テイカカズラ
   

文在寅(ムン・ジェイン)氏は、正義の味方として「積弊一掃」など、やりたい放題の政治を行ってきた。皮肉にも自らが溜め込んだ「積弊」を検察が捜査すると、その検察総長を追放するという朝鮮李朝並みの横暴を行なってきた。

 

ユン検察総長の「停職2ヶ月」処分は、行政裁判所によって覆された。文大統領にとってこれ以上の屈辱はあるまい。自らが裁可した停職処分人事が、裁判所によって否定されたのである。大統領権力のシンボルというべき人事権が、「正義に反する」という審判を受けたのだ。司法人でもある文在寅氏にとって、これに勝る屈辱はないだろう。「大統領失格」の判決にも見えるのだ。

 

文大統領は22日、大法院長(最高裁長官)ら5府のトップを青瓦台に招いた。その席で、ユン総長の懲戒処分に関する裁判所の決定を控え、「権力機関の改革問題で対立が多い。それを克服し、改革を前進させる上で力を合わせてもらいたい」と発言した。この発言は、明らかに裁判所への圧力であった。それだけに、今回の行政裁判所の決定は、「大統領vs検察総長」という側面を浮き彫りにし、裁判所はユン総長を支持した形である。

 

『朝鮮日報』(12月25日付)は、「『尹検察総長復帰』判決は文大統領に対する法の審判だ」と題する社説を掲載した。

 

(1)「ソウル行政裁は24日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長の「停職2カ月」の懲戒処分に対する執行停止の申し立てを認め、総長職への復帰決定を下した。尹総長は月城原発1号機の経済性評価ねつ造、蔚山市長選工作など政権の違法行為に対する捜査を再び指揮できるようになった。尹総長の弁護士は「法治主義が何かを問うた歴史的事件」と評した。尹総長の懲戒は文在寅(ムン・ジェイン)大統領が直接主導したものだ。執行停止の申し立ては「大統領を相手取った訴訟」だった。裁判所の復帰決定は「大統領に対する審判」だ。尹総長の懲戒事由は完全に強引ででたらめであり、手続きは違法を通り越し、工作に近かった

 

司法人でもある文大統領が、行政裁判所の前に膝を屈した形になった。自らの誤りを糺されたに等しいことだ。弁護士バッジを返上すべきほどの痛手である。法治主義を破ろうとした行為は、深く恥じるべきだろう。

 

(2)「政権は過去1年間、「検察改革」を名分に掲げ、「尹錫悦追放」に没頭した。理由はただ一つ、蔚山市長選工作、月城原発1号機の経済性評価ねつ造など政権の違法行為に対する検察の捜査を阻止することだった。いつものように文大統領自身は陰に隠れ、秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官を立てた。そうして政権を捜査した検事に対する4回の制裁人事、検察総長に対する3回の指揮権発動、総長の職務排除、懲戒請求を強行した。最後には大統領が直接乗り出した」

 

チュ法務部長官は、判事出身である。自らの政治的利益を追って、墓穴を掘る形になった。チュ氏は、すでに大統領に対して辞意を表明している。この上は、一刻も早く離任すべきだろう。ムン大統領とチュ法務部長官は、揃いも揃って司法人出身である。政治の泥水が、彼らの感覚を狂わせてしまった。

 

(3)「文大統領が素直に自分たちの違法行為に対する捜査を受け入れるはずはない。当面は、来年1月の検察人事で月城原発1号機の経済性評価ねつ造事件の捜査を行っている大田地検の捜査班を空中分解させるはずだ。尹総長に対するさまざまな疑惑提起など攻撃も続くとみられる。次には高位公職者犯罪捜査処(公捜処)を最大限速やかに発足させ、政権の不正に関する捜査を検察から強制的に移管させ、もみ消そうとするはずだ。公捜処長候補は早ければ今月中にも推薦される。民主党が強行した法改正で公捜処長候補に対する野党の拒否権は削除された。国会の人事聴聞会で野党が反対したとしても、大統領は任命を強行するだろう。「新年初めの正式発足を期待している」という文大統領の言葉通りになるはずだ」

 

ユン検察総長が、政権の犯罪を暴いても公捜処によってもみ消されるだろう。ただ文政権が、進歩派の看板を掲げながら保守派政権ですら行わなかった「悪事」を働いてきた事実を明らかにしなければならない。これによって、進歩派政権はいずれその命運を絶たれるに違いない。

 


(4)「警察は野党の蔚山市長候補が公認を受けた日、候補の事務所を家宅捜索し、泥水を浴びせた。背後には青瓦台がいた。そうやって文大統領の30年来の友人を当選させ、大統領の願いをかなえた。この重大な選挙犯罪に対する捜査は現在ストップしている。月城原発1号機は7000億ウォン(約658億円)をかけ、真新しい設備と同様に改修した原発なのだが、「いつ廃炉にするのか」という大統領の一言で稼働できなくなった。それによる国民の損害は語り尽くせない。いくら時間が流れても、こうした事件は必ず究明し、責任者を処罰しなければならない」

 

このパラグラフに、文政権の行なってきた悪事が示されている。約658億円も掛けて改修した原発をウソのデータで赤字にさせ廃止する言語道断の振る舞いを行っている。支持団体である市民団体に、太陽光発電を増やさせるのが目的であった。これは、利益誘導政治である。文政権は、今回の行政裁判所によるユン検察総長「停職2ヶ月」失効命令で、政治生命に限りない打撃を受けるであろう。