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バイデン求める日米韓一体化

米韓同盟が二線級に落ちれば

歴史をすべて受け入れる日本

韓国の成上がり者根性が災い

 

米国バイデン政権の発足とともに、日韓の対立関係が米国の構想する「日米韓三ヶ国」一体論に暗い影を投げかけている。文政権は2017年、中国へ約束した安全保障上の「三不」によって、轡(くつわ)をはめられている。三不とは、次のようなものだ。


1.米国のミサイル防衛(MD)体制に加わらない
2.韓米日安保協力が三カ国軍事同盟に発展することはない
3.THAAD(サード)の追加配備は検討しない

 

中国が、韓国へミサイル攻撃の照準を合わせているのに、韓国は中国へ「無防備」を誓うという異常な約束をさせられた。国家としての体裁を失う敗北宣言をしたに等しいのだ。文政権は、平然とこういう国を売り渡すような行為をしているのである。

 

韓国が、ここまで譲歩して中国へ跪いたのは、北朝鮮をなだめて欲しいという願望の表れである。韓国の安全は、米韓同盟によって100%保障されているにも関わらず、こうした中国への「二股外交」をする理由は何か。一口で言えば、文政権による「親中朝」の表れである。

 


バイデン求める日米韓一体化

これが、バイデン政権の登場で岐路に立たされている。バイデン氏は、同盟国を結束させて対中国戦略を立て直そうとしている。トランプ前政権は、同盟国への気配りを欠いていたので、韓国の「二股外交」に目くじらを立てることもなかった。だが、バイデン政権は米中対立を長期の視点で捉え直している。こうなると、韓国の「親中朝」政策は目障りになる。米韓同盟の原則に戻り、「中朝関係」の見直しを迫っているのだ。

 

「中朝関係」の見直しは、同時に日韓関係の調整を意味する。米国は、安全保障における「日米韓三ヶ国」一体運営を目指している。日韓関係は現在、日韓基本条約(1965年)締結以来の最悪事態に落込んだままだ。韓国裁判所による、旧徴用工賠償と旧慰安婦賠償の判決が、いずれも法的に解決済みの問題を蒸し返させた結果である。

 

旧徴用工賠償で文政権は、裁判所の力を借りて反日の正統性を確保したと喜色満面であった。この問題を政治的に利用したのである。旧慰安婦賠償の判決は、日本政府に支払いを命じる内容だけに、外交面における事態の深刻さに気付いたのである。

 

米国バイデン政権が登場して、韓国は風向きが変わり慌て始めている。バイデン氏は、オバマ政権の副大統領として日韓慰安婦合意に向けて、影で奔走した人物である。その日韓慰安婦合意を、文政権は破棄したのである。こうして、文政権は日韓関係悪化の責任を負わざるを得ない立場に立たされることになった。

 


先述のとおり、バイデン政権は安全保障において「日米韓」一体運営を目指している。韓国側の事情で、それが困難であれば自然に、米韓親密から日米蜜月へとその座が移るのだ。

 

韓国にとって、日本は憎悪の対象である。その日本が、韓国を置き去りにして日米蜜月を演じるのは耐えがたいはずである。文政権は、国内で反日の種を十分すぎるほど蒔いてある。今さら、「日本と一体」となることなど、口が裂けても言える立場でないのだ。

 

文政権は、バイデン政権から「二股外交」の道を塞がれ、不倶戴天の日本と協力しろと迫られている。思い出すのは、トランプ政権時代に「トランプ・安倍・文」三者会談が行われた。その席で、文氏は「日韓は同盟関係にない」と言い切った。それほど、日本への敵対意識をトランプ氏の前で見せつけたのである。こういう経緯の文氏が、今さら「日米韓」一体運営を承知できるはずもあるまい。死ぬほどの苦しみであろう。

 

米国は、嫌がる韓国を無理して「日米韓」に止める気持ちはなさそうだ。韓国抜きの日米が、「インド太平洋戦略」で豪印と力を合わせた「クアッド」(4ヶ国)を充実させる。さらに「α」として英国が加わる意思を見せ始めている。英国にとっては、EU(欧州連合)を離脱して、アジアに発展基盤を求めている。そこで、「クアッド+α」として最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を伴う打撃陣を西太平洋へ長期派遣する計画を立案した。日本が母港になると報じられている。(つづく)

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