あじさいのたまご
   

韓国は、何かにつけて日本と比較したがる習性を持っている。日常の記事でも、「日本は?」といった調子である。一人の女性が生涯で何人出産するかという「合計特殊出生率」で、韓国は世界一の低記録を更新し続けている。日本よりもはるかに悪化しているのだ。

 

出生率の低下は、一国経済の将来に大きな影響を与える。社会保障費の負担が課題になるからだ。韓国は、2034年に人口は4000万人台を落込む見通しである。「失われた20年」は不可避になった。次に、日韓における最近の合計特殊出生率の推移を比較したい。

 

       韓国   日本

2015年 1.24  1.45

  16年 1.17  1.44

  17年 1.05  1.43

  18年 0.98  1.42

  19年 0.92  1.36

  20年 0.84  未発表

 


韓国で文政権が登場したのは、2017年5月である。18年以降、合計特殊出生率低下が著しいのだ。昨年、人口は自然減(死亡者数が出生数を上回る)の状態を迎えている。日本の人口自然減は2011年である。これまで韓国の経済統計は、日本よりもおおよそ20年の「ラグ」(遅れ)があった。人口減少では、これが10年と短縮している。

 

文政権になってから合計特殊出生率低下が著しいのは、就職難が最大要因である。就職難は、結婚難に結びつく。こうして、出生率低下はスパイラル的落込みになっている。

 

『中央日報』(2月25日付)は、「韓国、225兆ウォン投じても惨事…『このままであれば13年後に最悪の状況が来る』」と題する記事を掲載した。

 

「予想はしたが、はるかに深刻だ」。2月24日韓国統計庁がまとめた「2020年出生・死亡統計」を見て専門家たちが出した評価だ。昨年出生率、出生数などの指標は、2019年統計庁が予想した数値よりも著しく低かったためだ。このような速度であれば総人口が4000万人台に減る時点も当初の予想(2044年)より10年程度早まる恐れがあるという。学齢人口の減少にともなう教師就職難の深化、労働力の高齢化による経済生産性の低下など「人口リスク」も大きくなるだろうという声が高まっている。

 


(1)「少子化の速度が速くなると、統計庁も見通しを大きく修正した。2017年発表した将来人口推計(中尉秋期基準)では昨年合計特殊出産率を1.24人と提示したが、2019年推計では0.90人に下方修正した。問題は、これさえも楽観的な展望になってしまったという点だ。蓋を開けると、昨年合計特殊出生率は0.84人にとどまった。0.9人割れとなったわけだ」

少子化の速度が上がっているので、人口ピークの時期が繰り上がる。それは、韓国の社会保障を破綻させるリスクを高める。韓国銀行(中央銀行)は、「ポストコロナ時代における人口構造の変化状況の点検」という報告書において、「新型コロナウイルスが出産に及ぼす影響は、少なくとも2022年までは続く」と予想しており、「2022年の合計特殊出生率は、統計庁の推定する0.72人を下回る可能性もある」と指摘する。

 

(2)「統計庁の中位推計上では、内国人と3カ月以上国内滞留外国人を合わせた総人口は2039年減少し始め、2044年(4987万人)には5000万人割れとなる。だが、低位推計では10年早い2034年(4993万人)に4000万人台に減少する。このような最悪のシナリオが現実になる可能性が大きくなった」

 

韓国の人口は、2034年に4000万人台へ落込む見込みが強くなっている。日本も人口減社会だが、もともと人口規模が異なるだけに、韓国の人口減のほうがイメージ的なダメージが強くなろう。文大統領という「奇想天外」な人物がもたらした悲劇である。



(3)「専門家たちは人口がこのように早く減少すれば、消費の停滞、デフレーション、求人難など副作用が大きくなり、低成長が固定化するだろうと警告している。一例として、消費者物価上昇率はすでに2019年(0.4%)に0%台に落ち、デフレーション現実化に対する懸念の声が上がる。昨年も0.5%にとどまった。総人口が今より1000万人以上減少すれば産業現場で「人手が足りない」という声が高まるものとみられる」

下線の見方は間違いである。人口減少は、潜在成長率を引き下げるので、人手不足は起こらない。むしろ、景気刺激策を取らなければ失業者を増やすのだ。日本は、経済政策が成功しているから、失業率が下がっている。この関係を誤解するととんだことが起こる。

 

(4)「順天郷(スンチョンヒャン)大学IT金融経営学科のキム・ヨンハ教授は「さらに大きな問題は労働力が高齢化し、経済生産性が大きく低下するという点」としながら「若年層はなく、中高年層だけが多い企業では革新が発生し難い」と指摘した。1990年代から始まった日本の長期不況、いわゆる「失われた20年」も根本的な原因は労働力の高齢化にともなう経済躍動性の低下という指摘が多い」

 

下線は、事実である。これまで韓国は、日本の「失われた20年」について手を叩いて嗤ってきたが、いよいよ韓国もその局面になった。韓国は、もはや「反日」をやれる精神的なゆとりを失ってくるだろう。

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