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ファーウェイ製のスマホには、「バック・ドア」が仕掛けられていると言われてきた。ベルギー情報当局は、他の中国製スマホにも同様の疑惑があると指摘している。恐ろしい時代が来たものである。

 

ベルギーは、欧州の交差点と言われているほど立地的に重要な場所である。ブリュッセルには欧州委員会、欧州議会、欧州理事会といったEUの機関が置かれている。EU(欧州連合)の中心の政治都市としての顔を持っている。NATO(北大西洋条約機構)もブリュッセルに本部があるスパイにとっては絶好の立地であろう。

 

ベルギーはこういう事情から、中国スパイ活動の重要拠点にされていると噂されてきた。この5月には中国企業の「アリババ」が、現地空港で推進する物流事業に関連し、「中国政府に協力してスパイ活動を行うのではないか」という見方が発生したほど。駐ベルギー中国大使館はこれについて、「『でっちあげ』の罪名で中国企業を中傷」「強烈な不満」「断固として反対」などと反発する文章を発表するほど。だが、「火のないところに煙は立たず」で、ベルギー情報当局が警告するに及んだ。

 


『大紀元』(8月2日付)は、「ベルギー情報機関当局が注意喚起、中国製スマホに『スパイされるリスク』」と題する記事を掲載した。

 

ベルギーメディアは7月31日、同国情報機関は中国スマホメーカーであるシャオミ(小米、Xiaomi)、OPPO、OnePlusの3社が製造するスマートフォンにスパイされるリスクがあると消費者に警鐘を鳴らしていると報じた。

 

(1)「ゲルギー紙『レコー(L‘Echo)』などによると、消費者の間で人気を博しているシャオミなど3社について、国家安全保障局(VSSE)のイングリッド・ヴァン・デイル(報道官は、具体的な事例が確認されていなくても、これらのスマートフォンを使用する場合、スパイ行為の脅威にさらされる可能性があることを消費者に注意喚起したいとの考えを示し、「警戒することを勧める」と語った)

 

ベルギー国家安全保障局は、中国製スマホがスパイに利用される可能性があると語った。これは、見逃せない重大事である。

 


(2)「報道では、ヴァンサン・ヴァン・クイッケンボルネ司法長官はこのほど、マイケル・フライリヒ下院議員(新フラームス同盟)の質疑を受けた際、これらの企業は中国当局との間に「組織的で深いつながりがある」と述べた。ヴァン・デイル報道官は、「これらの企業と中国当局の間に混乱した関係があることに加えて、他の国(すなわちオランダと米国)もすでに、中国の通信会社がもたらした国民のプライバシーや国家安全保障面のリスクについて懸念を表明した」と述べた。報道官は、中国企業と中国情報機関との間にある相互依存関係は中国国内の法律によって定められていると指摘した。『中国の国家情報法は、すべての企業に情報機関への協力を義務付けている』」

 

ベルギーのクイッケンボルネ司法長官もまた、中国製スマホがスパイ活動に悪用されると警告している。

 


(3)「ブリュッセルタイムズ(Brussels Times)紙によると、OPPOのベルギー法人のスポークスマンは、同社は「現地のすべての法律や規制を遵守している」とコメントした。ベルギーの首都ブリュッセルには、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)の本部や他の国際機関が多く集まっているため、数多くの中国人スパイが暗躍しているとみられる。EUの外交政策機関である欧州対外行動局(EEAS)は2019年の内部文書で、中国とロシアの諜報員数百人がブリュッセルで活動していると警告した。EEASは、外交官や軍関係者に対して、欧州委員会本部近くのカフェやレストランなどを利用しないよう呼びかけている

 

ブリュッセルでは、外交官など機密情報を扱う人々が、欧州委員会本部近くのカフェやレストランなどを利用しないようにと警告されているという。中国スパイなどが、網を張って会話などを盗聴する危険性がある。