韓国の次世代電池である全固体電池開発は、日本よりも3年程度遅れている。韓国自動車研究院は27日に発表した報告書で、EV(電気自動車)に全固体電池が採用されるのは30年以降と発表した。まず、家電で採用した後にEVで登載する予定だ。日本では、トヨタ自動車がすでに全固体電池登載EV発売に向けて「スタンバイ」である。EV人気が衰えていることから、発売のタイミングを見計らっている。今のところ27年以降の見込みである。日産自動車は、28年度以降の発売を予定している。こうして、韓国は、トヨタや日産に比べてかなり出遅れる。中国も同様の遅れである。
『東亜日報』(10月28日付)は、「『夢のバッテリー』搭載のEV、2030年以降量産へ」と題する記事を掲載した。
電気自動車(EV)市場の「ゲームチェンジャー」とされる「全固体電池(固体電解質を用いたリチウムイオン電池)」を搭載したEVが、2030年前後から量産されるとの見通しが示された。
(1)「韓国自動車研究院は27日に発表した報告書「全固体リチウムイオン電池の可能性」で、全固体電池の開発が2027~2028年に商用化可能な水準に達し、まず小型家電に適用されるとの見方を示した。その後、2030年以降にはEVにも搭載されると見込まれる。自動車メーカーによる新技術の検証に2~3年を要する事情を考慮した結果だ」
韓国の全固体電池開発は、27~28年に家電用電池から実用化し、EV登載は30年以降になる。家電用電池で様子をみようというもの。リチウムイオン電池で発火事故が多発しただけに、慎重を期しているのだ。
(2)「全固体電池とは、従来のリチウムイオン電池の構成要素のうち、液体電解質を固体電解質に置き換えた電池である。正極・負極に加え、通路の役割を担う電解質まで、文字通りすべてが固体という構造だ。可燃性が低く、火災リスクが少ないのが利点である。可燃性の液体電解質を含むリチウムイオン電池は、外部からの衝撃を受けた際に大規模な火災につながる恐れがあるという欠点が指摘されてきた。全固体電池はまた、エネルギー密度が高く、より多くの電力を蓄えることができる。充電速度も速い」
全固体電池は、エネルギー密度が高いので、航続距離が1000キロ程度と伸びる。充電速度も速く、充電時間が大幅に短縮される。
(3)「すでに中国をはじめとする主要電池先進国を中心に、全固体電池の開発が活発に進んでいる。同報告書は「中国は官民投資が連動し、実証段階に達したと評価される」と述べた。実際、中国のEVメーカー・比亜迪(BYD)は2027年に全固体電池を搭載した試作モデルを発表し、2030年から量産を始めると明らかにしている。一方で、十分な電池寿命の確保が課題として残る。同報告書は「EVに使用される電池は2000回以上の充放電が可能でなければならないが、現段階の試作品は1000回未満にとどまり、耐久性が不足している」と指摘した」
BYDも、日本から比べれば大きく出遅れている。日本勢が、全固体電池開発に対して他国よりも早く着手したのは、リチウムイオン電池時代が短いと踏んでいたからだ。




