韓国は、東京五輪ホームページにある竹島地図をめぐってヒートアップ状態である。肉眼で見れば、HPの竹島は消えている。だが、拡大鏡で見れば「痕跡」を止めているという。韓国の言分では、その痕跡を消せと迫っている。
韓国の元首相で与党「共に民主党」前代表の李洛淵(イ・ナギョン)氏は4日、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長に抗議の書簡を送った。李氏は書簡で、「IOCの迅速かつ断固たる措置を求める」として、「独島を日本の領土として表記した東京五輪の地図を是正し、旭日旗の使用を禁止させてほしい」と要請。「IOCの規定ではあらゆる政治的な行為を厳しく禁じている」とし、「韓国の領土である独島を日本の領土として表記することと、軍国主義の象徴である旭日旗を使用することは明白にIOCの規定に反する政治的な行為」と指摘しているという。
これまでのIOCの態度は、この竹島問題に付いて答えず、JOC(日本オリンピック委員会)へ問合せよと介入を避けている。韓国の前首相の書簡も同様の扱いになるであろう。もともと、竹島は日本領であった。李承晩大統領が、「李承晩ライン」で囲い込んで窃取したものである。日本は、被害者である。
IOCが、回答を避けているのは、竹島の地図がすでに訂正されて肉眼で見えないことが理由であろう。IOCは、消した後の「痕跡」まで対応できないというに違いない。
韓国では、この竹島の「痕跡」まで消さなければ、五輪に参加しないと言い出している。日本が、「痕跡」まで消せという韓国の要求に応じなければ、韓国は不参加となるのだろう。
『中央日報』(6月2日付)は、「五輪目前なのに『独島表記議論』、IOCの仲裁なければどうなる?」と題する記事を掲載した。
1カ月余り先に迫った東京五輪の公式ホームページに日本が独島(ドクト、日本名・竹島)を自国領土のように表記していることと関連し韓日対立が激化している。この問題に微温的な態度を見せている国際オリンピック委員会(IOC)が最後まで仲裁に乗り出さない場合には五輪開幕時まで韓国は抗議を繰り返し、日本はこれを無視する状況が続きかねないという懸念が出ている。
(1)「独島表記議論が初めて出てきたのは先月21日だ。その後韓国政府は先月24日に文化体育観光部と大韓体育会が日本オリンピック委員会(JOC)を相手に独島表示の是正を要求したのに続き、1日にはIOCに追加で仲裁を要請する書簡を発送し、相馬弘尚駐韓日本大使館総括公使を外交部に呼び出して抗議した。同日京畿道(キョンギド)の李在明(イ・ジェミョン)知事もトーマス・バッハIOC会長に書簡を送った」
五輪開催権はIOCにある。IOCが、竹島問題でさらなる介入を避けているのはなぜか。竹島は、HP上で可視できないことだ。それゆえすでに、解決済みとしているのであろう。竹島が、肉眼で認識できなければ、これ以上の問題発展はないと見られる。
(2)「一見強硬な対応に見えるが、事実上「IOCに仲裁要請」と「日本に抗議と是正要求」という千編一律的な対応を主体だけ変えて繰り返しているという指摘が出る。IOC憲章第50条第2項は「政治的・宗教的・人種的宣伝を認めない」と規定しているが、現在IOCは独島表記議論について「日本側に問い合わせよ」という回答だけ繰り返し、事実上後ろ手を組んでいる。今回の議論の事実上唯一の解決策は地図の修正しかない状況でIOCが仲裁を控え日本が前向きな措置を取らない場合、五輪開催時まで韓国が返事のない叫びだけ繰り返すことになりかねないという懸念が出ている」
韓国は、もともと福島の放射能問題で参加しないと言っていた経緯がある。そういう過去の話と重ね合わせると、東京五輪に消極的であったはず。参加を見送るのも一つの選択であろう。
(3)「丁世均(チョン・セギュン)前首相をはじめとする与党の大統領候補らは、日本が独島表記を修正しない場合には五輪をボイコットしようと声を高めており、野党陣営もボイコット検討に同調する雰囲気だ。だがボイコット問題は五輪を4年以上にわたって準備してきた選手たちの立場を優先的に考慮すべきと指摘される。選手らの犠牲を甘受してボイコットしても東京五輪公式ホームページには独島が堂々と残され、日本もまた韓国の不参加を意に介さず居直るような状況になるならば、韓国として実益はいくらもない」
韓国は、難しい選択であろう。これだけ騒ぎを大きくして、開会式に出てくるというのも「バツ」が悪いはずだ。むしろ、その方を懸念する。
(4)「外交界の一部では、日本が土壇場で立場を変えるかもしれないという期待感の混ざった観測も出ている。日本が、独島領有権に対する主張は継続しながらも、これとは別個で韓日対立解消次元から前向きな態度を取るかもしれないという見通しだ。2018年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪ホームページにも当初独島が表記されていたが日本の抗議とIOCの勧告により韓国政府が大乗的次元で独島を削除している」
日本はすでに一度、訂正している。「痕跡」が残っているとして、それまで消せという韓国の主張に応じるならば、逆に日本国内で騒ぎが広がるだろう。
韓国は、この問題の「火付け役」である韓国女子大教授の発言にまんまと乗せられた。それが迂闊であった。「反日闘士」であり、これを生きがいにしている人物なのだ。
(5)「そうでなくても新型コロナウイルス流行の渦中に五輪開催を強行し、日本は国際社会の世論でコーナーに追い詰められている。こうした日本の状況を戦略的に活用し、日本が周辺国と不必要な対立を引き起こさないよう圧迫し説得すべきという提言が相次いでいる」
開催に反対の世論もあるが、賛成世論もある。安全に最新の注意を払って開催することも一つの対応である。外国の選手団は、宿舎と競技場を往復するだけという厳しい制限がついている。日本の感染状況も、ワクチン接種の進行で劇的に改善される可能性があるのだ。米国の例を見ても、ワクチン接種の抑制効果は大きい。科学の力を信じるほかない。
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2021-06-04 |


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