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韓国の裁判所は、憲法や国際法に則った判決よりも、国民情緒法といわれる国民感情をくみ取った判決が多いと指摘されている。この「田舎裁判」が、日韓関係を決定的に悪化させ、文政権の手足をしばっている。

 

文大統領が、弁護士出身だけに判決に対して、「三権分立の立場尊重する」と発言したばかりに、もはや打つ手がないのだ。さらに悪いことに、文大統領がこれを反日という政治目的に利用したので、もはや二進も三進も行かなくなっている。

 

旧徴用工賠償判決や旧慰安婦賠償判決は、国際法の「司法自制の原則」(旧徴用工判決)や「主権免除論」(旧慰安婦判決)から逸脱した判決である。この両判決のキーワードは「人権」である。すでに日本から払われた賠償金が、「賠償金」名目でなかったという形式論で追加賠償を命じるという「三百代言」的判決を出して、国民感情に迎合したのだ。

 

『中央日報』(2月3日付)は、「徴用・慰安婦判決の影響、裁判所の『記念碑的』判決でふらつく韓国外交」と題するコラムを掲載した。筆者は、魏聖洛(ウィ・ソンラク/前韓半島(朝鮮半島)平和交渉本部長・リセットコリア外交安保分科長である。

 

韓国で外交が言葉ほど重視されていないのは公然の秘密だ。4強に囲まれた分断国ながらも、対外問題を国際観点より国内観点で裁くのが茶飯事だ。司法府もこのような雰囲気と無関係ではないようだ。最近、裁判所は外交事案が関連した訴訟で数回画期的な判決を下した。裁判所は法と良心に従ってそのように判断したが、その結果は韓国外交と国際地位に甚大な影響を及ぼした。

(1)「例えば、大法院(最高裁)民事1部は2012年徴用問題に対して日本企業の賠償責任を否定した原審を破棄還送した。徴用は、1965年韓日請求権協定で解決済みだという韓国政府の立場に真っ向から反する革新的な判決だった。大法院全員合議体は2018年10月再上告審で原審を確定した。大法院民事1部の判決が最終的に確認されたといえる。日本は1965年請求権協定違反だと主張した」

 

徴用工も慰安婦の判決も、人権擁護を前面に立てたが、国際法の前には異例の判決で受入れられない内容だ。韓国政府は、それを深く認識していなかった。「田舎判決」に酔っていたのだ。

 


(2)「客観的に見ると、韓国政府は協定と判決の間に挟まった境遇に陥った。被害者である韓国が約束違反で守勢に追い込まれたのだ。しかし興味深いことに、政府はそのような認識には立たないで、三権分立と被害者中心主義を前面に掲げて判決側に立ってしまった。ここから事が難しくなった。守勢から抜け出すには政府が協定と判決の間で困惑している立場だという認識に立つべきだった。日本は1965年協定の紛争解決手続きである二国間協議と仲裁委員会の回付を順に提案した。韓国はこれを拒否して一連の解決法を出しておいたが、日本は大法院の判決履行を前提としているという理由ですべて拒否した」

 

文大統領な、民事法の専門家であろう。国際法に疎かったに違いない。だから、判決に「人権擁護」と出てきただけで有頂天になったのだ。国際法の専門家に相談すべきだった。「生兵法は怪我の元」である。

 

(3)「そのうち新たな難題が発生した。ソウル地方法院(地裁)は先月8日、慰安婦被害者が日本政府に対して提起した訴訟で、原告勝訴の判決を下した。反人道的犯罪という理由で日本の国家免除は否定された。人権の新たな地平を開く判決であるかもしれないが、国際慣習法に対する挑戦的な問題提起でもあった。政府にはまた守勢に追い込まれる素材ができたといえる。政府が徴用判決以降、裁判所側に確かに立ったことが意図せず類似の革新的判決が下されやすい雰囲気を作った点もある

 

文大統領に国際法の知識があれば、徴用工判決の時、あれほど勝ち誇った態度を取ることもなかったであろう。あれが、韓国司法を「脱国際法」へ導いてしまったのだ。

 

(4)「日本は国際法違反だと主張し、韓国政府の是正を要求した。政府は判決を尊重すると言った。大法院民事1部(注:徴用工)とソウル地方法院(注:慰安婦)の判決は、植民地支配の不法性、反人道的犯罪と国家免除に対する厳正な判断などの側面で記念碑的といえる。問題は判決が現在の国際社会の主流的な流れと大きく異なるというところにある万一、判決が国際的共感を得ることができるなら、政府も日本の国際法違反の主張に対して積極的に反論し、事案を仲裁委員会や国際司法裁判所に持っていくことも考えるだろう。しかし政府は、気の毒なほど何の反論もできないだけでなく、核心の争点を回避している。政府が国際法違反問題に対して判決文にある論拠も援用しないところを見ると、前後の事情を察することができる」

 

韓国の日本に関する2判決は、いずれも国際法から外れている。だから、日本が要求した国際司法裁判所で再審を求める勇気が出ずに握り潰していたのだろう。

 


(5)「
裁判所は記念碑的判決を残して舞台の後ろに消えた。舞台に残された韓国外交は、判決の衝撃で足元がふらついている。韓国外交は相次ぐ難題と日本の組織的対応の前に追い込まれている。被害者である私たちが合意違反フレームにひっかかって、国際的な体面を傷つけられ、日本の叱責の前にまともに論駁もできない姿を見るのは苦しい。政府が打開策を出してほしい。そしてもうこれ以上、裁判所発の難題はなくなることを願う」

日本の主張するように、韓国の2判決は国際法違反である。日本が韓国を批判し続けても、韓国政府は何もできずフラフラしているだけだ。これも、判決を反日という政治目的に利用した咎めである。韓国政府が、自己責任で解決するしかないのだ。

 

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