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「Xファイル」の存在臭わす

作り話を蒔いた与党代表の罪

ユン氏と対立した元法務長官

「86世代」は引退の時期へ

 

韓国は、とても近代化した社会とは言いがたい。噂が、大手を振って歩く社会であるからだ。この最も醜い姿が、来年3月の大統領選を前にしてすでに始まっている。与野党の正式な候補者は、それぞれの党大会(9~11月)で決定される。この前哨戦が、アングラ情報を使って始まっているのだ。陰湿である。ブレーキが利かない社会である。

 

与党「共に民主党」からは、2人の首相経験者や現職知事、それに前法務部長官らが名乗り上げている。最大野党「国民の力」は、有力候補者がいないとされている。そこで、前検察総長の尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏を担ぎ出す動きが強まっている。

 


与党は、ユン氏が「国民の力」から立候補すれば、これまでの文政権とユン氏の衝突経緯もあって、「最強の対立候補」へ踊り出ることが確実だ。それだけに、ユン氏が正式に立候補しない前から、人身攻撃を始める醜い姿をさらしている。これも宗族社会の名残を見せている結果であろう。対立する宗族の悪口を言いふらす構図なのだ。反日騒動も、この延長でありやりきれなさを感じる。

 

朝鮮は開国するまで完全な「未開地域」であった。開国は、1876年2月の日朝修好条規によって世界と繋がった。それまでは、中国の属国的扱いであり、まさに「隠者の王国」であった。外国との交渉を極端に嫌う閉鎖主義を取り、その扉を開けたのが日本である。その憎悪が、いまも日本に向けられていると考えられる。

 


「Xファイル」の存在臭わす

こういう閉鎖社会では、根拠のない悪い噂が、相手を倒す手段として有力武器になる。この状況は、今も続いていると見てよいだろう。与党は、今年4月の二大市長選(ソウル・釜山)で、この「紙爆弾」を大量に使ったが、効果はゼロで大敗した。与党は、これに懲りず大統領選でも悪い噂話を広めようとしている。察するに相当、形勢が不利な証拠と言える。

 

ユン氏に関する悪い噂は、「Xファイル」と呼ばれている。ことの発端は、与党「共に民主党」の宋永吉(ソン・ヨンギル)代表が5月25日、「前検察総長の尹錫悦に関する多くの事件に関するファイルを一つずつ準備している」と述べたことで始まった。その後政界には、ユン氏とユン氏の家族に関する出処不明の文書、およびチラシ(情報紙)が出回った。

 

オンラインで広がっている出処不明の「尹錫悦Xファイル」の一つは、与党支持者のユーチューブ代表の製作と確認された。Xファイルの一つの出処が確認されたのは初めてだ。『中央日報』(6月27日付)が報じた。

ユーチューブチャンネル「開かれた共感TV」は23日午後、「ファイルは1年間に取材した内容を根拠に作成した」とし、「政治的な陰湿な攻撃を目的に作ったのではない」と主張した。共感TVの関係者は「特定人に非公開をお願いして伝えたことがある。1、2人ずつ共有し、記者らの団体チャットルームで共有されたようだ」と話した。6枚の文書は目次があり、全体の分量は約300ページにのぼる。ユン氏の成長過程、妻と妻の母をめぐる各種疑惑が整理されている、という。



作り話を蒔いた与党代表の罪

「Xファイル」の存在を臭わせた火元の「共に民主党」宋代表は、インタビューで「Xファイルを作ったのか」という質問に対し、「いや、Xファイルはない」と答えている。明らかに、作り話をしてユン氏の大統領選出馬の妨害を意図したのであろう。


警察は、ユン氏の妻の母チェ氏の詐欺疑惑などに対する再捜査において、「嫌疑なし」との判断を明らかにした。この件は、農地法違反とされたものだが、その疑いが晴れた。しかも二度も捜査されるという念入りなものだった。文大統領の場合は、明らかに農地法違反を犯している。大統領退任後の住居新築に当たり農地取得後に、宅地へ名目変更したからだ。こちらは、何らの捜査も行なわれていないのだ。

 

要するに、「Xファイル」なるものは、うそ偽りの話をデッチ上げたものである。だが、執拗な動きがなお続いている。

 

ユン氏の夫人キム・コンヒ氏と夫人の母チェ氏に関する噂は、すでにインターネットで広まっている状況だ。特に与党支持者のインターネットユーザーは、ユーチューブやオンラインコミュニティーなどで無差別的な疑惑提起をしている。キム氏とチェ氏をめぐる疑惑を提起する一部の映像では、情報解説者らが「正確な事実は分からない。事実を解明するには告訴すべき」という主張をしているほど。証拠もないままに、ウソ情報をまき散らしていることになる。

 

ユン氏側は、5~10人規模でネガティブ対応チームの構成を準備しているという。ユン氏に対する韓国法務部の懲戒訴訟と妻の母に関連した訴訟の代理人ソン・ギョンシク弁護士が主軸になるとみられる。さらに、複数の検察特捜部出身の弁護士が合流する予定という。黒い噂には、徹底的に立ち向かう姿勢を見せている。(つづく)