旧徴用工・旧慰安婦に関わる賠償金問題で、韓国政府が先に支払う「代位弁済案」を日本政府に提示した模様だ。この解決案は、旧徴用工について2019年末、当時の文国会議長によって議会へ提案されたが、韓国の旧慰安婦支援団体による強烈な反対運動に遭遇した。大統領府と与党も、「被害者意識の尊重」という原則に引きずられた結果、廃案になったという経緯がある。
韓国大統領府も与党も、先見の明がなかったことは確かだ。米国の仲介を期待していたが、バイデン政権は日本側の立場を支持していると言われ、韓国政府の要請に応じなかったようである。米国からは、北朝鮮問題の前に日韓問題を解決せよと迫られ、韓国政府もついに決断したのかも知れない。
『東亜日報』(2月23日付)は、「元慰安婦と徴用工への賠償金は韓国政府が先に支給、日本が韓国側案を前向きに検討」と題する記事を掲載した。
代位弁済案は一度、旧徴用工賠償法案として韓国議会に提案されたものだ。日韓の民間が寄付金を募って基金をつくり、韓国政府も関与するというものだった。日本側からは、寄付社名を出さないなど要請され、かなり煮詰まっていた。それを壊したのは、反日の元慰安婦支援団体である。日韓問題が解決すると、反日募金ができなくなるという私利私欲から出た我が儘だ。それを額面どおり受入れた、文政権に責任がある。
韓国が、こういう点での条件整備が出来てきた結果かも知れない。元慰安婦支援団体が募金を横領するなど事件化されている。その面での反対運動は弱まっている。
(2)「先月8日、元慰安婦女性の勝訴判決に対して、外交部が、「2015年の慰安婦合意が韓日間の公式合意」と確認したのに続き、文在寅(ムン・ジェイン)大統領も、「(慰安婦判決は)正直に言って少し困惑している」と述べた後、韓国政府が関係改善に積極的に乗り出しているということだ」
旧慰安婦問題は、2015年の日韓慰安婦合意で解決済みの問題である。それを骨抜きにしたのは文政権である。自らの責任で解決すべきなのだ。慰安婦について、日本は募金に応じるはずがない。すでに、10億円を拠出した。
(3)「これを受け、日本政府がこれまで韓日の外交関係者の間で議論された「代位弁済案」を受け入れる可能性を取り上げたという。日本政府が取り上げた代位弁済案は、ひとまず韓国政府が被害者に賠償金を支給することが基本骨子だ。賠償金のための基金をどのように、誰が参加して作るのか、今後、日本に求償権を請求することができるようにするのかなど、様々な派生案が出てくる可能性がある」
日本に対する韓国の求償権が生じるような解決案は、日本が受入れるはずがない。法的には、解決済みであるからだ。
(4)「これは、日本企業の資産を強制的に売却しないという点で、日本が主張してきたマジノ線を越えない可能性がある。しかし、日本の直接賠償を望む被害者が多いだけでなく、文政府が強調してきた被害者中心主義を実現した解決策としては不十分だという声が出ている。このため、韓国政府が日本政府にこのような方式の代位弁済案を提示することができるかは未知数だ」
問題は、韓国の政治情勢がこういう解決案を議会へ提案できるかどうかだ。4月は、ソウル・釜山の両市長選。5月以降は、来年の大統領選を目指す候補者選びなど選挙戦一色になる。日韓問題が提案されれば、与党は反日感情に飲み込まれる。結局、解決は次期政権となろう。それまでは、「交渉中」という進行形で、日韓関係のさらなる悪化を防ぐ程度だ。
(5)「日本の謝罪と反省をどのように引き出すかも問題だ。2019年の「文喜相(ムン・ヒサン)案」は記憶人権財団を作って代位弁済するという案だったが、被害者の反発で失敗に終わった。外交部は、様々な可能性を開いて案を検討している。日本政府は依然として、日本側にとって受け入れ可能な解決策を示すよう強硬な態度を維持しているという」
下線のような問題が出れば、即時に交渉は決裂するであろう。日本としては、解決済みの問題に対して、さらなる謝罪をするはずがない。韓国は、こういう微妙な問題に踏み込んで来たらアウトを覚悟すべきだ。
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