景気の下押し圧力が強まっているにもかかわらず、中国の財政赤字は縮小している」と語る」

     

    下線部は、政府が明らかに「財政支出拡大」を渋っていることを物語る。縮小する財政赤字を軍備拡張に向ける算段に違いない

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    中国は、10月中旬に開催予定の一帯一路イベントで、出席者の顔ぶれが5年前とがらりと変わる見通しだ。ロシアのプーチン大統領が出席するので、顔を合わせたくないというのが理由の一つ。もう一つ、EU(欧州連合)が一帯一路事業に対抗するインフラ投資戦略「グローバル・ゲートウエー」(3330億ドル)を推進するためだ。

     

    『ウォール・ストリート・ジャーナル』(7月31日付)は、「欧州が避ける中国『一帯一路』イベント」と題する記事を掲載した。

     

    新型コロナウイルス流行に伴う隔離状態の3年間を経て、中国の習近平国家主席は自身が推進する巨大経済圏構想「一帯一路」の盛大なイベントを計画している。

     

    (1)「招待に対する返事は、必ずしも続々と届いているわけではない。特に欧州諸国は、中国との関係が悪化する中、この「一帯一路フォーラム」への参加を見送る構えだ。中国政府は、世界の貿易や輸送インフラをつなぐ一帯一路のネットワークに欧州が参画することを期待していた。しかし、欧州の指導者たちは中国に対する経済的依存度を高めることへの警戒感を米国と共有し、逃げ腰になっている。出席の意向を表明している1人の著名な招待客――ロシアのウラジーミル・プーチン大統領――が、欧州の指導者たちを一段と遠ざけている。欧州首脳の多くは、ロシアのウクライナ侵攻開始以降、中国がロシアを支持していることを理由に、中国に対する姿勢を硬化させた」

     

    ロシアのウクライナ侵攻が、中国の世界の地位を引下げている。中国が、ロシア支持を続けているからだ。中ロは、ますます密接な関係を築いており、西側との壁を高くする反作用を招いている。

     

    (2)「一部専門家の推計によると、中国は一帯一路構想で、欧州やアフリカ、中南米とアジアを結ぶ鉄道・道路・パイプライン・港湾のプロジェクト1兆ドル(約141兆円)の資金を振り向けることを計画していた。中国が次々と多数の途上国を新たなメンバーに迎え、イタリアやギリシャ、チェコなど、米国と近い関係にある富裕国を取り込んだのは、つい5年前のことだった。この結果、一帯一路構想で出資を受けた欧州の港湾や鉄道にモノが届くようになった。だが欧州は今、中国が経済面で域内にもたらす影響力を軽減しようとしており、多くの国々はプロジェクトから距離を置き始めている」

     

    中国は、欧州まで貨物鉄道列車を走らせていることから、5年前は欧州との関係が密接であった。欧州は現在、中国の影響力拡大を警戒している。距離を置こうとしているのだ。

     

    (3)「フランスのエマニュエル・マクロン大統領とドイツのオラフ・ショルツ首相は、今年の一帯一路フォーラムへの出席を予定していない。両国の政府高官が明らかにした。先進7カ国(G7)で唯一、一帯一路構想に参加したイタリアのジョルジャ・メローニ首相にも、その予定はない。同首相のスケジュールを調整する人物が明らかにした。歴史的に中立な立場を取っているスイスは、過去2回のフォーラムに大統領を派遣したが、外務省の報道担当者によると、今年のフォーラムに参加するかどうかは検討中だという。2018年に一帯一路構想に参加したギリシャは既に、同国首相が出席しないことを中国政府に伝えている。2015年に同構想に参加したチェコは大統領も政府高官も派遣しない見込みだと、政府報道担当者は語った。ギリシャ、チェコ両国が一帯一路構想への協力を約束した後、習氏はそれぞれ3日間の日程で両国を公式訪問していた」

     

    このパラグラフは、ほとんどの欧州首脳が一帯一路イベントへ参加しないことを表明している。プーチン氏の出席が確実である以上、顔を合わせたくないのが本音である。にこやかに握手すれば、どんな悪評を被るか分らないからだ。

     

    (4)「一帯一路フォーラムは2017年に初めて開催され、今回が3回目、コロナ禍後では初となる。今年のフォーラムは習氏の経済外交の柱である同構想の魅力を試す場となるため、中国の外交官らは、招待者リストを埋め、同国の世界的影響力を印象付けようとしている。「過去数年間、欧州の国々は先入観なしに(一帯一路構想に)対応していた」と調査会社ロジウム・グループで欧州と中国を専門とするノア・バーキン氏は指摘する。そうした状況は変化し、一帯一路は概して「中国の影響力を国外へ拡大するための手段」と見なされているという」

     

    中国の戦狼外交が、欧州各国の警戒心を高めている。イベント参加者が減っているのは、自業自得の面が強い。

     

    (5)「これまでのところ欧州の反応がさえないのは、習氏の外交的野心にとって世界情勢がより困難なものになっていることを示している。かつて欧州諸国は気まぐれで一帯一路に参加していたようなものだったが、現在はそれに対抗している。欧州諸国の政府は10月下旬、一帯一路に競合する独自のフォーラムにアフリカ、中南米、アジア(中国は除く)からビジネスリーダーや政府高官、首脳を招待する。EUが3330億ドルを投じるインフラ投資戦略「グローバル・ゲートウエー」を推進するためだ」

     

    中国は、一帯一路で影響力を強めようとしたが「不発」に終わった。その意図を見抜かれたことだ。欧州には欧州のプライドがる。「新興国」中国に、出し抜かれてたまるか、という意地があるのだろう。

     

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    習近平・中国国家主席は、大変取り返しのつかないことをやっている。大量の大卒者に相応しい就職をさせることができず、失業者の群れに追込んでいるからだ。経済成長は、働く人間一人一人の付加価値生産性を高めることで実現する。大卒者が、その知識に見合った雇用先を探せないのは政治の責任である。習氏は、これに失敗している。

     

    中国の大学(短大を含む)進学率は、63.6%(2021年)である。世界で51位である。一方、大卒者に相応しい職業としての第3次産業就業人口比率は、47.4%(2021年)で世界134位である。実は、ここにアンバランスの原因がある。大学進学率に比べて、第3次産業就業人口比率が極端に少なすぎるのだ。

     

    需要は、自ずと供給を生むという経済の原則によれば、大卒者の需要に見合った第3次産業が発展するはずだ。これは、政府が経済に干渉しないで自由であるという前提に立つ。習氏は、IT関連産業が政敵の隠れ蓑になるという疑惑を持って抑制してしまった。こうして、大卒者が多く就職する場を塞いだのである。現在の未曾有の就職難は、習氏の猜疑心が生んだ人為的なものである。中国の若者は、習氏の思い込みによる犠牲者だ。

     

    経済を市場経済原則に戻せば、就職難は解決の方向に向うはずだ。習氏は、その流れを遮断している。その意味では、人的な就職難である。「習近平不況」と呼んで差し支えない。

     

    『東洋経済オンライン』(7月31日付)は、「中国の若者『学歴高いほど就職困難』のジレンマ 都市部では若年失業者の3割超が大卒以上に」と題する記事を掲載した。この記事は、中国『財新』を転載したもの。

     

    中国の若年失業率の高止まりが続いている。国家統計局のデータによれば、16~24歳の若年の失業率は2023年4月に20.4%、5月に20.8%、6月に21.3%を記録。2018年の統計開始以降の最悪値を3カ月連続で更新した。

     

    (1)「そんななか、中国社会科学院の金融研究所は7月11日に発表したレポートの中で、若年失業率の上昇の背景を詳しく分析した。それによれば、若年失業者の3人に2人は大学院、大学、専科大学(訳注:日本の短期大学や高等専門学校に相当)の卒業者であり、学歴が高卒以下の若者よりも就職が困難な状況に直面している。中国では、総就業人口に占める大卒以上の学歴保有者の比率が、2010年から2020年にかけて大きく上昇した。と同時に、失業者数に占める大卒者の比率も明らかに増加したと、レポートは指摘した」

     

    中国社会科学院の金融研究所レポートは、高学歴者の失業率が高い事実を指摘している

     

    (2)「例えば、2020年の総就業人口に占める大学院および大学(訳注:専科大学は含まず)の卒業者の比率は9.8%、若年就業人口に限れば13.2%に高まった。その一方、同年の都市部の総失業者数に占める大卒者の比率が12.5%なのに対し、若年失業者では32.2%に上った。若年失業率の上昇要因について、上述のレポートはまず中国経済の成長ペースの鈍化を挙げる。と同時に、中国の産業構造の変化に伴い、総就業者数に占めるサービス業従事者の比率が上昇した影響も大きいとしている

     

    下線部の解釈は逆であろう。高学歴者の失業率が増えているのは、サービス業の未発達の結果である。それは、製造業の未成熟という側面もある。製造業が発展すれば当然、「製造業のサービス化」が起るはずである。それを抑えているのは、政府の抑止策の結果であろう。中国人は、製造業よりもサービス業が得意な民族特性を持っている。破天荒なアイデアを持っている民族である。

     

    (3)「と言うのも、2020年に始まった新型コロナウイルスの流行が雇用に与えた打撃は、製造業よりもサービス業のほうがはるかに深刻だったからだ。そのしわ寄せが、若年失業率の顕著な上昇となって表れたと、レポートは分析している」

     

    習氏は、ゼロコロナ政策という無謀なことを3年間も行った。それが、中国経済全体を窒息させたのである。さらに、2021年にIT関連企業に抑制策を行っている。二重の意味で、中国サービス業は窒息状況に追いやられているのだ。

     

     

     

     

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